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遊戯王Binarius(ビナリウス)/3Turn 幽“零”少女 作:ジェム貯めナイト

 「……で、その子を抱いて、そのまま帰ったってことか」


 午前の授業を終え、昼の休み時間。遊陽はカズと留音の2人とともに、生徒達が一挙に集う混雑した食堂に向かうと、カズとともに空いていた席に腰を下ろした。


 「遊無は俺の事を“ずっと見ていた”そうだ。だが俺は一度たりとも、遊無の姿
を見かけたことは無い」

 「そりゃあまた、よくできた作り話――と言いたいところだが、お前があの火事が収まった後、女の子を抱いて戻ってきたのを見た人がいるってのは聞いたな」


 学食の乗ったトレイを持った留音が満面の笑みで戻ってくると、“また”小言を
言われるとカズが慌てて姿勢を正したのに倣い、遊陽も崩していた足を正して背筋を伸ばした。


 「その遊無ちゃんって、今も遊陽君の家にいるの?」

 「今から連絡する。もう昼だし、そろそろ目覚めたかもしれないしな」


 カズと留音がそれぞれ自分の食事に手を付け始めたのを横目に、遊陽がD・フェースを取り出して画面を操作すると、彼の母が画面越しに3人の目の前に現れた。


 「母さん! 遊無の調子は――」

 「あら遊陽? 遊無ちゃんならついさっき、目を覚ましたわよ」

 「本当か!? 具合は……?」


 遊陽が画面越しに詰め寄ると、遊陽の母はちょっと待ってて。とD・フェースを置いて画面の前から姿を消した。


 「あら、D・フェースも知らないの? この画面の前に立って話せば――」

 「……あの? 遊陽さん……?」

 「……! 遊無!」


 母の寝間着を身に着けた遊無がやや緊張気味に画面の前へと現れると、昨日以来となる目を覚ました彼女の姿に、遊陽は思わず周囲の生徒が振り向くほど大きな声で彼女の名を呼んだ。


 「遊陽! 声デケェって……!」

 「悪い……遊無、身体は大丈夫なのか?」

 「はい――目覚めてからは以前より、身体も軽くなりました」

 「お医者様のお薬が効いてきたみたいよ。朝より熱も下がったわ」

 「そうか。無事で何よりだ……」


 ホッと胸を撫で下ろす遊陽を見て、遊無は一瞬申し訳なさそうに顔を俯かせるも、横から遊陽の母が彼女の肩を掴んで、笑顔笑顔と画面の前に向かせると自らも画面に割り込んで来た。


 「本当何もなくて、ママも一安心よ。そういうことだから、この子も元気になったことだし、景気づけに何かスイーツでも買って来てちょうだい」

 「あ……ああ、そういう事なら塰里(あまり)の方が詳しいみたいだし、放課後カズも連れて3人で帰ろうと思う」

 「俺も行けますぜ! 留音もご指名入ったし、行くしかないよな?」


 口に含んでいた弁当の焼き魚を飲み込みつつ、カズは即答して留音に遊陽の家に寄るか尋ねるも――彼女の方はというと、月に一度出てくるエビフライ定食に目を輝かせながら、箸で口に運びつつじっくりとその味を噛み締めていた。


 「なぁ……留音――」

 「ふふっ――何? 一斗……」

 「いや――お前今日は、漁の手伝いも合唱の部活も休みだろ? 放課後遊陽の奢りでスイーツでも買って、一緒に家に――」

 「勿論行くわ……!」

 “スイーツ”の単語に反応を示した留音は、カズが言葉を言い終えないうちに上
機嫌で答えると、再び学食のトレイに乗ったエビフライを口に運ぶ。


 「塰里はいつも、美味しそうに食べるよな。……って訳で遊無、俺の友達を連れてこの後帰るから、もう少しだけ待っていてくれ」

 「はい。お帰りをお待ちしています」

 「じゃあお願いするわね。あんまり遅くなっちゃ“あんたのお姫様”に嫌われち
ゃうわよ」

 「はぁ!? どういう意味だよ母さん……!?」


 クスクスと遊陽をからかいつつ、遊陽の母は通話を切った。


 「プッ……! 囚われの姫君を救出した“祭りの王子様”ってか!」


 冷やかすような笑みを送るカズにピシャリと釘を刺すように、やめろと言いつつ遊陽は広げた弁当に手を付ける。

 昨日より血色の良くなった遊無の顔を思い出して、一安心といった様子を見せる遊陽に2人も互いに顔を見合わせると、2人とも無事でよかったと再び手元の弁当と学食に箸を運ばせ、3人は会話に花を咲かせるのであった。





 「……ここが、遊陽君の家ね」


 その日の放課後、遊陽達はコンビニで留音がおすすめするスイーツを手土産に、遊無の待つ家へと訪れた。


 「思っていたより普通ね――」

 「どういう意味だよそれ……」

 「あっ……ごめんなさい。私の家みたいに、軒先に干物は吊り下げていないのね」


 赤い屋根を乗せた白い外壁の家はいかにも普通の家庭といった様子で、留音は食べかけの鮭の具が覗くおにぎりを頬張りつつ呟いた。


 「そりゃお前んちは漁師と海女だし――つーか、そのおにぎりは何だよ?」

 「何の具が入っているか分からない――ドローにぎりよ。私が召喚したのはシャケね」


 他にも色々買ったとコンビニの袋を見せびらかしつつ、手元のおにぎりを食べ終えた後の包みをしまった留音と、やれやれといった様子のカズを連れて、遊陽はただいま。と家の鍵を開けて玄関へと足を踏み入れた。


 「母さんは――買い物にでも行っているのか……?」


 遊陽が靴を脱ぎ、一度荷物を置きに二階へと上がっていくと、靴を揃えたカズと留音は、仏間から寝間着を身に着けた遊無がこちらをのぞき見ている姿を視界に捉えた。


 「おっ……! もう動けんのか?」

 「こんにちは。もう身体は大丈夫?」

 「あ……あの……」


 遊無の元に歩み寄るカズと留音に、遊無はしどろもどろに障子の裏に隠れたまま目線を落とした。

 しかし遊陽が二階から降りて来たことに気付くと、ハッと息を呑んで仏間から飛び出し、彼の元へと駆け寄ると身体に飛び付いた。


 「遊陽さん……!」

 「お――おい!」


 突然しがみ付いたまま離れようとしない遊無の姿に遊陽は慌てつつも、冷やかすかのようにヒューッ。と口笛を吹くカズを睨みつける。


 「ずいぶんと、見せつけてくれるじゃねぇか」

 「口をはさむなカズ。今遊無が何か言おうとしているんだ」


 いつになく真面目な表情をした遊陽に軽くあしらわれて、カズが1人落ち込む中、遊陽に抱き着いた遊無は彼の身体から離れると、俯きがちに言葉を紡いでいく。


 「この度は私を助けて頂いて――その……寝食など沢山ご面倒をおかけ致しまして――」

 「面倒なんて――俺はただ、あの神社とお前を妙なインチキガラスに踏み荒らされたくなかっただけで――」


 制服の裾を掴んで真っすぐに見つめてくる遊無の視線に、遊陽はいやが応にも彼女を意識せざるを得ず、目線を泳がせつつも気にすることは無い。と答えた。


 「このご恩、どうか報いらせて下さい。私にできることなら何でも――」

 「“何でも”――だとよ。だったら遊陽、遊無ちゃんの事について、色々聞いて
みたらどうだ?」

 「……遊陽さん。このお二方は……?」

 「ああ……商本 一斗(しょうもと かずと)――通称カズと、塰里 留音(あま
り るいね)だ」


 遊陽の紹介とともに、2人はよろしく。と遊無に手を差し出し、彼女と順番に握手する。


 「……じゃあ聞いてもいいか? 遊無は何故――あの神社にいたんだ?」


 つかの間の和気藹々とした談笑も程々に――遊陽が事の成り行きの発端を知るため、神妙な表情で本題である昨日の出来事に触れると、遊無も彼に倣って凛とした真剣な雰囲気を纏い、自らが体験してきたあの神社での経緯を話し始めた。


 「そうですね……皆様にとっては、信じ難い話だと思われますが――」


 遊無は考え込むかのように目を閉じて一呼吸置くと、しばしの沈黙が訪れる。

 やがて決心がついたのか、ゆっくり目を開けた遊無は自らが経験してきたとおりに、これまでのことを淡々と、ありのまま語りだした。


 「結論から申しますと――私は永きに渡って誰にも気付かれることなく、あの神社で過ごしていた“幽霊”です」

 『幽霊……!?』


 遊無の発言に、マジで幽霊かよ。とカズは開いた口が塞がらないといった様子で、額に手をやった。


 「いやいや……“幽霊”って、こうして普通に話してるし――」

 「それは――あの時、あの化け物から逃げ回っていたところに遊陽さんが現れてから、初めてこの時代の人々と対話できるようになった――そう考えています」

 「俺が……?」

 「私はずっと……あの神社から離れられずにいました。幼い頃からよくこの神社に訪れていた貴方のことは、訪れた人達の中でも特に印象に残っていました」

 「それは――いつからなの?」

 「ずっと――です」


 遊無の真剣な表情から、噓ではないと悟った遊陽はますます困惑する。


 「って事は、俺がヨリマシと出会った時から知っているのか」

 「遊陽君はその……どこで精霊と出会ったの?」

 「俺が小さい頃、初めて手にした1枚がヨリマシだったんだ。そういやヨリマシは……?」


 部屋を見渡し仏間へと移動した遊陽は、畳一杯に貝殻を広げ、血眼で貝殻に目を凝らしているヨリマシと狐の面を掛けた美女――玉藻前を目撃する。


 「ヨリマシ! ……と精霊――か? 一体何を……」

 「先程まで、2人と興じていたのです」


 2人が見守る中、やがてヨリマシがピッタリと合わさった貝殻を手に取ると、遊無の元に駆け寄ってきた。


 ――あった! ゆーむちゃんみつけたよ! はやくつぎのかいをだして!

 「お見事です! でも遊陽さんが帰って来たので、ここまでにしましょう」

 ――フン、宮廷仕込みのわらわには、小童など相手にならぬな――。


 九の尾それぞれにそれまで取った貝殻を器用に乗せて、見せびらかした玉藻前が指を鳴らすと、床一面に広げられた貝殻は一瞬で煙となり、仏間から消滅する。


 「精霊っていうのは、いろんな奴がいるんだな」

 「……一番熱中していたのは玉藻さんでしたけどね」

 「俺にはお前ら? のやり取りが全く分からんのだが――」


 誰もいない仏間を眺めつつ、会話する2人の姿を見て、カズと留音は訳が分からない。とばかりにため息をつく。


 「この精霊は遊無、お前が呼んだのか?」

 「彼女の方から来てくれました。私に協力する精霊です」


 遊無が取り出したデッキを目にして、遊陽はそれは……! と驚きを口にした。


 「へぇ、遊無ちゃんもデュエルすんのか」

 「デュエルモンスターズがあれば困ることは少ないと、お母さまも仰っておりましたから」

 「確かに――デッキさえあれば、町の住民として問題なく溶け込めるだろう」

 「そっか。じゃあ早速、デュエルしてみるか?」


 カズの提案に遊陽が頷くも、当の遊無は手元のデッキに目線を落とし、小首を傾げ頭に疑問を浮かべながら困ったように問いかけた。


 「デュエルとは――どうやって行えばいいのでしょうか?」


 難しい顔をしながら手元のデッキを見つめる遊無を見て、3人は呆気にとられて彼女を見つめた。


 「もしかして――私達は自然に覚えたけど、遊無ちゃんは未経験なのかも――」

 「そ――それなら、カズ! 俺とデュエルしようぜ!」

 「遊陽……なるほどな。俺とのデュエルで実際にやるとこ見せるってことか!」


 そういうことだと言わんばかりに遊陽が頷いたのを見て、カズは彼からの提案を了承し自らのD・フェースを取り出すと、腕に装着して遊陽の目の前に突き付けた。


 「だったらその相手――俺が努めてやるぜ!」

 「お前ならそういうと思った。うちでは狭いし、場所を変えよう」


 4人は早速、立体映像を展開できる広い場所へと向かうため、家から移動する。

 家から最も近い公園へと到着すると、丁度人気も少なく、周りを気にせずデュエル出来る環境がすでに整っていた。


 「……じゃあ改めて、デュエルがどういうものなのか、今から見せるからな?」

 「はい。お二人のデュエル、しかと拝見させて頂きます」


 寝間着から遊陽の母が用意してくれた――色とりどりの濃淡模様をしたTシャツと、ギャザーの入ったキュロットスカートに着替えた遊無と留音が見守る前で、2人がD・フェースを構え、5枚の手札を引いたことにより、戦いの準備は整った。


 「……さて、昨日と同じく、俺の「複翅キ」達で勝ち越させてもらうぜ?」

 「生憎だがカズ、昨日の俺と同じだと思うなよ? さあ、行くぜ……!」


 『デュエル――』


 遊陽LP4000 カズLP4000。


 「先行は俺だ! 手札から《ワッショイ・カラードメスチック》を召喚する!」


 手札から選び出し、D・フェースに置かれたカードから、ピヨピヨと鳴く黄色いヒヨコが姿を現した。


 ワッショイ・カラードメスチック
 効果モンスター
 /レベル3/地/鳥獣/攻撃力1200。
 (1):このカードが召喚・特殊召喚した時、手札の「ワッショイ」モンスタ
 ー1体を墓地に送って発動できる。
 デッキからカードを1枚ドローする。
 その後このカードの属性はこの効果で墓地に送ったモンスターの属性と同じに
 なる。


 「カラードメスチックが現れたことで手札の「氏子」1体を墓地に送り、カードを1枚ドローする。そして墓地に送ったヨリマシと同じ属性に自身を塗り替える!」


 手札からヨリマシをD・フェースに送ると、遊陽が新たにカードを1枚引くと同時に、どこからかカラースプレーが噴射され、黄色いヒヨコの羽毛を真っ白に染めていく。


 「そしてカードを2枚伏せて、ターン終了だ」

 「そんじゃ、このターンでデュエルの醍醐味っつーものを、遊無ちゃんにたっぷりと見せてやるぜ! 俺のターン……!」


 遊陽の場にいる真っ白に着色されたヒヨコを睨むと、カズは引いたカードを見てニヤリと笑った。

 その様子を見て遊陽も気を引き締める。対峙する2人を見て、これは嵐の前の静けさだと言うことが、遊無にもハッキリと見て取れた。


「俺はこいつだ! 手札の《複翅水蝎(ドラゴニュンヘ)アレトゥーサ》を召喚!」


 カズが置いたカードから、折り畳まれた牙を持つ水低に潜む昆虫が水飛沫を上げて、ヌッとその姿を現した。


 複翅水蝎(ドラゴニュンヘ)アレトゥーサ
 効果モンスター
 /レベル4/水/昆虫/攻撃力1800。
 (1):このカードが相手モンスターを戦闘で破壊し墓地に送った場合に発動で
 きる。手札から「複翅キ」モンスター1体をアドバンス召喚する。
 (2):このカードがカード効果で破壊された場合に発動できる。
 自分フィールドの「複翅キ」モンスターはこのターン戦闘では破壊されない。


 「カズさんは、虫のカードを使うのですか……」


 しきりに大きい目玉と6本の足を動かすヤゴを見て、眉をひそめた遊無に気付いたカズは、申し訳なさげに頭を搔いた。


 「あー……遊無ちゃんは虫が苦手か? だがこいつはまだ、飛び立つ前の仮の姿――これからがお楽しみだ!」


 バトルフェイズに移行し、攻撃を宣言すると同時にヤゴが尻からジェットのように水を噴出させて、真っ白なヒヨコへとあっという間に迫ってきた。


 「くっ、俺は罠カード《催事警備》を発動だ! 相手の攻撃宣言時、相手モンスターの攻撃力はその数だけ400下がる……!」


 アレトゥーサ攻撃力1800→1400。


 「400下がったくらいじゃ止まらねぇよ! 行け! アレトゥーサ……!」


 突如行く手を遮る数人の警ら共々、一瞬で伸びたヤゴの牙に貫かれ、甲高い鳴き声を上げながら白いヒヨコは消滅する。

 
 「ちぃ……」 遊陽LP4000→3800。


 「あのヤゴがモンスターを破壊したということは――“来る”わね」

 「これでアレトゥーサの効果の発動条件は満たした! アレトゥーサが相手モンスターを戦闘で破壊した場合、その身を羽化させて手札から新たな姿となり飛び立つのさ!」


 カズは液晶盤に置かれたヤゴのモンスターを墓地に送ると、手札から1体の銀色の翼を持つトンボを模したモンスターを、新たに液晶盤へと置いた。

 場のヤゴも水を噴射する勢いを維持したまま、宙に舞い上がると全身を覆う殻が徐々に裂けていき、殻を脱ぎ捨て“成長させた姿”で空へと飛び立った。


 「さあ現れろ! 銀色に塗られし秋津を模した機体! 《複翅キ(ドラゴニック)シルバトロス》……!」


 複翅キ(ドラゴニック)シルバトロス
 効果モンスター
 /レベル6/風/昆虫/攻撃力2200。
 (1):このカードの攻撃宣言時に発動できる。手札・フィールドの水属性・昆
 虫族モンスター1体を破壊する。
 破壊した場合このターンこのカードは以下の効果を得る。
 ●このカードが相手の守備表示モンスターを攻撃したダメージ計算後に発動す
 る。相手フィールドの守備表示モンスターを全て破壊する。


 「水中に潜むヤゴからトンボへと姿を変えた。これがカズさんのモンスターの本当の姿――」


 銀色に鈍く光るトンボを模した秋津を目の当たりにして、遊無は驚きを口にする。


 「このトンボ飛行機は中々手強いのよね。さあ、遊陽君はどう立ち向かうのかしら?」


 機首の機関銃を遊陽に向け、今まさに獲物を見つけたトンボのごとく、銀色の秋津は2対の翅を鳴らして威嚇し、遊陽を視野に捉え襲い掛かろうとするのであった。





 「遊陽と――」

 「遊無の――」

 『二人はビナリウス!』


遊陽「カズと塰里――2人と遊無が対面を果たして、一章の主要キャラが出揃ったって感じだな」

遊無「お二人ともこれから仲良くしていきたいものです。今回はそんな2人のうち、遊陽さんのご友人であるカズさんの事についてお話しします」

遊陽「それじゃ俺から見たあいつを話すぜ。一斗――通称カズは、俺と同じ境階学園に通う生徒で、実家は田んぼと畑で米や農作物を育てる農家をしている」

遊無「私が目覚めた時に頂いたおかゆも、カズさんの実家で収獲されたお米が使われていたり、この町では名の知れた米農家のようですね」

遊陽「そんなカズはデュエルも強くて、ワッショイフェスタを手に入れるまでの俺とは勝ったり負けたりを繰り返すほどの腕前だ」

遊無「そんなカズさんが今回のお話で使用した複翅水蝎(ドラゴニュンヘ)と、その成長した姿である複翅キ(ドラゴニック)の元ネタについて、少し解説します」

遊陽「ヤゴの方は不完全変態を行う昆虫の幼虫を指す“ニンフ”と、トンボ=ドラ
ゴンフライを掛け合わせたネーミングで、後述する“複翅キ”をサポートする効果
を持つ」

遊無「個々の名前は、水や泉のニンフ――ナーイアスの名前から取っていますね」

遊陽「そんな水の妖精――幼生から羽化した姿が“複翅キ”だ。これはトンボの種
類と、世界各国が開発した複葉機を掛け合わせた名前を持っている」

遊無「複数の翅(はね)を持つキ――トンボは形がカタカナの“キ”に似ているこ
とから、キザをトンボにサの字と呼ぶように、複数の翅を持つ機体であり、トンボという訳ですね」

遊陽「今回カズは“ギンヤンマ”に複葉戦闘機の“アルバトロス”を掛けたモンス
ターを使ったが、まだあいつは“真の切り札”を残している」

遊無「それでは次回について、続く遊陽さんとカズさんのデュエル――遊陽さんの反撃によりカズさんは押し返されるも、“3対の翅を持つ赤き男爵”のモンスターで遊陽さんを劣勢に追い込んでいく」


 『次回! 遊戯王Binarius(ビナリウス) -複翅キ テイクオフ!- お楽し
みに!』
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