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HOME > 遊戯王SS一覧 > 第68話:夢を照らす灯り

第68話:夢を照らす灯り 作:

ニーズヘッグのセカンド・コラプス計画を止めるために、パラドックス・ブリッジの鍵を懸け、灯と美蘭はオースデュエルで戦う。
灯に盤面を返された美蘭は、新たなSモンスター「ハイリザージュ・ギガンテウス」を呼び出す。
ギガンテウスは、「リザージュ」モンスターの正面の相手モンスターの効果は無効とし、さらにその効果をコピーさせる強力な効果を持つ。
全体破壊+ダメージを与える効果を持つゴッホ・ソレイユがコピーされたことで、灯のモンスターは全滅し、大ダメージを負う。

しかし、灯は次のターンで美蘭の思惑を掻い潜り、Sモンスターを次々と呼び出してゆく。
恐怖を抱きながらも必死に立ち向かう灯に、美蘭は苛立ちを見せる。

灯は、真に美蘭へ心をぶつけて戦うために、知られたくなかった心の内を遊次に明かす。
口では綺麗ごとを言いながら、本当は誰かのために戦っているわけではない。
戦うのが怖いと言ったら、遊次に置いて行かれると思った。ただそれだけだと。

そして遊次も胸の内を吐露する。
戦うのが怖いのは自分も同じだ。だが、灯を失うのはもっと怖いと。
だからこそ美蘭の言う通り、これ以上、灯を危険に巻き込まない方がいいのかもしれない。
失ってからでは、後戻りできないのだから。

遊次は迷いを見せるも、その彼の言葉によって、灯にはある意思が芽生える。
「何かを諦める遊次は見たくない」。

遊次が迷うなら、自分がその手を引いて前へ進めばいい。
灯は覚悟を決め、切り札「ペイントメージ・アールヌーヴォー」をS召喚する。

美蘭のモンスターを全て破壊し、残り2体のモンスターでダイレクトアタックすれば勝利というその時、
美蘭は罠カード「白光の導き」を発動する。
セイラウスをリリースし、進化態「エクスリザージュ・ヴェリトゥス・セイラウス」を特殊召喚。
灯が果たせなかった約束のカードは、13年後の今、灯の前に"呪い"として顕現した。

■エクスリザージュ・ヴェリトゥス・セイラウス
 シンクロモンスター
 レベル10/地/爬虫類/攻撃力3200 守備力2700
 チューナー + 「ハイリザージュ・セイラウス」
 このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
 ①:相手がモンスター効果を発動した場合に発動できる。
 その効果を無効にする。その後、このカードは無効にしたカードの効果を得る。
 この効果で得た効果がカード名・種族・属性を参照する場合、
 それらを「リザージュ」カードに変更する(参照するカードの種類は変更できない)。
 ②:自分・相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
 このカードはターン終了時までその効果を得る。
 この効果で得た効果がカード名・種族・属性を参照する場合、
 それらを「リザージュ」カードに変更する(参照するカードの種類は変更できない)。
 この効果は相手ターンでも発動できる。

-------------------------------------------------
【美蘭】
LP3700 手札:0

①エクスリザージュ・ヴェリトゥス・セイラウス ATK3200
②リザージュ・アルマータ DEF2000


□①□□□
 □ □
③□①□②


【灯】
LP2600 手札:2(ペイントメージ・ショコラ)

①ペイントメージ・アールヌーヴォー ATK3000
②ペイントメージ・モネ(地) ATK2600
③ペイントメージ・ムンク(地) ATK2400

フィールド魔法:ペイントメージ・ワンダーキャンバス
--------------------------------------------------

「リリースされたハイリザージュ・セイラウスの効果発動っ!
墓地へ送られたことで、デッキから罠カード『リザージュ・リフラクション』をセット!」

灯は苦虫を嚙み潰したように険しい表情をしている。
さらにセイラウスの効果でセットされた罠カードは、このターンに発動可能。
次の美蘭のターンでの反撃は避けられない。

「…アールヌーヴォーで、リザージュ・アルマータに攻撃!」

しかし今はベストを尽くすほかない。
アールヌーヴォーはS素材としたモンスターと同じ属性の相手モンスター全てに攻撃できる。
アールヌーヴォーが錫杖を振り下ろすと、弾丸のように岩の塊がアルマータへと向かう。
攻撃はアルマータの固い鎧のような皮膚をも砕き、破壊する。

そして、灯は静止したまま黙り込む。何かを考えこんでいる様子だ。
目を瞑り、精神を研ぎ澄ませている。
頬を汗が垂れる。
その頭の中では、いくつものルートが張り巡らされているのだろう。

そして、腹をくくったように灯は目を開ける。

「アールヌーヴォーで、ヴェリトゥス・セイラウスに攻撃!」

「な…なにやってんだ…!?」

遊次は灯の行動に目を丸くする。
ヴェリトゥス・セイラウスの攻撃力はアールヌーヴォーよりも高い。
このままではアールヌーヴォーが破壊されるだけだ。
しかし遊次からは、現れた美蘭の新たな切り札の効果を知りえない。
灯にも何か考えがあるはずだ。今は彼女を信じる他なかった。

アールヌーヴォーが錫杖を振り下ろすと、巨大な岩石がヴェリトゥス・セイラウスへと放たれる。

「どうしたの?血迷っちゃったのかな?
返り討ちにしちゃいなよ、ヴェリトゥス・セイラウス!」

美蘭にも灯の意図は理解できないようだ。
ヴェリトゥス・セイラウスの赤い宝玉が光ると、岩石は反射するようにアールヌーヴォーへと向かう。
そして、アールヌーヴォーは自らの攻撃で打ち砕かれ、破壊される。

「っ…」
灯 LP2600 → 2400

「これでバトルは終了する。フィールド魔法『ペイントメージ・ワンダーキャンバス』の効果発動。
フィールドのペイントメージ1体をリリースして、次の相手ターン終了時まで、自分のモンスターは全て宣言した属性になる。
俺はムンクをリリースして、地属性を宣言」

真っ白の建造群は、くすんだ琥珀色や焦げ茶色へと一瞬で染まり変わる。
優雅な円柱やアーチは、まるで長年風雨にさらされた木造建築を思わせる質感へと変貌し、周囲は深く沈んだ秋の黄昏のような色彩に支配された。
そしてモネの髪や服も、それに合わせて土色へと染まってゆく。

美蘭はしばらくデュエルディスクから浮かび上がるカード情報を見た後、「あっ!」と声をあげる。

「灯の考えてることはわかったよ。
ヴェリトゥス・セイラウスは、相手の墓地のモンスター効果をコピーできるから、
アンタの墓地のゴッホをコピーすれば、アンタのモンスターを破壊して攻撃力分ダメージを与えられる。
アールヌーヴォーとムンクが生きてたら、その時点で灯は負けちゃうもんね?」

「そんな効果が…」

遊次もヴェリトゥス・セイラウスの強力な効果を知り、戦慄する。
ゴッホの効果をコピーされることを想定して、灯は自らアールヌーヴォーとムンクをフィールドから消したのだ。
目の前の銀色の巨大なエリマキトカゲのモンスター。
このモンスターが現れた時点で、灯はすでに敗北寸前にまで追い詰められていた。

「俺はカードを1枚伏せてターンエンド」

灯のフィールドには1枚の伏せカード。
美蘭の視線は、自然とそのカードに注がれた。

(次のターンにフライドラコちゃんをS召喚すれば、魔法・罠カードの効果を無効にできる。
でもモネの効果でデッキから『ペイントメージ・ミュール』を除外されたら、フライドラコの効果が封じられちゃう。それじゃダメ…)

ペイントメージ・ミュールは除外された時、相手モンスター1体の効果をエンドフェイズまで封じる効果を持つ。
ペイントメージSモンスターはデッキからペイントメージを除外できるため、このコンボが次のターンに使用されるはずだ。
あと1歩で勝利に手が届く。
しかし、その1歩が絶妙に届かず、美蘭はもどかしい気持ちを抱く。

(アタシがやるべきことは、モネとあの伏せカードを両方封じることだよね。
なら、やることは1つ…!)

その瞬間、美蘭が動いた。

「セイラウスの効果でセットした罠カードはそのターンに発動できちゃうよ!
『リザージュ・リフラクション』発動!
墓地のギガンテウスちゃんを復活させる!」

■ハイリザージュ・ギガンテウス
 シンクロモンスター
 レベル9/地/爬虫類/攻撃力2900 守備力2500
 チューナー + チューナー以外のモンスター1体以上
 このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。
 ①:このカードは戦闘・効果で破壊されない。
 ②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
 自分フィールドの「リザージュ」モンスターの攻撃力は、正面の相手モンスターと同じ数値となり、
 その効果を得る(その正面の相手モンスターの効果は無効化される)。
 この効果で得た効果がカード名・種族・属性を参照する場合、
 それらを「リザージュ」カードに変更する(参照するカードの種類は変更できない)。
 ③:このカードが破壊された場合、墓地の「リザージュ」Sモンスター1体を対象として発動できる。
 そのカードを特殊召喚する。

黒と茶色の結晶の鱗で覆われた、竜にも等しい巨大なトカゲのモンスターが再び姿を現す。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/XFhvuWm
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可能

「ギガンテウスちゃんがいる限り、リザージュの正面にいるモンスターの効果は無効になる。
これでモネの効果でミュールを除外することもできないね」

(また厄介なモンスターが出てきちまったぞ…。灯、マジで大丈夫かよ…)

美蘭は着実に灯の手を把握し、それを1つ1つ的確に潰してくる。
対する灯の希望は、たった1枚の伏せカードのみだ。
灯を信じる気持ちはあれど、遊次は不安を押し殺すことができなかった。

-------------------------------------------------
【美蘭】
LP3700 手札:0

①エクスリザージュ・ヴェリトゥス・セイラウス ATK3200
②ハイリザージュ・ギガンテウス ATK2900


【灯】
LP2400 手札:1(ペイントメージ・ショコラ)

①ペイントメージ・モネ(地) ATK2300

フィールド魔法:ペイントメージ・ワンダーキャンバス
伏せカード:1
--------------------------------------------------

「アタシのターン、ドロー!
ギガンテウスちゃんの効果発動!1ターンに1度、デッキからリザージュを特殊召喚できる!
おいで、リザージュ・ナイロ!」

■リザージュ・ナイロ
 効果モンスター
 レベル4/地/爬虫類/攻撃力1600 守備力1000
 このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
 ①:自分メインフェイズに発動できる。
 デッキから「リザージュ」モンスター1体を墓地へ送る。
 ②:このカードがカードによって効果を得ていない場合、
 自分の墓地の「リザージュ」モンスター1体を対象として発動できる。
 このカードはエンドフェイズまでそのモンスターと同じ効果を得る。


現れたのは、銀色の鋭角な鱗が鏡面のように輝いているトカゲのモンスターだ。
眼光は紫紺に明滅し、水面のように揺らめいて見える。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/d87looG
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可能


(あのモンスターは、墓地のリザージュの効果をコピーできる。
ハイリザージュ・フライドラコをコピーすれば、私の伏せカードは無効にされる…)

フライドラコは相手の魔法・罠カードをフリーチェーンで対象とし、その効果を無効・コピーする効果を持つ。
ナイロでその効果をコピーすることで、灯の最後の希望である伏せカードを潰しにきたのだ。

美蘭はすでに勝利を確信したように余裕の笑みを浮かべている。
灯は静かに、言葉を紡ぎ始める。

「美蘭に、言いたいことがあるんだ。…ありがとう。
私がデュエルを楽しむきっかけをくれたのは、美蘭…あなたのおかげだから」

「な、何…?急に」
先ほどまで怒りをぶつけあっていたにも関わらず、彼女は純粋な感謝を伝えた。
美蘭はその言葉に、少したじろいだ。

幼き灯は、自分のデッキのモンスターを活かせなかった。
美蘭と初めて会ってデュエルした時、彼女から言われたことがある。

『だって、こーんなかわいいアタシの子達が一生懸命頑張ってるんだよ!
勝たせてあげるのがデュエリストの役目でしょ!』

自分のために、モンスターは必死に戦ってくれている。
そんな子達を活躍させてあげられなければ、可哀想だと。

『美蘭が言ってること、なんとなくわかってきたかも。
モンスターが活躍してると、なんだか、わたしも嬉しいの』

そして短い間ではあったが、彼女との特訓の中で、自分のモンスターを活躍させられる喜びを初めて知った。

「それと…ごめんなさい。あの時、約束を守れなくて。
私はあなたを裏切った。逃げたんだ」

灯は真っ直ぐと美蘭を見つめる。
美蘭はその意図を汲み取れず、首をかしげる。

「だから、そのことはもういいって。
そんなこと言いだすってことは、もう負けを覚悟したってことでいいよね?」

美蘭の言葉に、灯は静かに首を横に振る。

「またあなたに会って…今度こそ、逃げたくないって思った。
怖くても、立ち向かわなきゃ。戦わなきゃ。
じゃないと、きっと後悔するから」

"戦わなきゃ"。
遊次はその言葉に、はっとした。

13年前。記憶をなくし、別人のようになってしまった遊次。
そこに転校してきた灯。
かつて友人だったクラスメイトからいじめられていることを灯は知り、遊次に言った。

『友達だったから戦いたくないって気持ちもわかるよ。
でも、戦わなきゃ!遊次が傷つくとこは見たくないの!私が!』

その言葉が、遊次に勇気を与えた。
2人は特訓をして、いじめっ子を跳ね返した。
灯と歩んできたこれまでの日々は、全てそこから始まったのだ。

(…最初からわかってたことじゃねえか)
そしてその事実こそが、遊次に"答え"をくれた。


「美蘭からもらったあの約束のカードも…私はデッキに入れられなかった。
自分が逃げたことを思い出しちゃうから。
だけど、あなたと本気で向き合うためには、それじゃダメだって思ったんだ」

その言葉に、美蘭は目を見開いた。

「まさか…」
敗北寸前にして、灯がなおも前を向き続ける理由。
唯一の勝機である、1枚の伏せカード。
その正体に、気が付いてしまったから。

「…リバースカード、オープン。『白光の導き』!」

■白光の導き
 通常罠
 ①:自分フィールドのSモンスター1体をリリースして発動できる。
 そのモンスターをS素材として指定するSモンスターを、召喚条件を無視してEXデッキから特殊召喚する。
 この効果で特殊召喚したモンスターは、次のターン終了時まで相手の効果を受けない。


灯が希望を託した、1枚のセットカード。
それは、13年間、心の奥にしまい続けていた、約束のカードだった。

「ウソ…でしょ…」
美蘭はただ立ち尽くすしかなかった。

「俺は、ペイントメージ・モネをリリースして、
モネを素材として指定するSモンスターを、EXデッキから特殊召喚する!」

灯の宣言と共に、フィールド一帯が、全てを飲み込むような眩い白光に包まれた。
美蘭は思わず目を細め、身を竦める。
その強烈な光の奥、全てが白に染まる直前、
杖を天に向かって高く掲げるモネのシルエットが一瞬だけ浮かび上がった。


「希望へ導く光明が、暗き悲劇を塗り替える」

「現れよ!ペイントメージ・モネ・カテドラル!」


■ペイントメージ・モネ・カテドラル
 シンクロモンスター
 レベル7/光/魔法使い/攻撃力2300 守備力2600
 チューナー + 「ペイントメージ・モネ」
 このカード名の①②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
 ①:自分・相手ターンに発動できる。
 「ペイントメージ」Sモンスター1体をS召喚する。
 この効果でS召喚を行う場合、このカードと同じ属性の相手モンスターもS素材にできる。
 ②:フィールドのこのカードと同じ属性を持つモンスター1体を対象とし、1~7までの任意のレベルを宣言して発動できる。
 そのモンスターのレベルはターン終了時まで宣言したレベルになり、このターン、チューナーとしても扱う。
 この効果は相手ターンでも発動できる。
 ③:このカードが相手によって破壊され墓地へ送られた場合、
 自分の墓地の「ペイントメージ・モネ」1体を対象として発動できる。
 そのモンスターを特殊召喚する。
 その後、デッキから「ペイントメージ」カード1枚を選び、デッキの一番上に置く。


眩い光が収束すると、その場に現れたのは、上級の魔法使いへと姿を変えたモネだった。
モネと同じ顔立ちと、豊かな金色の巻き髪。
彼女は白と金の豪奢なローブを纏い、右手には太陽のように輝く黄金の錫杖を携えている。
その姿は、空間に満ちた光を反射して一層煌めき、神々しいまでの威厳を放っていた。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/5WzlwtC
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可能

「ありえない…」
美蘭は、圧倒的な輝きと威厳に目を奪われ、立ち尽くした。
一方で遊次は、確かな期待を宿した明るい笑みを浮かべた。

「モネ・カテドラルはフィールド魔法によって、地属性へと変わる」

豊かな金色の巻き毛は濃い茶色に染まる。
纏っていた白と金のローブも、茶色とくすんだオレンジを基調とした色に変わった。

「白光の導きで特殊召喚されたモンスターは、次のエンドフェイズまで相手のカード効果を受けない。
ヴェリトゥス・セイラウスでも、このモンスターは止められない!」

「モネ・カテドラルの効果発動!
自分と同じ属性のモンスターを指定し、そのモンスターのレベルを変更する。
ハイリザージュ・ギガンテウスのレベルを2に変える!」

ハイリザージュ・ギガンテウス ☆9→2

「さらにこの効果の対象となったモンスターはチューナーとしても扱える!
モネ・カテドラルの効果発動!お互いのターンに1度、シンクロ召喚を行う!
この時、相手モンスターも素材にすることができる!」

「俺は、お前の場の地属性レベル4『リザージュ・ナイロ』に、
チューナーとなったレベル2『ハイリザージュ・ギガンテウス』をチューニング!」

「はぁああああああ!?」

その瞬間、美蘭のフィールドのギガンテウスが大きな光の輪となって宙に舞い上がった。
ギガンテウスは「リザージュ・リフラクション」によって蘇生されており、その効果によりフィールドを離れる際は墓地へ行かず除外される。
光の輪は、残されたリザージュ・ナイロの周囲を高速で回転し始める。
輪が激しく回る中心から、天へ伸びる一本の光の柱が現れ、その光は勢いよく周囲へと広がった。

「シンクロ召喚!再び現れよ!『ペイントメージ・ミレー!』」

■ペイントメージ・ミレー
 シンクロモンスター
 レベル6/地/魔法使い/攻撃力2000 守備力2400
 チューナー + チューナー以外の地属性モンスター1体以上
 このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
 ①:フィールド上のモンスター1体を対象とし、属性を1つ宣言して発動できる。
 デッキから宣言した属性のモンスター1体を除外し、選んだモンスターは宣言した属性になる。
 この効果は相手ターンでも発動できる。
 ②:このカードと同じ属性を持つ自分の墓地の「ペイントメージ」Sモンスター1体を対象として発動できる。
 そのモンスターを特殊召喚する。
 ③:自分フィールドのこのカードと同じ属性のモンスターの攻撃力は、
 フィールドのこのカードと同じ属性のモンスターの数×200アップする。


現れたそのモンスターは、茶色いソバージュの髪をした大人びた女性のモンスター。
枯れ葉のようなカーキ色と黄土色のオーバーサイズなローブを纏っている。
手には木の持ち手に白い刃がついた、筆のようなデザインの大きな鍬を持っている。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/ecIroxE
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可能

-------------------------------------------------
【美蘭】
LP3700 手札:1

①エクスリザージュ・ヴェリトゥス・セイラウス ATK3200


【灯】
LP2400 手札:1(ペイントメージ・ショコラ)

①ペイントメージ・モネ・カテドラル(地) DEF2600
②ペイントメージ・ミレー DEF2400

フィールド魔法:ペイントメージ・ワンダーキャンバス
--------------------------------------------------

これこそが、灯の覚悟の一手。唯一残された希望だった。
ヴェリトゥス・セイラウスは白光の導きにより、相手のカード効果を受けないため、
モネ・カテドラルの効果の対象にはできなかったが、それでも強力なSモンスターと下級モンスターを除去することができた。

(灯はフィールド魔法で、自分の全てのモンスターを地属性に変えた。
あれはモネ・カテドラルで美蘭のモンスターを巻き込むための作戦だったんだ…!)

遊次は心の中でうなった。
モネ・カテドラルが地属性になったことで、同じ属性のギガンテウスのレベルを変え、チューナーとすることができた。
フィールド魔法での属性変更は、ムンクを破壊されその攻撃力分のダメージを受けないようにリリースするためだけではなく、むしろ攻めに転じるためのものだったのだ。

さらに灯の2体のモンスターは守備表示だ。
美蘭からの攻撃によって戦闘ダメージを負うことはない。

「ハハハ…アッハハハハッ!ヤバすぎるよ灯!
まだこんなにアタシをビックリさせるデュエルができるんだ!」

美蘭は天を仰いで笑い、恍惚の表情を見せる。
しかし、その表情に絶望や敗北の色は見えない。

「アタシのモンスターを倒したのは褒めてあげる。
でもさぁ、そのためにアンタはSモンスターを召喚しなきゃいけなかった。
それが命取りなのはわかってるよね?」

灯の表情には余裕はない。
それは、美蘭の言葉を暗に肯定していた。

「ヴェリトゥス・セイラウスの効果発動っ!
アンタの墓地の『ペイントメージ・ゴッホ』を除外して、ターン終了時までその効果をコピーする!」

ヴェリトゥス・セイラウスに埋め込まれた赤い宝玉が不気味な光を放った。
次の瞬間、その姿は一変し、土色の鎧を纏った地属性の騎士の姿へと変わる。
しかしその瞳には生気がなく、ただ形だけを模した泥人形のようだった。

「ゴッホをコピーしたヴェリトゥス・セイラウスの効果発動!
同じ属性の相手モンスター1体を破壊して、その元々の攻撃力分ダメージを与える。
モネ・カテドラルは効果を受けないからぁ…破壊するのはペイントメージ・ミレー!」

ゴッホの姿を模したヴェリトゥス・セイラウスは、持っていた剣を地属性のフィールドに突き刺した。
その瞬間、ミレーの足元から鋭利な岩の杭が凄まじい勢いで突き上がる。
ミレーは身動きも取れないまま、その岩によって無慈悲に破壊された。
そしてその鋭い岩は、地面を突き破り、灯めがけて鋭い切っ先を突き立てる。

「うあああああっ!」
灯 LP2400→400

「灯ッ!!」

次はたまらず心配そうな表情で灯へと手を伸ばす。
灯は立ち上がり、強い眼差しで前を見つめる。
ゴッホの姿を模していたヴェリトゥス・セイラウスは元の姿へと戻っていた。

「まだ終わんないよ。
手札から『リザージュ・ペクティナータ』を召喚っ!」

■リザージュ・ペクティナータ
 効果モンスター
 レベル3/地/爬虫類/攻撃力1400 守備力1200
 このカード名の、①の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、
 ②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
 ①:自分フィールドにモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
 ②:自分の墓地のSモンスター以外の「リザージュ」モンスター1体を対象として発動できる。
 そのモンスターを特殊召喚する。
 ③:このカードがカードによって効果を得ていない場合、
 自分の手札の「リザージュ」モンスター1体を対象として発動できる。
 このカードはエンドフェイズまでそのモンスターと同じ効果を得る。


そのモンスターは光を反射する群青色の皮膚を持ったトカゲだ。
背中から尻尾にかけて櫛状に並んだクリスタル状の棘が伸びている。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/T5SRNE3
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可能

「ペクティナータの効果発動っ!墓地のSモンスター以外のリザージュを特殊召喚する!
おいで、リザージュ・ミニマ!」

フィールドに、宝石のように輝く鱗を持つ小さなトカゲが現れる。
頭から胸までは鮮やかな黄色、体は深い青で、背に小さな棘が並ぶ。
丸い瞳が光り、長い尾まで角度によって色が変わるような艶が走っている。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/iyT2zGV
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可能


「レベル3『リザージュ・ペクティナータ』に、
レベル2『リザージュ・ミニマ』をチューニング!」

美蘭が人差し指を高く上げると、ミニマが光の輪となり、ペクティナータがその中へと入ってゆく。

「シンクロ召喚!『ハイリザージュ・フライドラコ』!」

■ハイリザージュ・フライドラコ
 シンクロモンスター
 レベル5/地/爬虫類/攻撃力1500 守備力1900
 チューナー + チューナー以外のモンスター1体以上
 このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できず、
 ②③の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
 ①:相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
 そのモンスターとこのカードを持ち主の魔法&罠ゾーンに置く。
 ②:相手の表側の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
 そのカードの効果は、このカードがフィールドに存在する限り無効となり、
 このカードはそのカードと同じ効果を得る。
 この効果は相手ターンでも発動でき、魔法&罠ゾーンでも発動できる。
 この効果で得た効果がカード名・種族・属性を参照する場合、
 それらを「リザージュ」カードに変更する(参照するカードの種類は変更できない)。
 ③:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する場合に発動できる。
 このカードをモンスターゾーンに特殊召喚する。


現れた小さき飛竜は美蘭の頭上で、羽のように広げた皮膜を使って浮かんでいる。
皮膜は鏡面のように滑らかで、光を受けて緑色に反射している。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/7IeEWCn
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可能

「S素材になったリザージュ・ミニマちゃんの効果発動。
カードを1枚ドローするよ」

「さらにフライドラコちゃんの効果発動っ!
フィールド魔法『ペイントメージ・ワンダーキャンバス』の効果を無効にして、その効果をコピーしちゃう!」

フライドラコは緑色に輝く皮膜を大きく広げた。
その瞬間、フィールド全体を覆っていた豊かな大地の色合いが一気に失われ、景色は急速に退色していく。
フィールドは、再び真っ白な建造群へと戻った。

「墓地の罠カード『リザージュ・リフラクション』の効果発動。
このターン、他の効果を得てるリザージュは、相手の効果の対象にならない」

-------------------------------------------------
【美蘭】
LP3700 手札:1

①エクスリザージュ・ヴェリトゥス・セイラウス ATK3200
②ハイリザージュ・フライドラコ ATK1500

【灯】
LP400 手札:1(ペイントメージ・ショコラ)

①ペイントメージ・モネ・カテドラル(地) DEF2600

フィールド魔法:ペイントメージ・ワンダーキャンバス(無効)
--------------------------------------------------

「さーて、バトルしよっか!
『エクスリザージュ・ヴェリトゥス・セイラウス』で、
『ペイントメージ・モネ・カテドラル』に攻撃!」

ヴェリトゥス・セイラウスは、全身の赤い宝玉から放たれる膨大な熱量を凝縮させた。
​そのエネルギーは真紅に輝くレーザーとなって、モネ・カテドラルを一閃する。
カテドラルは抵抗する間もなく高密度の光線によって貫かれ、破壊された。

「モネ・カテドラルが破壊された時、カテドラルと、フィールド魔法の効果発動!
フィールド魔法はペイントメージが戦闘で破壊された時、同じ属性のモンスターをデッキから特殊召喚できる」

「…でもフィールド魔法はフライドラコちゃんの効果で無効になってるよ」
美蘭はそう指摘するも、灯の意図は理解しているだろう。

「でも、これでモネ・カテドラルの効果はヴェリトゥス・セイラウスで無効にならない。
チェーン1のカテドラルの効果!破壊された時、墓地のモネを特殊召喚できる!」

白光の導きの効果でカテドラルは相手の効果を受けないが、墓地へ送られた場合はその恩恵を受けられない。
そのため、本来ならばモネが破壊された場合の効果は、ヴェリトゥス・セイラウスによって無効にされてしまう。
しかし、同タイミングでフィールド魔法の効果をチェーン2として発動することで、カテドラルの効果をヴェリトゥス・セイラウスから守ったのだ。

フィールドに光の柱が立ち、モネが守備表示で現れる。

「さらにデッキから『ペイントメージ』カード1枚を選んで、デッキの一番上に置く」

灯は、デッキを手に持ち、カードの束を扇状に広げた。
そして意を決したように、そこから1枚のカードを選び、デッキの一番上にそっと置いた。

「フライドラコちゃんの攻撃じゃモネの守備力には勝てないね。
これでバトルは終わりっ」

モネ・カテドラルは破壊されたものの、灯はなんとかライフを繋ぎ止めた。
遊次は安堵して大きく息を吐く。

「メイン2。フライドラコちゃんがコピーしたコピーした効果は『リザージュ』カードに適用できるようになる。
コピーしたフィールド魔法『ペイントメージ・ワンダーキャンバス』の効果発動。
除外されてる『リザージュ・リフラクション』を手札に加える」

灯のフィールド魔法は元々、除外されている『ペイントメージ』カードを手札に加えられる。
それをリザージュに書き換えて使用できるのが美蘭のデッキの特徴だ。

「さらにフライドラコの効果発動っ!
相手モンスター1体と自分自身を、魔法&罠ゾーンに置く!」

​フライドラコは素早く飛び上がり、モネを鉤爪で掴んで空へと舞い上がった。
そのまま、モネを灯の真後ろへと放り落とす。
役目を終えたフライドラコは、すぐに美蘭の背後へと舞い降り、その大きな翼の皮膜を音もなくたたんで静かに着地した。

「フライドラコちゃんがコピーした効果は、魔法&罠ゾーンにいても効果を使えるんだ。
だから、アタシのモンスターがもし破壊されても、
コピーしたフィールド魔法の効果で、デッキからリザージュを呼び出せちゃうってわけ。
アハッ!便利な効果をありがとね」

美蘭は狂気的な笑みを浮かべる。
それはまるで勝利を確信するかのようだった。

「アタシはカードを1枚伏せてターンエンド。
このターン終了時、白光の導きの効果は切れて、ヴェリトゥス・セイラウスは相手の効果を受けるようになる」

-------------------------------------------------
【美蘭】
LP3700 手札:1

①エクスリザージュ・ヴェリトゥス・セイラウス ATK3200

伏せカード:1
魔法&罠ゾーン:ハイリザージュ・フライドラコ

【灯】
LP400 手札:1(ペイントメージ・ショコラ)

フィールド魔法:ペイントメージ・ワンダーキャンバス(無効)
魔法&罠ゾーン:ペイントメージ・モネ
--------------------------------------------

「よく生き延びたね、灯。でもさぁ、さすがにもうギブなんじゃない?
ヴェリトゥス・セイラウスちゃんは、相手のモンスター効果を無効にして破壊してそれをコピーできるしぃ、
さらに墓地のモンスターを除外してその効果もコピーできる。
しかも今セットした罠カードを使えば、また墓地からSモンスターを呼び出せちゃう」

「灯は強くなった。じゅーぶん頑張った。
もうそれでいいじゃん!だーれも灯を責めたりしないよ」

盤面の差は歴然だった。
美蘭は何重にも守られ、灯の一挙手一投足を止めることができる。
柔軟に効果をコピーできるため、いかなる状況にも対応できると言ってもいい。

しかし、灯の意思は揺るがない。

「…ライフはまだ残ってる。生きてれば、可能性は無限大だよ。
そうでしょ?」

灯は、少しだけ後ろにいる遊次を振り向いた。
遊次は、その微笑みに胸を打たれ、打ちひしがれるような気持ちを覚えた。
いつから灯は、こんなにも強くなったのか。

いや、違う。思えば、昔からずっとそうだった。
灯が隣にいれば、どんな困難なことでも乗り越えられるような気がした。
ドミノタウンの皆を笑顔にするという、あまりに壮大で無謀な夢物語さえも。

遊次は、静かに笑みを浮かべ、口を開いた。

「…美蘭に言われて、灯を危険に巻き込んだことを後悔した。でもさ、お前のデュエルを見て思ったんだ。
これは世界を救うとか、誰も犠牲にしないとか、それだけの話じゃないって」

二人の視線が真っ直ぐに交錯する。
その瞬間、2人の心の世界は繋がり、遊次は灯の心に直接語りかける。

「灯がいなきゃ、俺はいじめに立ち向かおうと思わなかった。
灯がいなきゃ、記憶を全部なくしても、また立ち上がろうなんて思わなかった」

遊次は、二人が共に歩んできた道を振り返るように、優しい声と表情で言葉を紡いだ。

「灯がいなきゃ、ネックレスを盗まれた時に頭がぶっ壊れて、俺は死んでた。
灯がいなきゃ、色んな人の依頼を解決して、皆を笑顔にできなかった」

その言葉一つ一つが、灯の瞳を潤ませる。
濁りが晴れ、心が洗われるような感覚だった。
心の底から、抑えきれない何かが熱い感情となって溢れ出ようとしていた。

「灯がいなきゃ、Nextはなかった。
俺が今ここにいるのは、灯がいてくれたからだ。だから…」

遊次は、続く言葉を紡ぐ前に、一瞬だけ強く目を瞑った。

(もしかしたら、これから俺は灯にひどいことを言おうとしているのかもしれない。
俺の言葉のせいで、灯をもっと大きな戦いに巻き込んでしまうかもしれない)

そんな葛藤が胸をよぎる。
しかし。

(それでも…俺の答えは変わらない)

彼女がいなければ、ここまで辿り着くことはできなかった。
遊次が夢を追いかけられたのは、灯が、その道のりを明るく照らしてくれるからだ。

これまでも。そして、これからも。

遊次は覚悟を決めたように再び目を開き、真っ直ぐに灯を見つめ返した。


「灯がいなきゃ、誰も犠牲にしない未来は創れない」

「俺と一緒に、戦ってほしい」


その瞬間、灯の目から大粒の涙が溢れ出した。
その表情はまるで、全てが報われたかのようだった。

灯は、溢れる涙を手の甲で拭うと、再び遊次の方を向く。

「うん。……うんっ…!」

彼女は噛み締めるように、何度も何度も、強く頷いた。
そして灯は再び前を向き、美蘭と対峙する。
美蘭は、敵意の視線を遊次へと向けている。

「…そうやって、また追い詰めるんだ。
灯が挫けそうになったら、甘い言葉でたぶらかして、自分に従わせるんだ?」

「サイテーの男だよ。アンタみたいな奴、灯に相応しくない」

その言葉を聞いた瞬間、灯の瞳に強い炎が浮かぶ。
そして躊躇なくデッキトップから1枚のカードを引く。

「俺のターン、ドロー!
墓地の『ペイントメージ・ポリクローム』を除外して効果発動!
自分の場にモンスターがいない時、デッキからペイントメージを特殊召喚できる!」

美蘭は灯の凄まじき気迫に押され、1歩後ろへと下がりながら、盤面へと再び意識を戻した。

「フフ、遊次クンをバカにされて怒っちゃったの?かわいいねぇ、灯ィ!
罠カード発動!『リザージュ・リフラクション』!
墓地の『ハイリザージュ・セイラウス』を復活させる!」


■ハイリザージュ・セイラウス
 シンクロモンスター
 レベル8/地/爬虫類/攻撃力2700 守備力2300
 チューナー + チューナー以外のモンスター1体以上
 このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
 ①:相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
 このモンスターは対象のモンスターと同じ効果を得る。
 この効果で得た効果がカード名・種族・属性を参照する場合、
 それらを「リザージュ」カードに変更する(参照するカードの種類は変更できない)。
 この効果は相手ターンでも発動できる。
 ②:このカードがフィールドから墓地に送られた場合に発動できる。
 デッキから「リザージュ」罠カード1枚をセットする。
 この効果でセットしたカードはセットしたターンでも発動できる。


黄金に輝く巨大なエリマキトカゲのモンスターが再び現れた。
全身の皮膚は光を反射してプリズムの如く輝いており、
頭部から左右に大きく張り出したフリルは、光を受けるたびに微細な万華鏡模様を浮かべる。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/CcNUiyp
※URLの最初に「h」を付けてURLを開くと画像を表示可


フィールドには、ついに2体のセイラウスが並び立った。
赤い宝玉を無数に埋め込み、鏡のように冷たい銀色の皮膚を輝かせるヴェリトゥス・セイラウス。
その隣には、全身が眩い黄金の皮膚に覆われたセイラウス。
その圧倒的な美しさと力の調和が、盤面全てを支配していた。

「…チェーン1のポリクロームの効果で、俺はペイントメージ・フランボワーズを特殊召喚!」

現れたのは、ラズベリーのような色のサスペンダーのついた服に三角帽子を被った男の子だ。
手には服と同じ色の絵の具のついた筆を持っている。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/EC2MtXb
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「フランボワーズの効果発動!特殊召喚時、デッキからペイントメージを墓地に送る」

「セイラウスの効果発動ッ!フランボワーズを対象に、効果をコピーする!
リフラクションで復活したモンスターの対象になったモンスターの効果は無効になるよ!」

セイラウスがフリルを広げると、プリズムのように複雑な光を反射させて眩く輝く。
その視線は足元のフランボワーズに向けられた。
次の瞬間、フランボワーズの身体が内部から強く脈打つように「ドクン」と跳ね上がり、まるで急所を撃ち抜かれたかのように、その場に膝をついた。

灯はフランボワーズへと視線を一瞬送った後、デュエルディスクに触れる。

「墓地の『ペイントメージ・トワール』の効果発動!
フィールドにペイントメージがいる時、墓地から特殊召喚できる」

真っ白のキャンバスに、くりっとした目と赤い頬が絵の具で描かれたモンスターが現れる。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/8mTBAsH
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チューナーとチューナー以外のモンスターが揃った。
合計レベルは6。
この状況でS召喚できるのは、炎属性のフランボワーズを素材とする、ペイントメージ・ゴッホのみ。

しかしゴッホはすでに墓地より除外されている。
EXデッキにはもうゴッホは存在しない。

「フィールド魔法『ペイントメージ・ワンダーキャンバス』の効果発動!
ペイントメージ1体をリリースして、自分のモンスター全てを宣言した属性に変える」

コストとしてリリースされたフランボワーズは、膝をついたままフィールドから消失する。

「アハハッ!何してるの灯!
そのフィールド魔法はフライドラコで無効になってるんだよ!
それじゃ、ただフランボワーズを墓地に送っただけ…」

美蘭は言葉を紡ぐ途中で、自分自身の言葉の違和感に気が付いた。
そしてデュエルディスクから浮かび上がるソリッドヴィジョンの盤面情報へ目を移し、一瞬にしてその情報を確認する。
そして、美蘭はハッと息を飲み、顔を上げて灯へと鋭い視線を向けた。

「まさか、アンタ…」

美蘭の視線は灯の手札に注がれている。
灯は、1枚のカードをデュエルディスクに勢いよく装填した。

「魔法カード『ペイントメージ・エクラブシュール』発動!」

■ペイントメージ・エクラブシュール
 通常魔法
 このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
 ①:自分の墓地の「ペイントメージ」モンスターを2体以上除外し
 (属性1種類につき1枚しか除外できない)、
 除外した属性の種類の数によって以下を適用する。
 ●2種類:デッキから「ペイントメージ」モンスター1体を特殊召喚する。
 ●3種類:相手フィールドのカード1枚を選んで破壊する。
 ●4種類:相手モンスターを全て破壊する。
 ●5種類:EXデッキからレベル6以下の「ペイントメージ」モンスター1体を
 召喚条件を無視して特殊召喚する。
 ●6種類:相手フィールドのカードを全てデッキに戻す。


それは、モネ・カテドラルによってデッキトップへと置いたカード。

「このカードは墓地からペイントメージを除外して、その属性の数に応じて効果が変わる!
俺が除外するのはカードル、オリーヴ、フキサチーフ、フランボワーズ、ミレー、ムンク!」

「6属性を除外…!」
遊次は無意識に声を上げて驚く。

「6属性を除外した時の効果!相手フィールドのカードを、全てデッキに戻す!」

美蘭の表情が一瞬凍りついた。
だが、すぐに余裕の笑みを浮かべ直した。

「フフッ、それが逆転の一手のつもり?甘いよッ!
ヴェリトゥス・セイラウスの効果発動!墓地のモンスターを除外してその効果を得る!
コピーするのはアタシの墓地の『リザージュ・アルマータ』!」

ヴェリトゥス・セイラウスが、金属を擦り合わせるような甲高い声で咆哮を上げた。
全身に埋め込まれた赤い宝玉が一斉に激しく光を放つ。

その光が点滅すると、ヴェリトゥス・セイラウスの巨体は急速に収縮し、姿を変えていく。
そこに存在するのは、オレンジ色の多角形の鱗を持つ、中型のトカゲ。
それはまさに「リザージュ・アルマータ」そのままの姿だった。

灯の目の前で、赤、青、緑、茶、黄、紫の六つの光が激しく混ざり合い、一つの巨大なエネルギーの波となって美蘭のフィールドへと襲い掛かった。
しかし、アルマータの姿に変わったヴェリトゥス・セイラウスが、その太い尾を一度、強く地面に叩きつける。
次の瞬間、色の波は巨大な鏡面のような壁に受け止められ、2体のセイラウスは守られる。

「なっ…!?」
灯の逆転の一手は、簡単に防がれてしまった。
遊次は状況を呑み込めず、困惑する。

「アルマータちゃんがフィールドにいれば、『リザージュ』モンスターは相手の魔法・罠の効果を受けなくなるの。
ヴェリトゥス・セイラウスちゃんでそれをコピーすれば、そんなカードは簡単に防げるってわけ」


■リザージュ・アルマータ
 効果モンスター
 レベル3/地/爬虫類/攻撃力1500 守備力2000
 このカード名の②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
 ①:このカードは戦闘で破壊されず、このカードがフィールドに存在する限り、
 自分の「リザージュ」モンスターは相手の魔法・罠カードの効果を受けない。
 ②:相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。
 このカードを手札から特殊召喚する。
 その後、自分の除外状態の「リザージュ」モンスター1体を特殊召喚する。
 ③:自分・相手ターンに発動できる。
 ターン終了時まで、自分フィールド「リザージュ」モンスターの攻撃力は、
 自分フィールドのカードによって効果を得たモンスターの数×1000アップする。


灯は緊張した面持ちでフィールドを見つめながら、前方へと手をかざす。

「守れるのはモンスターだけだ!
魔法・罠ゾーンのフライドラコはデッキに戻る!」

押し寄せる色の波は、鏡の壁の防御範囲を乗り越え、2体のセイラウスのさらに後方、皮膜を畳んで控えていたフライドラコへと襲いかかった。
フライドラコは抵抗する間もなくその波に完全に呑み込まれ、光の粒子となってフィールドから消失した。

「フライドラコが消えたことで、無効になってたフィールド魔法の効果は復活する」
灯の一手により少しのアドバンテージを回復したものの、美蘭のフィールドを穿つことはできなかった。

「さらにアルマータをコピーしたヴェリトゥス・セイラウスの効果発動!
ターン終了時まで、アタシのリザージュの攻撃力は、カードによって効果を得たモンスターの数×1000アップする!
ヴェリトゥス・セイラウスちゃんはアルマータを、セイラウスちゃんはフランボワーズをコピーしてる。
2体のモンスターの攻撃力は、2000アップする!」

エクスリザージュ・ヴェリトゥス・セイラウス ATK5200
ハイリザージュ・セイラウス ATK4700

「嘘だろ…」
その圧倒的な攻撃力の前に、遊次は戦慄する。
灯の表情も、より一層険しくなる。

「しかもアルマータちゃんをコピーしたヴェリトゥス・セイラウスはバトルで破壊されない。
もうアタシのフィールドは突破できないよ!」

(攻撃力をアップする効果はすでに発動されてるから、
もしなんとかアールヌーヴォーを出して相手モンスターの効果を無効にできても、攻撃力の上昇は消せねえ…)

遊次は必死に脳内でシミュレーションを繰り返す。

(しかもまだヴェリトゥス・セイラウスの無効破壊も残ってるし、セイラウスを破壊すればデッキから罠カードがセットされて、発動されちまう。こんなの、突破しようがねえ…!)

しかし、遊次をもってしても、美蘭のフィールドをこじ開ける方法は見つからなかった。
灯のライフはたったの400。
この状況で相手にターンを返せば、今度こそ敗北は避けられない。

遊次は灯の背中に強い視線を送る。
今はただ、彼女を信じることしかできなかった。

灯は真っ直ぐ前を見据え、思考を巡らせる。

(…エクラブシュールを発動すれば、こうなるのはわかってた。
勝てるかはわからない。もしかしたら、何もできないかもしれない。
でも、今はやるべきことをやる…!)

灯はデュエルディスクに手を置く。

「フィールド魔法『ペイントメージ・ワンダーキャンバス』の効果発動。
1ターンに1度、除外されてる『ペイントメージ』カードを手札に加えられる。
魔法カード『ペイントメージ・シャッフル』を手札に加える」

「自分フィールドに地属性がいない時、手札からペイントメージ・ショコラを特殊召喚できる」

赤褐色に近い茶色の髪をしたポニーテールの小さな女の子のモンスターが現れる。
もこもことした質感のボンボンのついた服に身を纏い、茶色の絵の具のついた筆を持っている。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/TKnG29k
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「魔法カード『ペイントメージ・シャッフル』発動!
フィールドのペイントメージ1体をデッキに戻して、別の属性のペイントメージをデッキから特殊召喚する」

■ペイントメージ・シャッフル
 通常魔法
 このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
 ①:自分フィールドの「ペイントメージ」モンスター1体を対象として発動できる。
 そのモンスターをデッキに戻し、
 そのモンスターとは異なる属性の「ペイントメージ」モンスターをデッキから特殊召喚する。
 ②:墓地のこのカードを除外し、墓地の「ペイントメージ」モンスター3体を選んで発動する。
 選んだモンスターをデッキに戻し、自分はデッキから1枚ドローする。


「地属性のショコラをデッキに戻して、闇属性『ペイントメージ・リラ』を特殊召喚!」

■ペイントメージ・リラ
 効果モンスター
 レベル4/闇/魔法使い/攻撃力1800 守備力1200
 このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
 ①:このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
 デッキから「ペイントメージ」モンスター1体を手札に加える。
 ②:フィールド上のモンスター1体を対象として発動できる。
 デッキから闇属性モンスター1体を除外し、そのモンスターを闇属性に変更する。

現れたのは薄い紫色をしたストレートヘアの若き女性のモンスター。
魔女のようなローブに身を包み、妖しげな目で前を見据え、
手には服と同じ色の絵の具のついた筆を持っている。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/fHnFUJk
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「リラの効果発動!特殊召喚時、デッキからペイントメージを手札に加える!」

「そんなの許すわけないじゃん!ヴェリトゥス・セイラウスの効果発動!その効果を無効にして、破壊!その効果を得る!」

ヴェリトゥス・セイラウスの赤い宝玉が光ると、リラは目を見開き、苦しむように胸を押さえる。
そして鏡が割れるように砕け散り、破壊される。

-------------------------------------------------
【美蘭】
LP3700 手札:1

①エクスリザージュ・ヴェリトゥス・セイラウス ATK5200
②ハイリザージュ・セイラウス ATK4700

【灯】
LP400 手札:0

フィールド魔法:ペイントメージ・ワンダーキャンバス
魔法&罠ゾーン:ペイントメージ・モネ
--------------------------------------------

手札0枚。
フィールドにモンスターはいない。

そして、対する美蘭のフィールドには2体の強力なモンスター。
魔法・罠カードの効果を受けず、高い攻撃力を持つ。
さらにヴェリトゥス・セイラウスは戦闘破壊できず、セイラウスは破壊後に即時発動可能な罠カードをセットできる。

灯は足掻いたが、前のターンの終わりと戦況は何も変わらなかった。
ましてやここから逆転するなど、絵空事にも等しい。

「鍵は返してもらうよ、灯。
イーサン・レイノルズが生体認証を奪われるのも時間の問題だよ」

「ワルいことはもうここでおしまい。
これが終わったら、いいコの灯ちゃんに戻ろ?
そしたらアタシ達、お友達のままでいられるよ。ね?」

美蘭はまるで諭すように言う。
その表情は、どこか寂し気でもあった。

「…まだ友達だって、思ってくれてるんだ。よかった」

灯は、静かに、呟くように言う。
それは温かく、優しい声色だった。

「…!あ、当たり前だよ!アタシのたった1人の友達なんだから!
だからさ、こんなバカげたこと早く終わらせよ!アタシが終わらせてあげる!」

自分がこのデュエル勝利して、鍵を取り戻す。オスカーの役に立つ。
そして灯も敗北を受け入れ、2人の関係も決裂せずに、全て元通りになる。
全て、思い通りになる。
美蘭はふとそう感じて、縋るように必死に言葉を紡ぐ。

しかし、灯は首をゆっくりと横に振る。

「まだデュエルは終わってないよ、美蘭」
灯は墓地のカードを1枚取り出し、表に向ける。

「墓地のペイントメージ・シャッフルを除外して、効果発動。
墓地のペイントメージ3体…リラ、アールヌーヴォー、モネ・カテドラルをデッキに戻して、1枚ドローする」

美蘭の表情から、喜びの感情が消え、怒りが滲みだす。

「なんで…なんでアタシの言う通りにしないの…!」

それは無邪気で無垢な、子供のような怒り。
灯はたった一言、言葉を返す。

「遊次が、言ってくれたから。"一緒に戦おう"って」

灯の言葉に、さらに美蘭の表情は歪んだ。

「また"遊次"だ。そればっかり。
遊次遊次遊次遊次!ウザいんだよ、いい加減…!」

美蘭は歯を剥き出しにして灯を睨みつける。
それは醜く幼稚な感情の現れ。

灯は静かにデッキトップに指を掛ける。

(ここで逆転の1枚を引けなかったら、私の負け。
でも…なんでだろう。初めはあんなに怖かったのに、今はなんにも怖くない)

灯は後ろを振り返る。
そこには、自分を真っ直ぐ見つめる、遊次がいた。

灯は思わず笑みが零れる。
あと1歩で敗北する、絶体絶命のその瞬間でさえも、灯は笑った。

かつての自分なら、恐怖に圧し潰されていたはずだ。
それなのに、今はなんでこんなに嬉しいんだろう。

灯は前を向き、目を瞑る。そして再び笑みを浮かべた。
その表情は、心から幸せを噛みしめているようだった。

それを見た美蘭の顔からは怒りがふっと消え、代わりに切なさを帯びた複雑な表情が浮かんだ。

(灯がいなきゃ、誰も犠牲にしない未来は創れない。
俺と一緒に、戦ってほしい)

頭の中に、声が蘇る。


(その言葉を、ずっと、ずっと、待ってたんだよ。
そのたった一言のために、私は生きてきたんだ)

灯は目を開き、前を見据え、指先に力を込める。

(君が必要としてくれるなら…私はなんだってできる!)

勢いよくカードを引き抜くと、灯はそのカードへと視線を落とした。
引いたカードを噛み締めるように数秒目を瞑り、すぐにその瞳を大きく見開き、力強く前を見据えた。

「手札から『ペイントメージ・シアン』を召喚!」

■ペイントメージ・シアン
 効果モンスター
 レベル4/水/魔法使い/攻撃力1400 守備力1200
 このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
 ①:自分の墓地の「ペイントメージ」モンスター1体を除外して発動できる。
 そのモンスターと同じ属性のカード名が異なる「ペイントメージ」モンスター1体をデッキから特殊召喚する。
 ②:フィールド上のモンスター1体を対象として発動できる。
 デッキから水属性モンスター1体を除外し、そのモンスターを水属性に変更する。


現れたのは、船乗りのような服を纏った、水色の髪の女性のモンスター。
髪は7:3に分けられ、前髪部分が分厚いアシンメトリーになっている。
手に持っている筆の先は水色の絵の具で染まっている。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/fCK4IZy
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「シアンの効果発動!墓地のペイントメージ1体を除外して、同じ属性のカード名が異なるペイントメージを、デッキから特殊召喚できる!
闇属性『ペイントメージ・エヴァンタイユ』を除外して、デッキから『ペイントメージ・リラ』を特殊召喚!」

紫色をしたストレートヘアの若き魔女が再び姿を現す。

「墓地の『ペイントメージ・トワール』の効果発動!
フィールドにペイントメージがいる時、墓地から特殊召喚できる」

真っ白のキャンバスに、くりっとした目と赤い頬が絵の具で描かれたモンスターが現れる。

「…いくよ」

灯は、自分フィールドのシアンとトワール、2体のモンスターに合図する。
モンスターはそれに応えるように頷く。

「レベル4水属性『ペイントメージ・シアン』に、
レベル2『ペイントメージ・トワール』をチューニング!」

トワールが光の輪へ変わり、シアンが輪を通り抜けると、その姿は4つの星へと変換される。


「清らかなる水流が、喧騒を静寂に塗り替える」

「シンクロ召喚!現れよ!
『ペイントメージ・クールベ』!」


■ペイントメージ・クールベ
 シンクロモンスター
 レベル6/水/魔法使い/攻撃力2300 守備力1800
 チューナー + チューナー以外の水属性モンスター1体以上
 このカード名の①②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
 ①:フィールド上のモンスター1体を対象とし、属性を1つ宣言して発動できる。
 デッキから宣言した属性のモンスター1体を除外し、そのモンスターは宣言した属性になる。
 この効果は相手ターンでも発動できる。
 ②:相手フィールドのこのカードと同じ属性を持つモンスター1体を対象として発動できる。
 そのモンスターは攻撃力が0となり、攻撃表示になる。
 ③:自分フィールドのこのカードと同じ属性を持つモンスターの数まで、
 相手フィールドの魔法・罠カードを対象として発動できる。
 そのカードを破壊する。


光が収束していくと、そこに立っていたのは、鮮やかな青い髪と、青の鎧を纏った女性の戦士だった。
巨大な筆のようなデザインの槍を構え、冷たい瞳で前を向いている。

モンスターデザイン:ttps://imgur.com/a/SakWdi6
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「ペイントメージ・クールベの効果発動!
デッキから『ペイントメージ・ショコラ』を除外して、自身を地属性に変える」

槍型の筆を振るうと、クールベの髪と鎧は深い土色へと変わる。

「ペイントメージ・トワールを素材にしたモンスターは、フィールドの属性の数×300攻撃力が上がる」

ペイントメージ・クールベ ATK2900

-------------------------------------------------
【美蘭】
LP3700 手札:1

①エクスリザージュ・ヴェリトゥス・セイラウス ATK5200
②ハイリザージュ・セイラウス ATK4700

【灯】
LP400 手札:0

①ペイントメージ・クールベ ATK2900
②ペイントメージ・リラ ATK1800

フィールド魔法:ペイントメージ・ワンダーキャンバス
魔法&罠ゾーン:ペイントメージ・モネ
--------------------------------------------

これが、灯が作り上げたフィールド。
灯にとってはこれが逆転の一手のはずだ。
しかし遊次がフィールドを見つめるその表情は、明るいものではなかった。
そして美蘭も、遊次と同じことに気付いていた。

「へえ〜、同じ属性のモンスター1体の攻撃力を0にできるんだ?
でも、それだけじゃアタシのライフは削り切れないよね?」

手札は0枚。フィールドに見えている以上のさらなる手はないはずだ。
次に美蘭にターンを渡せば灯の敗北は必至。

しかし、灯は凛として前を向き続けている。

「まさか、自分でコピーした効果を忘れたのか?」
灯は薄く笑みを浮かべ、両手を軽く上げる。

「…は…?」
美蘭は灯の言葉を理解できず、眉間に皺を寄せる。

「俺がペイントメージ・エクラブシュールでお前のカードを全てデッキに戻そうとした時、
ヴェリトゥス・セイラウスは墓地のリザージュ・アルマータの効果をコピーした」

「それによってリザージュは魔法・罠の効果を受けなくなり、エクラブシュールから守られた。
けど、コピーした効果はそれだけじゃないよな?」

その瞬間、美蘭ははっとした。
美蘭の脳裏に、数分前の自らの言葉が蘇る。

『しかもアルマータちゃんをコピーしたヴェリトゥス・セイラウスはバトルで破壊されない。
もうアタシのフィールドは突破できないよ!』

「ちょっと待って…まさか…」

美蘭の言葉を待たず、灯は動き出す。

「ペイントメージ・クールベの効果発動!
同じ属性のモンスター1体の攻撃力を、0にする!」

クールベが構えた槍を前へ突き出すと、ヴェリトゥス・セイラウスの足元から土が噴き出し、まるで生き物のようにその巨体へとまとわりつき始めた。
その土は瞬く間にヴェリトゥス・セイラウスの体全てを覆い尽くし、銀色の皮膚と赤い宝玉が放っていた輝きは完全に失われた。

エクスリザージュ・ヴェリトゥス・セイラウス ATK3200 → 0

美蘭は戦慄した。
高い攻撃力を誇る2体のモンスターと戦闘破壊耐性。
破壊されてもデッキから罠カードをセットできる効果。
明らかに灯のリソースでは突破不可能だった。
それは覆せぬ事実だった。

しかし、モンスターが突破不可能であることと、デュエルに敗北することは同義ではない。
そして灯は"最初から"この可能性に賭けていたことに、美蘭は気付いた。

「ありえない…!まさか、これがわかっててエクラブシュールをデッキトップに置いたっての…!?
ヴェリトゥス・セイラウスに、戦闘破壊耐性を"わざと"与えるために…!」

ペイントメージ・エクラブシュールは、モネ・カテドラルが破壊された時に灯が自ら選んだカード。
美蘭の墓地に、魔法・罠カードの効果を受けなくさせるアルマータがいる時点で、
ヴェリトゥス・セイラウスがそれをコピーし、エクラブシュールから身を守るのはわかりきっていた。

それでも灯は、このカードを選んだ。
それは、最初からこの可能性に"賭けていた"からだった。

「モンスターを突破できないなら、
その体ごと、お前のライフを貫くまでだ!」

灯の堂々たる言葉に、遊次はふっと優しく笑う。

(間違いねえ。お前はもう、一流のデュエリストだ)


「バトル!ペイントメージ・リラで、ヴェリトゥス・セイラウスに攻撃!」

リラが手にした筆の形をした小さな杖を振り、紫色の星形を描いてヴェリトゥス・セイラウスへと放った。
星は当たった瞬間に巨大化し、紫色の激しい稲妻になると、ヴェリトゥス・セイラウスは苦痛の叫びを上げる。

「あぁァアア!!」
美蘭 LP3700 → 1900

美蘭はよろめきながら、眼前の灯を見つめる。

(わかってた。…ホントは、遊次クンが羨ましかっただけ)
自らの敗北を知りながら、その表情からは、怒りや憎悪の感情は消えていた。

(アタシのたった1人の友達が、アタシの知らないところ人生が変わるような出会いをして、
知らない内に変わっていくのが、許せなかったんだ)

敗北の間際に悟る、自分の本心。
灯も自分の本心をずっと隠してきた。
そのことを灯に突き付けた美蘭自身も、醜い本心を隠し続けていた。

美蘭は、何度も何度も、灯に迫った。
もう戦う必要はないと。
しかし、灯は立ち上がり続けた。

その理由は、美蘭も指摘し灯自身も自覚した、たった1つのこと。
「遊次の傍にいるため」だ。

美蘭はその弱さと脆さを叫び続けた。
それでも、灯はただそのためだけに戦い続けた。

(…ここまで見せつけられちゃったら、もうお手上げだよ)
美蘭は観念したように前を向く。

「ペイントメージ・クールベで、ヴェリトゥス・セイラウスへ攻撃!」

クールベは地面を蹴って高く飛び上がる。
美蘭は観念したように目を瞑る。

(大好きな人に必要とされてるってだけで、こんなに強くなれるんだ。
灯、アンタなら…その気持ちだけで世界を救えちゃうかも)

美蘭は目を開けて前方を見上げる。
地属性となったクールベが、その手に持つ槍をヴェリトゥス・セイラウスへと振り下ろした。
槍の切っ先から放たれる強大なエネルギーの奔流と共に、
その軌跡の背後には、草木や花が一瞬で咲き乱れるほどの自然の力が具現化している。

「…敵わないなぁ、ホント…」

彼女の視線の先、クールベがヴェリトゥス・セイラウスへ鋭い槍の一撃を突き込んだ。
その瞬間、清らかな光と衝撃が弾け、その余波は美蘭の身体を震わせた。

美蘭 LP 1900 → 0


「勝者、花咲灯。
契約により、パラドックスブリッジ"ヒューマン"の鍵の所有権は花咲灯へと渡ります。
また、七乃瀬美蘭に対し、Nextのメンバーへの強制オースデュエルの発動を禁じます」

夜の空き地に、DDASの乾いた機械音声が響く。
灯は静寂の中、呆然とした様子で立っていた。

「灯ッ!やったな!」
その声と同時に肩を掴まれ、灯は現実へと引き戻された。
振り返ると、そこにはいつもの快活な笑顔を浮かべた遊次がいた。

「遊次…」

「灯はすげーよ、ほんとに。なんか…うまく言葉にできねーけど、とにかくすげえ!」

そう言って遊次が右手を差し出すと、灯も右手を合わせ、快い音と共にハイタッチを交わした。

「…遊次のおかげだよ。遊次がいてくれなきゃ、私は…」
灯はそのまま、遊次の右手を優しく握りしめた。

二人の視線が絡み合い、言葉のない時間が流れる。
その沈黙の中で、遊次の脳裏には、デュエル中の灯の言葉が蘇った。

『そんな遊次が……私は好きだから』

(あれはどういう意味だ?
…いや、深い意味はない。話の流れからしても、別におかしいとこはないし。
いや、でも…)

そんな葛藤が、遊次の頭の中をぐるぐると回る。

「はい、そこ!敗者の前でイチャつかない!」

びくりと体を震わせ、声の方を見ると、美蘭が呆れた様子で腕を組んでいた。
二人は焦った様子で、慌てて繋いでいた手を離した。

「べ、別にイチャついてなんか……あ、そ…そうだ!
イーサン達に連絡しないと…」

灯は気まずそうに目をそらしながら、携帯電話を取り出す。

何はともあれ、Nextはイーサンの生体認証を合わせてパラドックス・ブリッジの鍵を3つ保持している状態だ。
残る鍵は3つ。
こちらの所有する鍵が増えるほど、ニーズヘッグとの交渉材料が増えることとなる。
待ち受けるオスカーとの最終戦で1度敗北しても、
鍵をメンバーで分散して所有することで、別の鍵を懸けて挑戦権を得られることとなる。

灯はスマートフォンを取り出すと、通知が来ていることに気が付く。

「あれ、怜央からメールが来てる。……っ!」
その内容を確認した灯は、表情がひきつる。

「…ルーカスさんが現れて、イーサンに強制オースデュエルを仕掛けたって」

「…そうか。こっちの状況を連絡したら、俺らもそっちに合流しよう」

2人は空き地を後にして、狭い路地裏へと引き返そうとするが、灯が足を止め、美蘭の方に視線を送る。

「がんばってね。応援してるよ」
美蘭は空き地に設置されたドラム缶に腰かけながら、言葉を投げかける。

「美蘭…」

「でもね、灯には悪いけど、ルーカスちゃんとオスカー様には勝てないよ。
アタシとかジェンちゃんとは、次元が違う」

美蘭は真剣な表情だ。彼女の言葉はまるで警告だった。

「…そっか。でも大丈夫。
私にはイーサンが負けてるところなんて、想像できないから」

灯ははっきりとした意思で言葉返す。

「…はいはい、ガンコだねー灯は。早くどっか行っちゃいなよ。
アタシなんて気にしないでさ」

視線を逸らしてぶっきらぼうに美蘭は言う。
灯はそんな美蘭の姿を瞳で捉えながら、最後に一言だけ、彼女に伝えた。

「いつかさ、メインシティのオシャレなカフェでも紹介してよ。
世界が平和になった後で」

美蘭は驚いた様子で灯に視線を戻す。
そして、すぐにふっと砕けた表情で笑う。

「…しょうがないなぁ。また、いつかね」

最後に、2人は数秒間だけ視線を交わし、遊次と灯は路地裏へと戻っていった。
美蘭は夜の空き地に1人、取り残される。
空を見上げて、星の見えない空に向かって、ため息を一つ吐く。

そして、うずくまるように腰を丸め、肩を震わせ始める。

「…っ…ごめん、なさい…オスカー様…っ。
アタシ、何の役にも立てなかった…!
せっかく……助けてもらったのに…っ…!」

美蘭は路地裏の空き地で1人、涙を流す。
その嗚咽は、誰にも聞こえることはなかった。





夜のメインシティ。
煌々と輝くビル群の喧騒が遠くで鳴りを潜める、人けの少ない公園。
その広場の中央には、赤い光を放つ階段が、まるで舞台装置のようにそびえ立っていた。

その赤く輝く階段の最上段に、一人の青年が孤高に立っている。
ルーカス・ヴラッドウッド。ニーズヘッグ・エンタープライズの副社長だ。
夜の照明を受け、灰紫色の髪が風に揺らめいている。

そしてその階段下の広場には、イーサンと怜央がルーカスを見上げていた。
ルーカスとイーサンは、既にデュエルディスクを構え、対峙している。
イーサンのすぐ後ろには怜央が立ち、ルーカスを射抜くような鋭い眼差しで見上げている。

ルーカスのデュエルディスクから、ソリッドビジョンの通知書が浮かび上がる。
それは、美蘭が敗北し、鍵の所有権が灯に渡ったことを示す内容だった。
そしてルーカスは大きなため息を一つ吐きながら、再びイーサンと対峙する。

「…部下の尻拭いは上司の務め、か。まったく嫌気が差すね」
彼の言葉から、イーサン達は灯が無事に勝利をおさめ鍵を手に入れたことを察した。

ルーカスはデュエルディスクを再び構える。

「お前達みたいな雑魚の相手なんて、本当はしてる暇ないんだ。
僕の社会人経験の中で、最もタイムパフォーマンスの悪い仕事だよ」

対するイーサンは、ふっと鼻で笑い、言葉を返す。

「仕事には理不尽はつきものだ。
そんなことも知らないとは、まだまだ社会経験が足りないらしい」

「いい歳こいて、わけのわからない田舎の小粒事務所にいるような"オッサン"に、教わることなんてない」
その言葉に、イーサンはこめかみに青筋を立てる。

「さっさと始めろクソ坊主。大人の怖さを教えてやる」

「言っただろ、お前に教わることはない」

ルーカスが高くデュエルディスクを掲げる。
そして低い起動音と共にデュエルディスクが振動すると、夜の公園に赤い円形の光が広がる。

「強制オースデュエル発動」


第68話「夢を照らす灯り」 完




ルーカスは手段を選ばなかった。
彼がイーサンに提示した条件は、その身柄の拘束。
生体認証だけでなく、イーサンを人質に取ることによって、他の鍵も手に入れようという算段だ。
しかしその対価に、イーサンもパラドックス・ブリッジの鍵2つを要求。

そして始まる、ルーカスとイーサンのオースデュエル。
ルーカスが操る天界眼(ヘヴンアイズ)デッキは、EXデッキの表側カードを駆使して戦うPデッキだ。
そのあまりにも圧倒的な制圧力に、イーサンと怜央は戦慄する。


「天界を統べる聖竜よ、救済の煌めきを放ち、輪廻の扉を開け」

次回 第69話「天界眼(ヘヴンアイズ)」
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トマトところてん
なんというかこの作品僕には映画館で黙ってみる作品というか、ニコニコ動画みたいにコメントが流れて実況しているような作品ではないです。すみません。それと歌舞伎は見たことないんですがモンスターを全部説明するのは歌舞伎に似てます。説明の歌舞伎、省略の落語と呼ばれてるらしく。エヴァンゲリヲン歌舞伎の番組で聴いた程度ですが。湯さんの作品は全部隅から隅まで僕は読まないと思いますが一応なんかこういう感じのものかと腑に落ちたというかなんというか勝手な報告です。失礼しました。 (2026-01-15 00:45)

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