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遊戯王WW(ワンダーワールド)/29話 雪下の約束 作:名無しのゴーレム










ユージ LP4300 手札2 モンスターゾーン 白き地の吟遊詩人ハルカ、白き地の守人タイガ(表側守備表示)、白き地の守護霊エリカ(表側守備表示)
ナーサリー LP7300 手札4 モンスターゾーン 御伽現影ドロシー、御伽現影ポーカー・スノーマン 魔法・罠ゾーン 御伽現影トランプ・ソルジャー



「僕のターン、ドロー」



……よし、このカードなら!



「通常魔法『テラ・フォーミング』発動! 効果でデッキからフィールド魔法1枚を手札に加える。フィールド魔法『白銀の祭壇ヴェリテオテル』発動! ヴェリテオテルの効果発動、手札を1枚捨てて、墓地の白き地のモンスター1体を特殊召喚する。僕は手札の『白き地の巫女ミユキ』を捨てて、そのまま特殊召喚! そして僕のフィールドのモンスターのレベルは、ミユキと同じレベル3になる!」


白き地の吟遊詩人ハルカ レベル4→3

白き地の守人タイガ レベル4→3

白き地の守護霊エリカ レベル4→3


「レベル3のモンスターが4体……まさか!?」
「そのまさかさ! レベル3のミユキ、タイガでオーバーレイネットワークを構築! 白き地に産まれし幼き女神よ、氷雪を操り聖域を侵す敵を凍結せよ! エクシーズ召喚、『白き地の女神クランポネ』! 続けてレベル3のハルカとエリカでオーバーレイネットワークを構築! 白き地に産まれし幼き女神よ、烈火の如く聖域を侵す敵を焼き尽くせ! エクシーズ召喚、『白き地の女神ペルサンテ』!」 
「2体のエクシーズモンスターを同時に並べるなんて……すごいよユージ!」



いつの間にか、ナーサリーは以前と変わらないような笑顔になっていた。この時点でこのデュエルの目的は達成されたかもしれない……でも、だからといってそれはデュエルを止める理由にはならない。



「ヴェリテオテルの効果で、僕のフィールドの白き地のモンスターの攻撃力は300アップする」



白き地の女神ペルサンテ 攻撃力2200→2500

白き地の女神クランポネ 攻撃力1900→2200


 「行くよ、ペルサンテの効果発動! オーバーレイユニットを1つ取り除いて、相手フィールドのモンスター1体の攻撃力のダメージを、相手に与える。ドロシーの攻撃力、3000のダメージを受けてもらうよ!」


ナーサリー LP7300→4300


「きゃあぁぁ!! ……もう、いった~い!」
「さらにクランポネが存在するから、相手フィールドのカード1枚を破壊できる。僕はドロシーを破壊する!」



御伽現影モンスターが永続魔法になるのは戦闘を経た時だけ。効果で除去してしまえばただのモンスターと何も変わらない。



「オーバーレイユニットとして墓地に送ったハルカの効果発動。墓地のヒラカゼを手札に加えるよ。バトル、ペルサンテでポーカー・スノーマンを攻撃!」


ナーサリー LP4300→3700


「クランポネでダイレクトアタック!」


ナーサリー LP3700→1500


「……そして、バトルを終了する」
「なら、ポーカー・スノーマンの効果発動! このカードを……」
「この瞬間、クランポネの効果発動! このカードのオーバーレイユニットを1つ取り除いて、相手が発動した効果を無効にする!」
「!?」



これでナーサリーのフィールドにモンスターは居なくなった。ナーサリーのデッキは持久力こそ高いものの、展開力は並程度。このまま押しきれば、勝てる……!



「僕はこれで、ターンエンドだよ」



ユージ LP4300 手札2 モンスターゾーン 白き地の女神クランポネ、白き地の女神ペルサンテ フィールド魔法 白銀の祭壇ヴェリテオテル
ナーサリー LP1500 手札4 魔法・罠ゾーン 御伽現影トランプ・ソルジャー



「私のターン、ドロー! まずは通常魔法『死者蘇生』発動!」
「ドロシーを蘇生するつもりかな……それは通せないね。クランポネの効果発動! オーバーレイユニットを1つ取り除いて、死者蘇生を無効化する!」
「これで、ユージは私の展開を妨害出来なくなったね」



……まさか、ここまで織り込み済みで何かをするつもりなのか……!?



「『御伽現影グレーテル』を召喚。そして手札の『御伽現影ファラダ』の効果発動。フィールドのグレーテルを魔法・罠ゾーンに置くことこでこのカードを特殊召喚する! そして通常魔法『童話解放』発動! 魔法・罠ゾーンのグレーテルを特殊召喚! グレーテルの効果発動、魔法・罠ゾーンのトランプ・ソルジャーを表側守備表示で特殊召喚するよ」



あっという間に3体ものモンスターを揃えて見せた。しかもそのうち1体はチューナーモンスター、ということは……



「レベル4のブリキ・ウッドカッターにレベル3のグレーテルをチューニング! 御伽の世界に舞い降りた、運命に愛された少女よ! その奇跡を我が世界に示せ! シンクロ召喚! 『御伽現影サンドリヨン』!」
「やっぱり、シンクロモンスターか……!」
「サンドリヨンの効果発動! ヴェリテオテルの効果をターン終了時まで無効にする!」


白き地の女神ペルサンテ 攻撃力2500→2200

白き地の女神クランポネ 攻撃力2200→1900


「バトル、サンドリヨンでペルサンテを攻撃!」


ユージ LP4300→4100


「ファラダでクランポネを攻撃!」


ユージ LP4100→3800


「っ……」
「バトル終了、この時サンドリヨンの効果発動! このカードを魔法・罠ゾーンに置くよ。そしてファラダの効果発動。このカードを魔法・罠ゾーンに置き、魔法・罠ゾーンのサンドリヨンを特殊召喚! 私はこれでターン終了だよ!」



ユージ LP3800 手札2 フィールド魔法 白銀の祭壇ヴェリテオテル
ナーサリー LP1500 手札1 モンスターゾーン 御伽現影サンドリヨン 魔法・罠ゾーン 御伽現影ファラダ



「僕のターン、ドロー。……ねえ、ナーサリー」
「なぁに、ユージ?」
「このデュエルは楽しい?」
「……うん、楽しいよ!」
「良かった……じゃあ、そろそろ終わらせようか」
「!? ……いいよ。ただし、ユージが終わらせられるならね!」



最初はナーサリーを元気づけるためのデュエルだったけど、気付かないうちに僕も全力で楽しんでいた。だからこそ、ここで終わらせるんだ。



「……ヴェリテオテルの効果発動。手札の『白き地の祓串』を捨てて、墓地からプリムラを特殊召喚」



白き地の政務官プリムラ 攻撃力1200→1500


「プリムラの効果発動、手札からヒラカゼを特殊召喚。さらにプリムラのもう1つの効果発動。僕の手札が1枚以下の時、墓地から白き地のモンスター1体を手札に加える。ヒラカゼの効果発動。自身をリリースして、デッキから『白き地の忍スイセン』を特殊召喚」


白き地の忍スイセン 攻撃力1500→1800


「……バトル! スイセンでサンドリヨンを攻撃!」
「攻撃力の低いスイセンで攻撃……?」
「スイセンの効果発動。このカードの攻撃宣言時、相手モンスター1体の攻撃力を700ダウンする」


御伽現影サンドリヨン 攻撃力2400→1700


「そんなぁっ!?」


ナーサリー LP1500→1400


「……プリムラの攻撃力は1500、ダイレクトアタックで僕の勝ちだ」
「……あーあ、私の負けかぁ」












ナーサリーの降参宣言と同時にデュエルが終了する。モンスターたちが駆け回っていたデュエルフィールドも、一瞬にして元の雪原に戻った。






「……これで、約束は守ったよね」
「そうだね。でも……」
「じゃあ、もう1回約束しよっか」
「…………もう1回?」
「そう。またここに戻ってくるから、その時はデュエルしよう。今度は僕とナーサリーだけじゃない、マッハやプリンセスさん、鋼さんも一緒に……どうかな。約束してくれる?」



ナーサリーに向けて伸ばしたその手に、彼女は応えようと手を伸ばす……しかし、その途中で手を止めてしまった。



「…………ダメ、怖いよ。アルムもメシアも、約束してたのに居なくなっちゃった。だから、ユージも……」
「大丈夫。僕は居なくならないよ……それに、さっき言ったでしょ? アルムはここに居て、僕と一緒に闘ってくれている。……僕が信じられないっていうならそれでもいい。でもそれなら、アルムを……そして僕を選んだメシアさんを、信じてくれないかな?」
「……アルム、メシア……」



『ユージ。礼拝堂へ行ってくれないかしら。ナーサリーと一緒に、ね』



「え? アルム、どうしてそんなこと……」
『いいから。行けば分かるわ』
「ユージ、アルムが何か言ってるの……?」
「あ、ええっと……2人で礼拝堂へ行けって。ついてきてくれる?」
「うん、いいけど……」



突然のアルムの言葉に、戸惑いながらも従う僕とナーサリー。教会の扉を開けて礼拝堂の中に入ると、さっきまでと変わらない暗闇があった。



「それでアルム、これからどうしたら……」
「え……嘘、アルム……!!?」



ナーサリーがアルムが居る方向を見ながら、驚きの表情を見せている。まさか……



「ナーサリー、アルムが見えてるの……?」
「うん。さっきまで見えなかったのに……」
『ここは私の力が多く残っているから、多少無理をすればこうして姿を見せて声を届かせることも出来るみたい。あまり長時間は無理だけれど』



この教会に、アルムの力が……? 疑問を口に出す暇もなく、ナーサリーはアルムの元へ駆け寄る。



「アルム……どうして、どうして居なくなっちゃったの!? 私、ずっと待ってたのに……」
『ナーサリー……ごめんなさい。私も、あなたとの約束を守れなかったことはずっと悔やんでいたの。こんな形の再会になってしまったことも申し訳ないと思っているわ』
「……もう、いいよ……アルムが帰ってきてくれたなら、それでいいよ……!!」



目に大粒の涙を浮かべながらも、ナーサリーの表情は笑顔そのものだった。



『……お願いナーサリー、ユージのことを信じてあげて。約束を破ってしまった私のことは信じられなくてもいい。でも、ユージは約束を守ってみせた。だからもう一度、ユージを信じてほしい』
「……うん、分かった。ユージとアルム、それにメシアを……もう1回だけ、信じてみる」
「ナーサリー……!」
「だから、絶対に約束を守ってね。絶対、絶対だよ!」
「うん、絶対。何があったって、僕はもう一度ここへ戻ってきてみせる。約束だよ」



もう一度、ナーサリーへと手を伸ばす。ナーサリーも今度は迷わない。すっと手を伸ばし、僕の手を握ってくれた。



「ありがとう、ナーサリー」
「こっちこそ。ありがとう、ユージ……」



そう言い終えると同時に、ナーサリーは僕の方へ倒れかかってきた。慌てて受け止めると、彼女が静かに寝息を立てる音が聞こえてきた……



『今までの疲れが出たんでしょう。寝かせてあげなさい』
「うん、分かったよ」



ゆっくりとナーサリーを椅子の上に寝かせると、そのまますやすやと眠り始めた。



『それにしても。ユージ、覚悟は出来ているのね? まさかあの子を励ますために適当なことを言った、なんてことはないでしょうね』
「そんなことしないよ。……僕、ずっと悩んでいたんだ。このまま旅を続けて、もし帰れなくなってしまったらどうしようって……家族や友達に会えなくなることを考えたら、ものすごく怖くなったんだ」



もちろん、今もその恐怖が無くなった訳じゃない。



「……それでも、ナーサリーが泣いているのを見て思ったんだ。ここで全てを投げ出してしまって、マッハやプリンセスさん、鋼さんたちに何かがあったら……僕はきっと、一生後悔し続ける。みんな命を賭けて僕を守ってくれたのに、僕はまだ何も出来ていない……そんな状態で終わらせるのは、嫌なんだ」
『……あなたの無事は、誰も保証してくれないのよ?』
「それは誰だって同じだよ。だから僕は、僕のために戦ってくれた仲間のために戦いたいんだ。……駄目、かな?」
『少なくとも、そんな自信なさげに言っているようじゃ私は信頼できないわね』
「あはは、それもそうだね……」
『……まあ、その点を除けば問題ないんじゃないかしら。戦う理由があるなら、私は止めないわ』
「……ありがとう、アルム」



これからどうするのか決めたことで安心したのか、思わず近くの椅子に座り込んでしまう。もう真夜中だ、早く寝て明日に備えないと……



『……あなたが覚悟を決めたというのなら、私もそれに応えないといけないわね』
「え?」
『私の過去……いえ、この世界の過去を、あなたに教えるわ』
「…………」



この世界の、過去……?



『少し長い話になるけれど構わないかしら』
「……うん。聞かせてほしい」
『そう。それじゃあ、話を始めましょう』






『今からどれくらい前なのか……確かなことは私にも分からないけれど、とにかく遠い過去。この世界は、いくつもの国に分かれていたの。そして英雄と言われるようなデュエリストが何人も現れ、日々争いに明け暮れていた……そんな戦乱の時代があった』
「アルムは、その時代に生きていたってこと……?」
『そうよ。私はこの国……いえ、今では街ね。ここで生きる人々のリーダーとして、いくつかの争いに身を投じていたわ。まあ、こんな雪国に好き好んで乗り込んでくるような連中なんてほとんど居なかったから、戦ったことなんて数えるくらいしかないけれど。この教会は私が生きていた時に住んでいた場所よ』



……だから、この教会にアルムの力が残っていたということか。



『さっき見た通り、この辺りは降雪が酷くてまともに生活するのも一苦労な場所。だから私は少しでも人々が過ごしやすくなるよう努力を重ねてきた……ナーサリーとはその過程で知り合ったわ。雪の中で行き倒れていた彼女を拾って看病していたら、いつの間にか懐かれてしまったの。また外で行き倒れられても困るから、この教会で本を読んだりデュエルをしたりしていた』
「……ナーサリーと、仲が良かったんだね」
『そう、かもしれないわね』



少し戸惑ったような表情を見せながら、アルムはそう答えた。



『少し話を戻すけれど、当時世界にはいくつもの国があった。その中には積極的に他国を攻め、自国の支配下に置いてしまおうというところもいくつかあった。そしてその1つが……インダストだった』
「インダストって、どこかで聞いたような……!」



そうだ、確かマキナさんが造ったという街のことだったはず。そこも、昔は国だったということか……



『インダストは国としての歴史は浅かったけれど、マキナという強烈な先導者が居たことで急速に国力を身に付け、そして他国への侵攻を行っていたわ。瞬く間に周囲の弱小国を取り込んだインダストは、やがて私の国にも侵略を行った』
「それで……どうなったの?」
『結論から言って、私たちは防衛に成功したわ。でも何故か、マキナはこの国に……いえ、私に執着した。私を打ち負かそうと何度も遠征を重ね、最後には彼女1人で私に勝負を挑んできた』



そういえば、アミューズでも彼女はアルムに強い敵対心を見せていた。アルムも、その理由は分からないのか……



『……私はそれをことごとく返り討ちにして、追い返した』
「追い返した……?」
『私が彼女を討ったとなれば、世界のバランスが大きく揺らいでしまう。最悪、それが大きな戦いのきっかけになってしまうかもしれない……だから、トドメはささなかったの』
「……アルムは、戦いが嫌いだったんだね」
『当たり前よ。私はただ、何もない平和が続けば良かった……それだけが、私の願いだった。それなのに……』
「…………」
『ごめんなさい、感傷的になってしまったわね。そんな風に小さな争いが絶えない時代の中で、1つの事件が起きたの』
「事件?」
『ええ。その事件の解決に向けて、私の元へ訪れた男が居たの……それがアミューズの創始者、ラフィよ』



……マスクドドラグーンさんが言っていた人のことか。



『彼は様々な国を回り、団結を促した。『笑顔は世界を1つにする』なんてふざけたことを言いふらしていたから、ただ1人を除いて誰もそんな話には乗らなかったのだけどね』
「ただ1人って……」
『ええ。私だけが、彼の提案に乗った。その主張に共感した訳ではないけれど、自分の国に降りかかる火の粉を事前に払っておくために、ね。そして私たちは事件解決のために動いたわ……その結果、多くの犠牲を払った上で元凶を取り除くことに成功した』



多くの犠牲……アミューズでのアルムの言動から察するに、その中にラフィさんも入っているのだろう。



『私がメシアに会ったのは、その最中だったわ。メシアの持つ不思議な力を目の当たりにした私は、自分の国に来てくれないかと要請した。彼女はそれを快諾し、そして今に至ったということよ』



メシアさんはアルムの頼みでこの教会へ来て、結界を張った……?



「ちょっと待ってよ。じゃあ、アルムは一体、どうして……」
『私がどうして死んでしまったのか、ということ?』
「……うん」
『そうね……それは、私にも分からないわ』
「えっ?」
『どうにも、自分の最期の瞬間が思い出せないの。直前まで、単身で戦いを挑んできたマキナとデュエルをしていて……そこから後の記憶が、すっぽりと抜け落ちてしまっているの』
「それじゃあ、マキナさんに負けたってこと……?」
『そうかもしれない。でも、アミューズでの彼女の反応を見る限り可能性は低いわ。だから私に何があったのか、私にも分からないの』
「……そう、なんだ」



もちろん、僕は幽霊に会ったことはないから死後の記憶がどうなっているかなんて知るよしもない。でも、アルムの死には疑問が残る……



『これで、私が知ることは全てよ。……ああ、最後に1つだけ言っておきたいことがあるわ』
「え、何?」
『あなたたちは今回のメシア襲撃がマキナ主導のものだと考えているみたいだけれど……私は、そうは考えてはいない』
「え……どうして?」
『これは私の勝手な推測だけれど。何度も戦ったことのある私の経験からして、彼女は重要な戦いでは必ず最前線に立っていた。それが国をまとめあげる程のリーダーシップに繋がっているんでしょうが……そんな彼女がメシアなんて大物の討伐を、部下に任せっきりなんてことは考えられない。なのに時空の賢者が見せた映像には、彼女の気配すら無かった。私はそこに違和感を持ったわ』



アルムなりに、マキナさんを信用しているということなのか……



「なら、アルムはあの襲撃についてどう考えているの?」
『……単独犯ということは考えにくいわね。どこかで手引きをした共犯者が居たはず……でも、その心当たりはないわ』
「そっか……分かった。それならやっぱり、一度マキナさんに会わないといけないね」
『それはどうして?』
「だって、もし今回の襲撃に無関係なら、僕たちとマキナさんたちも協力できるところがあるかもしれない。何をするにも、まずは話し合いをするべきじゃないかな」
『話し合い……?』



アルムは少しの間呆然となり、その後すぐに呆れたような、しかしほんの少しの笑みを含んだような表情を見せた。



『あなたって、本当にバカなのね。侵略国家の親玉に、話し合いを持ちかけようだなんて』
「おかしいことかもしれない、でも……アルムの話を聞いて、僕はマキナさんの真意を知りたいって思ったんだ」
『マキナの、真意……』



何か思うところがあったのか、アルムは考え込んでしまう。



「……アルム?」
『……話は終わりよ。明日からまた旅が始まるんだから、今日はもう寝なさい』
「う、うん……分かったよ」



急に話を打ち切られて戸惑ってしまうが、さすがにもう起きているのも限界だった。アルムの言葉に従い、明日に備えて横になる……


















『…………ありがとう。そして、これからもよろしくね』




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ギガプラント
ナーサリーちゃんとのデュエルを経て覚悟が決まったようです。格好良いぞ主人公。
過去の話は決まって壮大なものである……早速国家間レベルのお話なあたり流石と言ったところでしょうか。襲撃の詳しい事情はまだ不明ですが、次やることは決まったか……? (2019-07-11 11:53)
MTGからの刺客
暗躍する集団には少なくとも『フォウル』『憑神』『復讐姫』がまだ残ってるんですよね…この先どうなるのでしょう。

そして主人公している主人公、彼もまた決闘者なのだ。 (2019-07-11 12:19)
名無しのゴーレム
ギガプラントさん、コメントありがとうございます。
格好いいと言ってもらえて良かったです。貴重なユージがカッコよく見える場面だと思うので…(おい)
過去の話は重要な要素になっていく予定です。とはいえ本編だけで全てを語りきれる気がしないので、暇があったら番外編みたいな感じで過去編を書くかも…たぶん。 (2019-07-11 16:00)
名無しのゴーレム
MTGからの刺客さん、コメントありがとうございます。
現状ユージたちと敵対してる相手は結構居るんですよね…もちろんまだまだ増えます。
普段は情けないところも多い主人公ですが、やっぱりいざという時は頑張ってくれます。 (2019-07-11 16:05)

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