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HOME > 遊戯王SS一覧 > 第10話

第10話 作:風鼠

遊樹「・・・後日、この住所に推薦書が届けるように手配しておく。」
狼一「あ、ありがとうございます!じゃ、じゃあ、俺達はこ、これで!」
狼一達は一日に及ぶ遊華の付き添いを終え、目的の品である証明書の発注ができ、逃げるようにして足早に遊樹の家から退散する。
英「・・・で、どうするんだい?今後の予定は」

遊樹「今、できる範囲で大きく分けると、やることは3つだな。」

遊華「え~、3つもあるの~」

遊樹「お前な・・・」

遊華は不満げに頬を膨らませ、机に突っ伏する

バット「遊樹様、やる事とは?」

遊樹「あぁ。1つ目は、魔王軍侵略に対する防衛対策を全世界規模で講じること。これに関しては、俺と英でなんとかする」

遊華「全世界?」

遊樹「あぁ。魔王軍がどこから攻めてくるか、分からないからな。ま、気休め程度の対策しかできねぇだろうけど」

英「簡単に言ってくれるねぇ・・・案外難しいんだよ、上を動かすの。」

英は肩の荷が重そうに、少しため息混じりの口調で話す

遊樹「しかたねぇだろ・・・。で、2つ目は、異世界への移動方法の開発、これに関しては、ホグバックとバットが現在開発中だ。」

バット「この世界の技術の低さだと、もうしばらく掛かりそうです・・・」

遊華「が、がんばってね、バット」

バットは疲れ気味に肩を落とす。

英「で、3つ目は?」

遊樹「3つ目は、仲間の補充。旅たつ前に最低でもあと1人は欲しい」

遊華「狼一くんは駄目なの?」

遊樹「候補としては、十分にありだ。対応力、デュエルや喧嘩の実力も高い水準でバランスが良いからな。」

遊華「じゃあ、さっそく狼一くんをよb」

遊樹「待った。狼一は少なくても『この世界の常識の範囲』での話しだ。」

英「・・・たしかに。これから行く異世界に、僕達の常識や実力が通じるとは、限らないね」

遊華が推薦状送付のために狼一たちが書き残していた住所から携帯で連絡先をしらべようと手に取った瞬間、遊樹が冷静な口調で遊華を制止し、狼一を中心に、自分達の実力などを分析しはじめる

バット「遊樹様の言うとおりでございます。私がいた世界と、この世界とでは、歴史も、技術も大きく異なります」

遊樹「異世界と魔王軍の情報は、バット、お前が頼りだ。つらいかも知れないが、話してくれないか?」

バット「はい。分かりました。では、こちらの映像をごらんください」

遊華「わ!なにか出た!」

遊樹の指示に従い、バットは説明を行うため、胸に装着していた装置から空中に映像を映し出す

バット「この世界と比較して私たちの世界は、医学や機械、粒子通信技術など、科学分野が少なくても1000年以上進んでいます」

遊華「ふえぇ・・・そ、そんなに差があるのかぁ・・」

英「へぇ~・・・興味があるね。ぜひ学んでみたいものだよ」

バット「恐縮ながら、私は医学は学んでいないのに加え、私の世界も、もう・・・」

英「・・・それは、失敬」

バット「では、話を戻します。その代わり、デュエルという分野に関してましては、この世界より大分遅れており、価値観に関してましても少々違うようです。」

遊樹「具体的には、どう違うんだ?」

バット「はい。私たちの世界には、あくまでデュエルは『娯楽の一環』としての認識です。ですので、プロデュエリストという職業も存在しません」

遊華「ほえ~・・・」

バット「その盲点をつかれたのでしょう。突如現れた魔王軍によるデュエルによる侵攻。そして、効率的に世界の主要都市の重要拠点を短時間で落としました。侵攻開始から全世界を壊滅するまでにかかった時間は、およそ10時間ほど」

英「ふむ・・・デュエルによる侵攻。そして全世界に同時に攻撃でき、短時間で壊滅できるほどの規模と、統率力。やっかいだね、これは」

遊樹「デュエル、ねぇ」

バットの話を聴き、英と遊樹はため息を吐き、少し呆れた口調で話す

遊華「あはは♪遊樹の苦手ジャンルだぁ♪」

遊樹「うるせ。・・・とにかく、俺はデュエルやらないし、英は、デュエル専門じゃないし、こいつとバットもデュエルの腕は未熟だし、デュエル専門のやつがほしい、か」

遊華「む~・・・狼一君じゃだめなの?」

バット「先ほど、遊樹様がおっしゃられましたが、あくまで狼一様は『この世界のレベルでは強い方』というわけで、それがイコール他の世界でも通用するとは、限りません」

遊華「そっか・・・」

遊華が狼一の話を提案する

遊樹「ま、いないよりはまし、か。で、バット、魔王軍の情報は・・・」

バット「恐縮ながら私が知りうる魔王軍の情報は、大規模な勢力だということ以外には何も・・・」

英「そうか・・・。ある意味絶望的な差だね。こっちも政府と掛け合って連合軍を作って行動するかい?」

遊樹「いや、なるべく少数精鋭で行動したい。大規模で動くと、魔王軍にも悟られるし、こっちの防衛も手薄になるし・・・」

遊華「う~ん、強い人ねぇ・・・。あ、デュエルチャンピオンの笹峰は?」

笹峰金次郎
若干19歳にて、アマチュア、プロで王者になったデュエリスト。甘いマスクに高身長、謙虚な性格、高いデュエルの実力と、世間的にも非常に人気も高い。

遊華「笹峰だったら、デュエルの実力だったら十分じゃない?」

遊樹「あぁ、十分なんだがな・・・」

英「性格的に、無理そうだね。」

バット「それに、会うための人脈もありません・・・」

遊華「うぅ・・・八方塞がりだよぉ・・」

遊華は今度はデュエルチャンピオンを提案するが、性格、交渉までの手段の無さを考え、却下される

遊樹「ま、しばらくは狼一をスカウトすることで、妥協するか・・・」

英「うん。もし、万が一があっても、社会的影響も少ないからね」

バット「英様・・・」

遊華「じゃあ、狼一君に連絡しよ~♪」

遊華は携帯を取り出し、電話を掛け始める

狼一「・・・おお、俺にな、何か用・・・ですか?」

遊樹「すぐに呼び戻して悪かったな。用としては・・・遊華の護衛を頼みたい」

狼一「え!?お、俺が!?」

呼び出された狼一は、用件を聞くと、驚きを隠せず思わず声を上げる

遊樹「あぁ。お前のデュエルの実力とトラブルの対応力を見込んでな。期間がどれくらいになるかは分からないから、報酬は最低でもこれぐらいだ」

狼一「え!?こ、こんなに!?」

遊樹がメモに10個以上の0が表示された電卓を狼一に見せる

遊樹「やるんなら、前金として、この半分をやろう。」

英「(・・・そんなお金、きっと国から出るんだろうなぁ・・・)」

遊華「わ~♪いいなぁ♪」

狼一「(こんな金額・・・本当にもらえたら、一生安泰は確実。だけど・・・)・・・この金額と同じくらい、リスクがやばいってことですよね。この護衛。」

遊華「・・・あぁ。命を落とす可能性は十分ある。」

狼一「(・・・言っているのが、こいつじゃなければ、馬鹿な詐欺って分かるんだがなぁ・・・。世界一危険な女の護衛・・・か。よくも悪くも人生を変えるチャンスか)・・・よ、よし、や、やります!俺、やりますよ!」

遊華「やったぁ♪」

遊樹「・・・じゃあ、コレが前金のチケットな。」

狼一「あ、ありがとうございます」

狼一が承諾すると、大金が表示されたチケットを狼一に渡す

英「フフフ・・・よろしくね。狼一君。」

遊華「よろしく~♪」

狼一「・・・で、その、ご、護衛って一体何を・・・」

遊樹「俺たちはしばらく旅路に出る。その為に人員が必要なんだ。そこで、お前に白羽の矢が立ったってわけだ。」

狼一「・・・た、旅ですか!?き、期間は分からないんですよね?それだと、学校が・・・」

英「その点については、大丈夫。だよね、遊樹くん」

遊樹「あぁ。学校には、手を回して、謹慎にしておく」

狼一「は、はぁ・・・」

遊華「ねぇねぇ、いつ出発するの?」

遊樹「ホクバックのワープ装置が開発が完成するまで、だな。完成したら、さっきの住所に迎えに行く。旅の準備と覚悟をしておいてくれ」

狼一「あ、あぁ・・・分かりました。じゃあ、お、俺はこれで・・・」

狼一はチケットを手に取り、家から出る

バット「・・・良かったのですか?本当のことを言わなくて・・・」

遊樹「本当のこと言っても、ついてこないだろ。」

英「・・・たしかにね」

遊華「何を持っていこうかなぁ♪楽しみだなぁ♪」

遊樹「しばらくは、各々ができることを、だな」

バット「・・・そうですね」



・-・-・-・-・-・-・-
狼一「ふぅ・・・」

自宅の自室に帰宅後、チケットを机の上に置き、椅子に座り、深く息を吐く

狼一「(ようやく、巡ってきた人生を変えるチャンスだ・・・)」

俺は、ずっと人生を変えたかった。

親父は警察官僚、母親は国会議員と非常にまじめで硬い両親の下で育った。

それゆえ何も不自由なく育った。望めば、何でも手に入った。だが、俺の心は満たされなかった。

将来、両親が敷いた安全なレールを歩くことが分かりきっているのかが、分かりきっていたからだ。

だから俺は、反抗するようにこの町一番の荒れた学校に通い、そこの荒くれ者達と戦い、そこの頂点にも立った。

刺激を欲している。人生を変えるほどの。

だが、反面ビビッている。命を落とす可能性があるかもしれない長期間の護衛任務

それは、本能なのか、親が敷いたレール以外の闇を歩くことが怖いのか・・・

それは今は分からない

だが、成功して帰ってこれれば、価値観は変わることは確かだ。

狼一「帰ってこれれば・・・か。」

ふと、あの男、小鳥遊一樹が言っていた言葉が脳裏を過ぎる

遊樹『命を落とす可能性が十分にある』

世界最強の一角の男が言っていた。それに護衛対象はあの『パンドラ』、遊井春華。

狼一「ふぅ・・・やるしかない・・・か」
俺は、気を紛らわせるように、デッキのカードを1枚ずつ机に広げていく。



・-・-・-・-・-・-
連邦
役員A「・・・ということで、英、小鳥遊一樹の両名は、長期間の休暇を申請してまして・・・」

首脳A「・・・そ、それでは、世界、特に日本で起きる凶悪犯罪の目は誰が摘むんだね?!」

役員A「い、いま、代わりの人員を探しておりまして・・・」

首脳A「はぁ・・・頭が痛い事案だ。それに、軍隊を超広域に展開し、世界中の国と情報を共有しろ、というのか・・・」

役員A「は、はい。なんでも、宇宙人が攻めてくるとかなんとか・・・」

首脳A「タダの馬鹿が言ってるだけならなぁ・・・。あのバットとかいう蝙蝠の話は信憑性もあるし・・・」


・-・-・-・-・-・-
旅の支度
遊華の場合
遊華「ふあぁ・・・なにしようかな~♪やっぱり、一杯食材持ってこ~♪」

遊華「う~ん、やっぱり、冷蔵庫ごとは無理かぁ・・・あ!リュックサックにいれてこ~♪」

遊華「ううぅ・・・おもいぃ・・・きゃ!」
ドスン
遊華「ふえぇ・・・だれかたすけてぇ・・」

遊樹の場合

遊樹「まずは・・・食材か。なるべく保存がきくものを・・・ま、どうせ、遊華が一日でくっちまうだろうが・・・」

遊樹「あとは、サバイバルナイフと双眼鏡に、絆創膏に・・・」

遊樹「それに、テントと懐中電灯と・・・意外とあるな」

遊樹「万が一のための・・・拳銃か。」

英の場合
英「フフフ・・・基本的な風邪薬や解毒薬、血清は必要だね」

英「あとは携帯用の手術道具に・・・この新種ウィルスも・・・ククク」

英「あとはノートと筆記用具かな。」


・-・-・-・-・-
遊華「ん~♪狼一君が仲間になったね♪」
遊樹「正確には、金で雇った護衛みたいなものだな」



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