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HOME > 遊戯王SS一覧 > 第2話『ミラーフォース』

第2話『ミラーフォース』 作:エレキタパチリス

田中「もしもし…」

中田「大変だ!!今すぐ噴水公園に来いって!」

田中「そんなに焦ってどうしたの?」

中田「エリアがいるんだよ!公園に!!」

田中「エリア?」

中田「何だっけ?ほら、何とか使いエリア!!」

田中「《水霊使いエリア》のこと?」

中田「それだ!絶対ソイツだ!!」

田中「エリアのカードがいるってどういうこと?」

中田「カードじゃねぇ!!いるんだよ本物が!!」

田中「…え?」

中田「エリアがいるんだよ!」

田中「……!?な、何だって!?!?」


第2話『ミラーフォース』


時は、あの電話の翌日。

尾冷「ふう。さすがに誰もいねぇか…。」

今日は、尾冷は一番乗りで教室に着いていた。
教室には誰もいなかったが、
5分もするとドアが開く音がした。

飛浪音「あ、尾冷君ですね!おはようございます!」

尾冷「…お前か。タメ口で話してくれ。」

飛浪音「え?分かったよ。…にしても今日は随分と早いね!」

尾冷「当然だろ、コイツを返すためだ…」

飛浪音「!?何その量!!全部田中君から盗んだカードなの?」

尾冷「ああ、認めたくねぇが。早く返してぇからな!」

飛浪音「なるほどね。いつも一番乗りはトウヤンだけど、今日はまだ来てなかった?」

尾冷「…?そんなヤツこのクラスにいたか?」

飛浪音「あ、トウヤンって中田君のことね。」

尾冷「…アイツのことか。まだ俺ら以外は誰も来てねぇよ。」

飛浪音「ふ~ん。トウヤンがまだなんて、珍しいなぁ…」

すると再びドアが開いた。
今度は誰が来たのだろうか…

2年生A「お、いたぞいたぞ!!」

2年生B「すげぇ!2人揃ってるじゃねぇか!」

飛浪音「…?」

尾冷「お前の知り合いか?」

飛浪音「いや、知らない顔だけど。」

デュエハイでは、制服に付けるバッジが、
学年ごとに異なるのだ。
そのため、彼らが2年生だということだけは分かる。

2年生A「化け物女に不良男、2人揃って何してるんだ?また喧嘩か?」

飛浪音「え?」

尾冷「不良だと!?…、せめてヤンキーと言ってもらいたい。まあ、昨日までの話だが。」

尾冷「誰だか知らねぇが、何で俺たちのこと知ってるんだ?」

飛浪音「私が化け物って、どういう意味でしょうか?」

2年生A「何トボけてんだよ!」

飛浪音「…?」

尾冷「いいから質問に答えろよ!!」

2年生B「それが2年生に対する口のきき方か?さすが不良だな!」

2年生A「お前ら、もしかして、昨日の極ブリ見なかったのかよ!」

飛浪音「!」

尾冷「…きょくぶり?」

飛浪音「…見ていないですが。」

2年生A「マジかよ!まあ、見てみるんだな!俺たちはお前らと違って暇じゃねぇ、そろそろ戻ろうぜ!」

2年生B「ああ、もっと話がしたかったが、仕方ねぇな。」

そう言うと、彼らは去って行った…

飛浪音「…。」

尾冷「きょくぶりって何のことだ?」

飛浪音「え!?知らないの!?デュエハイ専用SNSサービス【極北のブリザード】のことだよ!」

尾冷「極北のブリザード?それってBFのカードだろ?」

飛浪音「そうだよ。極ブリのトップページには、その《BF-極北のブリザード》が描かれているの。」

尾冷「そんなの使ったことねぇな…。」

飛浪音「私もそんなに使わないかな。」

尾冷「でも変じゃねぇか?誰かが昨日のことを書いていたとしても、俺の顔までは分からねぇはずだ。」

飛浪音「…本当に使ったことないんだね。」

飛浪音「まず、生徒全員の極ブリアカウントは、自動で生成されているのは知ってる?」

尾冷「…知らねぇ。」

飛浪音「つまり、尾冷君のアカウントもあるから、ログインして確認してみれば?極ブリはデュエハイのホームページのトップから入れるよ。」

尾冷「どれどれ…」

尾冷はスマートフォンを取り出した。

尾冷「極北のブリザード…!これか。」

尾冷「…ユーザー名とパスワードを求められたんだが。」

飛浪音「ユーザー名は学籍番号、パスワードは生年月日だよ。」

尾冷「…こうかな。ログインっと。」

尾冷「…!」

尾冷「何だこれ!?俺の写真が出てきやがった!」

飛浪音「そういうこと。入学前に個人写真撮ったでしょ?その写真が使われているの。」

尾冷「…なるほど、道理で俺の顔が分かるわけだ。しかも、未読コメントが60件来てるぞ!?」

飛浪音「…私もログインして確認してみよう。」

デュエハイ専用SNSサービス【極北のブリザード】。
そこのコメントを確認した2人。
そして、ようやく真相が分かった。

飛浪音「…そういうこと……か。」

尾冷「何か分かったのか?」

飛浪音「…このつぶやきが広まってたみたい。」

尾冷「…ん?この顔、昨日お前らと一緒にいたやつじゃねぇか!」

飛浪音「…そう、2組の江礫紫電だよ。」


◆◇◆◇◆
江礫紫電
今日は色々あって大変だった…。
友達の田中がホログラフィックのスターダスト当てたと思ったら、
不良の烏賊津グループ(3人)にそれを奪われるというww
一応3人の名前晒しとこうか。
烏賊津 暴
爆 ナグル
尾冷 強
こいつら中学の時から田中のカード盗みまくり。
…で、本題はここから。
正直不良とは関わりたくなかったが、
たまたま一緒にいた飛浪音(女子)がそれ聞いて取り返すとか言い出して教室飛び出しちゃったわけ。
さすがにこれはマズいと思い、俺も後から不良の所に行った。
そうしたら…

不良が倒れてやんのww
ざまぁwwwってか。

そして驚くのはここから。
倒れていた爆は、
なんと飛浪音が蹴り倒したらしいwww

結論:飛浪音ヒトミはやっぱり化け物女子だった。みんな気を付けよう!怒らせるな危険!
◆◇◆◇◆


尾冷「なるほどな。つぶやきというわりに、字数制限はないのか。」

飛浪音「うん…」

尾冷「…コイツ、絶対性格悪いだろ。」

飛浪音「…そうかもしれないね。さすがにこれはショックだよ…」

尾冷「…」

ヒトミの表情は少し暗くなっていた。

尾冷「…俺が悪く言われるのは仕方ねぇが、この終わり方はないだろ。それ以前に、草(w)生やすやつには好感持えねぇな。」

飛浪音「…まあ、私はwなんて使ったことないけどね。」

尾冷「珍しいな、今時俺だけかと思っていたが…。」

飛浪音「…」

ヒトミの表情はどんどん暗くなっていく

尾冷「…」

飛浪音「…」

しばらく、沈黙が続いた。
そうしている間に、教室には次々と生徒が入ったきたが、
田中はまだ来ていないようだ。
そして、ヒトミは生徒たちが変な目でこちらを見ているのに気付いていたが、
そのまま黙り込んでいた。
そんな時だった。
田中が来たのは。

田中「…」

尾冷「お!来たか!」

飛浪音「!?」

田中「あ、おはよう!」

尾冷「おう!待ちくたびれた…」

尾冷「今まで本当に済まなかった…」

そう言うと、
尾冷は爆と烏賊津が盗んだカードを全て返した。

田中「凄い!本当に取り返したんだね!」

尾冷「まあな。」

田中はカードを懐かしそう眺め、カバンにしまった。
その後、
ヒトミの所へ向かった。

田中「飛浪音さん!」

飛浪音「…何!?」

ヒトミの返事は、
なんだかいつもより冷たいトーンだった…

田中「えっと、昨日はありがとう!」

飛浪音「…礼なんていらないから。」

ヒトミの返事は冷たかった。
……、ヒトミは思ってしまったのだ。
田中さえいなければ、
こんなことにはならなかったと。

田中「え、えっと…」

田中は、昨日のお礼としてヒトミに「あるカード」を渡そうとしていたが…

飛浪音「どうしたの?用がないなら席に戻れば?私と一緒にいると、田中君まで変な目で見られちゃうよ?」

田中「え?」

尾冷「田中!」

田中「何?」

田中は尾冷の方へ戻った。

尾冷「…アイツ、そうとう傷ついているみたいだ。今はそっとしておいた方が良さそうだ。」

田中「え?」

尾冷「…これを見ろよ。」

尾冷はスマホの画面にうつる、
江礫のつぶやきを見せた。

田中「江礫君…。どうしてこんなこと書いちゃったんだろう?」

尾冷「さあな。お前こんなやつと友達なのか?」

田中「うん。中学の時から…」

尾冷「そうか…。まあ俺には関係のないことだ。」

男子生徒A「おい田中!」

田中「何?」

男子生徒A「俺にもスターダスト見せてくれよ!」

男子生徒B「俺も見てぇよ!」

田中「…嫌だよ。」

男子生徒A「何でだよ!見せるぐらいいいじゃねぇかよ!」

田中「…嫌だって。」

尾冷「くそっ!(嫌だと?カードを見せるのをあんなに嫌がるのも、俺たちのせいだ。田中のやつ、また盗まれると思っているんだ!)」

何度頼まれても断る田中であったが、
男子生徒も中々しつこかった。
その時だった!

飛浪音「ちょっとしつこすぎるんじゃない!?嫌がってるじゃん!!」

尾冷「!?」

普段話さない相手とは
デス・マス調で話すヒトミだが、
この時は違った。

男子生徒A「やべっ」

男子生徒B「怖っ!」

男子生徒たちは席に戻ったが、
ヒトミは一層変な目で見られることに。

飛浪音「…」

田中「…ごめん、また助けてもらっちゃうなんて…」

飛浪音「…いいの。もう、どうだっていい。」

そう言い残し、
ヒトミは席に戻った。

尾冷「…くっ(本来は俺が止めるべきだった)」

すると、チャイムが鳴った。
授業開始のチャイムだ。

日月先生「おはようございま~す!」


◎キャラクター紹介◎
日月 火水
(ひつき かすい)
性別:男
年齢:40歳
職業:教師
デュエハイの1年1組の担任。デュエルの腕は確かなものらしいが、引き運の悪さも確かなものなんだとか。


日月「おや?3人欠席ですかね?中田と爆と烏賊津がいないね~」

日月「爆と烏賊津はどうせ遅刻でしょうね。」

日月「中田は連絡がないなぁ~」

田中「…え?(中田君…)」

田中は、中田の安否が
ますます心配になった。


時は少しさかのぼり、
ここは田中の自宅。

中田「エリアがいるんだよ!」

田中「……!?な、何だって!?!?」

電話の後、田中はすぐに噴水公園に向かった。

田中「…?」

しかし、そこには中田の姿はなかった。

田中「もう帰っちゃったのかな?」

田中はスマホを取り出し、
中田へ電話した。

田中「…出ない?」

今度はメールも試みるが、
返信はない。

田中「…」

田中は仕方なく、
噴水公園をあとにし、
自宅へ戻った。

田中「もう1回電話してみよう…」

もう1度電話を試みるが、
やはり反応はなかったのだ。


日月「では、今日はスペルスピードについての復習から入ろう。」

時は戻り現在。
田中が昨日の事を思い出している間に、
授業は始まっていた。

そして通常通り授業が終了し、
気付けばもう昼休み。

花田「…昨日のことなんて気にすることないって!ヒトミちゃんは間違ってないんだから!それにあのつぶやきの事が本当なら、むしろ立派だと思うよ!」

飛浪音「…ありがとう、でも…」

花田「でも?」

飛浪音「私とあまり関わらない方が良いよ。さっちゃんに迷惑かけたくないし…」


◎キャラクター紹介◎
花田 桜
(はなだ さくら)
性別:女
年齢:15歳
特技:料理
飛浪音ヒトミとは、中学時代からの友人関係。ヒトミとアイのデュエルがきっかけで、遊戯王カードに興味を持つ。ちなみに、累計デュエル時間よりも、累計デッキ構築時間の方が長いとの噂も。


花田「そんなこと言わないでよ!あたしは大丈夫!」

飛浪音「…。ごめん、ちょっと1人になってくる。」

そう言うと、教室を出て
ヒトミは6階のデュエルスペースへと向かった。
ちなみにデュエハイの構造は、

7階:職員室
6階:☆
5階:3年教室・☆
4階:2年教室・☆
3階:1年教室・☆
2階:イベント用
1階:イベント用

☆は自由に使えるデュエルスペースである。
1階と2階はイベント時のみ解放され、
普段は立ち入ることはできない。
このような構造のため、
大抵の生徒は、教室と同じ階のデュエルスペースを使うのだ。
当然、教室でデュエルする生徒も多い。
つまり、6階のデュエルスペースは、
人がいないことが多いのだ。

飛浪音「ふう…」

案の定、誰もいない。
ヒトミは席に座り、
そのまま目を閉じた。

飛浪音「…」

しばらくは誰も来なかった。
…が、1人の時間はすぐに終わることとなる。

田中「…」

丁度その頃、
田中も6階のデュエルスペースへと向かっていた。
理由は似たようなもの。
《スターダスト・ドラゴン》のカードを見たがる生徒から逃げるようにしてここへ来たのだ。

田中「…!(誰かいる?)」

フロアの隅っこの方に、
誰かいる。
よく見ると、ヒトミだった。

田中「…!?(飛浪音さん?)」

田中は、朝のことを思い出した。
朝、渡せなかったお礼のカード。

田中「…!(そうだ!お礼をしなきゃ!)」

しかし、田中はなかなか踏み出せなかった。
自分と同じように、教室から逃げてきたのかもしれない。
ここでヒトミの所へ行ってしまっては、ダメだ。
邪魔してはいけない。

田中「…(…どうしよう。)」

田中は悩んだ。
その間もヒトミは目を閉じたまま座っていた。
同じフロアに田中がいることには
まだ気付いていないようだ。

田中「…!」

田中は決心した。
お礼のカードを渡すと。

田中はヒトミに近くまで行ったが、
ヒトミは気付いていないようだ。

田中「…っ!」

田中「…ひ、……飛浪音さんっ!!」

飛浪音「!?(誰か来た!?)」

ヒトミはようやく、
閉じていた目を開いた。

飛浪音「!」

飛浪音「田中君!?どうしてここが分かったの?」

田中「…ごめん、1人のところを邪魔しちゃって。教室にいると、どうせ皆からカード見せろって言われると思ったから、昼休みはここにいようと思ったんだ。」

飛浪音「…そう。…で、私に何の用?」

田中「どうしてもお礼がしたくて…」

飛浪音「礼なんていらないって言ったでしょ!!」

田中「これなんだけど…」

田中はヒトミの言葉を無視して、
1枚のカードを差し出した。

飛浪音「いらないよ!そんなも………!?え?」

飛浪音「…そのカードは!」

田中「飛浪音さん、昨日欲しいって言ってたよね?」

飛浪音「…確かに欲しいって言ったけど……。」

田中が差し出したカードは、
ミラフォこと
《聖なるバリア-ミラーフォース-》
であった。

飛浪音「…それは田中君が持っておくべきだよ。きっと、田中君の方がうまく使えるよ。」

田中「…そんなことないよ。飛浪音さんがいなかったら、このミラフォもなかったんだ。」

飛浪音「…え?」

田中「これは、尾冷君が烏賊津君たちから取り返したカードの中の1枚。もし飛浪音さんがいなかったら、このカードもまだ烏賊津君たちが持っていたわけだし…」

飛浪音「…なるほど。そこまで言うなら受け取るよ。」

ヒトミは《聖なるバリア-ミラーフォース-》を受け取った。

飛浪音「…ありがとう。」

田中「お礼にお礼なんていらないよ!」

飛浪音「…」

田中「…そ、それから……」

飛浪音「…ん?もうこれ以上、礼はいらないよ?」

田中「えっと……」

飛浪音「…?」

田中「ボクと……」

田中「デュ……デュッ………」

飛浪音「…ん?」

田中「デュ……!デュエルしませんか!?」

飛浪音「え!?どうしてこんな時に!?」

田中「…デュエルをすれば、きっと嫌なことも忘れられる…。そう思って…」

飛浪音「…」

田中「…ごめん、余計なお世話だったね。ボクなんかとデュエルしても面白くないよね……」

飛浪音「…デュエルを申し込まれて断るデュエリストがどこにいるの?」

田中「え?えっと…」

飛浪音「…デュエルするってことよ!!」

田中「!」

表情1つ変えなかったヒトミであったが、
ヒトミの表情が少し明るくなってきたような気がする。

飛浪音「…ほらほら、いつまで立ってるの?ここに座りなよ。」

田中「うん。」

田中はヒトミの正面に座った。
この学校のデュエルスペース内のテーブルは、
基本的に円形で、
デュエルフィールドがプリントされているのだ。

飛浪音「…先攻後攻はどっち?」

田中「ひ…、飛浪音さんはどっちがいいの?」

飛浪音「…え?そんなこと言ったら先攻もらっちゃうよ?」

田中「うん。じゃあボクは後攻だね。」

飛浪音「…あ、ちょっと待って。」

そう言うと、
デッキから《炸裂装甲》のカードを取り出した。

飛浪音「…早速ミラフォを入れなきゃね!」

デッキから《炸裂装甲》が抜け、
代わりに《聖なるバリア-ミラーフォース-》が投入された。

飛浪音「待たせてごめん!準備OKだよ!」

田中&飛浪音「デュエル!」

田8000
飛8000

飛浪音「私のターン!ドロー!」

飛浪音「私は《E・HERO アナザー・ネオス》を召喚!」


《E・HERO アナザー・ネオス》
デュアルモンスター
レベル4
光属性・戦士族
攻1900 / 守1300
このカードは墓地またはフィールド上に表側表示で存在する場合、通常モンスターとして扱う。フィールド上に表側表示で存在するこのカードを通常召喚扱いとして再度召喚する事で、このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●このカードのカード名は、フィールド上に表側表示で存在する限り「E・HERO ネオス」として扱う。


飛浪音「カードを1枚セットしてターンエンド。」


飛浪音
手札4 / デッキ:34
モンスター:1 / 魔法・罠:1
墓地:0 / 除外:0

田8000
飛8000


田中「ボクのターン!」

田中「ボクはカードを1枚セットしてターンエンド。」


田中
手札5 / デッキ:34
モンスター:0 / 魔法・罠:1
墓地:0 / 除外:0

田8000
飛8000


飛浪音「…?(1枚の罠でエンド?手札事故かな?)」

飛浪音「…私のターン!」

飛浪音「…攻めてみるか。」

飛浪音「私は《R-ライトジャスティス》を発動!」

田中「うわっ!」


《R-ライトジャスティス》
通常魔法
自分フィールド上に表側表示で存在する「E・HERO」と名のついたカードの枚数分だけ、フィールド上の魔法・罠カードを破壊する。


飛浪音「ヒーローは1枚だから、そのセットカードを破壊!」

田中「あ~あ、奈落が…」

破壊されたのは、
《奈落の落とし穴》だった。

飛浪音「よし、今のうちに攻めるよ!」

飛浪音「とりあえず、手札の《沼地の魔神王》の効果を発動!自身を捨てて、《融合》を手札に加えるよ!」


《沼地の魔神王》
効果モンスター
レベル3
水属性・水族
攻500 / 守1100
このカードを融合素材モンスター1体の代わりにする事ができる。その際、他の融合素材モンスターは正規のものでなければならない。また、このカードを手札から墓地へ捨てる事で、デッキから「融合」魔法カード1枚を手札に加える。


飛浪音「では早速!融合を発動!素材は手札のワイルドマンとフィールドのアナザーネオス!」


《E・HERO ワイルドマン》
効果モンスター
レベル4
地属性・戦士族
攻1500 / 守1600
このカードは罠の効果を受けない。


飛浪音「エクストラデッキから出すのは、シャイニング!!」


《E・HERO The シャイニング》
融合/効果モンスター
レベル8
光属性・戦士族
攻2600 / 守2100
「E・HERO」と名のついたモンスター+光属性モンスター
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。このカードの攻撃力は、ゲームから除外されている自分の「E・HERO」と名のついたモンスターの数×300ポイントアップする。このカードがフィールド上から墓地へ送られた時、ゲームから除外されている自分の「E・HERO」と名のついたモンスターを2体まで選択し、手札に加える事ができる。


田中「うわ、2600ダメージかぁ…」

飛浪音「…残念、まだ出せちゃうよ!」

田中「え?」

飛浪音「今度は《ミラクル・フュージョン》を発動!」


ミラクル・フュージョン
通常魔法
自分のフィールド上または墓地から、融合モンスターカードによって決められたモンスターをゲームから除外し、「E・HERO」という名のついた融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)


田中「まさか!?」

飛浪音「今素材にした2体のモンスターを除外して、2体目のシャイニングを融合召喚!!」

田中「うわあ、この時点で5200ダメージは確定かぁ。」

飛浪音「いやいや、効果を読んでみて!」

田中「ん?」

攻2600 / 守2100
このカードの攻撃力は、ゲームから除外されている自分の「E・HERO」と名のついたモンスターの数×300ポイントアップする。

田中「あ…」

飛浪音「つまり、600上がって、攻撃力は3200!」

田中「…ってことは6400ダメージかぁ。」

飛浪音「そうだよ!バトルフェイズ!2体のシャイニングで直接攻撃!!」

田中「喰らうしかないや…」

田中LP
8000→1600

飛浪音「私はターンエンドかな…」


飛浪音
手札1 / デッキ:32
モンスター:2 / 魔法・罠:1
墓地:4 / 除外:2

田1600
飛8000


田中「ボクのターン!」

田中「3200は辛い…。とりあえず、《バスター・テレポート》を発動するよ。手札の《スターダスト・ドラゴン/バスター》をデッキに戻して、2枚ドロー…」


《バスター・テレポート》
通常魔法
手札から「/バスター」と名のついたモンスター1体をデッキに戻して発動できる。デッキからカードを2枚ドローする。


飛浪音「バスターデッキかぁ!」

田中「うん、本当はここで《スターダスト・ドラゴン/バスター》を出すつもりだったけど、3200は辛いよ。」

飛浪音「え、それってもうシンクロできちゃう感じ?」

田中「うん!その伏せカードが少し怖いけど、やらないと負けちゃうし…」

田中「えっとまずは、《魔導ギガサイバー》を守備表示で特殊召喚!」


《魔導ギガサイバー》
効果モンスター
闇属性・戦士族
レベル6
攻2200 / 守1200
自分フィールド上に存在するモンスターの数が相手フィールド上に存在するモンスターより2体以上少ない場合、このカードは手札から特殊召喚する事ができる。


飛浪音「ギガサイバー!?」

田中「うん、まだ召喚権は残ってるから、《アーケイン・ファイロ》も召喚するよ!」


《アーケイン・ファイロ》
チューナー・効果モンスター
レベル2
炎属性・魔法使い族
攻1000 / 守400
このカードがシンクロモンスターのシンクロ召喚に使用され墓地へ送られた場合、自分のデッキから「バスター・モード」1枚を手札に加える事ができる。


飛浪音「あ!2と6ってことは!?」

田中「うん、8シンクロするよ!《魔導ギガサイバー》と《アーケイン・ファイロ》をシンクロ素材として《レッド・デーモンズ・ドラゴン》を攻撃表示でシンクロ召喚!」


《レッド・デーモンズ・ドラゴン》
シンクロ・効果モンスター
レベル8
闇属性・ドラゴン族
攻3000 / 守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードが相手フィールド上に守備表示で存在するモンスターを攻撃した場合、そのダメージ計算後に相手フィールド上に守備表示で存在するモンスターを全て破壊する。自分のエンドフェイズ時にこのカードがフィールド上に表側表示で存在する場合、このカード以外のこのターン攻撃宣言をしていない自分フィールド上のモンスターを全て破壊する。


田中「そしてこの瞬間、《アーケイン・ファイロ》の効果が発動するよ!」

このカードがシンクロモンスターのシンクロ召喚に使用され墓地へ送られた場合、自分のデッキから「バスター・モード」1枚を手札に加える事ができる。

飛浪音「なるほど、ってことは……!?」

田中「これで《バスター・モード》が手札に加わったよ!」

田中「ボクはカードを3枚伏せてターンエンド!《レッド・デーモンズ・ドラゴン》の効果は自身は被害を受けないから何も起こらないよ!」


田中
手札2 / デッキ:31
モンスター:1 / 魔法・罠:3
墓地:4 / 除外:0

田1600
飛8000


飛浪音「私のターン、ドロー!」

田中「ここで《バスター・モード》を発動したいなぁ!」

飛浪音「…通すしかないよ。」


《バスター・モード》
通常罠
自分フィールド上のシンクロモンスター1体をリリースして発動できる。リリースしたシンクロモンスターのカード名が含まれる「/バスター」と名のついたモンスター1体をデッキから表側攻撃表示で特殊召喚する。


田中「この効果で、デッキから《レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター》1体を特殊召喚!」


《レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター》
効果モンスター
レベル10
闇属性・ドラゴン族
攻3500 / 守2500
このカードは通常召喚できない。「バスター・モード」の効果でのみ特殊召喚できる。このカードが攻撃した場合、ダメージ計算後にこのカード以外のフィールド上のモンスターを全て破壊する。また、フィールド上のこのカードが破壊された時、自分の墓地の「レッド・デーモンズ・ドラゴン」1体を選択して特殊召喚できる。


飛浪音「…なるほど、壁モンスターかぁ。でも残念、私も引きが良かったみたい!」

田中「え?《超融合》は勘弁してよ…」

飛浪音「本当は《超融合》が良かったけど、これでも充分!《封印の黄金櫃》!!」


《封印の黄金櫃》
通常魔法
自分のデッキからカードを1枚選択し、ゲームから除外する。発動後2回目の自分のスタンバイフェイズ時にそのカードを手札に加える。


田中「…黄金櫃?」

飛浪音「そう、これでテキトーなヒーローを除外すれば、シャイニングの攻撃力が3500に届くってわけ!!」

田中「…一応、防いでおくよ。」

飛浪音「え?」

田中「…カウンター罠《バスター・カウンター》を発動!」


《バスター・カウンター》
カウンター罠
自分フィールド上に「/バスター」と名のついたモンスターが存在する場合に発動できる。効果モンスターの効果・魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する。


飛浪音「そんな!!黄金櫃の除外はコストではなく、効果。残念ながら攻撃力はそのままか…」

田中「危なかったぁ~。」

ヒトミの場には伏せカード1枚、
手札は《戦士の生還》1枚のみなので、
《レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター》に勝つ手段はない…

飛浪音「…ターンエンド。」


飛浪音
手札1 / デッキ:31
モンスター:2 / 魔法・罠:1
墓地:4 / 除外:2

田1600
飛8000


田中「ボクのターン!」

田中「このままバトルフェイズ!《レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター》で《E・HERO The シャイニング》を攻撃!!」

飛浪音LP
8000→7700

田中「更に、《レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター》の効果発動!」

このカードが攻撃した場合、ダメージ計算後にこのカード以外のフィールド上のモンスターを全て破壊する。

田中「自身以外の全てのモンスターを破壊するから、もう1体の《E・HERO The シャイニング》も破壊だね。」

飛浪音「…くっ、でもここで、シャイニング効果を使わせてもらうよ!」

このカードがフィールド上から墓地へ送られた時、ゲームから除外されている自分の「E・HERO」と名のついたモンスターを2体まで選択し、手札に加える事ができる。

田中「あ…」

飛浪音「私は、除外されたワイルドマンとアナザーネオスを手札に戻す!」

《E・HERO アナザー・ネオス》と《E・HERO ワイルドマン》が手札に加わったことにより、
ヒトミの手札が1枚から3枚に増えた。

田中「メインフェイズ2に、《クレボンス》を召喚して、ターンエンドかな。」


《クレボンス》
チューナー・効果モンスター
レベル2
闇属性・サイキック族
攻1200 / 守400
このカードが攻撃対象に選択された時、800ライフポイントを払って発動できる。その攻撃を無効にする。


田中
手札2 / デッキ:29
モンスター:2 / 魔法・罠:1
墓地:7 / 除外:0

田1600
飛7700


飛浪音「私のターン!ドロー!」

飛浪音「!?(ミラフォ!)」

飛浪音「…(/バスターは1度破壊されても、進化前が復活する。つまり、完全に消すには、2度の破壊をする必要がある!それなら!)」

飛浪音「私はアナザーネオスを召喚!」

飛浪音「そして、伏せカードを発動!速攻魔法、《デュアルスパーク》!」


《デュアルスパーク》
速攻魔法
自分フィールド上に表側表示で存在するレベル4のデュアルモンスター1体をリリースし、フィールド上のカード1枚を選択して発動できる。選択したカードを破壊し、デッキからカードを1枚ドローする。


田中「…!?デュアルスパーク!?」

飛浪音「ヒーローデッキにこれは意外でしょ?私はもちろん、《レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター》を破壊する!」

《E・HERO アナザー・ネオス》のリリースと引き換えに、
《レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター》が破壊された。
更に、《デュアルスパーク》の効果でカードをドローした。

田中「でも、この瞬間、《レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター》の効果が発動するよ!」

飛浪音「それはしょうがない…」

田中「《レッド・デーモンズ・ドラゴン》が墓地から復活だね。攻撃表示で出すよ。」

飛浪音「私はカードを1枚伏せて、ターンエンド!(後はミラフォ任せでOK!)」


飛浪音
手札3 / デッキ:29
モンスター:0 / 魔法・罠:1
墓地:9 / 除外:0

田1600
飛7700

田中「ボクのターン!」

田中「ボクは《アーマード・サイキッカー》を召喚!」


《アーマード・サイキッカー》
効果モンスター
レベル6
地属性・サイキック族
攻2200 / 守1800
自分フィールド上にサイキック族モンスターが表側表示で存在する場合、このカードはリリースなしで召喚する事ができる。このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、自分は破壊したモンスターの攻撃力の半分のダメージを受ける。さらに受けたダメージの数値以下の攻撃力を持つモンスター1体を自分の墓地から特殊召喚する事ができる。


飛浪音「レベル6モンスター!?」

田中「うん!《アーマード・サイキッカー》は自分の場にサイキック族がいれば、リリースなしで召喚できるんだ!」

田中「…そしてボクは《クレボンス》と《アーマード・サイキッカー》をシンクロ素材として、シンクロ召喚をするよ!」

飛浪音「2と6だから8か…」

田中「…ボクは《スターダスト・ドラゴン》をシンクロ召喚!」


《スターダスト・ドラゴン》
シンクロ・効果モンスター
レベル8
風属性・ドラゴン族
攻2500 / 守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
「フィールド上のカードを破壊する効果」を持つ魔法・罠・効果モンスターの効果が発動した時、このカードをリリースして発動できる。その発動を無効にし破壊する。この効果を適用したターンのエンドフェイズ時、この効果を発動するためにリリースしたこのカードを墓地から特殊召喚できる。


飛浪音「そのカードは!!」

そこには、カード枠だけでなく、
イラストも真っ白な《スターダスト・ドラゴン》が!
ホログラフィックレアである。

田中「…うん、違うレア度の《スターダスト・ドラゴン》もあるんだけど、飛浪音さんにならホログラフィックを安心して出せるよ!」

飛浪音「…(マズい、これじゃあミラフォが無力じゃん…)」

田中「…バトルフェイズに入ろうかな。まずは《スターダスト・ドラゴン》で直接攻撃!」

飛浪音「…う~ん(どうしよう…)」


《聖なるバリア -ミラーフォース-》
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。相手フィールド上に攻撃表示で存在するモンスターを全て破壊する。


ヒトミは《聖なるバリア -ミラーフォース-》の発動をするか悩んだ。
発動をすれば、当然《スターダスト・ドラゴン》に無効化されてしまう。
とはいえ、《スターダスト・ドラゴン》の無効化効果の発動には、
自身のリリースが必要なため、このターン受けるダメージを2500減らすことができる。
しかし、結局《スターダスト・ドラゴン》はエンドフェイズには復活してしまうのだ。

ちなみに、《レッド・デーモンズ・ドラゴン》には

自分のエンドフェイズ時にこのカードがフィールド上に表側表示で存在する場合、このカード以外のこのターン攻撃宣言をしていない自分フィールド上のモンスターを全て破壊する。

という効果があるため、
一見《スターダスト・ドラゴン》の復活とは噛み合わないようにも見える。
しかし、そんなことはなかった。


※遊戯王カードWikiより抜粋
Q:エンドフェイズに効果を使用して自己再生した《スターダスト・ドラゴン》は《レッド・デーモンズ・ドラゴン》の攻撃しなかったモンスターを破壊する効果で破壊されますか?
A:エンドフェイズに生じる強制効果、任意効果の処理は、ターンプレイヤーの効果から順に好きな順番でできるので破壊する事も破壊しない事もできます。


エンドフェイズの処理はプレイヤーが好きな順番で処理できるのだ。
ヒトミはこのことを知っていた。
復活を阻止できないのならば、
このターンは何もせず、
次のターンで何とかして《スターダスト・ドラゴン》を破壊し、
その次の田中のターンで《聖なるバリア -ミラーフォース-》を発動すれば良い。
そう考えたのだ。

飛浪音「…通すよ。」

飛浪音LP
7700→5200

田中「よし、じゃあ続けて《レッド・デーモンズ・ドラゴン》でも直接攻撃!」

飛浪音LP
5200→2200

飛浪音「…何とか持ちこたえたけど、スターダストは不意打ちだったよ。」

田中「伏せカードしだいでは、このターンがラストターンだね!」

飛浪音「…へ?」

田中「バトルフェイズはまだ終えず、ここで《バスター・モード》を発動したいなぁ!」

飛浪音「…え~っ!?嘘でしょ!?」

田中「何もないなら、《スターダスト・ドラゴン》をリリースして、デッキから《スターダスト・ドラゴン/バスター》を特殊召喚!」


《バスター・モード》
通常罠
自分フィールド上のシンクロモンスター1体をリリースして発動できる。リリースしたシンクロモンスターのカード名が含まれる「/バスター」と名のついたモンスター1体をデッキから表側攻撃表示で特殊召喚する。


《スターダスト・ドラゴン/バスター》
効果モンスター
レベル10
風属性・ドラゴン族
攻3000 / 守2500
このカードは通常召喚できない。「バスター・モード」の効果及びこのカードの効果でのみ特殊召喚する事ができる。魔法・罠・効果モンスターの効果が発動した時、このカードをリリースする事でその発動を無効にし破壊する。この効果を適用したターンのエンドフェイズ時、この効果を発動するためにリリースされ墓地に存在するこのカードを、自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。また、フィールド上に存在するこのカードが破壊された時、自分の墓地に存在する「スターダスト・ドラゴン」1体を特殊召喚する事ができる。


飛浪音「マズい…」

田中「これがボクの切り札だよ!じゃあ、《スターダスト・ドラゴン/バスター》で直接攻撃!」


ヒトミのLPは、
残り2200。
《スターダスト・ドラゴン/バスター》の攻撃力は3000なので、
ここは《聖なるバリア -ミラーフォース-》を発動しないと負けてしまう。
当然、《スターダスト・ドラゴン/バスター》で無効にされてしまうが、
無効に自身のリリースが必要なのは、/バスターになっても変わらない。
このターンは何とかしのげるのだ。

飛浪音「出番だよ!《聖なるバリア -ミラーフォース-》!!」


だが、ヒトミは気付いてしまった。
ここでもし田中が《スターダスト・ドラゴン/バスター》の発動をしなければ、
《聖なるバリア -ミラーフォース-》は見事に成功する。
しかしその場合……


飛浪音「…どうせ無効にするんでしょ?」

田中「…いや、ここは通すよ。」

飛浪音「…ですよね。」

田中「ミラフォの効果で、ボクの《スターダスト・ドラゴン/バスター》と《レッド・デーモンズ・ドラゴン》は破壊されちゃう。でもこの瞬間、《スターダスト・ドラゴン/バスター》の効果が発動するね。」

フィールド上に存在するこのカードが破壊された時、自分の墓地に存在する「スターダスト・ドラゴン」1体を特殊召喚する事ができる。

飛浪音「つまり墓地の《スターダスト・ドラゴン》が復活して、私に直接攻撃をすればライフは0に…」

田中「うん!ボクは墓地の《スターダスト・ドラゴン》を特殊召喚!そして《スターダスト・ドラゴン》で直接攻撃!!」

飛浪音LP
2200→ 0

飛浪音「うぐぅ、負けちゃった…」

田中「ボクの勝ちだね!デュエルありがとう!」

飛浪音「いやいや、こちらこそ!田中君、デュエル強いんだね!」

田中「…そうかな?ただ運が良かっただけだよ。ボクのデッキ60枚だし…」

田中「…デュエルに【もし】は無いけど、もし飛浪音さんが《スターダスト・ドラゴン》の時点でミラフォを発動してたらどうなっていたのかな?」

飛浪音「どうせダメでしょ(笑)」

一応、元の状況に戻して確認してみた。

飛浪音「…ここで、私がミラフォだよね。」

田中「うん、そうしたらまずは《スターダスト・ドラゴン》を使うかな。」

飛浪音「…そしてミラフォが無効になって、レッドデーモンズの攻撃で3000喰らうと。」

飛浪音LP
7700→4700

田中「ボクは何もせずにターンエンドかな。《スターダスト・ドラゴン》が復活して飛浪音さんのターンだね!」

飛浪音「次のカードは…」

ヒトミはデッキの一番上のカードをめくった。
そのカードは《超融合》だった。


《超融合》
速攻魔法
手札を1枚捨てて発動できる。自分・相手フィールド上から融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体を融合召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。このカードの発動に対して魔法・罠・効果モンスターの効果は発動できない。


飛浪音「《超融合》!?」

田中「すごい!何も知らないボクはここで《バスター・モード》を発動して、《スターダスト・ドラゴン/バスター》を出すかな…」

飛浪音「そうしたら、手札の《E・HERO ワイルドマン》を召喚して《超融合》だね。捨て札は《平行世界融合》かな。」

田中「《超融合》に対しては《スターダスト・ドラゴン/バスター》の効果が発動できないからなぁ…」

飛浪音「《スターダスト・ドラゴン/バスター》と《E・HERO ワイルドマン》が融合して、《E・HERO Great TORNADO》が出てたのかぁ。」


《E・HERO Great TORNADO》
(エレメンタルヒーロー グレイト トルネード)
融合・効果モンスター
レベル8
風属性・戦士族
攻2800 / 守2200
「E・HERO」と名のついたモンスター+風属性モンスター
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。このカードが融合召喚に成功した時、相手フィールド上に表側表示で存在する全てのモンスターの攻撃力・守備力を半分にする。


田中「《E・HERO Great TORNADO》の効果でボクの《レッド・デーモンズ・ドラゴン》の攻撃力が半分になっちゃうから…」

飛浪音「戦闘破壊できるね。」

田中LP
1600→ 300

飛浪音「私の手札は《戦士の生還》のみだから、エンドしかないね。」


《戦士の生還》
通常魔法
自分の墓地の戦士族モンスター1体を選択して手札に加える。


田中「そしてボクのターンが来て、引いたのは…《召喚僧サモンプリースト》だね。ってことは、ボクの手札は《召喚僧サモンプリースト》1枚と《霞の谷の戦士》2枚…」


《召喚僧サモンプリースト》
効果モンスター
レベル4
闇属性・魔法使い族
攻800 / 守1600
このカードはリリースできない。このカードは召喚・反転召喚に成功した時、守備表示になる。1ターンに1度、手札から魔法カード1枚を捨てる事で、デッキからレベル4モンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは、そのターン攻撃できない。


《霞の谷の戦士》
(ミスト・バレーのせんし)
チューナー・効果モンスター
レベル4
風属性・鳥獣族
攻1700 / 守 300
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、このカードとの戦闘で破壊されなかった相手モンスターをダメージステップ終了時に持ち主の手札に戻す。


田中「何もできないから、壁としてモンスターをセットしてエンドするしかないね。」

飛浪音「ってことは、次の私のターンで《戦士の生還》を発動して《E・HERO アナザー・ネオス》を手札に加え、そのまま召喚すれば…」

田中「ボクの壁が戦闘破壊されて、もう一方のモンスターで直接攻撃…!」

田中LP
300→ 0

飛浪音「私、勝ってたんだ!!」

田中「そうだね!危なかった…」

飛浪音「ミラフォの発動タイミングが勝敗を分けたってことかぁ…」

田中「うん、だから別にボクが強いってわけじゃないね。」

飛浪音「…そ、そうかな??……、でも良かった。」

田中「え?」

飛浪音「デュエルをしたら、何だか気持ちが落ち着いてきたよ。」

飛浪音「…まさか弱虫の田中君に救われるなんて、私もまだまだ弱いなぁ。」

田中「飛浪音さんが弱いなんてことないって!」

飛浪音「…そこは【俺は弱虫なんかじゃねぇ!】ってツッコむところだよ!」

田中「え…、いや……」

飛浪音「田中君って優しいんだね。…朝はごめんね。ちょっと対応悪かったでしょ?せっかく声かけてくれたのに…」

田中「仕方ないよ…、あんなこと書かれたら誰だって不機嫌になるって!ボクがいなければこんなことにはならなかったわけだし…」

飛浪音「!」

飛浪音「そんなこと言っちゃダメ!田中君は何にも悪くないんだから!」

田中「…」

飛浪音「…悪いのは盗んだ奴らと紫電君。紫電君は、後でたっぷりと痛めつけておくから。ね?」

田中「…え?さすがにそれは……」

飛浪音「冗談に決まってるでしょ(^v^)」

田中「…ビックリさせないでよ。」

飛浪音「ごめんごめん。そろそろ教室に戻ろうか?」

田中「うん、そうしようか!」

教室へ戻る途中、
田中は何かを思い出したかのように…

田中「あ!」

飛浪音「どうしたの?もしかして上に忘れ物しちゃった?」

田中「いや、飛浪音さん今日、中田君見た?」

飛浪音「トウヤン?そういえば見てないなぁ…。どうして?」

田中「中田君とずっと連絡が取れなくて…。飛浪音さんも見てないかぁ…」

飛浪音「…それは心配だね。何かあったのかなぁ?」

飛浪音「あ、それと呼ぶ時は【ヒトミ】でいいからね。」

田中「え……、う…うん。」


2人は教室へ戻り、
午後の授業が開始された。

結局、中田の目撃情報はないようだ。

そして、
この時はまだ、誰も気付くはずもなかった。
教室に「闇のデュエルディスク」が潜んでいるということに…


【第2話『ミラーフォース』完】
第3話へ続く…



★おまけコーナー★
田中「今日の最強カードは、これだね!!」


《バスター・モード》
通常罠
自分フィールド上のシンクロモンスター1体をリリースして発動できる。リリースしたシンクロモンスターのカード名が含まれる「/バスター」と名のついたモンスター1体をデッキから表側攻撃表示で特殊召喚する。


田中「ただでさえ強いシンクロモンスターが、進化してより強力になるんだ!やり方はとっても簡単!進化させたいモンスターをリリースするだけなんだ!」

江礫「しかも進化後のモンスターが破壊された時、進化前が復活してくれるから、これが頼もしいんだよな!」

飛浪音「あっ!それ私が言いたかったのに!紫電君って本当に最低!バトルフェイズに《バスター・モード》を発動して何回も攻撃してやりたい…」

中田「その後わざとバスターモンスターを破壊すれば、更にもう1回攻撃できるっていうな……」

田中&飛浪音「あれ!?中田君!?」

中田「しまった!ちょっとフライングしちまったな…」

エリア「それでは、次回の【マスター】の活躍にご期待ください…」

田中&飛浪音&江礫「…?」
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