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HOME > 遊戯王SS一覧 > 2話:入学前日の行動

2話:入学前日の行動 作:ヒラーズ

翌日、海理は能力による転移を繰り返し、都市内を探索していた。
分からない所はスマートフォンのネットで調べ、現場に向かう。
そんな時だった。

「……また駅で揉め事…」
丁度駅の中で転移し終え、電車で帰ろうとしていた頃、何やら駅員と客が揉めていた。
海理は1度、女子トイレに入り、能力を行使する。
「……【千里眼】…!」
目を閉じ念じる、どこでなにがあったかを探り、見渡す。
(…違う…ここじゃな……ん?)

辺りを見つめている中、怪しい部分を見つける。
一部の電車が暴走しているのが見え、自分のいる駅へと向かっているのを見た。
平常運転の速度を超え、脱線しかけている事も言わずと理解できた。
(暴走電車……原因は…運転手)

視界を動かし、先頭車両の運転席へ視界を収縮させる。
そして見た運転手の状態は精神が崩壊し、白目をしている。
(薬などで快楽状態になっている訳ではありませんか……)

海理は目を開け、暴走している電車の運転席へと転移しする。
転移した後に車内では叫び声や震えている子供の声などが耳元に響く。

「おい!運転手はどうなっているんだ!?」「確実に平常運転じゃないぞ!!」
「いやだ!!死にたくない!」「クソッ!どけ!俺様が運転手に…うわっ!押すな!!」
だいぶ焦った声も聞こえ、海理は急いで運転手に話しかける。
「すいませんが、スピードを落としてくれませんか?」
しかし話しかけようも返事がない。
揺らしても反応がなく、ただ速度を上げるレバーを上げる。
「……そうですか…では容赦なく」
海理は運転手の腕を掴み、背負い投げを決め、床に叩き落とす。
それと同時に速度を落とすべくレバーを下げ、ブレーキのレバーを握る。

(お願い……!止まって……!!)

車輪が鉄であったのか、まるで黒板を引っ掻いた音のようなものが車内に響く。
車輪は火花を散らし、今まさに脱線しかねない状況に祈るしかなかった。

(このままじゃ…!)

そう思った時だった。
「…!」
徐々に電車の速度が落ち、平常運転の速度に戻っていく。
その事に気づいたのか、海理は電車を近くの駅に止め、能力で転移する。
彼女にとって、これが初めての救世となったのだった。









「はぁ…運良くけが人が少ないだけでよかった…これが失敗したら元も子もありません」
海理は近くの自動販売機でジュースの入ったボトルを買い、一服する。
グビグビと一気飲みし、ボトルは空になる。
「ぷはぁ…、さすが『ジオニックジュース-サイサリス・ソーダ-』…おいしい…」
そう言って空のボトルをペットボトル用のゴミ箱に捨てる。
テクテクと都内を歩き、駅に戻る。そして次に来る電車の時間を確認する。

(後30分ですか…本の立ち読みは行儀が悪いし…持って来た小説でも読みましょう…)

海理はベンチに座り、バッグから本を取り出す。
タイトルは「マナニア戦記」。転生した小さき魔法生物が色んな人物と出会い、戦う。最終的に悪神に立ち向かい、世界を救った物語といった短編小説。
「小さき勇気が多くの人物を動かす…ですか…」
丁度10ページくらい読み終わると、アナウンスが鳴る。
「もうこんな時間…」
立ち上がろうとしたとたん……。
「…?」
『お゙い!そこの女!よくもオレの計画を…!今に見てろ!!』
突然アナウンスのなるスピーカーから怪物のような声が聞こえた。
海理は慌てて本をバッグにしまい、辺りを見渡す。
すると、全ての扉が閉まり、駅内は密室状態となった。
「…!?」


「おい!出してくれ!」「駄目だ…!開かない!!」
「嘘…!?」「畜生!!」「開けてくれぇ!!」
周りは大混雑となり、押しつぶされそうになるが、瞬間移動でホームに転移する。

(一体何が…!それに今の声は…!)

ホームに転移した海理は他に人が居ないか、辺りを見渡す。
しかし自分の目の前に現れたのは左目が赤く染まった男性の姿があった。
腕があり得ない方向に曲がり、よろよろと海理に近づく。
「あなたが脱線事故を起こした犯人ですか…?」
「あ゙あ゙そうだ!去年もやったが良かったぜ?まぁお前さえ邪魔しなければなぁ!」
ケタケタと笑いながらコツコツと近づき、懐から刃物を取り出す。
「…殺る気ですか?」
「それもいい…だが普通にやるのはつまらね゙ぇ!そうだなぁ…オレとデュエルしろ!いいな?」
怪物は途中で足を止め、刃物をしまいディスクを構える。
「…いいでしょう。私が勝てば全員出してくれますね?」
「あ゙あ゙いいぜ!」


「「デュエル」」

怪物 LP8000
手札5

海理 LP8000
手札5


始まった怪物戦のデュエル、観客はいない。
どこぞのゲームならまさに中ボス戦のような感じとなった。
「先攻は貰う!ドロー!!」
怪物
手札5→6

「オレは手札から『手札断殺』を発動!互いに手札を2枚捨て、2枚ドローする!カードを1枚伏せてターンエンドだ!」
「(伏せただけ…?)私のターン!」
海理
手札5→6

「手札から白眼の指導者を召喚」

白眼の指導者(はくがんのしどうしゃ)/Original Card
☆2/水属性/魔法使い族/チューナー/効果 ATK100/DEF1500
①:このカードが召喚に成功した時、手札から「ホワイトアイズ」モンスター1体を特殊召喚する。
②:このカードが墓地に送られた時、デッキからカードを3枚ドローし、その内の1枚を墓地に送る。

「手札から白眼の聖龍を特殊召喚し、効果は使えませんが、シンクロさせて貰います!!レベル8の白眼の聖龍にレベル2の指導者をチューニング!!《白眼の龍よ!同調の力を得て、さらなる力で脅威を退きなさい!S召喚!!》現れよ!白眼の赤水龍!!」
海理の前に現れたのは赤く染められた水で出来た巨大なドラゴンだった。

白眼の赤水龍(ホワイトアイズ・レッドウォーター・ドラゴン)/Original Card
☆10/水属性/ドラゴン族/シンクロ/効果 ATK3500/DEF2000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
①:S召喚されたこのカードは戦闘及びカード効果では破壊されない。
②:このカードの属性は闇属性としても扱う。
③:このカードの攻撃宣言時、このカードの攻撃力はダメージステップ終了時まで1500アップする。

「バトル!!赤水龍で攻撃!レッドスプラッシュ!!」
「では手札から除雪機関車ハッスル・ラッセルを特殊召喚し、魔法・罠を破壊し、200のダメージを与える!」
海理 LP8000→7800

「…っ!」
「さらに機械族・地属性モンスターが特殊召喚されたためデリックレーンを特殊召喚するぜ!」
除雪機関車ハッスル・ラッセル ATK2500 ☆10
重機貨列車デリックレーン ATK2800→1400 ☆10

「…カードを2枚伏せてターンエンドです」
(レベルの高いモンスターが2体、まさかあのモンスターが…!?)

「へへへっ…オレのターン!」
怪物
手札2→3

「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!X召喚!!出でよ超弩級砲塔列車グスタフ・マックス!!」
超弩級砲塔列車グスタフ・マックス ATK3000 ランク10

「攻撃力3000超えの機械族…!!」
現れたのは巨大な砲塔を持つ列車、砲塔を海理に向けられ、砲弾が発射される。
「グスタフ・マックスの効果により!このカードの素材を1つ取り除いて相手に2000のダメージを与える!」
海理 LP7800→5800

「くっ…!」
砲弾が爆発した衝撃で海理のLPがごっそり削られ、多く差をつけられてしまった。
「さらにオーバーレイネットワークを再構築、X召喚!超弩級砲塔列車ジャガーノート・リーベ!!」
超弩級砲塔列車ジャガーノート・リーベ ATK4000 ランク11

グスタフ・マックスがさらに改良され、さらなる姿に変わり、山のように大きい列車が現れる。攻撃力が4000とかなり高い。
「痛みつけてやるぜぇ?コイツの攻撃回数はなぁ…コイツの素材1つに付き1回行動できる!素材は2枚、よって3回攻撃だ!!邪魔な龍に攻撃!」
破壊耐性を利用され、500ずつダメージを受け、ライフが削られていく。
海理 LP5800→5300→4800→4300

「やりますね…」
(本来ならこの数値はまずい…何とか巻き返さないと…打点を上げる効果を使われなかったのは幸運でしたね……)

「ターンエンドだ!はーっははは!!」
「私のターン!」
海理
手札2→3

「…」
手札を見て状況を整理する。
先ずは破壊耐性を持つホワイトアイズモンスターが壁となっている。今の打点ではジャガーノートは越せない。打点を超えるカードは来ていない。伏せカードは2枚とも速攻魔法。絶望的になった状況にモンスターの表示形式を変更しようと手を伸ばした瞬間だった。

―――――それでいいのか?―――――
「!?」
脳内に謎の声が響く。少なくとも夢で会った蝶蝶の発した声ではない。
―――――それをやってしまえば、お前は負けてしまうぞ?―――――
「…!!」
突然頭痛に襲われ、海理は体勢を崩し、苦しむ。
「どうした?降参か?」
相手は理解していない。
そんな中、声は脳内に響き渡る。
―――――お前が負けてしまえば…ここにいる市民は全員死 ぬ事になる。それはお前に望ましくあるまい?―――――

「ううっ……ぐっ…!」
―――――そうか、救世者になり、失われた弟を探すか…ならば我と契約だ―――――
体中から汗が滝のように流れ出る。
頭痛はさらにひどくなり、目から血があふれ出る。
―――――契約成立だな…ではその盾を使い、我を召喚せよ!―――――

「ぐっ…あああ…」
―――――さぁ…今こそ立ち上がるのだ!白き救世者!!我は汝、汝は我…我は追放されしカードの精霊「賊精霊」なり―――――

頭痛はすぐさま治まり、海理は立ち上がる。
「どうした?守備表示にするしかないぜ?」
「…」
沈黙が続く…その時、海理は怪物に指を指し、宣言する。
「バトル…!赤水龍で攻撃!」
「気が狂ったか!?返り討ちにしてやる!!」

シュイン!

突然ジャガーノート・リーベが異次元の彼方に飛ばされ、怪物の場が真っ平らになる。
「な…!?何が起きたんだ!?」
「…アクセル条件……達成…!!」






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ささくれ
やっぱり列車はとんでもない火力だな…。ジャガーノートリーベの登場でさらに凶悪性増しましたもんね…。なんなんだろう…条件付きとはいえ6000の複数回攻撃って(白目)
そしていよいよこちらでもアクセル召喚が…! (2018-12-24 09:55)
ヒラーズ
ささくれさん、コメントありがとうございます。
列車って本当に恐ろしいですよね…。
アクセル召喚は結構えげつないことになりました。 (2018-12-24 11:07)

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