第147話 邪神と万物の鎮魂歌　作：ヒラーズ

陸也　LP4000
手札5

ニアラート　LP4000
手札5

「悪いが先攻は貰う、ドロー！」
陸也
手札5→6

あれ？転生体じゃないのにデッキが経典に・・・まぁいいや。
「手札から魔法カード『左腕の代償』を発動！手札を全て捨て、デッキから魔法カード1枚を手札に加える！『天よりの宝札』を手札に加え、発動！互いに手札が6枚になるようにデッキからカードをドローする」
陸也
手札0→6

ニアラート
手札5→6

「さらに手札から経典魔法生物ケサランパセランを召喚！」
経典魔法生物ケサランパセラン　ATK500　☆1

「攻撃力500で何が出来る！」
「できるさ！モンスター効果発動！！このカードが召喚、特殊召喚に成功した時、デッキ、墓地から「経典」カード1枚を手札に加える！俺は墓地からサキュバスクィーンを手札に加え、特殊召喚！！」
経典色魔 サキュバスクィーン　ATK2300　☆6

「カードを2枚伏せ、ターンを終了、エンドフェイズ時にケサランパセランは手札に戻る！」
「我のターン！」
ニアラート
手札6→7

「我は手札から魔法カード『天竜合神』を発動！手札のLDを2体生け贄に！LD－サンダリオンを融合召喚！」
LD－サンダリオン　ATK3000　☆8

ニアラートの前に現れたのは巨大な天竜、雷を纏い、その雷は俺の方に直撃した。
陸也　LP4000→3400

「何っ！？」
「このカードが融合召喚に成功した時、相手に600のダメージを与える！」
しかもまた本物の雷・・・何でバーン効果を受けた時にだけすごい痛みが走るんだ？
「行け！サンダリオンで邪魔な色魔を消し去れ！轟雷波！」
「させん！罠カード『ハーフorストップ』！打点を半分にするか、攻撃をやめるか選べ！！」
「攻撃をやめ、カードを2枚伏せてターンエンド！」
正直、本物の電撃を受けるとかなり痛い。
一瞬だけ、三途の川が見えかけた。
「俺のターン！」
陸也
手札4→5

「手札から魔法カード『ワン・フォー・ワン』を発動！手札よりケルベロスを墓地に送り、デッキよりもう1体のケサランパセランを特殊召喚！効果でデッキから最後のパセランを加え、そして手札から『細胞分裂』を発動！自分フィールド上に存在する攻撃力500以下のモンスター1体を選択し、選択したモンスターと同名モンスターを可能な限り手札、墓地から特殊召喚する！残りのパセランを特殊召喚！」
俺の場に次々とパセランが出され2枚、経典が手札に加わった。
辺りはモフモフとした空間となり、ニアラートは集中を切らす。
「ええい！戦う気があるのか貴様！」
「さらに手札から人魚を特殊召喚！効果でサンダリオンを破壊・・・って破壊されてないだと！？」
何故か人魚の音響はモンスターではなく魔法・罠に当たり、破壊した。
「残念であったな、サンダリオンは効果の対象にならんのだ！破壊された『天竜壁』の効果発動！このカードが破壊された時、相手に700のダメージを与える！！」
陸也　LP3400→2700

「ぐあああっ！！」
「どうした？ご自慢のドライヴが使えん気分は？アクセルも使えまい？」
やばい・・・戦況が悪化した・・・ライフが半分以下になれば奈落経典が使えない・・・。
「くっ・・・永続罠カード『反逆経典 下巻-憤怒の書-』を発動！俺のフィールド上に存在する闇属性モンスターの打点を1000アップさせ、貫通効果を得る！」
経典魔法生物ケサランパセラン　ATK500→1500
経典魔法生物ケサランパセラン　ATK500→1500
経典魔法生物ケサランパセラン　ATK500→1500
経典色魔 サキュバスクィーン　ATK2300→3300
嫉妬経典の人魚　ATK1200→2200

「バトル！サキュバスクィーンでサンダリオンを攻撃し、残りのモンスターで攻撃！」
「それを待っておったわ！罠カード『天竜波掌』！相手フィールド上のモンスターを全て破壊し、相手に破壊したモンスターの数×400のダメージを与える！！」
サンダリオンの放った波動が経典達を玉砕し凄まじい電撃波が俺を襲った。
陸也　LP2700→700

「ぐわあああああっ！！！」
「どうだ！苦しかろう？モンスターは全滅、もう何もできまい！」
「ち・・・畜生・・・っ！！」
いかん・・・段々と意識が遠くなっていく・・・、早く倒さないと・・・。
余裕のライフが3桁まで削れた・・・できる事はただ一つ。
「モンスターをセットし、カードを1枚伏せてターン終了・・・」
「ふん、『黄泉天輪』と『奈落経典-呪いの書-』が来なければこんなに弱いとはな・・・笑止千万よ！！我のターンでくたばるが良い！！」
いや・・・希望はある・・・あいつは・・・ミスるはずだ！
「我のターン！」
ニアラート
手札2→3

「我は手札から『天よりの宝札』を発動！互いに6枚引け」
陸也
手札1→6

ニアラート
手札2→6

「手札からLD－グラビタンを召喚！効果により貴様は墓地から好きなモンスターを特殊召喚するが良い！」
「俺はサキュバスクィーンを特殊召喚する・・・！」
「なるほど、壁にして美食経典を待つか・・・時間稼ぎはさせんよ！」
LD－グラビタン　ATK0→3500　☆4

「何っ！？」
「このカードはな、ダメージ計算終了まで相手の場で最も攻撃力の高いモンスターのを200上回るのだ終わりだ。今・・・楽にしてやろう！グラビタンで邪魔な色魔を攻撃し、サンダリオンでダイレクトアタックだ！」

俺が―――――















―――――負ける？








・・・俺は一体、何をやっていたのだろうか。
百騎兵として好きなだけ冒険し、人を殺め、人を助けてきた・・・。
なのに・・・なのに・・・。

なのになのになのになのになのになのになのになのになのになのに・・・。




なのにあいつらとの約束守れぬまま死ぬ事は出来ない―――――














―――――なのに・・・この仕打ちは・・・ないだろう！！





「罠カード発動『痛みの黒竜巻』！！俺へのダメージを0にし、相手フィールド上のカードを全て破壊する！」
赤黒い竜巻がニアラートのカードを巻き込み、消し飛ばした。
「何！？カードを1枚伏せてターンエンドだ！」
これがデステニードロー・・・初めて引くな・・・。
「俺のターン！」
陸也
手札6→7

「俺は手札から『黄泉天輪』を発動！互いのモンスターを全て破壊し、互いのデッキのモンスターを全て除外する！その後、互いのメインフェイズ時に墓地からモンスターを1体、無条件で特殊召喚する！さらに速攻魔法『大罪私欲』を発動・・・俺のライフが1000以下の時に発動できる。このターン、召喚条件無視して特殊召喚されたモンスターの効果は条件が満たした扱いで発動できる」
「今更そんなカードを出しても意味はないぞ！」
さて・・・それはどうかな？
「『黄泉天輪』の効果により！！俺が出すモンスターは・・・・」
「我が・・・負けた！？」
「暗黒の機械邪神デミウルゴス！！」
暗黒の機械邪神デミウルゴス　ATK0　☆12

「終わりだ！ダーク・ビクトリー・シャイニング」
対ネクロ用として取っておいたがこいつでも使う羽目になるとはな・・・迂闊だった。
ニアラート　LP4000→0


「おのれぇぇぇ！！！」


You WIN！
百騎兵　特殊勝利






デュエル終了後、浸水していた水が消え、朝を迎える。
再び転生体に戻った俺はレビテーションの効果が切れ・・・再び地面へと落ちた・・・そして―――――






意識が・・・なくなった―――――








夜会編　完

次回、目覚めぬ魔神、万魔殿へ
※タイトルが変わる可能性があります。