【第三話】ジャック敗北！？　作：うおさ123

「Ｇ(ガウス)・パレード※発動。」

ズズズ

　黒ローブの男から黒いオーラが現れる。

―――雰囲気が変わった。何が来る！？

「Ｇ・パレードの効果により、墓地のＧ・オポッサムとＧ・モモンガを特殊召喚。この時、オポッサムのもう一つの効果発動。この効果で墓地のＧ・ユニコーンをエクストラデッキに戻す。その後、オポッサムは破壊される。」

パリンッ　

　Ｇ・オポッサムが破壊される。

「そして、Ｇ・バブーンをライフを８００ポイント払うことで墓地から特殊召喚する。」ＬＰ850→50

―――もう一度Ｇ・ユニコーンを呼び出したとしても、俺のレッド・デーモンズの攻撃力は超えられない。残り少ないライフを減らしてまで何を考えている……

「それでは私のターン。私は手札からＳＰ―エンジェル・バトン※を発動。これにより、私はカードを２枚ドローし、手札を１枚墓地に送る。

　この時、墓地へ送られたカードはＧ・モモンガ　

「そして自分フィールド上にＧモンスターがいる時、手札からＧ(ガウス)・マウス※[ATK100/ATK800]を特殊召喚。」

　またも既存カード「キー・マウス」にそっくりなカードが呼ばれる。

「そして、Ｇ・モモンガとＧ・バブーン、Ｇ・マウスをリリース！来い、ＧＫ(ガウスキング)・バルバロス※！！[ATK3000DEF1200]」Ｇ・モモンガにより　ＬＰ50→ＬＰ850

　「神獣王バルバロス」が原型なのだろうが、あまりにも邪悪なその姿は全く別の存在として確立している。

「モンスターを三体リリースしてアドバンス召喚だと！！」

　男は驚くジャックをよそに、自らのカードを操る。

「ＧＫ・バルバロスの効果発動！このカードが３体をリリースしてアドバンス召喚に成功した時、墓地の「Ｇ」と名のつくモンスター３体を特殊召喚する。墓地より、Ｇ・モモンガとＧ・マウス、Ｇ・バブーンを特殊召喚」

　男の場に、一気にたくさんのモンスターが現れる。

「そして……」
「させん！」

　その男がさらにカードを動かそうとしたのを遮り、ジャックが言う。

「罠発動、デモニック・フォース※！！　俺の場のレッド・デーモンズ・ドラゴンと、貴様の特殊召喚されたモンスターをすべて破壊する！！」

　レッド・デーモンズ・ドラゴンが業火に焼かれ、その業火が敵のモンスター達に降り注ごうとしている。

「甘いな、ジャック・アトラス。バルバロスの効果により、このターン私の場のＧモンスター達は魔法・罠カードの効果を受けない。」

　が、しかしＧＫ・バルバロスの作った障壁によりモンスター達に業火は届かない。

「だがキングデーモンズ―マジシャン※の効果によりレッド・デーモンズが破壊される代わりにオーバーレイユニットを一つ取り除く。」

　キングデーモンズ―マジシャンの周りに漂う光を、所持している杖に吸収させ、燃え盛る業火の中に光を放つと業火の中よりレッド・デーモンズ・ドラゴンが炎を割いて場に戻る。

「ではいかせてもらおう。レベル１、Ｇ・マウスにレベル７、ダークチューナーＧ・バブーンをダークチューニング。闇に沈みし冥府の扉を開く、すべてを闇へ。ダークシンクロ！黒き雷電、Ｇ(ガウス)・バイコーン※[ATK2700DEF2200]！！」

　そのモンスターはチーム５D´sを苦しめた「ボルテック・バイコーン」によく似ていたがもうそれに反応できるほど余裕がない状況にジャックは入っていた。

「ぐ、呼ばれたか。だがまだレッド・デーモンズの攻撃力の方が上！」
「まだだ。レベル２、Ｇ・モモンガにレベル１０、ダークチューナーＧＫ・バルバロスをダークチューニング。冥府の扉を糧として、真なる闇の獣が姿を現す、ダークシンクロ！　Ｇ(ガウス)・キマイラ※[ATK3500DEF2950]！！」Ｇ・モモンガの効果によりＬＰ850→1650

　ジャックの発言をあざ笑うかのように黒ローブの男が呼び出したモンスターは、見たことのないカードだった。二つの首と羽をもった巨大な獅子の二つの額には、やはりＧの刻印が刻まれていた。

「攻撃力３５００だと！」
「Ｇ・バイコーンの効果により、デッキの上から６枚をめくり、その中のＧモンスターをすべて墓地へ送る。(落としたカードは３枚)そしてバイコーンの攻撃力は墓地のＧ一体につき、１００ポイントアップする。これにより攻撃力は１０００ポイントアップする。」ＡＴＫ2700→3800

　Ｇ・バイコーンの二つの角が巨大化し、力がたまっていくのが解る。

「Ｇ・バイコーンでキングデーモンズ―マジシャンを攻撃、ツインホーン！！」

バリンッ！

　圧倒的プレッシャーを纏ったＧ・バイコーンの突進を受け、キングデーモンズ―マジシャンが破壊され、ジャックが1500ポイントのダメージを受ける。

「むおぉぉぉ！！」ＬＰ3850－1500＝2350

キキー！！

　ジャックのＤホイールの体制が崩れるが、何とか立て直す。

「これは……実際の衝撃……か！？」

　ジャックがダメージを受けてたじろいでいたが、男はさらに攻撃を仕掛けに行く。

「続けていくぞ、Ｇ・キマイラでレッド・デーモンズ・ドラゴンを攻撃、ヘル・デストラクションファング！」

ドガシャン！！

　レッド・デーモンズ・ドラゴンが破壊され、ジャックが500ポイントのダメージを受ける。

「ぐはぁぁぁっ！！　レッド・デーモンズ！」ＬＰ2350－500＝1850

バキバキバキ！！

　衝撃でレーンに地割れが起き、それによって発生したがれきがジャックの頭に当たり、ヘルメットの下から血が流れる。

「ぐ、ぐぉぉぉ……！」
「これで終わりだ。Ｇ・キマイラの効果により破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与える。」

　だが非情にも、黒ローブの男がＤホイールの体制をジャックの方向に変え、ジャックにとどめの一言を告げようとする。

「デス・ペイン……」

　ジャックのライフポイントは1850　Ｇ・キマイラの効果によって与えられるダメージは3000　これを喰らえばジャックは敗北する。だがしかし、黒ローブの男は言葉を止め、そして思い立ったようにＤ・ホイールを止める。

「いや、やめておこう。きさまとの決闘、ここで打ち切らせてもらう。手負いの獅子をこのまま殺すのも芸がない。何、心配する事はない、いずれ必ず戦うことになるだろう。」

　勝手にそういうと、Ｄホイールが形を変え、ゲートとなった。

「さらばだ、ジャック・アトラス。決着は次の時だ。」
「ま、て……！！」

　ジャックがかすれた声で叫ぶが、黒ローブの男は照明が壊れて暗くなった会場から姿を消した。

ガシャガタン！！

　バランスを崩したジャックのＤホイールが転倒し、ジャックがはじき飛ばされる。その後ジャックは気を失った……

　　to be continued


※＝オリジナルカード

　Ｇ(ガウス)・パレード　通常罠
自分の墓地からレベル３以下の「Ｇ」と名のつくモンスター２体を特殊召喚する。このカードはバトルフェイズに発動できない。「Ｇ・パレード」は１ターンに１度までしか発動できない。

　ＳＰ―エンジェル・バトン
自分用スピードカウンターが2つ以上ある場合に発動する事ができる。デッキからカードを2枚ドローし、その後手札を1枚墓地へ送る

　Ｇ(ガウス)・マウス　風　獣族・効果☆１ＡＴＫ100ＤＥＦ800
自分フィールド上に「Ｇ」と名のつくモンスターが存在する時、このカードを手札から特殊召喚する事ができる。このカードが墓地に存在する場合、このカードをデッキに戻す事ができる。

　ＧＫ(ガウスキング)・バルバロス　風　獣族・ダークチューナー☆１０ＡＴＫ3000ＤＥＦ1200
このカードはモンスター３体をリリースして召喚できる。この方法で召喚に成功した時、自分の墓地から３体まで「Ｇ」と名のつくモンスターを特殊召喚する。そしてこのターン、自分のコントロールする「Ｇ」と名のつくモンスターは魔法・罠カードの効果を受けない。

　デモニックフォース　通常罠
自分フィールド上に存在する「レッド・デーモンズ・ドラゴン」１体と、相手フィールド上に存在する特殊召喚されたモンスターすべてを破壊する。

　キングデーモンズ―マジシャン　悪魔・エクシーズ☆４ＡＴＫ2300ＤＥＦ1700
悪魔族レベル４モンスター×２
このカードと「レッド・デーモンズ・ドラゴン」が自分フィールド上に存在する限り、相手はバトルフェイズ中に、魔法・罠カードを発動する事ができない。自分フィールド上の「レッド・デーモンズ・ドラゴン」が破壊される場合、代わりにこのカードのエクシーズ素材を１つ取り除いても良い。

　Ｇ(ガウス)・バイコーン　風　獣族・ダークシンクロ★６ＡＴＫ2700ＤＥＦ2200
「Ｇ」と名のつくチューナー以外のモンスター１体以上－ダークチューナー１体
このカードのダークシンクロ召喚に成功した時、自分のデッキから６枚をめくり、お互いに確認し、その中から「Ｇ」と名のつくモンスターをすべて墓地へ送る。このカードの攻撃力は自分の墓地に存在する「Ｇ」と名のつくモンスター１体につき１００ポイントアップする。このカードが自分フィールド上に存在する限り、相手は手札からカードの効果を発動する事ができない。このカードが破壊された時、墓地から「Ｇ」と名のつくダークチューナーモンスター１体を特殊召喚する。

非公開＝Ｇ(ガウス)・キマイラ

アニメオリジナル＝ＳＰ－エンジェル・バトン