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遊戯王〜Rose Of Alternative〜/序章「白き薔薇の呪い」 作:磯野瀬人

ー 時は1480年フランス

「ここにあったか…サン・レミ教会の《白薔薇の剣》…」

人々が寝静まった深夜の2時、フランスのサン・レミ教会に1人の男が伝説のペンダント である《白薔薇の剣》を狙って侵入していた。

男の求めていたソレは教会の奥にある巨大な十字架に架けられていた。
その輝く刀身は満月の光を受けたステンドグラス群の反射光を一斉に受け、男を誘惑するかのように妖しくも煌びやかに輝いていた。

「こんなところに架けられてるとはなぁ…ザル警備もいいところだぜ」

男は架けられていた白薔薇の剣を手に取ると、悦に使った。
白薔薇の剣の美貌に魅せられてしまったのだ。
男は白薔薇の剣に操られるかのようにソレを首に下げた。
男の顔は喜びからかそれともこの白薔薇の剣の魔力の所為か、狂ったかのようにひゃひゃひゃと笑い出した。
人気のない教会に男の狂笑だけが響き渡り木霊する。

「アーッヒャヒャッ!こいつをヤツに売り飛ばせば億万長者だ!…?な、なんだ?」

なんと白薔薇の剣は意志を持ったかのように動き出し、白く煌めく刃先を男の心臓部に向けた。

「おい、なんだどうなってんだよ!?は、外せない!まて、やめろ、やめろぉぉぉぉ」

そして、夜が明けた。
サン・レミ教会に1人の老人が足を踏み入れる。

「今日も元気に教会の掃除と行こうかの…む!?」

老人の目に映ったのは1人の男の亡骸だった。
その横には返り血を浴びて紅く染まった白薔薇の剣が落ちていた。

「この男もこれの魅力に取り憑かれてしまったのじゃな…。なんと哀れな」

老人は亡骸の前に跪き、祈りをささげた。
そして、血に染まった白薔薇の剣を手に取り、それをじっと見つめた。

「この白薔薇の剣は相応しい持ち主を見極めるという。持ち主に相応しく無い者が首にかけるとその者の心臓部を刺して殺してしまう呪われた剣…」

(この剣の魅了されたが最期…被害者が増える前に一刻も早く相応しい持ち主を見つけなくては…!)

「な、馬鹿な!白薔薇の剣が勝手に!?」

白薔薇の剣は血を垂らしながら浮き上がり、老人の首に架かった。
それは真の所有者も求めるかのようだった。

「外れん!あ…あ…!」

白薔薇の剣は老人の心臓部目掛けてその刃を突き立てた。

「がああああぁっ!」

その後も白薔薇の剣は人々を魅了し自分を首にかけた者を刺殺していった。
そしてある日の夜、月に照らされた白薔薇の剣は輝く刃に1人の少女の顔を映したと言われている。その少女が所有者なのか、たまたまこれを見た少女の顔が反射して映っただけかは定かでは無い。
そして時は経ちー2005年

連続失踪事件から7年が経ったこの町はドミノシティに名前を変え、海馬コーポレーションによって生まれ変わった。
その町の中で暮らす1人の少女は窓を見つめていた。
白い髪を靡かせ、悲しげな表情をしていた。
(昨日見た夢は何だったのだろう?お爺さんが私に何かを訴えかけてて…そのあと突然倒れちゃった。教会のようなところで)
1人窓を見つめる少女の手には短剣のついたペンダントが握り締められていた。


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