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遊戯王Scar/番外編:反省会1 作:げっぱ

アン「ねえ、スカー」

スカー「なんだ」

アン「なにここ」

スカー「反省会場だ」

アン「なにそれ」

スカー「「遊戯王Scar」において、デュエル中のプレイングミスを反省する場所だ」

アン「そんなのあるの?」

スカー「「デウスエクスマキナ」は創作には付き物のマンネリの壁だが、それとは別に人が作るが故の間違いもある」

アン「本家でもスタッフが間違えるとかしょっちゅうだもんね」

スカー「それを言い訳にせず、詳らかにする事で自己批判を行い、今後のデュエルでそう言った間違いを無くすのが目的だな」

アン「顰蹙物のプレミしちゃう滑稽な間抜けを晒し上げるんだ」

スカー「もしかしたらお前はキャラ崩壊が甚だしいから喋らない方が良いかもしれないな」

アン「大丈夫だよ、番外編だもん」

スカー「冒頭のやり取りを早速茶番に変えたな。いい加減、反省始めるぞ」

アン「うん」

スカー「これまで片手で数えられるくらいしかデュエルしていないが、既にいくつか発見している。ちなみに、地の文で行動の理由を説明している場合と、「Scar / 2:したい事、その意味」で俺が手加減していた事とアンの失敗は描写上のわざとだから除くぞ」

アン「手加減してたの?」

スカー「勝ったのは間違いなくお前の実力だから安心しろ」

アン「ねえ手加減してたの?」

スカー「最初の反省はこれだ」


   *   *   *


「Scar / 1:復讐の男」より



男「召喚・特殊召喚に成功した「SS-ネメシス」の効果を発動! 二つの効果から一つを選ぶ!」

男「俺は手札を1枚捨て、デッキから「SS」1体を特殊召喚する効果を選ぶ!」捨てたカード→「SS-ヘイト」

男「俺が特殊召喚するのは、2体目の「SS-ヴィンディクト」!」



   *   *   *


スカー「物語で最初に行われた構成員とのデュエルで、そのトドメの件だな」

アン「登場人物が誰一人として人名で描写されてないね」

スカー「俺は設定上名前を出せないし、使い捨てのモブに名前を付けるのは面倒だし、お前は気を失っていたからな」

アン「最初にプレミした間抜けはスカーなんだ」

スカー「言い方が気になるが、これはプレイングミスの反省と言うより、状況の説明だな」

アン「どういうこと?」

スカー「「ネメシス」の効果でデッキから「ヴィンディクト」を特殊召喚する場面なんだが、「ヴィンディクト」のテキストはこうだ」


「SS‐ヴィンディクト」 炎 ☆7 ATK/1500 DEF/1700
戦士族/特殊召喚/効果
このカードは通常召喚できない。このカードは「SS」カードの効果でのみ特殊召喚できる。このカード名のカードの①の効果は1ターンに1度しか発動できない。
①:自分フィールドに「SS」モンスターが2体以上存在する場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
②:このカードが特殊召喚に成功した時、以下の効果から1つを選んで発動する。●手札を1枚捨てる。自分フィールドの「SS」モンスター1体と相手フィールドのカード1枚を選んで手札に戻す。●1000LPを払う。このカードを破壊し、自分の墓地から「SS‐ヴィンディクト」以外の「SS」モンスター1体を選んで特殊召喚する。
③:フィールドから墓地へ送られたこのカードが墓地に存在する自分のスタンバイフェイズ開始時に1度だけ発動できる。手札を1枚捨て、ライフを1000払う。このカードを墓地から特殊召喚する。


スカー「「ヴィンディクト」は通常召喚できない特殊召喚モンスターだ。普通、その類のモンスターは自身で特殊召喚可能な効果を持つ場合、それが正規の召喚方法となり、その方法で出した場合しか他の手段で特殊召喚できないんだ」

スカー「その前提に当て嵌めるなら、テキストを読む限りでは、この状況では「ネメシス」の効果で「ヴィンディクト」を特殊召喚する事はできない」

アン「つまりこれはプレイングミスどころか、根本的な致命的ミスなんだ」

スカー「だが、遊戯王と言うゲームには「裁定」と言う魔法のワードがあってな」

アン「裁定?」

スカー「テキストの表記が一見して同じでも、カード毎に効果の処理方法が異なる場合が稀にある。それを通称「特殊裁定」と呼ぶ」

スカー「最近ではフォーマットを統一する事で表記のブレや裁定のバラつきを回避しているが、昔はテキストだけじゃまるで読み取れない時期もあった。趣旨は異なるが「カードが違います」はその筆頭にして伝説の言葉だな」

アン「最低だね」


「大寒波」 通常魔法
メインフェイズ1の開始時に発動する事ができる。次の自分のドローフェイズ時まで、お互いに魔法・罠カードの効果の使用及び発動・セットはできない。


スカー「…………お前」

アン「その裁定がどうしたの?」

スカー「ああ…………非常に癪だが、その言葉を借りる事になる」

スカー「「ヴィンディクト」は特殊召喚モンスターだが、「「SS」カードの効果で特殊召喚する」事が正規召喚方法とする。「SS」カードの効果であれば、デッキや蘇生制限を満たしていない墓地からの特殊召喚も可能だ」

アン「それ後付け設定って言うんでしょ」

スカー「言い訳になるが、予め明記していなかったが、当初からそう言う裁定だった」

アン「あのね、分類の「特殊召喚」って文字を外して通常召喚できるようにしていれば良かったと思うの」

スカー「今になって切に思う事だな。こいつをアドバンス召喚する機会なんてないんだから。だがここまで来た以上は仕方がない。今後も変わらず、上記の裁定でやっていくつもりだ」

アン「結局スカーは間抜けなの?」

スカー「好きなように捉えればいい。次の反省はこれだ」


   *   *   *


「Scar / 6:俺が、許しはしない」より



スカー「それにチェーンし、同時に特殊召喚した「アヴェンジャー」の、3つ目の効果を選んで発動」

スカー「チェーンを崩し、「アヴェンジャー」の効果から処理をする。その効果で、「グレイドル・ドラゴン」の効果を無効にし、攻撃力・守備力を0にする」LP:3600→2600

ウルフ「そ、そして「SS-アヴェンジャー」の攻撃力・守備力は、フィールドのカードの数×300アップする……」

既にその効果を受けているだけに、ウルフは効果の続きを読み上げる。


先攻:ウルフ / 手札:0 / LP:300 ●
フィールド…ライディング・ワールド-トップスピード
■…リバースカード
ド…グレイドル・ドラゴン ATK/0(3000) DEF/0(2000) 攻撃
□|■| ■ |□|□
□| □ |ド|□|□

□|不幸|復讐|□|□
□| . □. |. □ . |□|□
不幸…SS-グリーフ ATK/800 DEF/1500 守備
復讐…SS-アヴェンジャー ATK/1900 DEF/1900 攻撃
後攻:スカー / 手札:1 / LP:2600 


スカー「フィールドのカードは6枚。1800アップし、3700! ソウルスティール!」

「アヴェンジャー」の瞳が赤く輝く。右腕に宿った光を、迷いなく「グレイドル・ドラゴン」へと放つ。
またもや脱力の光に囚われた「グレイドル・ドラゴン」は失速し、そのままサーキットを抉りながら墜落した。
飛び散る瓦礫のヴィジョンがウルフのD・ホイールに当たる。


「グレイドル・ドラゴン」無力化!


ウルフ「クッ、クソがあああーーーッ!」

スカー「そして「SS-グリーフ」の効果でデッキから「SS-グラッジ」を手札に加える!」LP:2600→1600

スカー「バトルフェイズは続いている! 「SS-アヴェンジャー」で、「グレイドル・ドラゴン」を攻撃!」

今度こそ、決着をつけるべく。
光を通じて「グレイドル・ドラゴン」の力を奪った「アヴェンジャー」は、漲る活力のままに駆け出した。

もう二度と、復讐の想いを失わぬと誓うように。
そしてそれを弄ばれた怒りを象徴するように。

両腕に纏う炎は嘗てなく燦然とあった。

「アヴェンジャー」の意思によって先走る炎は、力無く横たえる「グレイドル・ドラゴン」を一瞬で火達磨に変えた。
高温に焼かれ、その金属質な表面は融解するが如く蕩けて爛れる。焼かれる喉から断末魔を絞り出す。
だがそれを、哀れだとは思わない。これまで何者かの全てを奪い去ってきたのであれば、今こそ清算の時がきただけだ。

スカー「正統なる復讐者として、その傷の復讐を果たせ!」

「アヴェンジャー」が大きく踏み込む。

戦士のヴィジョンは、何の淀みなく、怪物を殴りつけた。

渾身は衝撃を生み出し、「グレイドル・ドラゴン」の巨体を穿ち、その下のサーキットを砕き、地を震わす。

ウルフ「ぐおおおっ!」LP:300→0


   *   *   *


アン「あ、クソ変態ウジ虫ペドフ〇リアだ」

スカー「おい」

アン「やり直し。あ、やばいやつだ」

スカー「……事実上の二戦目、ハンターのウルフとのデュエルの最後だな」

アン「デュエルの詰めのシーンで構成力の詰め甘すぎじゃない?」

スカー「口が達者だなお前は」

アン「ここは、何が問題なの?」

スカー「これは俺のターンのバトルフェイズに、「緊急同調」によって「グレイドル・ドラゴン」がシンクロ召喚され、俺のフィールドが一掃された直後、「リベンジ・オブ・スカーズ」の効果で「アヴェンジャー」と「グリーフ」を蘇生した直後のシーンだ」

スカー「ソウルスティールで「グレイドル・ドラゴン」を弱体化させ、攻撃してデュエルに決着を付けたんだが、ここでウルフが「グレイドル・ドラゴン」を守備表示にしていれば、負けていたのは俺だった」

アン「あー……そうだね。これもあれでしょ、物語の都合でしょ?」

スカー「否定はできないな。本来であれば念のために守備表示でシンクロ召喚しておくべきだった場面だからな」

スカー「具体的な類例を言うなら「冥府の使者ゴーズ」のカイエントークンは守備表示で特殊召喚するのがセオリーだ。それは守備表示なら基本的に戦闘では破壊されないと言う理由もあるが、余計な戦闘ダメージを回避する意味もあり、言わば地味な暗黙の了解だ。特にウルフはライフが300しかなく、ギリギリ「火の粉」で負けない程度だ。守備表示でダメージを抑えるように努めるべきだっただろう」

アン「じゃあ、本当は私、あのうんこたれに×××されてたの?」

スカー「それが現実と同じ何一つプレッシャーの無い平時のデュエルであればな」

アン「どういう事?」

スカー「俺たちがやっていたのは殺し合いだ。いくら経験を積んでも、状況が極限に近付けば近付くほどに冷静な判断力は自然と奪われる。そしてウルフは圧倒的に優勢な盤面で、俺のフィールドにカードは無く、手札は1枚。それと、恐らくだが、あの時のウルフの脳内での快楽物質の分泌量は尋常じゃなかっただろうからな。尚更慢心する」

スカー「その状況でカウンターが来るなんて、普通は想像できない」

アン「するのが普通なんだよね?」

スカー「実際にその状況に陥った時、それができるのは機械だけだ。「水晶機巧-グリオンガンド」を相手ターンにシンクロして、相手フィールドのモンスターを一掃できる場合、攻撃表示で出した事はないか? ウルフと同じ状況で「グレイドル・ドラゴン」を守備表示で出せる奴がどれだけいる?」

スカー「まあ、昨今は手札誘発も多く、効果が不発になった時の事を考えて守備表示で出す場合も多いがな」

アン「つまり話の流れを正当化するための言い訳?」

スカー「身も蓋もない言い方をするならな。次の反省はこれだ」


   *   *   *


「Scar / 9:弱者の街」より



マイバ「手札から機械族モンスター、「スクラップ・リサイクラー」を召喚するぜ!」

デュエルディスクに置かれたカードのモンスターが、先ほどと同じように装置によって実体化する。
出現するのは、二本のアームが付いた二輪駆動のバケツ、とでも表現しようか。
頭部か胴体か、とにかくそれにあたる部分はそれ自体が容器になっているらしく、その中には、鉄くずが入っていた。

「スクラップ・リサイクラー」 地 ☆3 ATK/900 DEF/1200
機械族/効果
①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。デッキから機械族モンスター1体を墓地へ送る。
②:自分の墓地の機械族・地属性・レベル4モンスター2体をデッキに戻して発動できる。デッキから1枚ドローする。

マイバ「このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、デッキから機械族モンスター1体を墓地へ送る事ができる」

マイバ「俺はデッキから「マシンナーズ・ピースキーパー」を墓地へ送る!」

意気揚々と、マイバはデッキから1枚のカードを抜き取り、墓地ゾーンへ送る。



   *   *   *


スカー「『弱者の街』でアンにゴロツキ相手のデュエルをさせた時だ」

アン「切り抜き方からして、マイバのプレイングミスみたいだね」

スカー「マイバは「スクラップ・リサイクラー」の効果で「マシンナーズ・ピースキーパー」を墓地へ送った。その後、セットした「ゲットライド!」によって「ピースキーパー」を「スクラップ・リサイクラー」に装備させて戦闘破壊を回避し、「ピースキーパー」の効果で「強化支援メカ・ヘビーウェポン」をサーチ。返しのターンに「ヘビーウェポン」を召喚して「スクラップ・リサイクラー」にユニオンし、「赤き剣のライムンドス」を戦闘破壊した」

アン「そうだね」

スカー「最初から「ヘビーウェポン」を墓地に送っとけよ、と言うのがツッコミどころだな」

アン「ああ、それだったら「ゲットライド!」で装備してたのが「ヘビーウェポン」で、攻撃を仕掛けた「ライムンドス」が返り討ちにあってたんだね」

スカー「実はこれは好みの問題でしかないんだ。『弱者の街』程度の連中だったらどちらでもいいんだがな」

スカー「「ヘビーウェポン」を直に装備すれば純粋にモンスターを強化でき、マイバのように「ピースキーパー」を経由した場合はデッキを1枚分圧縮できる。また、マイバのデッキは統一性がなく、恐らくユニオンはその2体のみ、「ゲットライド!」も1枚だろう。「ピースキーパー」が腐るくらいなら、そちらを経由した方が良いと考える人もいる。マイバはそちら側の人間だったんだろう」

スカー「だからこの件に関しては、プレイングミスでありつつ、人によるとも言える」

アン「ねえスカー。一つ言っていい?」

スカー「なんだ?」

アン「プレイングとかそれ以前に弱すぎて話にならなかったんだけど」

スカー「言うな」


   *   *   *


「Scar /12:その手に添う」より







   *   *   *


アン「あれ? VTRは?」

スカー「これは、この話全部に関して言える事で、そうなると長すぎるから全部カットだ」

アン「なに?」

スカー「ブラムが「ガトリング・ドラゴン」の効果撃ち過ぎって事だ」

アン「あー…………」

スカー「あいつ、撃てる時はイカサマ装置切っても撃ちまくってたからな。結果的にそれが原因で負けていると言っても過言じゃない」

アン「トリガーハッピーじゃない分だけ更に頭悪そうに見えるね」

スカー「失敗を恐れないと言う意味では、あの手のギャンブルカードを使うには必要な頭なんだろうがな」



スカー「取り敢えず、発見できたプレイングミスはこのくらいだな」

アン「最初に除外するって言ってたデュエル以外全部だね」

スカー「酷いな……要するに全員プレイングミスをしていたって事じゃないか」

アン「気にしない方が良いよ。人は失敗して、その失敗から学んで強くなれるんだから」

スカー「ああ、それが目的だからな。俺の戦いはまだ続く。その上で、万が一にも負け得る可能性は作ってはならない」

アン「『俺たち』、の戦い」

スカー「…………」

アン「…………」

スカー「…………アン」

アン「なに?」

スカー「番外編は無かった事になるって分かっていて、然も名シーンのような台詞を言っているのか?」

アン「難しいことわかんない」

スカー「…………これからのデュエル、これまでのデュエルで、他に気になるプレイングミスがあれば指摘してくれ」

スカー「こうして公共の電波に乗せて公開している以上は、可能な限りクオリティを高めたいからな。頼む」

アン「おねがいします」



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