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EP:0 トランスマイグレーション 作:暁
冬も深まり、本格的な寒さが到来する12月下旬。
とある県の、とある町の、とある地域の、珍しくも無い学生が一人。
珍しく無い事を挙げるとすれば、その少年は「引きこもって」いるという事だろう。
さして珍しく無い、特に理由の無い反発からの引きこもりではない。少年はいじめを苦にして、入学したばかりの高校に行く勇気を失ってしまったのだ。
何が理由だっただろう、確か、高校デビューに浮かれ、友人とはしゃぎながら帰っていた。
その友人と別れた後、コンビニに寄ろうと思い、近道の路地裏を通った。その時、路地裏でカツアゲしている我が校の制服を着た不良を見かけたのだ。
少年は浮かれていた。意味も根拠も無い全能感が体を支配していた。今なら正義のヒーローになれると信じて疑わず、少年は不良を挑発した。
結果はボロボロだった。
余裕の態度で不良に近づき、「集団じゃないと一人にも勝てないのか」という感じの事を口走ったと思う。瞬間、殴られていた。
酷いものだった。最初の一発でバランスを崩したのを見て取ると、蹴りを入れコンクリートに転がし後は集団暴行。身ぐるみを剥ぎ、金を盗られた。全裸の写真も撮られた。
人が心を閉ざすには充分すぎた。
少年は泣いて帰り、両親に訴えた。しかし、余計なことに首を突っ込んだお前も悪い、と、取り合ってもらえなかったのだ。
後は簡単だ。部屋に引きこもり、扉の前に本棚を置いて誰も入れなくした。後はパソコンを叩いて泥のように眠る毎日を過ごした。
壁の外に敵がいないことなど頭ではわかっていた。しかし、あの出来事がトラウマで、体が動かない。敵がいないというのも、ただの妄想なんじゃないかとも思ってしまい、その考えが少年を部屋に縛り付けた。
少年は育ちきっていない心で、この世界は理不尽だ。不条理だ。何故自分が悪者にならなければならないのかを考えた。
しかし、納得する答えなど出てこなかった。
今まで全力とはいかぬものの、そこそこで生きてきたはずだ。そこそこの成績で、そこそこの高校に入り、そこそこで生きていくつもりだった。
しかし、もし、自分が本気で生きていて、頭の良い学校に入って、浮かれずに、護身術の一つでもあればこんなことにはならなかったかもしれない。
少年がそんな事を考えたのは三日目、喉が乾いて死にそうな状況だった。
姉さんはどうしているだろうか。と少年は考えた。
この世でただ一人だけ、少年の敬愛する最愛の姉。今は一人暮らしだ。
姉はなんでも教えてくれた。そして優しかった。生きれるなら、姉さんのように生きたかった。
不良を挑発したのも、姉さんのようになりたかったからだ。
姉さんはいじめを許さず、摘発した。それに救われた人は、一体何人いるだろう。
聖女のような人だった。姉と比べられることも多々あったが、物心ついた時から、もう姉さんには敵わないと悟っていたので全く気にならなかった。
それどころか姉さんは、自分が比べられることで嫌になっていないか心配してくれた。
そんな姉さんが好きだった。
少年は願った。
生きたいと。
世界は聞き入れなかった。
恐らく。
少年はならばと願った。
もし、自分が赤子から生を受けるとしたら、今度こそ本気で生きると。
今度こそ、後悔しない生き方をすると。
世界は聞き入れた。
恐らく。
- - -
目が覚めた。ここはどこだ。
「おお、出てきたぞ!」
「やりましたよ奥様。可愛い男の子です。」
そんな会話が聞こえた。
ああ、病院か。そう考えるのは容易だった。
大方、痺れを切らした家族がドアをぶち破り、そこで動かない自分を見たのだろう。すぐに救急搬送され点滴。この会話は別のところからだろう。しかし、普通の病室と産婦人科が同部屋なんてあるのか、という違和感も覚えた。
状況を確認しようと、目を開ける。
「良かった、目を開けました。死産では無いようです。」
そんな事を言うメイド服姿の女性に抱きかかえられていた。
周囲を見回すと、見知らぬ男女、男性はこちらを向いて目を輝かせ、女性は苦しそうに息を吐きながらも、安心した表情だった。
「やったな、よく頑張ってくれた!」
「ええ…ふふ…可愛い男の子ですね…」
男女…恐らく夫婦はこちらを向いて微笑む。
…妙だ。
なんだ、この状況は。まるで、僕が新生児みたいじゃないか。
とりあえず、ここはどこか聞こうと口を開けた。
「あー、あうあー、うあー」
そしてギョッとした。
おおよそ人間らしい発音ができない。
まさかと思い自分の身体を見る。
タオルに包まれた小さな身体だ。
「おお、泣いた!そうだ、名前、名前は何にしようか!」
男性は興奮した様子でこちらに寄ってきた。
そして、僕の身体をメイドから受け渡され、抱き上げる。
「よし、お前は今日から…
ユーリイット・メイデンだ。
立派な、メイデン家の長男だ!」
その日、
僕の日常は終わり、
ユーリイット・メイデンとしての一生が始まった。
とある県の、とある町の、とある地域の、珍しくも無い学生が一人。
珍しく無い事を挙げるとすれば、その少年は「引きこもって」いるという事だろう。
さして珍しく無い、特に理由の無い反発からの引きこもりではない。少年はいじめを苦にして、入学したばかりの高校に行く勇気を失ってしまったのだ。
何が理由だっただろう、確か、高校デビューに浮かれ、友人とはしゃぎながら帰っていた。
その友人と別れた後、コンビニに寄ろうと思い、近道の路地裏を通った。その時、路地裏でカツアゲしている我が校の制服を着た不良を見かけたのだ。
少年は浮かれていた。意味も根拠も無い全能感が体を支配していた。今なら正義のヒーローになれると信じて疑わず、少年は不良を挑発した。
結果はボロボロだった。
余裕の態度で不良に近づき、「集団じゃないと一人にも勝てないのか」という感じの事を口走ったと思う。瞬間、殴られていた。
酷いものだった。最初の一発でバランスを崩したのを見て取ると、蹴りを入れコンクリートに転がし後は集団暴行。身ぐるみを剥ぎ、金を盗られた。全裸の写真も撮られた。
人が心を閉ざすには充分すぎた。
少年は泣いて帰り、両親に訴えた。しかし、余計なことに首を突っ込んだお前も悪い、と、取り合ってもらえなかったのだ。
後は簡単だ。部屋に引きこもり、扉の前に本棚を置いて誰も入れなくした。後はパソコンを叩いて泥のように眠る毎日を過ごした。
壁の外に敵がいないことなど頭ではわかっていた。しかし、あの出来事がトラウマで、体が動かない。敵がいないというのも、ただの妄想なんじゃないかとも思ってしまい、その考えが少年を部屋に縛り付けた。
少年は育ちきっていない心で、この世界は理不尽だ。不条理だ。何故自分が悪者にならなければならないのかを考えた。
しかし、納得する答えなど出てこなかった。
今まで全力とはいかぬものの、そこそこで生きてきたはずだ。そこそこの成績で、そこそこの高校に入り、そこそこで生きていくつもりだった。
しかし、もし、自分が本気で生きていて、頭の良い学校に入って、浮かれずに、護身術の一つでもあればこんなことにはならなかったかもしれない。
少年がそんな事を考えたのは三日目、喉が乾いて死にそうな状況だった。
姉さんはどうしているだろうか。と少年は考えた。
この世でただ一人だけ、少年の敬愛する最愛の姉。今は一人暮らしだ。
姉はなんでも教えてくれた。そして優しかった。生きれるなら、姉さんのように生きたかった。
不良を挑発したのも、姉さんのようになりたかったからだ。
姉さんはいじめを許さず、摘発した。それに救われた人は、一体何人いるだろう。
聖女のような人だった。姉と比べられることも多々あったが、物心ついた時から、もう姉さんには敵わないと悟っていたので全く気にならなかった。
それどころか姉さんは、自分が比べられることで嫌になっていないか心配してくれた。
そんな姉さんが好きだった。
少年は願った。
生きたいと。
世界は聞き入れなかった。
恐らく。
少年はならばと願った。
もし、自分が赤子から生を受けるとしたら、今度こそ本気で生きると。
今度こそ、後悔しない生き方をすると。
世界は聞き入れた。
恐らく。
- - -
目が覚めた。ここはどこだ。
「おお、出てきたぞ!」
「やりましたよ奥様。可愛い男の子です。」
そんな会話が聞こえた。
ああ、病院か。そう考えるのは容易だった。
大方、痺れを切らした家族がドアをぶち破り、そこで動かない自分を見たのだろう。すぐに救急搬送され点滴。この会話は別のところからだろう。しかし、普通の病室と産婦人科が同部屋なんてあるのか、という違和感も覚えた。
状況を確認しようと、目を開ける。
「良かった、目を開けました。死産では無いようです。」
そんな事を言うメイド服姿の女性に抱きかかえられていた。
周囲を見回すと、見知らぬ男女、男性はこちらを向いて目を輝かせ、女性は苦しそうに息を吐きながらも、安心した表情だった。
「やったな、よく頑張ってくれた!」
「ええ…ふふ…可愛い男の子ですね…」
男女…恐らく夫婦はこちらを向いて微笑む。
…妙だ。
なんだ、この状況は。まるで、僕が新生児みたいじゃないか。
とりあえず、ここはどこか聞こうと口を開けた。
「あー、あうあー、うあー」
そしてギョッとした。
おおよそ人間らしい発音ができない。
まさかと思い自分の身体を見る。
タオルに包まれた小さな身体だ。
「おお、泣いた!そうだ、名前、名前は何にしようか!」
男性は興奮した様子でこちらに寄ってきた。
そして、僕の身体をメイドから受け渡され、抱き上げる。
「よし、お前は今日から…
ユーリイット・メイデンだ。
立派な、メイデン家の長男だ!」
その日、
僕の日常は終わり、
ユーリイット・メイデンとしての一生が始まった。
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