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遊☆戯☆王V☆S(ファイブスター)/Episode63:光と闇の花 作:とうかいりん

「皆さん……少しお勉強しませんか?」


 花奈達は呪縛竜決戦に参加しているため夏休みの宿題は特例で免除されているが、かといって勉強をしなくてもよいということにはならない。しかし小町とうらら、胡桃、カレンの通っている横浜市立第一中学校では例年通り宿題を出されているため、彼女たちの荷物には宿題が山ほど入っている。


「そう…ですね。呪縛竜決戦も大事ですが、学校の宿題も片付けておかないと先生が怖いですし」
「でもでもぉ、英語とか凄くむつかしいからすぐに眠くなっちゃうんだよねぇ」
「私も手伝いますから、つべこべ言わずにやりましょう」


 まずはうららの苦手な英語から始めることにしたが、ここでも「うららイングリッシュ」が炸裂した。1問目の超簡単な並べ替え問題では「Who are you?」が正解なのに対して、彼女が叩きだした答えは「You are who?」だった。その他疑問視の問題でも「This is what?」「Here is where?」など、基本的に先頭に来るべき疑問視を日本語の会話通りに書いてしまっていた。


「こ、これは……あまりにも酷いですわ」
「えぇ?!花奈ちん、どこが間違っているの?!」
「ぜ・ん・ぶ!ですわ!」


 その他の解答にも選択肢に存在しない単語や日本語までも織り交ぜ、如何にうららの英語力が低いのかを知り、花奈は頭が痛くなった。基本的な文法なら知り尽くしている花奈がうららの家庭教師代わりとなって手取り足取り指導することになったが、リンゴやパイナップルを英語表記する際に「Apple pen」や「Pineapple pen」と、今現在も流行っている太郎さんの持ちネタを織り交ぜてきた。「うららの英語はバラエティ番組をベースに出来上がっている」ことをようやく理解した花奈は、これ以上は無理だと完全にさじを投げた。


「お次は数学……といきたいところですが、少し私の話を聞いてもらってもよろしいでしょうか?」
「は、はい…」
「実は、フレア・ローズから聞いたことなのですが……」


 A.Wの際に使用された7体のモンスターの内、「黄金の三頭龍」、「箱船の騎士」、「神をも葬り去る令嬢」、「仮面の舞踏士」、「彗星の戦士」、「光の堕天使」と怖れられていた6体のモンスターが呪縛竜使いを暗殺した手段として奴らが使用した「紅い星」の力らしい。フレア・ローズもそこまでは掴めていたのだが、そのモンスターの名前までははっきりと思い出せなかった。そして学園長に送られた「黒いカード」の正体は、存在するはずのない「7体目の呪縛竜」ではないかと予測を立てている。


「な、7体目?!花奈ちん、そんなのあるの?!」
「あくまでも推測ですが……そう考えなければ、合わないのです。呪縛竜使い6人と、遊弥さんの持っていたZオーラの数が…」


 花奈は遊弥と出会った時から既に彼がZオーラの片鱗を所持していたことを知っていた。彼の中に眠っていたZオーラはその時はまだ完全に覚醒していなかったが、彼がエビル・シンクロンと共鳴することで創られた無限暗黒竜は、彼のZオーラが形となって現れた証拠だ。無限暗黒竜の召喚によって呪縛竜の持つZオーラがより強く共鳴し、それと共に遊弥の持っていたZオーラも増大し、呪縛竜復活と同時に覚醒したとのことだ。しかし、古城奏多が「罰」として遊弥からZオーラを抜き取ったことで彼の生命に危険が及んでいることまではフレア・ローズでも花奈には打ち明けられなかった。


「にわかに信じがたい話だけど……花奈さんが言うならそうなのかもしれませんね」
「ふえぇ~……」


 小町とうららはルーナや奏多の操る呪縛竜の他に存在した7体目の呪縛竜や、20年前の戦争で使われた7体のモンスターを受け入れられなかったが、もう逃れられない宿命として花奈は覚悟を決めていた。


「軽く話が逸れてしまいましたが、お次は数学でもやりましょうか」
「う、うん……でも、あんな話を聞いた後じゃ、勉強どころじゃないよぉ」
「少し、外の空気を吸ってリフレッシュするのもいいですね。ついでにお買い物でもしていきましょうか」


 奴らの話をしたせいで部屋の空気が重苦しくなったが、それを解消するべく3人はショッピングモールへと赴くことにした。他にも花奈は、精一から届いたメールに記されていた「禁忌の四龍を所持した3体のアンドロイド」の存在を隠していた。本来ならこの戦いに無関係な小町とうららをこれ以上巻き込むわけにはいかないと思った花奈なりの優しさだが、それがかえって裏目に出ることをその時の彼女は知る由もなかった。









「ふふっ……見ぃ~つけた」


 花奈達を目撃したアンドロイドNo.004『JOERI(ユーリ)』は物陰でほくそ笑んでいた。ユーリにとって花奈は最高の獲物である。本当なら即座に捕らえデュエルしたいところだったが、もう少し泳がせた後で一気に襲いかかることに決めていた。エースからは「見つけ次第すぐに捕まえろ」と命じられていたが、ユーリは自身の欲望のままに行動する方が好みであり、花奈とデュエルする理由も「仕事だから」ではなく「自分が戦いたいから」である。その性格ゆえ、他の2体のアンドロイドからは少々毛嫌いされている。


「さぁて、早く戦いたいんだけど……あの店から出てきてからでいいや」



 一方で花奈達は息抜きも兼ねて、近くにあるショッピングモールに来ていた。なんでも品揃えが豊富でありながら殆どの商品も安いため、一人暮らしの大学生や主婦にとってありがたいとか。事実、アンネも頻繁にこのショップに訪れている。


「あれ?ノルウェーはユーロ通貨じゃないのぉ?!」
「うらら、それを言ってしまえばイギリスも『£(ポンド)』なのでユーロではありませんよ」
「ヨーロッパに属する全ての国がユーロ通貨ではないのは私も初めて知りましたわ…」


 「ユーロ」は欧州連合(EU)における共通通貨で、ヨーロッパでは25カ国で使用されている。しかし、小町の言うようにイギリスではポンド、ノルウェーではクローネというように、ユーロ以外の通貨を使用している国も存在する。そして、ノルウェーはヨーロッパの中でもEUに加盟していないという珍しい国なのだ。
 硬貨の話をしていたこのタイミングで、「最も重要な問題点」を見落としていたことにようやく花奈が気付いた。


「そういえば……私達、日本円しか持っていないのではありませんか?」
「「あっ!」」


 当たり前だが、福沢さんや野口さんが描かれている日本のお札は日本でしか使えない。ちゃんと交換しなければ日本円は海外ではただの紙切れと同じなのだ。何も買えるものがないと分かった3人は、急いでクローネへと換金できる場所を探しに走ろうとしたが、日本語で話しかけてきたユーリが引き止めた。


「ちょっと待ってもらえるかな?そこのお嬢さん方」
「っと…あなたは?よく出来たアンドロイドですわね。まさか貴方が……?」
「あれれ?もう分かっちゃったの?そ。僕がスターヴ・ヴェノムを操るアンドロイド、ユーリっていうんだ」


 西洋の軍服を思わせる紫色の装束を身に纏ったアンドロイドは、話口調も外見も本物の人間そっくりになるように作られていた。エースの技術力の高さが一目見てはっきりと分かる。


「早速で悪いんだけどさ、茨木花奈。僕とデュエルしてくれないかな?」
「……構いませんが、どういうつもりでしょうか?」
「ただ僕が君とデュエルしたいだけだけど……どう?」


 あまりにも軽すぎる提案方法に疑心暗鬼になる花奈だが、彼からは何の悪意も感じられない。彼がエースからの差し金だとすればもう少し悪質な手でデュエルに持っていくはずだが、まるで自分の欲求を満たすためだけにユーリが行動しているようにしか思えなかった。


「…いいでしょう。ですが、条件があります。私が勝てば、うららさんと小町さんには一切手を出さないでもらえませんか?」
「いいよ。そもそも、そこの2人には興味ないから。あるのは君なんだ」


 小町とうららの安全を最優先するべく出した条件も敵とは思えないほどあっさり呑んでしまった。おまけに、「もし自分が勝っても周りの人に危害は加えない」という提案まで追加してきた。つまりこれは、何も懸けるものがない「普通のデュエル」。



「悪いけど……本気出させてもらうよ」
「こちらも、全力でやって差し上げますわ!」


 お互いにデュエルディスクを展開し、対決の準備が整った。


「「デュエル!!」」


HANA→LP:8000 手札:5 デッキ:45 Mゾーン:0 M・Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0


 V S


JOERI→LP:8000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M・Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0



*TURN01
 先攻はユーリ。禁忌の四龍の内の1体、スターヴ・ヴェノムを意のままに操るデュエリストの実力は如何なるものか。


「僕のターン!手札から『捕食植物オフリス・スコーピオ』を召喚!そして効果発動!手札から『捕食植物コーディセップス』を墓地へ送り、デッキから『捕食植物サンデウ・キンジー』を特殊召喚!」


 ユーリの使うデッキは、光属性で統一された【フローラル】とは反対に、闇属性の植物族で統一された【捕食植物(プレデター・プランツ)】。融合召喚を中心としたこのデッキは、捕食カウンターを利用することで効果を発揮するカードが多い。


「サンデウ・キンジーの効果発動!僕はフィールドのこのカードとオフリス・スコーピオをリリースして融合召喚を行なう!」
「いきなり融合魔法を使わずに融合召喚ですか……」
「戦慄の人食い花よ、今こそその美しき5枚の花弁とともに姿を見せよ!融合召喚!!現れよ、『捕食植物キメラフレシア』!!」


〇捕食植物オフリス・スコーピオ(Lv3 闇)
植物族/効果
攻1200/守800
「捕食植物オフリス・スコーピオ」の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、手札からモンスター1体を墓地へ送って発動できる。デッキから「捕食植物オフリス・スコーピオ」以外の「捕食植物」モンスター1体を特殊召喚する。


〇捕食植物サンデウ・キンジー(Lv2 闇)
植物族/効果
攻600/守200
「捕食植物サンデウ・キンジー」の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分が融合素材とする捕食カウンターが置かれたモンスターの属性は闇属性として扱う。②:自分メインフェイズに発動できる。闇属性の融合モンスターカードによって決められた、フィールドのこのカードを含む融合素材モンスターを自分の手札・フィールド及び相手フィールドの捕食カウンターが置かれたモンスターの中から選んで墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。


〇捕食植物コーディセップス(Lv1 闇)
植物族/効果
攻0/守0
①:自分スタンバイフェイズに墓地のこのカードを除外し、自分の墓地のレベル4以下の「捕食植物」モンスター2体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は通常召喚できず、融合モンスターしか特殊召喚できない。


〇捕食植物キメラフレシア(Lv7 闇)
植物族/融合/効果
攻2500/守2000
「捕食植物」モンスター+闇属性モンスター
①:1ターンに1度、このカードのレベル以下のレベルを持つフィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを除外する。②:このカードが相手の表側表示モンスターと戦闘を行う攻撃宣言時に発動できる。ターン終了時まで、その相手モンスターの攻撃力は1000ダウンし、このカードの攻撃力は1000アップする。③:このカードが墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズに発動できる。デッキから「融合」魔法カードまたは「フュージョン」魔法カード1枚を手札に加える。



ユーリは【捕食植物】で特に重宝されている融合モンスター、キメラフレシアを呼び出すことで次の融合召喚の準備も忘れなかった。しかし、キメラフレシアを単純に戦闘破壊するためには、最低でも攻撃力4500のモンスターが必要になってくる。その高い壁を花奈はどう乗り越えるのか。


「それじゃ、僕はカードを1枚伏せてターンエンド。さあ……君の実力、僕に見せてよ!」
JOERI→LP:8000 手札:2 デッキ:34 Mゾーン:1 M・Tゾーン:1 Fゾーン:0 Pゾーン:0




*TURN02
「ではお望み通り。私のターン!自分フィールドにフローラルと名の付いたモンスターが存在しない時、手札から『フローラル・ペルスネージュ』を特殊召喚します!続いて魔法カード『フローラル・ポレーン・フュージョン』を発動し、デッキから『フローラル・マルグリット』と『フローラル・ピサンリ』を除外し、『フローラル・フィグ・プリンセス』を融合召喚しますわ!」


 うららとのデュエル同様、ここまで召喚権は1度も使用せずに融合召喚を決めてみせた。常に手を抜かずに全力で挑むデュエルスタイルで他を全く寄せ付けない花奈の実力は、まだまだ全部明かされていない。


「フィグ・プリンセスの効果発動!除外されたピサンリを呼び戻し、1100ポイントのライフを回復しますわ。そして特殊召喚したピサンリの効果で、デッキの一番上のカードを公開し、それがフローラルモンスターだった場合、手札に加えるか除外します」


 この効果で公開したカードは装備魔法『フローラル・エピヌ』だったため、そのままデッキに戻してシャッフルされた。しかし、花奈は続けて除外されたマルグリットを呼び戻し、シンクロ召喚のための盤面を揃えた。ここで呼び出すのは、彼女のエースモンスター。


「私はレベル4のピサンリに、レベル3のマルグリットをチューニング!遥か未来を守護せし薔薇の竜よ、呪縛から解き放たれし鞭をふるい、仇なす敵を根こそぎ倒せ!シンクロ召喚!!出でませ!『封印竜フレア・ローズ』!!」


 花奈のデッキには爆発力のあるカードは少ないが、デッキのカードを上手く組み合わせることで相手の盤面に悉く干渉してくる。封印竜使いの中でも一番難しいデッキを使いこなしている彼女は、最年少にして最強クラスの実力者である。


「私はフレア・ローズの効果発動!フィールドの植物族モンスターと手札1枚、合計2枚を除外することで、相手フィールドのモンスター1体の攻撃力を0にして、その攻撃力を半分だけ吸収します!」
「へぇ……これは期待以上だ」
「余裕でいられるのも今のうちですわ。私は除外されたペルスネージュの効果発動!あなたの伏せカードを破壊し、1000ポイントのダメージを与えます!」
「ぐっ…!」
JOERI→LP:7000


 ユーリの破壊された伏せカードは『捕食惑星(プレデター・プラネット)』。幸運にもまだフィールドに捕食カウンターが乗ったモンスターがいない状態で破壊することが出来たが、さして彼のデュエルに影響はないだろう。しかし、キメラフレシアとフレア・ローズの攻撃力の差は3850もある。効果で2000ポイントのダメージは軽減できるが、それでも大ダメージであることには変わりない。


「バトル!フレア・ローズでキメラフレシアを攻撃!ブラック・フローラル・エクスプロージョン!!」
「チッ…!僕はキメラフレシアの効果発動!このカードの攻撃力は1000ポイントアップし、攻撃してきたモンスターの攻撃力を1000ポイントダウンする!」
JOERI→5150


 ユーリも花奈も、お互いに一手でも間違えれば展開が大きく覆るような緊迫したデュエルを繰り広げている。小町とうららは固唾を呑んでその光景を見守りながら、「もっと花奈の力になれるように強くなろう」と決意を固めた。


「キメラフレシアの効果発動!次のスタンバイフェイズに、僕はデッキから融合またはフュージョンと名の付いたカードを手札に加える!」
「続いて、フィグ・プリンセスでダイレクトアタック!!」
「この瞬間!僕は手札から『捕食植物セラセニアント』を守備表示で特殊召喚!」


〇捕食植物セラセニアント(Lv1 闇)
植物族/効果
攻100/守600
「捕食植物セラセニアント」の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。②:このカードが相手モンスターと戦闘を行ったダメージ計算後に発動できる。その相手モンスターを破壊する。③:フィールドのこのカードが効果で墓地へ送られた場合、または戦闘で破壊された場合に発動できる。デッキから「捕食植物セラセニアント」以外の「プレデター」カード1枚を手札に加える。


「そのカードは……」
「このまま攻撃してもいいんだよ?でも攻撃すれば君のモンスターは破壊されて、僕はプレデターと名の付いたカードを手札に加えることが出来る!」
「……私は攻撃を中断します。私はカードを1枚伏せてターンエンドですわ」
HANA→LP:8000 手札:2 デッキ:42 Mゾーン:2 M・Tゾーン:1 Fゾーン:0 Pゾーン:0



*TURN03
 ユーリはデッキの潤滑油となるセラセニアントを呼び出したことで、受けるダメージを最小限に抑えることに成功した。そして、このターンで彼も切り札のスターヴ・ヴェノムを呼び出す用意は出来ていた。


「僕のターン、ドロー!スタンバイフェイズにキメラフレシアとコーディセップスの効果を順番に処理させてもらうよ。んじゃまずはキメラフレシアから。デッキから『融合』を手札に加える。そして墓地のコーディセップスの効果発動!墓地のこのカードを除外して、墓地のオフリス・スコーピオとサンデウ・キンジーを特殊召喚!」
「あなたがモンスターを特殊召喚したことで、私は罠カード『フローラル・ブランシュ』を発動します!デッキから攻撃力1500以下の『フローラル・グリシーヌ』を手札に加えますわ」


 コーディセップスの効果でユーリはこのターン中に通常召喚を行えなくなったが、そのディスアドバンテージがなくても彼には問題なかった。一方で花奈も手札補充を忘れず、返しのターンでの反撃を狙っている。


「サンデウ・キンジーの効果発動!僕はフィールドのこのカードとセラセニアントで、融合召喚を行なう!魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ、今1つとなりて、その花弁の奥の地獄から新たな脅威を生み出せ!融合召喚!!現れよ、『スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン』!!」


 花奈がフレア・ローズを召喚したことに触発されたのか、彼も負けじと反撃の一手を繰り出した。そしてスターヴ・ヴェノムの効果を2つ使い、フレア・ローズの攻撃力、名前、効果を吸収した。


「僕は墓地へ送られたセラセニアントの効果発動!デッキから『捕食接ぎ木(プレデター・グラフト)』を手札に加え、そのまま発動!墓地のキメラフレシアを特殊召喚!」
「ま、マズいですわ…!」
「じゃ、キメラフレシアの効果発動!君のレベル7以下のモンスター、フレア・ローズを除外させてもらうよ!続いて魔法カード『融合』を発動し、キメラフレシアとオフリス・スコーピオを融合する!現れよ、『捕食植物ドラゴスタペリア』!!」



〇捕食接ぎ木(装備魔法)
①:自分の墓地の「捕食植物」モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターを特殊召喚し、このカードを装備する。このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。


〇捕食植物ドラゴスタペリア(Lv8 闇)
植物族/融合/効果
攻2700/守1900
融合モンスター+闇属性モンスター
①:1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターに捕食カウンターを1つ置く。捕食カウンターが置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。この効果は相手ターンでも発動できる。②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手が発動した捕食カウンターが置かれているモンスターの効果は無効化される。



ユーリはキメラフレシアとセラセニアント、コーディセップスの3枚を有効活用して花奈の盤面をズタズタに切り裂いた。フレア・ローズの全体破壊効果は戦闘で破壊された場合のみでしか発動できないため、こうして除外されることでも無力化されてしまう。


「バトルだ!『スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン』で『フローラル・フィグ・プリンセス』を攻撃!毒牙のヴァイオレット・フラッシュ!!」
「うわぁぁっ――!!」
HANA→LP:6100


 エースモンスターを失い、伏せカードもない今の花奈の盤面では防ぐ手段も皆無だ。スターヴ・ヴェノムの効果で攻撃力が上昇していたため、一度に受けた戦闘ダメージも馬鹿にならない。しかも、まだユーリには攻撃できるドラゴスタペリアが控えている。


「次はドラゴスタペリアでダイレクトアタック!!」
「うぅぅっ……!」
HANA→LP:3400


 花奈が融合とシンクロの2つの召喚法を駆使して揃えた盤面もユーリの力の前に早くも崩れ去ってしまい、ライフアドバンテージでも圧倒的に不利に立たされてしまった。数百ポイント程度の僅差になることはあっても、ここまで花奈が押されているデュエルを見たことがあっただろうか。


「僕はこれでターンエンド。言っとくけど、これで終わると思わないでね……」


~現在の状況~
HANA→LP:3400 手札:3 デッキ:41 Mゾーン:0 M・Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0


 V S


JOERI→LP:5150 手札:2 デッキ:31 Mゾーン:2 M・Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0





~あとがき~
皆様、お久しぶりです。そして、失踪ペンデュラムしてしまい申し訳ありませんでした。色々ありましたが、アニメも次で最終回ですね。遊戯王VRAINSが始まるのが5月くらいだと耳にしたのですが、その空白の1ヶ月はどうするんでしょうか……?ネットでの炎上やアンチが今まで以上に多かったアークファイブでしたが、私は終始楽しく見ていました。最終回でチラッと出てきた2体のドラゴンや、『涅槃の超魔導剣士』を思わせるモンスターが気になるところではありますが、どんな展開で終わるのかが楽しみですね。
因みにこちらで登場したユーリですが、「ズァークの分身のうちの1人」ではなく「精巧に作られたアンドロイド」ですので当然、ズァークとしての魂はもちろん存在しません。それ故、アニメよりもかなり毒が抜けた感じにしてみました。次回は花奈vsユーリの続きです。お楽しみに!
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光芒
私の学生時代のクラスメイトにもうららに匹敵するレベルの英語力な人いましたねー……まあそういう奴に限って「日本人は日本語喋れればいいじゃねーか」的思想な持ち主なんですけどね。まあ私も英語喋れないんですが(殴
ただノルウェーがEUに加入しながらも通貨にユーロを採用していない、というのは初耳でした。海外旅行自体1回くらいしか行ったことがないので、世界各地でデュエルをしているこの小説を読んでいると、色々な諸外国のことに詳しくなっている自分がいます。

さてノルウェーで敵として現れたのはまさかのユーリ……と言う名のアンドロイド。【捕食植物】に関してはどんな回し方をするかわからないので、将来に役立てるためにもこの作品で回し方を勉強させて頂きたいと思います。あ、なんか学んでばっかりですね自分。 (2017-03-21 00:44)
カズ
光芒さん
うららの壊滅的な英語は、独特の英語でお茶の間に爆笑をもたらした出川哲朗さんの「出川イングリッシュ」を基にしました。私も出川イングリッシュの被害者です(笑)。
あと、ポンドを使用しているイギリスは加盟国ですが、ノルは非加盟国です。誤解を招く書き方をしてしまい申し訳ありませんでした。

次回、ユーリが「あのカード」を使用します。花奈はユーリにどう対抗するのかもお楽しみに! (2017-03-21 10:48)
カズ
ノル→ノルウェーです。何故こんなミスが起こったし... (2017-03-21 10:49)

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1 Episode60:エレンとアレックス 239 3 2017-02-16 -
30 ルール改訂と今後の進行について 343 2 2017-02-18 -
5 Episode61:想いの証 207 5 2017-02-21 -
4 Episode62:茨の道標 246 5 2017-02-27 -
5 Episode63:光と闇の花 191 3 2017-03-20 -
7 Episode64:渇望と葛藤 181 2 2017-03-23 -
5 Episode65:麗しき孤月 178 2 2017-03-29 -
44 Episode66:月夜のイリュージョン 228 2 2017-04-21 -
16 Episode67:常闇に消える月華 300 1 2017-05-05 -
10 Episode68:模索者たち 115 4 2017-07-22 -
12 Episode69:純黒の反逆者 126 0 2017-07-27 -
8 Episode70:紅と黒の禁呪 126 2 2017-08-07 -
8 Episode71:希望は往く 149 3 2017-08-17 -
10 Episode72:リリーの過去 114 2 2017-08-24 -
5 Episode73:異次元の亡霊 101 2 2017-09-13 -
5 Episode74:覚醒の鼓動 100 3 2017-09-22 -
7 Episode75:挑戦者の儀 125 0 2017-10-05 -
7 Episode76:神速の決闘 121 2 2017-11-14 -

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