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HOME > 遊戯王SS一覧 > 第14話 スイレンと柘榴魔の初めてデート

第14話 スイレンと柘榴魔の初めてデート 作:風鼠

休日
スイレン「…」

柘榴魔「おはよう、スイレンさん」

スイレン「ぁ…おはよう…ザクロ君」

一座の門の前で楓が選んだ私服で待っていたスイレンのもとに柘榴魔が現れる。

柘榴魔「じゃあ行きましょうか」

スイレン「…うん…」

柘榴魔とスイレンは手を繋ぎゆっくりと歩き始める。

柘榴魔「スイレンさん、少し緊張してます?」

スイレン「少し…」

柘榴魔「スイレンさん、珍しいですね。緊張するなんて」

スイレン「…だって…初めての…デートだから…。ザクロ君は?」

柘榴魔「僕も少し緊張してますよ。初めてのデートでちゃんとスイレンさんを満足させれるかとかね」

スイレン「…ザクロ君…私と…同じ…私も…ザクロ君のこと…満足させれるかな…って思ってたの」

柘榴魔「同じですね」

スイレン「うん…同じで…よかった」

同じ気持であることを共有した二人は少し恥ずかしがるように口元が緩み、感じていた緊張もほぐれる。

柘榴魔「…あ、そのイヤリングつけてくれたんだ」

スイレン「うん…ザクロ君が…くれたから…つけようと思って…」

柘榴魔「ほんと似合ってますよ。」

スイレン「…ザクロ君に…言われると…恥ずかしい」

柘榴魔「(恥ずかしがるスイレンさん可愛いなぁ)」

柘榴魔に褒められスイレンは頬を赤く染める

スイレン「今日は…どこ行くの?」

柘榴魔「今日はスイレンさんが好きそうな映画やってるみたいだから見ようと思ってね」

スイレン「…映画?」

スイレンは首をかしげる

柘榴魔「うん、動物との絆を描いた映画なんだ。スイレンさん、好きでしょ動物ものとか」

スイレン「…映画…って何?」

柘榴魔「え」

柘榴魔はスイレンの予想外の返答に思わず声が出る

柘榴魔「スイレンさん…映画そのものを知らないんですか?」

スイレン「うん…よく聞くんだけど…調べてる…時間がなくて…」

柘榴魔「パソコンやスマホで調べればいいんじゃあ…」

スイレン「パソ…コン?スマ…ホ?」

柘榴魔「あぁ…(す、スイレンさんって意外と箱入りなんだなぁ)」

柘榴魔はスイレンの返答に苦笑し、映画やパソコンなどを説明する

スイレン「そう…なんだ…私…知らなかった」

柘榴魔「スイレンさん、意外と知らないこと多いんですね」

スイレン「うん…私…まだいっぱい知らないこと…ある」

柘榴魔「知らないことあったら聞いてくださいね。教えますから」

スイレン「うん…ありがと…ザクロ君…」

柘榴魔「さ、着きましたよ、映画館」

スイレン「大きい…」

映画館に着くと、スイレンは思わず声を上げる

柘榴魔「さ、入りましょ。チケットはもう買ってありますので」

スイレン「…うん」

-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-

スイレン「…映画…大迫力だったの」

柘榴魔「スイレンさん、はしゃいでましたね~」

スイレン「…ちょっと…恥ずかしかった」

映画が終わり、映画館から出てきた2人。スイレンは初めての経験ではしゃぎすぎたことを反省し顔を赤くする。

柘榴魔「映画、どうでした?」

スイレン「すごく良かった…ちょっと…泣いちゃったの」

柘榴魔「それはよかったです。」

スイレンは自身の濡れたハンカチを鞄に戻す。


柘榴魔「じゃあそろそろ次の所行きましょ」

スイレン「うん…次は…どこ…行くの?」

柘榴魔「猫カフェですよ。知ってますか?」

スイレン「…猫…カフェは知ってる…猫ちゃん可愛がりながら…ご飯食べるお店でしょ?」

柘榴魔「さすがに知ってましたか。さすが猫好きのスイレンさんですね」

スイレン「後輩の…葵ちゃんが言ってたの…私…行ってみたかったの」

柘榴魔「(スイレンさん、目が輝いてるなぁ)」

スイレンは眼を輝かせ期待を膨らませる

スイレン「早く…行こ」

柘榴魔「はは、はいはい、わかりましたよスイレンさん。急がないでくださいね~。猫カフェは逃げませんよ~」

スイレンは両手で柘榴魔の手を握り、徐々に足取りを速めていく。

-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
猫カフェ

猫「にゃ~♪」

スイレン「…にゃ~…ふふ♪」

柘榴魔「(猫と遊んでるスイレンさん、すごくかわいい♪)」

猫カフェに到着し数分。スイレンは店内で飼育されている猫と楽しそうな笑顔を浮かべ戯れている。

スイレン「猫ちゃん…みんな…可愛い♪」

柘榴魔「スイレンさん、満足できました?」

スイレン「うん♪…今日は…ありがとね…ザクロ君」

柘榴魔「どういたしまして。」

スイレンが幸せそうに頬を緩め、満面な笑顔を浮かべ柘榴魔に感謝を述べる

店員「お待たせしました。パンケーキです」

スイレン「わぁ…猫ちゃん型…可愛い」

柘榴魔「さ、食べようか、スイレンさん」

スイレン「…可愛くて…食べにくい」

柘榴魔「スイレンさんらしいなぁ」

猫をモチーフとしたパンケーキが2皿2人のもとへ運ばれ、2人はそのパンケーキを自分のペースで食べる。

スイレン「…美味しい」

柘榴魔「だね。(スイレンさん、食べてる姿も絵になるなぁ)」

スイレン「ザクロ君…私より…食べてない」

柘榴魔「あ、スイレンさんに見惚れてて…」

スイレン「…もう…食べてるとこみちゃダメ…」

柘榴魔「ごめんごめん。あ…スイレンさん、口元に食べかすついてるよ」

スイレン「ん…ありがと」

柘榴魔「(スイレンさん、綺麗だし可愛いなぁ)」

スイレンは恥ずかしそうに口元を隠し食べかすを取り除く

スイレン「…ご馳走様…でした」

柘榴魔「ご馳走様でした。さてと…スイレンさん、次に行きたいところある?」

スイレン「…ザクロ君の…家に行きたい」

柘榴魔「いいよ。けど、ここから少し遠いけど大丈夫?」

スイレン「…うん」

柘榴魔「それなら行こうか。」

-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
夜・柘榴魔の部屋
柘榴魔「ささ、入って、スイレンさん」

スイレン「…お邪魔します」

寄り道をしながらスイレンと柘榴魔は部屋に入ってくる

スイレン「…ザクロ君の部屋…初めて」

柘榴魔「そうだね。」

スイレン「…ちゃんと…掃除行き届いててる…」

柘榴魔「自分の部屋くらいは掃除をちゃんとできないとね。」

スイレン「ザクロ君…できた子…」

柘榴魔「も、もう…僕を子ども扱いしないでくださいよ」

スイレン「ごめん…そんなつもりじゃ…なかったの」

柘榴魔「もうスイレンさんは…さ、座ってください。」

スイレン「ん…すごくふわふわしてる」

スイレンがソファに置かれたクッションに座ると、クッションの弾力性に少し驚きの声を上げる

柘榴魔「でも…どうして僕の家に来たかったんですか?」

スイレン「だって…楓が行ったことあるのに…私は…ザクロ君の家…行ったことなかったから…」

柘榴魔「あ、楓さんから聞いたんですね。少し嫉妬しちゃったんですか?」

スイレン「…うん…ちょっとだけ…だけど…」

柘榴魔「あはは…スイレンさん、可愛いなぁ。」

スイレンは頬を少し赤く染め恥ずかしがるようにつぶやく

スイレン「ザクロ君…何かしよ?」

柘榴魔「そうだね。ゲームでもします?」

スイレン「…うん…やろ…」

柘榴魔「じゃあすぐに準備するよ」

柘榴魔は手際よく自身の部屋のテレビにゲーム機を接続し、コントローラーの一つをスイレンに渡す。

スイレン「…楽しい」

柘榴魔「ですね~」

普段ゲームをやらないスイレンに合わせ、クラフトで建物等を作ることがメインのゲームを2人でのんびりと行っていく。

スイレン「…出来た」

柘榴魔「あ、スイレンさん、すごいですね。綺麗な家ですね」

スイレン「…頑張ったの」

柘榴魔「やっぱりセンスありますね~」

スイレン「…そうかな」

スイレンはゲーム内の素材で和風の2階建ての立派な家を作り、柘榴魔が褒める

柘榴魔「もし…スイレンさんと結婚できたらこんな家に住みたいなぁ」

スイレン「…うん…私も…」

柘榴魔「ふふ。子供も作って幸せな家庭を築きたいですね」

スイレン「幸せな家庭…うん…築きたい」

柘榴魔「ん~そろそろ疲れましたね」

スイレン「うん…目が…少し…」

長時間ゲームをしたことで目を中心として疲労が蓄積したため、体を伸ばす



スイレンは恥ずかしがりながらも期待のまなざしで柘榴魔を見つめる

スイレン「…ふあ…さすがに…疲れたの」

柘榴魔「スイレンさん、そろそろ寝ましょうか」

スイレン「うん…」

柘榴魔は本を本棚に戻し、スイレンの体を優しく寝かし自身も寄り添うように横になる。

柘榴魔「今日…楽しかったですね」

スイレン「よかった…色々知れて…」

柘榴魔「今度はどこに行きたいですか?」

スイレン「ん…今度は…柘榴魔君の…好きな所に行きたい…」

柘榴魔「分かりました。計画立てときますね。次いつ空いてますか?」

スイレン「…分からない…もうすぐ…大きな舞台…あるから」

スイレンは申し訳なさそうに語る

柘榴魔「あ…そうか。スイレンさん歌舞伎役者なんですもんですね」

スイレン「…ごめん…」

柘榴魔「いいんですよ。スイレンさん、頑張ってくださいね」

スイレン「ありがと…ザクロ君…」

スイレンは柘榴魔に応援され不安も軽減され口元も緩む

柘榴魔「ふあぁ…んん、スイレンさん、電気消しますよ」

スイレン「うん…ザクロ君…頭…撫でてあげる」

柘榴魔「もう…スイレンさんは相変わらずだなぁ。」

スイレン「可愛いにゃ~…」
部屋の電気が消され、スイレンは可愛らしい声を上げつつ優しく柘榴魔の頭を撫でる。

柘榴魔「猫耳パーカースイレンさん可愛いですよ。僕も頭撫でてあげます」

スイレン「ん…頭…なでちゃだめ…」

柘榴魔「どうしてですか?」

スイレン「…頭撫でられると…もっと甘えたくなっちゃう…」

スイレンは可愛らしく小声でつぶやく

柘榴魔「もう…可愛いスイレンさんだなぁ。甘えてもいいんですよ?」

スイレン「…いいの?」

柘榴魔「いいんですよ。付き合ってるんですから」

スイレン「…じゃあ…お言葉に甘えて…ん」

スイレンは、柘榴魔に抱き着き頬に軽くキスをする

柘榴魔「だめですよ。キスは唇同士でするものですよ」

スイレン「…わかった…」

柘榴魔「ん…」

スイレンと柘榴魔は見つめ合った後、唇を交わす

スイレン「…ザクロ君…眼帯外しても…いいのに」

柘榴魔「あ、そうですね。スイレンさん、怖くないんですものね」

スイレン「うん…」

柘榴魔「ん…でもさっきから目が少し違和感あるんですよね」

スイレン「あ…ザクロ君の眼…ちょっと変わってる」

柘榴魔「え、ど、どう変わってるんですか?」

スイレン「…目の中に…ハートマークできてるの」

柘榴魔が眼帯を外すと、柘榴魔の瞳の中には星ではなくハートマークができていた。

柘榴魔「…どうしたのかなぁ」

スイレン「可愛い瞳♪…やっぱり眼帯外したほうが…いいの」

柘榴魔「はい。わかりました。」

スイレン「それに…もう1個お願いあるの」

柘榴魔「なんですか?」

スイレン「…敬語というか…丁寧語…じゃなくて…ため口でいいの…」

柘榴魔「え…」

スイレン「その方が…親しくなれる気がするの…」

柘榴魔「わ、わか…ったよ。スイレン」

スイレン「…ありがと…ザクロ君」

柘榴魔「じゃあ僕も1つお願いあるよ。…今後…名前で呼んでくれる?」

スイレン「うん…分かった…れ、練二…」

柘榴魔「ふふ、慣れないね。」

スイレン「うん…でも…幸せ…」

柘榴魔「幸せが一生続くといいですね」

スイレン「うん…ふあぁ…もうそろそろ…限界…」

柘榴魔「ですね…おやすみ、スイレン」

スイレン「おやすみ…」

2人は就寝の口づけをし、静かに寝息を立て始める。

-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
後日…平日
学校

スイレン「~♪」

柘榴魔「もう…スイレン、そんなにくっついたらダメ」

遥「前より仲良くなってるわね」

俊華「ま、すごく良いことだけどさ。」

-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-



-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
料理経過
柘榴魔練二
特殊能力追加
エルダーサイン風のハートマークが現れる。
現在のイイネ数 57
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ヒラーズ
柘榴魔君、発 情兵器なっとるよ。
そこまでスイレンと仲が良くなれるのがすげぇ。 (2019-10-09 18:38)
風鼠
ヒラーズさんコメントありがとうございます。
ザクロ君、徐々に料理していきます。
(2019-10-09 22:08)

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