第7話 サイコパス流罰ゲーム　作：ヒラーズ

影道　LP3800
手札6
場　
インフェルニティ・ネクロマンサー　DEF2000　☆3
インフェルニティ・ビースト　ATK1600　☆3
魔法『オレイカルコスの結界』

レイジン　LP5300
手札0
場
エーリアン・テレパス　ATK1600　☆4
エーリアン・リベンジャー　ATK2600　☆6
宇宙砦ゴルガー　ATK2600　☆5
伏せカード3枚

「オレイカルコスの効果により、僕のモンスターの攻撃力は500アップする」
インフェルニティ・ビースト　ATK1600→2100

「そんなモンスターで俺のモンスターを倒せると思うな！！」
誰もそんなこと考えてないよ、馬鹿か君は…。
「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築！」
《邪道に突き進む悪党よ！さらなる黒幕になるためにその力、その手に振るわん！現れよ！欠番のNo.！No.125　インフェルニティ・X・クィーン！！》

「馬鹿な…オレイカルコスの効果でEXデッキからモンスターを召喚できねぇはずだ！」
「ああ…このオレイカルコスは原作カードだよ、このカードの効果を受けたモンスターは闇属性モンスターとして扱われ、攻撃力が500アップする。だからOCG版じゃない」
No.125　インフェルニティ・X・クィーン　ATK2500→3000　ランク3

「効果を発動、このカードがX召喚に成功した時、相手フィールド上のモンスターを全て破壊する！」
クィーンの錫杖が振り下ろされた瞬間、相手のモンスターが全て玉砕される。
「な・・・！？」
「さらにクィーンを素材にオーバーレイネットワークを再構築、CXチェンジ！」
《上り詰めた先にそびえ立つ黒き魔王、全ての満足はここから始まる！悪に昇華する最高の架け橋となれ！！出でよ、CNo.125　インフェルニティ・CX・キング》

インフェルニティ・CX・キング　ATK2800→3300　ランク4

「何ですか…あのモンスター…」
「分からない…あれが…影道のエクシーズモンスター…」
ノルンとゲーテはそのモンスターを見て、顔色が悪くなる。
たかが元々の打点が2800、あまり強力そうには見えない。
「効果発動！このカードの素材にクィーンがある場合、僕はバトルフェイズ時に手札を全て墓地に送らなくてはならない。そして！1ターンに1度、このカード素材を1つ取り除く事で、自分フィールド上にセットされている魔法・罠を発動できる！僕はカードを4枚セットして発動！『覇者の呪縛』！『針虫の巣窟』！」

チェーン処理
C1『覇者の呪縛』を効果で装備して攻撃力700アップ。
CNo.125　インフェルニティ・CX・キング　ATK3300→4000
C2『針虫の巣窟』の効果でデッキの1番上からカードを5枚、墓地に仕込む。
墓地に送ったカード
『インフェルニティ・リフレクター』
『閃光を吸い込むマジックミラー』
『インフェルニティ・ナイト』
『インフェルニティ・ルーク』
『インフェルニティ・ミラージュ』

うん…良いカードが墓地に送られたよ…勿体ない。
「手札から『死者蘇生』を発動！墓地からジェネラルを特殊召喚！」
インフェルニティ・ジェネラル　ATK2700　☆7

「さらに魔法カード『ハーピィの羽箒』。相手フィールド上の魔法・罠を全て除去するよ」
「ちぃ…」
「キングの最後の効果！手札が0枚の時、このカードは相手のカード効果を受けない」
さて…とどめといこう、覚悟してくれよ？
「バトル、キングとジェネラルでダイレクトアタック！ダークネス・ザッパー！！」
レイジン　LP5300→0

「がああああ！！！」

WIN
影道





「馬鹿な…この…俺が！」
「ふふふ…約束だ、死んで貰う」
僕はレイジンの右腕をつかみ、頂上の行き止まりにレイジンを連れて行く。
「ど…どこへやる気だ！？」
「派手な死に様を下の人達に見せてあげようと思ってね」
そう言って僕は下を覗き、樹の枝がないかを確認する。
「…（邪魔する枝はない。ならいいか）」
「お…おい！まさか…まさかじゃないよな？」
そのまさかだけど、考えれないのかな？
「さぁ、最後に言い残す事は？」

「たっ…助けてくれぇぇぇっ！！！」
今更になって命乞いかい？こんな悪事に働いたからこうなるんだ。
君だって真面目に働けば、どんな悪人も成敗できるものを…自分から捨てるとは、もはや救いようがないクズ当然だね。
「残念だけど、これが裁きだ。潔く受けなさい」
僕はレイジンを最上階から投げ、落とす。
「ぎゃあああ！！」と断末魔の叫び声が響き渡り、落下する所を少し見届けた後、僕は指を鳴らし、言う。
「食べて良いよ、まぁ君には足りないと思うけどね」
そう言った瞬間、地上の方で騒ぎ声がした。




一方、落下中のレイジンは地上から巨大な黒い塊がこちらに向かって飛んでくるのを見る。
「！？」
そう…先程「食べて良いよ」と言ったものは僕が召喚した影の生物であり、僕のペットの【影大鯨（ファントム・ジャイアント・ホエール）】である。
影大鯨はレイジンを呑み込み、そのまま影の中に戻り消滅する。
地上から見ていたチェルノボグは一体何があったかは理解できず、混乱した。







そして最上階では…。
「影道…」
「人を…殺してしまったんですか？」
「え？駄目？君たちを助けるためだったんだけど？」
「だからと言って何も突き落とす事はないよ…」
何にせよ、僕は人を救った。それだけである





次回に続く