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遊戯王デュエルモンスターズEXS(イクス)/第十二話「プラクサス大会スタート!」 作:イクス

第十二話「プラクサス大会スタート!」


ここは、プラクサスシティに存在する、プラクサスアリーナ。このアリーナでは、デュエルの大会が行われる。その主催者達、ミナコ社専属のカードデザイナー、ロベルト・フランシスと、ミナコ社の人である。
「ロベルトさん、このデュエル大会は小学生に向けた代物ですが、それはどう思っておりますか?」
「ええ、この大会は、このプラクサスにる子供達に楽しんで貰いたい。その思いで開催した代物ですから。見ている側も、やっている側も思いっきり楽しんでもらえるように」
「では、この大会は皆に楽しんでもらうためにやった代物ですと?」
「ええ。楽しみ、その上で勝ちを目指して欲しい。そう考えております。本当なら、予選参加者全員に参加してもらいたかったのですが、上も流石にそれは許してくれなかったようでして。それに、プラクサスアリーナにも予定がありますから。参加者全員を出してしまえば、それだけ大会も長引かせなければいけませんからね。参加者128名は、ちょっとした妥協点ですけどね」
「はあ……そうですか」
「それに、本戦に出る人を予選会で決めるのも、本戦前のアレも、ホントはやりたくなかったことなんですけど……大会のテンポを重視するためには大事だと言われて……仕方なく……」
「ははあ、そうですか。本当はやりたいことがいっぱいあったのに、色々な制約ばっかりになってしまったと」
「仕方のないことなんですけどねえ」
「さて、そろそろ行きましょうか。大会の開催を宣言しに」
「あ、はい。わかりました」


そして、ここは大会の会場となるプラクサスアリーナの前。ここには今、128名もの大会参加者が集まっている。その集いに集った小学生達に、遊太は感心する。
「凄いよね。この参加者全員、あの厳しい予選会を通り抜けて来た強いデュエリスト達なんだよね……」
「もちろんだとも、この強い連中を相手に、優勝を争って戦うんだぜ。苦労するよ、全く」
「でも菊姫、遊太……俺達もその強い連中の中に入っているじゃん? 予選を通過したデュエリストだから、な!」
「それだけは、誇っても良い所だと思いますよ」
「うん、真薄君や知多君の言う通り、僕らもその一人なんだよね。おや……係員達の点呼が始まったみたい。よし、行こう!」
「おう!」
「アネゴ~頑張ってくださーい!」
「応援してますよ~!」
「菊姫、君の取り巻きのはずの、岩ノ井君と鏡山君の二人は、参加しないんだね」
「アイツらはどっちかというと、アタシの応援で頑張るタイプさ」
「そう」
係員に連れられ、会場の中へと入っていく遊太達。すると、会場の歓声が耳を直撃した。
「わあっ……! 凄い」
観客席を埋め尽くす程の観客と、会場を大きく揺らす程の大歓声。そして、スクリーンに映った自分達。そして、中央に設置されたデュエルリング! 見るからに、デュエル大会といった感じだ。
そして、全員会場に入り終わった時、会場のスピーカーから声がする。
そして、壇上よりスポットライトで照らし出された、ロベルト・フランシスが現れる。それにより、歓声だけではなく、拍手も送られる。
「ただいまより、プラクサスデュエル大会ジュニアユースの開始を、ここに宣言します! 主催はミナコ社と、私ロベルト・フランシスです!」
会場がまたしても歓声に包まれ、大会の規模を改めて遊太は実感する。
(すごいなあ、これだけ歓声を挙げられるってことは、やっぱりこのプラクサスシティじゃ、デュエルは特別なことなのかもしれないなあ……)
「この大会のモットーは、楽しむことです! 皆、デュエルを思いっきり楽しもう!」
「おーう!」
ロベルト達の声に同調して、大会参加者の子供達が声をあげる。その声の中には、遊太も、菊姫も、知多も真薄もいる。
しかし、声をあげない子供もいた。それは、アキラとカリンであった。アキラは張り詰めた表情をしており、それを見ているカリンは、怪訝な表情をしていた。
「楽しむ……か、そんな余裕なんてない」
「アキラ君……」
そのうち、歓声が大分静まったのを見て、ロベルトは参加者一同に大会の概要を説明しはじめる。
「えー、皆さん。今大会のルールを説明致します。この大会で行われる全てのデュエルは、マスタールール3で行います」
「そして、この大会の参加者128名は、はじめに16名ずつの8グループに分かれてもらいます。A・B・CD・E・F・G・Hの、どのグループに分かれてもらうかは、参加者自身の選手番号から、無作為にこちらで集計しました。係員から、どのグループに所属するかを決めるカードを受け取って、決められたアリーナの任意の会場に集まってください」
「そして、分かれた16名でグループ予選のトーナメントを行い、そのトーナメントで上位入賞した4名を決めます。そして、全てのグループで上位入賞者4名が決まった時、総勢32名で行う最終トーナメントを、このアリーナAで行います!」
「この最終トーナメントで優勝したデュエリストが、晴れある我がプラクサスシティにおける、最強小学生デュエリストとなります!」
「さあ、皆! 頑張り、そして楽しんでくれたまえ! さあ、大会の始まりだ!」
それにより、またしても歓声が沸き起こる。この大会の、正式な開始が宣言された合図だからだ。
それによって、遊太もグッと握りこぶしを固める。実際遊太でなくても、大会の開始となればこうなってしまうだろう。


歓声が収まった頃に、遊太達参加者は係員からグループの割り振りを決めるカードを貰った。遊太が配属されたのは、Aグループであった。
「Aグループ……か」
「あーあ、残念だったなあ。アタシたちが遊太と戦えるのは、最終トーナメントでかあ」
「菊姫、知多君、それに……真薄君。皆は違うグループになったんだ」
「おう、アタシはBグループだな」
「俺は、Cグループじゃん?」
「僕は、Dグループですね」
「じゃあ、皆と対戦するのは、最終トーナメントまでおあずけってことだね」
「ああ、アタシはともかくとして、知多、真薄。お前らその時まで負けるんじゃねえぞ?」
「負けるはずないじゃん? 俺だって、ちゃんと特訓してきたからな。最終トーナメントぐらい、俺は残れるはずじゃん?」
「ぼ、僕も……! 僕もデュエリストとして、最終トーナメントには絶対勝ち上がります! 僕だって、特訓を重ねてきたのですから!」
「んじゃまあ、皆……決勝で会おうぜ!」
「勿論です!」
「じゃん!」
「うんっ!」
菊姫、真薄、知多はそれぞれ自分のグループがデュエルを行う会場へと向かって行った。
そして、遊太も。
「僕も……まずは最終トーナメントに出場するために、頑張らなきゃ!」
皆の頑張りに押されて、遊太も自分がデュエルする会場へと足を運んで行った。
そして、足を運んだAグループの会場。早速遊太は、会場の上部にあるスクリーンに目を通す。スクリーンには、Aグループでデュエルするメンバーが映っていた。その中には、遊太の名前はもちろん、参加者の名前も映っていた。その中には……! 
「八神……アキラ君」
Aグループの中には、八神アキラがいた。以前の大会で、アキラはこう言った。「俺とやるには相応しい場所がある」と。
「アキラ君と、デュエルできるのか……! なんだか、ワクワクするぞ……!」
以前は門前払いをくらってしまったからこそ、遊太は余計にワクワクしていた。あの時見た強さは、遊太の記憶の奥底に、いつの間にかこびりついていたのだ。
「君とデュエル……やってみたかったんだよなあ。よーし、ロベルトさんの言っていたことも気になるけど、今は目の前のデュエルを一生懸命やってみせるぞ!」
遊太がそんなことを決意した中、アキラが考えていたことはというと……。
「六道、遊太……最初見た時は、あんな奴気にも留めていなかった……けれど、予選会で、しかも俺の目の前で、あのロベルトさん相手に勝っちまったからなあ。アイツは今、俺にとって必ず越えなければいけない、障壁……俺がこの大会で優勝するために、必ず倒すべき相手。父さんとの、約束を果たすための……」
自分の胸の前で、固く握りしめた握り拳。その拳に宿るのは、遊太の決意とは違う、どこか悲壮なる決意。
各人、この大会への思いを胸に秘める中、スクリーンにトーナメント表が映し出される。Aグループの予選トーナメント表には、六道遊太の名前、八神アキラの名前。そして……意外な名前の人物もいた。
「アレ、榊原夏鈴……? カリンちゃんも、この大会に参加していたのか!」
そう、榊原夏鈴。あの時遊太に意味深な話をしていた彼女も、この大会に参加していたことに驚く遊太。その彼女は、今はただアキラを見ていた。
「アキラ君……」
そして、トーナメント表に決められていた遊太の場所は……。
「……このAグループで、僕がデュエルを行うのは、一番最初! 最初のデュエルが僕とは……中々粋なことだねえ……!」
トーナメント表が決まったのは、Aグループだけではなく、全てのグループでトーナメント表が決まり、大会の開始準備は既に整った。そして、この大会の主催者、ロベルト・フランシスの声が、スピーカーから響く。
「それでは、各人揃いましたね! それでは……グループ予選、開始ィィィ!」
プラクサス大会は、今始まった! 


第十二話、終わり。
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