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第11話 勧誘の巨漢 作:いちごT
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前回のあらすじ
勘違いからデュエルへと発展した一果と繭。デュエルを通じて互いの気持ちを理解したことで怒りは消え、一果の計らいで繭はちよにハンカチを返し、友達になることが出来たのであった。
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遊飛「はあ〜終わった終わった! 景介、今日もフリーでデュエルしてくだろ?」
景介「遊飛くん、毎日授業終わると同じことしか言わないよね。」
遊飛「そうか?でも授業終わったらデュエルしかねーだろ。」
景介「ま、僕らはそうだけどさ…」
フリーデュエルスペース。通称フリーにやって来た遊飛たち。いつもそれなりに人はいるのだが今日はいつもの倍近い人だかりが出来ていた。しかも数あるデュエルコートの中のたった一つの周りに集中している。
景介「なんだろうね?」
遊飛「とにかく行ってみようぜ!」
人だかりをかき分けてなんとか前に出る2人。そこではどうやら3年生同士のデュエルが行われているようだがライフやフィールドを見る限りかなり一方的な展開だった。デュエルしている2人のうち1人は強面でガラが悪そうであり、もう片方には見覚えがあった。
継馬「俺のターン、ドロー………『THE・トリッキー』でダイレクトアタック。」
3年生「ぐああっ!?」
3年生 LP700→LP0
入学式のエキシビションでプロであるティラノ剣山を破った学園のトップデュエリストにして、海馬コーポレーション社長であり伝説のデュエリストの1人でもある海馬瀬人の甥でもある海馬継馬その人だった。
継馬「気は済んだか?」
3年生「………クソッ…ライフを1ポイントも削れないなんて…」
継馬「2度とくだらない因縁をつけないことだな。」
倒された方は膝から崩れ落ちうなだれる。継馬はそれを一瞥するかのように見下ろし去ろうとする。
「「キャー! 継馬サマ、かっこいい〜!!」」
「おい、倒された方もブルーだろ…」
「ああ、同じブルーなのにこうも違うんだな……」
「そりゃあの海馬の血統なんだから才能も比べ物にならねえだろ。」
黄色い歓声や感嘆の声が漏れる中、1人の少年がギャラリーをかき分けて飛び出し、去ろうとする背中に向かって声をかけた。
遊飛「なあ!!」
継馬「ん?」
遊飛「やっぱ強いんだな! 入学式のデュエルも見てたぜ! 俺、あんたとデュエルしたいと思ってたんだよ。俺とやろうぜ!!」
遊飛の突然の言動にギャラリーは一瞬静まり返り、すぐにどよめきが走る。景介は目も当てられないといった風に顔に手を当て天を仰ぐ。
景介(あのバカ……)
継馬「………1年か?口の聞き方に気をつけろ。」
遊飛「え? あっ! すいません!!俺、あんた…じゃなくて海馬センパイとデュエルしたいです! お願いします!!」
瞬時に背筋を伸ばして気をつけの姿勢をとる遊飛だが次に浴びせられる言葉は継馬のものではなかった。
女子生徒「あんたねえ! 1年でしかもオシリスレッドが継馬サマとデュエルなんて1兆年早いわよ!!」
女子生徒「そうよ! 身の程わきまえなさい!!」
女子生徒「あなたがデュエルしてもらえるなら私だってとっくにしてもらってるわよ!!」
継馬のファンと思しき女子生徒たちから文句の嵐が飛び交う。遊飛は髪や襟を掴まれ揺さぶられるも必死に抵抗する。
遊飛「ぐえっ!?何だよ一体!!」
継馬「…………」
遊飛「あっ!? ちょっと海馬センパイ!!」
遊飛はもみくちゃにされながら身を翻してフリースペースを去る継馬の背中を見送ることとなった。
女子生徒「ほら。継馬サマはあなたなんか相手にしないのよ。」
女子生徒「2度と出過ぎた真似はしないことね。」
遊飛「おわっ!?」
遊飛を乱暴に突き放し女子生徒達もその場を後にする。座り込む遊飛の元に景介が呆れ顔でやってくる。
遊飛「あーあ…邪魔さえなかったらデュエル出来たかもしれないのに…」
景介「まったく…心臓止まるかと思ったよ。あの人が僕らみたいなのを相手にする訳ないだろ…」
遊飛「真のデュエリストなら挑まれた勝負は受けるもんだぜ?」
景介「デュエルアカデミアとはいえそんなデュエル馬鹿ばっかじゃないと思うけど…」
そこに近づいてくる男が1人。遊飛と景介はそれに気づいて振り返る。
クロノス「威勢のいい1年生が入ったみたいナノーネ。」
遊飛「クロノス校長!!」
景介「あ、こんにちはクロノス校長。」
そこには入学式で挨拶を行なった異形の校長、クロノス・デ・メディチその人が立っていた。
クロノス「ボンジョールノ。シニョール遊飛、シニョール景介。」
遊飛「あれ?俺たち1年生の名前覚えてるの?」
クロノス「私くらいにもなると新入生の名前くらい3日もあれば覚えられるノーネ。」
遊飛「へえ〜。」
クロノス「それにしてもシニョール遊飛。あの海馬継馬に挑むなんーて、よほどデュエルに自信があるようナノーネ。」
遊飛「もちろん! なんたって俺はデュエリストキングを超える男だからな!」
クロノス「デュ、デュエリストキング……?」
遊飛「おう!!」
クロノスは遊飛のキラキラした目に少し戸惑うがすぐに笑みを浮かべる。
クロノス「フ、それはとても素敵な目標ナノーネ。頑張るノーネ!」
遊飛「ありがとうクロノス校長!!」
景介「しかしクロノス校長。何故ここに?」
クロノス「私、仕事より可愛い生徒達のデュエルを見るほうが好きナノーネ。むしろ生徒達の成長を見るのは仕事とも言えるーノ。決してサボってるわけではないノーネ。」
景介「は、はあ…」
クロノス「そういえば2人は部活には入ってないーノ?」
景介「いえ、僕らは入っていませんね。」
遊飛「ああ、だってデュエルする時間なくなっちまうしな。」
クロノス「ここはデュエルアカデミア。あなた達はデュエリスト。デュエルに時間を割くのは良いことナノーネ。…でもあなた達はデュエリストである前に1人の少年、デュエル以外に打ち込めるものがあるかもしれないーノ。それを探すのも良いと思うノーネ。」
遊飛「部活かぁ…考えたことも無かったなぁ」
景介「でももうすぐ6月ですし、今から部活というのは…」
クロノス「大丈ー夫。どの部活もいつでも見学、入部を受け付けてるノーネ。見学くらいしてみても良いと思うノーネ。」
遊飛「とりあえず……見学くらいしてみっか?」
景介「そうだね。面白いかもしれないし。」
遊飛「よし行こうぜ! またな!クロノス校長。」
景介「ちょっと待ってよ! あ、クロノス先生失礼します!!」
走り出す2人の背中を見送るクロノスはふっとため息をついてから空に想いを馳せるように天井を見つめる。
クロノス(あの自信家で生意気な感じ…まるでどっかの誰かみたいナノーネ。)
ー屋外ー
ジャージに着替えた遊飛と景介の2人は運動部の多いグラウンドを目指し歩いていた。
景介「ところで遊飛くんは中学の時部活はどうしてたの?」
遊飛「ん?入ってなかったぜ。」
景介「やっぱデュエルする時間がどうたらってこと?」
遊飛「ああ! 放課後は仲間とデュエル三昧だったからな。景介はどうなんだよ?」
景介「僕?僕はオカ研だよ。オカルト研究会。」
遊飛「はぁ!? オカルトぉ?」
その意外な回答に素っ頓狂な声をあげて景介の顔を覗き込む遊飛。
景介「そんなに意外かい?」
遊飛「そりゃそうだろ。俺の中学にそんなもんなかったしお前がオカルト好きなんて聞いたこともなかったからな。」
景介「確かに話したことなかったかもね。」
遊飛「ああ、だいたいオカ研って普段何してんだよ。」
景介「黒魔術や悪魔召喚の練習。」
遊飛はさらりと返事をした景介を目を細め口を半開きにして怪訝そうに見つめる。
景介「………冗談だって…そんなにひくことないだろ。心霊スポット行ったりとかそんなもんだよ。」
遊飛「どーだかなぁ……ってどうしたんだよ。」
グラウンドを目指して歩いていたはずの景介が突然足を止め、真横を向いた。それを少し追い越した遊飛が振り返って声をかけた。
景介「遊飛くん、あれなんだろうね。」
遊飛「何って道場だろ?」
景介「いやいや、その奥だよ。」
景介の指差した先には小型の体育館のような建物がある。それは剣道や空手用の板の間と柔道のための畳の間の2つの部屋がありひっくるめて道場と呼ばれているものだ。基本的に武道関連の授業やその手の部活が使用しており、遊飛たちはまだ案内でしか入ったことはないがいずれ体育の授業で使う時がくるだろう。しかし景介が示したのはそれではなくよく見るとその奥にこぢんまりと古い小さな建物があった。
遊飛「あの小屋みたいなやつか?」
景介「そうそう。あれなんかの部活で使ってるのかな?」
遊飛「さあなぁ…それより早くグラウンド行こうぜ。」
景介「あの寂れて怪しい雰囲気…興味あるな。行ってみよう。」
遊飛「ちょっ……マジかよ…」
元オカルト研究会の血が騒ぐのだろうか、景介は怪しさ満点のボロ屋に向かってスタスタと歩き出す。遊飛は不満を顔に出しながら仕方なくついていく。小屋の前に着くと何やら物と物がぶつかるようなパァンという音と声らしきものが聞こえてきた。
遊飛「なんだよこの不気味な音は…」
景介「もしかしたら何か儀式でもやってるのかな。よし!」
中で何が行われてるのかを見ようと景介がおもむろに襖状の古い木の扉を横に引いた。
「はあっ!!!」
「ぬぅん!!!」
遊飛「…………」
景介「…………」
遊飛たち2人の目に飛び込んできたのはほぼ裸でぶつかり合う2人の屈強な男。土俵の上で汗まみれの体がぶつかり合うたびにパァンと音が立ち、汗が飛び散る中真剣な面持ちで押したり足をかけたりの駆け引きが展開されている。予想外の光景に一瞬言葉を失う遊飛たちだったがすぐにここが何なのか理解した。
遊飛「さ、グラウンド行くか。」
景介「そうだね。」
流石に相撲は…と思ったのか2人はここでみたものを無かったことにし、本来の目的地であるグラウンドに向かおうと踵を返す。しかし振り返った目の前に壁のようなものがそびえ立っており、ゆっくりとそれを見上げる。そこには鋭い眼光で2人を見下ろす男の顔があった。
男「お前ら…何か用か?」
遊飛「え?」
景介「あ、いや僕らは……」
男「わっはっは!!! 見学希望ならそう言わんか!!」
景介「は、はあ…」
男「俺は八卦鋸太郎。(はっけ のこたろう)ラーイエローの2年だ。お前ら1年だろ?でも敬語は使わなくていいぞ!」
ぶつかり稽古をする2人の力士を眺めながら隅の方であぐらをかき、豪快に笑う大男、八卦鋸太郎。その顔はとても高校生とは思えないほどの貫禄がある。2人はその傍に体を小さくして正座し、引きつった笑みを浮かべている。
鋸太郎「いやぁしかしありがたい! 実は我がデュエルアカデミア相撲部は部員が俺とあの3年の先輩2人しかいなくてなあ!! このままじゃ廃部の危機だったんだ。」
遊飛「(おいおい…見学希望とか景介が言い出すからこうなるんだぞ。しかもこんな話されたら断りにくいじゃねーか。)」
景介「(仕方ないだろ…ああでも言わないと命がなさそうな形相だったんだから…)」
鋸太郎「お前らも試しに稽古して見るか? まわしは貸してやるぞ。」
遊飛「え?いや俺は…」
景介「仕方ないなあ…ここは遊飛くんに譲ってあげるよ。」
遊飛「は!?」
鋸太郎「よぉし! そのジャージ脱いでまわし付けてこい!」
遊飛「ええ……」
ー5分後ー
遊飛「マジかよ……」
遊飛は上着を脱いで体操着の上にまわしを着用し、ため息をついて土俵に上がる。その眼前では裸にまわし姿の鋸太郎が大地を震わすかのような四股を踏んでいる。
鋸太郎「遊飛だったな! 準備はいいか?」
遊飛「もうこうなりゃヤケだ! いつでもいいぜ!!」
3年部員「よし、両者見合って見合って……ハッキヨイ! のこった!!」
遊飛「おりゃあああ!!!」
行司役を務める3年生の掛け声と同時に鋸太郎目掛けて突進する遊飛。それに対しその場を動かずどっしり構えている鋸太郎に激突するや否や、まわしを掴んで押し出そうと力を込める。しかし鋸太郎はびくともしない。
遊飛「くっ…そぉ!!」
鋸太郎「はっはっは! 勢いはいいがパワーが足らんなパワーが!!」
鋸太郎「そぉら!!」
遊飛「うおおおっ!?」
遊飛のまわしを掴み、鋸太郎が前進する。負けじと踏ん張る遊飛だが30cm近い身長と力の差は歴然で、なす術なく土俵際まで引きずられるかのように押し込まれてついにポンと外に放られてしまった。
遊飛「ぐえ!?」
3年部員1「大丈夫か?」
3年部員2「鋸太郎は俺たちの中でも最も強いからな。仕方あるまい。」
3年部員1「なあに、小さい力士はたくさんいるしこれからデカくすることも出来る。」
鋸太郎「歓迎するぞ、遊飛。」
尻餅をついていた遊飛を囲んで見下ろす3人の中では完全に遊飛の入部が決まっているようだった。このままではまずいと思った遊飛はバッと立ち上がり思いの丈を叫ぶ。
遊飛「だーっ!! 俺は相撲部に入る気はないっ!!」
鋸太郎「何!?」
遊飛「ここが相撲部なんて知らなかったんだ!ちょっと覗いただけで……言うに言えなかったんだよ!!」
景介「遊飛くんヤバいって!」
遊飛「え?」
全力の叫びを放った遊飛だが景介の声で力士3人の様子がおかしいことに気づく。見れば3人とも下を向いてプルプルと震えており、両手は拳を握っていた。
3年部員1「貴様ァ……」
3年部員2「我々を騙したのか……」
遊飛「な!? そんなんじゃ…」
鋸太郎「ええい!!!」
遊飛「わっ!? なんだよ…」
鋸太郎「ならばデュエルだ!! 遊飛、お前が勝ったら好きにしていい。しかし俺が勝ったら2人とも入部してもらう!!」
景介「んなっ!? そんな無茶苦茶な…」
遊飛「上等だ! やってやるぜ!!」
景介「は!? 」
睨み合う遊飛と鋸太郎だったが、しばらくして同時にデュエルディスクを取りに荷物の方へ走りだす。遊飛がリュックからデュエルディスクを取り出した時、眉間にシワを寄せた景介が歩み寄ってきた。
景介「ちょっと、なんでこんな理不尽な条件で受けちゃうのさ…負けたら僕まで相撲部だよ…」
遊飛「元はと言えば景介が勝手にここに来たからじゃねーか。だいたい勝てば済む話だろ。」
景介「ぐ……ホント頼むよ。相撲部は勘弁だからね。」
遊飛「任せとけって!」
互いに土俵を挟んで向かい合う遊飛と鋸太郎。鋸太郎が身につけてるものはまわしとデュエルディスクのみというなんとも珍妙な出で立ちだ。
景介「シュールな光景だ……」
3年部員1「鋸太郎は相撲だけでなくデュエルの腕も随一だ!」
3年部員2「1年に負けるわけなどない。部員獲得は決まりだな。」
遊飛「甘く見るなよ、俺だって強いぜ!」
鋸太郎「ならそれを打ち倒し、入部してもらうまで!!」
遊飛・鋸太郎「「デュエル!!!」」
伴 遊飛 LP4000 VS 八卦 鋸太郎 LP4000
遊飛「先行はもらった! 俺は『機動獣-ウルフ』を召喚。」
・機動獣-ウルフ ☆4 炎 1500/1200
遊飛「カードを1枚伏せてターンエンド。」
鋸太郎「俺のターン、ドロー!!」
鋸太郎「さっさと倒して入部届けに血判を押させてくれる!!」
遊飛「血判かよ!」
鋸太郎「『力士マン 前頭』召喚!」
・力士マン 前頭 ☆2 地 1000/1000
鋸太郎「そして永続魔法『ちゃんこ祭り』発動!」
髪を結いまわしを付けた小さな力士型のモンスター、その後ろにぐつぐつと出し汁の沸騰したでかい鍋が出現する。しかし肝心の具材は入っていないようだ。
遊飛「鍋…ってなんか面白いカードだな!」
鋸太郎「はっはっは!面白いでは済まないぞ! さらに魔法カード発動!『雲龍の型』」
フィールドの力士マン前頭が左手を腰の位置に右手を伸ばして開く形をとる。同時にオーラのようなものが前頭の体を包む。
鋸太郎「この効果でターンの終わりまで俺の場の力士マン1体の攻撃力は倍になる! 直接攻撃は出来ないがな。」
・力士マン 前頭 攻1000→攻2000
遊飛「くっ…」
鋸太郎「行くぞ! 『力士マン 前頭』で『機動獣-ウルフ』に攻撃!」
前頭は小さな体からは信じられないパワーでウルフに掴みかかり、投げ飛ばす。
遊飛「うおっ!」
伴 遊飛 LP4000→LP3500
鋸太郎「ここで『力士マン 前頭』の効果発動! 戦闘を行なった時、このカードを墓地に送りデッキから『力士マン 小結』を特殊召喚する。」
・力士マン 小結 ☆4 地 1600/1600
鋸太郎「そして『ちゃんこ祭り』の効果、力士マンが相手モンスターを戦闘で破壊するたびにこのカードにちゃんこカウンターを置く。」
突如として上空から食材が出現、鍋に投下された。場の力士マンは喜んでいるかのような仕草を見せる。
鋸太郎「カウンター1つにつき、力士マンの攻撃力は200アップだ!!」
・力士マン 小結 攻1600→攻1800
鋸太郎「倒せば倒すだけ豪華な鍋になり力もつく。この取り組み、この八卦鋸太郎の白星で決めてくれるわ!!」
続く
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次回予告
景介「全く、きっかけが僕とはいえ勝手にデュエルを受けるなんて遊飛くんのデュエル馬鹿には困ったもんだよ。相手のモンスターはどんどん昇格して強化される。ちゃんと凌いでチャンスを見つけてくれよ! 僕は相撲部に入る気ないからね!!」
景介「次回『吹き荒れる、刃!!』デュエルスタンバイ!!」
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遅筆すぎて泣けてきます。
最低でも週1は目指したい。
あと話の切りドコロが微妙すぎますね。
一応力士マン前頭の効果は自分が投稿したのと少し変わりました。
前回のあらすじ
勘違いからデュエルへと発展した一果と繭。デュエルを通じて互いの気持ちを理解したことで怒りは消え、一果の計らいで繭はちよにハンカチを返し、友達になることが出来たのであった。
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遊飛「はあ〜終わった終わった! 景介、今日もフリーでデュエルしてくだろ?」
景介「遊飛くん、毎日授業終わると同じことしか言わないよね。」
遊飛「そうか?でも授業終わったらデュエルしかねーだろ。」
景介「ま、僕らはそうだけどさ…」
フリーデュエルスペース。通称フリーにやって来た遊飛たち。いつもそれなりに人はいるのだが今日はいつもの倍近い人だかりが出来ていた。しかも数あるデュエルコートの中のたった一つの周りに集中している。
景介「なんだろうね?」
遊飛「とにかく行ってみようぜ!」
人だかりをかき分けてなんとか前に出る2人。そこではどうやら3年生同士のデュエルが行われているようだがライフやフィールドを見る限りかなり一方的な展開だった。デュエルしている2人のうち1人は強面でガラが悪そうであり、もう片方には見覚えがあった。
継馬「俺のターン、ドロー………『THE・トリッキー』でダイレクトアタック。」
3年生「ぐああっ!?」
3年生 LP700→LP0
入学式のエキシビションでプロであるティラノ剣山を破った学園のトップデュエリストにして、海馬コーポレーション社長であり伝説のデュエリストの1人でもある海馬瀬人の甥でもある海馬継馬その人だった。
継馬「気は済んだか?」
3年生「………クソッ…ライフを1ポイントも削れないなんて…」
継馬「2度とくだらない因縁をつけないことだな。」
倒された方は膝から崩れ落ちうなだれる。継馬はそれを一瞥するかのように見下ろし去ろうとする。
「「キャー! 継馬サマ、かっこいい〜!!」」
「おい、倒された方もブルーだろ…」
「ああ、同じブルーなのにこうも違うんだな……」
「そりゃあの海馬の血統なんだから才能も比べ物にならねえだろ。」
黄色い歓声や感嘆の声が漏れる中、1人の少年がギャラリーをかき分けて飛び出し、去ろうとする背中に向かって声をかけた。
遊飛「なあ!!」
継馬「ん?」
遊飛「やっぱ強いんだな! 入学式のデュエルも見てたぜ! 俺、あんたとデュエルしたいと思ってたんだよ。俺とやろうぜ!!」
遊飛の突然の言動にギャラリーは一瞬静まり返り、すぐにどよめきが走る。景介は目も当てられないといった風に顔に手を当て天を仰ぐ。
景介(あのバカ……)
継馬「………1年か?口の聞き方に気をつけろ。」
遊飛「え? あっ! すいません!!俺、あんた…じゃなくて海馬センパイとデュエルしたいです! お願いします!!」
瞬時に背筋を伸ばして気をつけの姿勢をとる遊飛だが次に浴びせられる言葉は継馬のものではなかった。
女子生徒「あんたねえ! 1年でしかもオシリスレッドが継馬サマとデュエルなんて1兆年早いわよ!!」
女子生徒「そうよ! 身の程わきまえなさい!!」
女子生徒「あなたがデュエルしてもらえるなら私だってとっくにしてもらってるわよ!!」
継馬のファンと思しき女子生徒たちから文句の嵐が飛び交う。遊飛は髪や襟を掴まれ揺さぶられるも必死に抵抗する。
遊飛「ぐえっ!?何だよ一体!!」
継馬「…………」
遊飛「あっ!? ちょっと海馬センパイ!!」
遊飛はもみくちゃにされながら身を翻してフリースペースを去る継馬の背中を見送ることとなった。
女子生徒「ほら。継馬サマはあなたなんか相手にしないのよ。」
女子生徒「2度と出過ぎた真似はしないことね。」
遊飛「おわっ!?」
遊飛を乱暴に突き放し女子生徒達もその場を後にする。座り込む遊飛の元に景介が呆れ顔でやってくる。
遊飛「あーあ…邪魔さえなかったらデュエル出来たかもしれないのに…」
景介「まったく…心臓止まるかと思ったよ。あの人が僕らみたいなのを相手にする訳ないだろ…」
遊飛「真のデュエリストなら挑まれた勝負は受けるもんだぜ?」
景介「デュエルアカデミアとはいえそんなデュエル馬鹿ばっかじゃないと思うけど…」
そこに近づいてくる男が1人。遊飛と景介はそれに気づいて振り返る。
クロノス「威勢のいい1年生が入ったみたいナノーネ。」
遊飛「クロノス校長!!」
景介「あ、こんにちはクロノス校長。」
そこには入学式で挨拶を行なった異形の校長、クロノス・デ・メディチその人が立っていた。
クロノス「ボンジョールノ。シニョール遊飛、シニョール景介。」
遊飛「あれ?俺たち1年生の名前覚えてるの?」
クロノス「私くらいにもなると新入生の名前くらい3日もあれば覚えられるノーネ。」
遊飛「へえ〜。」
クロノス「それにしてもシニョール遊飛。あの海馬継馬に挑むなんーて、よほどデュエルに自信があるようナノーネ。」
遊飛「もちろん! なんたって俺はデュエリストキングを超える男だからな!」
クロノス「デュ、デュエリストキング……?」
遊飛「おう!!」
クロノスは遊飛のキラキラした目に少し戸惑うがすぐに笑みを浮かべる。
クロノス「フ、それはとても素敵な目標ナノーネ。頑張るノーネ!」
遊飛「ありがとうクロノス校長!!」
景介「しかしクロノス校長。何故ここに?」
クロノス「私、仕事より可愛い生徒達のデュエルを見るほうが好きナノーネ。むしろ生徒達の成長を見るのは仕事とも言えるーノ。決してサボってるわけではないノーネ。」
景介「は、はあ…」
クロノス「そういえば2人は部活には入ってないーノ?」
景介「いえ、僕らは入っていませんね。」
遊飛「ああ、だってデュエルする時間なくなっちまうしな。」
クロノス「ここはデュエルアカデミア。あなた達はデュエリスト。デュエルに時間を割くのは良いことナノーネ。…でもあなた達はデュエリストである前に1人の少年、デュエル以外に打ち込めるものがあるかもしれないーノ。それを探すのも良いと思うノーネ。」
遊飛「部活かぁ…考えたことも無かったなぁ」
景介「でももうすぐ6月ですし、今から部活というのは…」
クロノス「大丈ー夫。どの部活もいつでも見学、入部を受け付けてるノーネ。見学くらいしてみても良いと思うノーネ。」
遊飛「とりあえず……見学くらいしてみっか?」
景介「そうだね。面白いかもしれないし。」
遊飛「よし行こうぜ! またな!クロノス校長。」
景介「ちょっと待ってよ! あ、クロノス先生失礼します!!」
走り出す2人の背中を見送るクロノスはふっとため息をついてから空に想いを馳せるように天井を見つめる。
クロノス(あの自信家で生意気な感じ…まるでどっかの誰かみたいナノーネ。)
ー屋外ー
ジャージに着替えた遊飛と景介の2人は運動部の多いグラウンドを目指し歩いていた。
景介「ところで遊飛くんは中学の時部活はどうしてたの?」
遊飛「ん?入ってなかったぜ。」
景介「やっぱデュエルする時間がどうたらってこと?」
遊飛「ああ! 放課後は仲間とデュエル三昧だったからな。景介はどうなんだよ?」
景介「僕?僕はオカ研だよ。オカルト研究会。」
遊飛「はぁ!? オカルトぉ?」
その意外な回答に素っ頓狂な声をあげて景介の顔を覗き込む遊飛。
景介「そんなに意外かい?」
遊飛「そりゃそうだろ。俺の中学にそんなもんなかったしお前がオカルト好きなんて聞いたこともなかったからな。」
景介「確かに話したことなかったかもね。」
遊飛「ああ、だいたいオカ研って普段何してんだよ。」
景介「黒魔術や悪魔召喚の練習。」
遊飛はさらりと返事をした景介を目を細め口を半開きにして怪訝そうに見つめる。
景介「………冗談だって…そんなにひくことないだろ。心霊スポット行ったりとかそんなもんだよ。」
遊飛「どーだかなぁ……ってどうしたんだよ。」
グラウンドを目指して歩いていたはずの景介が突然足を止め、真横を向いた。それを少し追い越した遊飛が振り返って声をかけた。
景介「遊飛くん、あれなんだろうね。」
遊飛「何って道場だろ?」
景介「いやいや、その奥だよ。」
景介の指差した先には小型の体育館のような建物がある。それは剣道や空手用の板の間と柔道のための畳の間の2つの部屋がありひっくるめて道場と呼ばれているものだ。基本的に武道関連の授業やその手の部活が使用しており、遊飛たちはまだ案内でしか入ったことはないがいずれ体育の授業で使う時がくるだろう。しかし景介が示したのはそれではなくよく見るとその奥にこぢんまりと古い小さな建物があった。
遊飛「あの小屋みたいなやつか?」
景介「そうそう。あれなんかの部活で使ってるのかな?」
遊飛「さあなぁ…それより早くグラウンド行こうぜ。」
景介「あの寂れて怪しい雰囲気…興味あるな。行ってみよう。」
遊飛「ちょっ……マジかよ…」
元オカルト研究会の血が騒ぐのだろうか、景介は怪しさ満点のボロ屋に向かってスタスタと歩き出す。遊飛は不満を顔に出しながら仕方なくついていく。小屋の前に着くと何やら物と物がぶつかるようなパァンという音と声らしきものが聞こえてきた。
遊飛「なんだよこの不気味な音は…」
景介「もしかしたら何か儀式でもやってるのかな。よし!」
中で何が行われてるのかを見ようと景介がおもむろに襖状の古い木の扉を横に引いた。
「はあっ!!!」
「ぬぅん!!!」
遊飛「…………」
景介「…………」
遊飛たち2人の目に飛び込んできたのはほぼ裸でぶつかり合う2人の屈強な男。土俵の上で汗まみれの体がぶつかり合うたびにパァンと音が立ち、汗が飛び散る中真剣な面持ちで押したり足をかけたりの駆け引きが展開されている。予想外の光景に一瞬言葉を失う遊飛たちだったがすぐにここが何なのか理解した。
遊飛「さ、グラウンド行くか。」
景介「そうだね。」
流石に相撲は…と思ったのか2人はここでみたものを無かったことにし、本来の目的地であるグラウンドに向かおうと踵を返す。しかし振り返った目の前に壁のようなものがそびえ立っており、ゆっくりとそれを見上げる。そこには鋭い眼光で2人を見下ろす男の顔があった。
男「お前ら…何か用か?」
遊飛「え?」
景介「あ、いや僕らは……」
男「わっはっは!!! 見学希望ならそう言わんか!!」
景介「は、はあ…」
男「俺は八卦鋸太郎。(はっけ のこたろう)ラーイエローの2年だ。お前ら1年だろ?でも敬語は使わなくていいぞ!」
ぶつかり稽古をする2人の力士を眺めながら隅の方であぐらをかき、豪快に笑う大男、八卦鋸太郎。その顔はとても高校生とは思えないほどの貫禄がある。2人はその傍に体を小さくして正座し、引きつった笑みを浮かべている。
鋸太郎「いやぁしかしありがたい! 実は我がデュエルアカデミア相撲部は部員が俺とあの3年の先輩2人しかいなくてなあ!! このままじゃ廃部の危機だったんだ。」
遊飛「(おいおい…見学希望とか景介が言い出すからこうなるんだぞ。しかもこんな話されたら断りにくいじゃねーか。)」
景介「(仕方ないだろ…ああでも言わないと命がなさそうな形相だったんだから…)」
鋸太郎「お前らも試しに稽古して見るか? まわしは貸してやるぞ。」
遊飛「え?いや俺は…」
景介「仕方ないなあ…ここは遊飛くんに譲ってあげるよ。」
遊飛「は!?」
鋸太郎「よぉし! そのジャージ脱いでまわし付けてこい!」
遊飛「ええ……」
ー5分後ー
遊飛「マジかよ……」
遊飛は上着を脱いで体操着の上にまわしを着用し、ため息をついて土俵に上がる。その眼前では裸にまわし姿の鋸太郎が大地を震わすかのような四股を踏んでいる。
鋸太郎「遊飛だったな! 準備はいいか?」
遊飛「もうこうなりゃヤケだ! いつでもいいぜ!!」
3年部員「よし、両者見合って見合って……ハッキヨイ! のこった!!」
遊飛「おりゃあああ!!!」
行司役を務める3年生の掛け声と同時に鋸太郎目掛けて突進する遊飛。それに対しその場を動かずどっしり構えている鋸太郎に激突するや否や、まわしを掴んで押し出そうと力を込める。しかし鋸太郎はびくともしない。
遊飛「くっ…そぉ!!」
鋸太郎「はっはっは! 勢いはいいがパワーが足らんなパワーが!!」
鋸太郎「そぉら!!」
遊飛「うおおおっ!?」
遊飛のまわしを掴み、鋸太郎が前進する。負けじと踏ん張る遊飛だが30cm近い身長と力の差は歴然で、なす術なく土俵際まで引きずられるかのように押し込まれてついにポンと外に放られてしまった。
遊飛「ぐえ!?」
3年部員1「大丈夫か?」
3年部員2「鋸太郎は俺たちの中でも最も強いからな。仕方あるまい。」
3年部員1「なあに、小さい力士はたくさんいるしこれからデカくすることも出来る。」
鋸太郎「歓迎するぞ、遊飛。」
尻餅をついていた遊飛を囲んで見下ろす3人の中では完全に遊飛の入部が決まっているようだった。このままではまずいと思った遊飛はバッと立ち上がり思いの丈を叫ぶ。
遊飛「だーっ!! 俺は相撲部に入る気はないっ!!」
鋸太郎「何!?」
遊飛「ここが相撲部なんて知らなかったんだ!ちょっと覗いただけで……言うに言えなかったんだよ!!」
景介「遊飛くんヤバいって!」
遊飛「え?」
全力の叫びを放った遊飛だが景介の声で力士3人の様子がおかしいことに気づく。見れば3人とも下を向いてプルプルと震えており、両手は拳を握っていた。
3年部員1「貴様ァ……」
3年部員2「我々を騙したのか……」
遊飛「な!? そんなんじゃ…」
鋸太郎「ええい!!!」
遊飛「わっ!? なんだよ…」
鋸太郎「ならばデュエルだ!! 遊飛、お前が勝ったら好きにしていい。しかし俺が勝ったら2人とも入部してもらう!!」
景介「んなっ!? そんな無茶苦茶な…」
遊飛「上等だ! やってやるぜ!!」
景介「は!? 」
睨み合う遊飛と鋸太郎だったが、しばらくして同時にデュエルディスクを取りに荷物の方へ走りだす。遊飛がリュックからデュエルディスクを取り出した時、眉間にシワを寄せた景介が歩み寄ってきた。
景介「ちょっと、なんでこんな理不尽な条件で受けちゃうのさ…負けたら僕まで相撲部だよ…」
遊飛「元はと言えば景介が勝手にここに来たからじゃねーか。だいたい勝てば済む話だろ。」
景介「ぐ……ホント頼むよ。相撲部は勘弁だからね。」
遊飛「任せとけって!」
互いに土俵を挟んで向かい合う遊飛と鋸太郎。鋸太郎が身につけてるものはまわしとデュエルディスクのみというなんとも珍妙な出で立ちだ。
景介「シュールな光景だ……」
3年部員1「鋸太郎は相撲だけでなくデュエルの腕も随一だ!」
3年部員2「1年に負けるわけなどない。部員獲得は決まりだな。」
遊飛「甘く見るなよ、俺だって強いぜ!」
鋸太郎「ならそれを打ち倒し、入部してもらうまで!!」
遊飛・鋸太郎「「デュエル!!!」」
伴 遊飛 LP4000 VS 八卦 鋸太郎 LP4000
遊飛「先行はもらった! 俺は『機動獣-ウルフ』を召喚。」
・機動獣-ウルフ ☆4 炎 1500/1200
遊飛「カードを1枚伏せてターンエンド。」
鋸太郎「俺のターン、ドロー!!」
鋸太郎「さっさと倒して入部届けに血判を押させてくれる!!」
遊飛「血判かよ!」
鋸太郎「『力士マン 前頭』召喚!」
・力士マン 前頭 ☆2 地 1000/1000
鋸太郎「そして永続魔法『ちゃんこ祭り』発動!」
髪を結いまわしを付けた小さな力士型のモンスター、その後ろにぐつぐつと出し汁の沸騰したでかい鍋が出現する。しかし肝心の具材は入っていないようだ。
遊飛「鍋…ってなんか面白いカードだな!」
鋸太郎「はっはっは!面白いでは済まないぞ! さらに魔法カード発動!『雲龍の型』」
フィールドの力士マン前頭が左手を腰の位置に右手を伸ばして開く形をとる。同時にオーラのようなものが前頭の体を包む。
鋸太郎「この効果でターンの終わりまで俺の場の力士マン1体の攻撃力は倍になる! 直接攻撃は出来ないがな。」
・力士マン 前頭 攻1000→攻2000
遊飛「くっ…」
鋸太郎「行くぞ! 『力士マン 前頭』で『機動獣-ウルフ』に攻撃!」
前頭は小さな体からは信じられないパワーでウルフに掴みかかり、投げ飛ばす。
遊飛「うおっ!」
伴 遊飛 LP4000→LP3500
鋸太郎「ここで『力士マン 前頭』の効果発動! 戦闘を行なった時、このカードを墓地に送りデッキから『力士マン 小結』を特殊召喚する。」
・力士マン 小結 ☆4 地 1600/1600
鋸太郎「そして『ちゃんこ祭り』の効果、力士マンが相手モンスターを戦闘で破壊するたびにこのカードにちゃんこカウンターを置く。」
突如として上空から食材が出現、鍋に投下された。場の力士マンは喜んでいるかのような仕草を見せる。
鋸太郎「カウンター1つにつき、力士マンの攻撃力は200アップだ!!」
・力士マン 小結 攻1600→攻1800
鋸太郎「倒せば倒すだけ豪華な鍋になり力もつく。この取り組み、この八卦鋸太郎の白星で決めてくれるわ!!」
続く
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次回予告
景介「全く、きっかけが僕とはいえ勝手にデュエルを受けるなんて遊飛くんのデュエル馬鹿には困ったもんだよ。相手のモンスターはどんどん昇格して強化される。ちゃんと凌いでチャンスを見つけてくれよ! 僕は相撲部に入る気ないからね!!」
景介「次回『吹き荒れる、刃!!』デュエルスタンバイ!!」
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遅筆すぎて泣けてきます。
最低でも週1は目指したい。
あと話の切りドコロが微妙すぎますね。
一応力士マン前頭の効果は自分が投稿したのと少し変わりました。
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遅筆……というか更新ペースに関しては気にしないでいいと思いますよ。いちごTさんのリアルの事情もありますし、早すぎても読者の方が一話一話の更新に追いつけなくなってしまうわけですから(2~3日おきに更新している自分が言えたことではないのですが)
(2017-01-28 23:42)
昇級していく関取モンスター達。分かりやすくて好きです。 (2017-01-29 00:08)
格が上がりながらちゃんこ喰ってパワーアップ…凄い相撲らしい。
それと継馬のファンは吹雪兄さんを思い出します。まぁ性格は全然違いますが。
遅筆は気にしなくても大丈夫かと。私だって半年以上更新せずってありましたからね。
それと話の切り処は結構巧いと思いますよ。相手の戦術の片鱗を披露した辺りで切れば、今後の切り札クラスの召喚タイミングや突破方法を想像させられますし。 (2017-01-29 00:19)
成り行きで相撲部入部を懸けたデュエルになってしまいましたが、景介と遊飛は最悪のルートを辿ってしまうのか。
クロノス先生が思い浮かべたどっかの誰かって...間違いなくあの人ですね。 (2017-01-29 00:50)
はい、今回は自分がこのサイトに初めて投稿した力士マンシリーズです。確かにレベルモンスターっぽさを感じられるカードですね。今後OCGでレベルモンスターが見直される日は来るのだろうか…。稀勢の里関はホントタイムリーでしたね。雲龍選ばれたのも何かの縁でしょうか笑
まあリアルで色々やることがありますがそれは皆さんも同じですしこんな始まったばかりで更新が遅すぎると忘れ去られてしまわないかが心配です。早く続き出せよとか、自意識過剰ですかね…
ギガプラントさん、コメントありがとうございます。
GXではテニス部があったことくらいしか覚えてないのですが大学レベルにでかい敷地ですから何部があっても平気でしょう。毎回お褒めの言葉をいただいてありがたいです。
ター坊さん、コメントありがとうございます。
日本を代表する戦士のイメージの一つですからね。世界的には相撲ってどう見られてるのかよく分かりませんがいつかOCGでも見たいです。
継馬は海馬に似ていてなおかつ寡黙ですからそりゃあファンが付きますね。(もちろんぶっ飛んでる社長だってカッコいい)フブキングみたいな方が実際モテるんでしょうけど笑
周りの方々を見るとこの程度書くのに2週間近くかかるのはやべーなって思っちゃいます。今回誤字脱字すごく多くて修正しまくりでしたし。切りどころはアニメだとこんな感じかなって思ってやってますがデュエルシーン少ないのはつまらない気もしてしまいますね。想像の余地など前向きに捉えていただいて感謝です。
カズさん、コメントありがとうございます。
部活に打ち込んでる奴らもデュエリスト、揉め事はデュエルで解決するスタイルを皆持ってます。相撲や野球は素晴らしい競技ですが体型や髪型をほぼ指定されるようなものですからきつい人にはきついと思われます。初の上級生とのデュエルはどうなることか…
クロノス先生のあのキャラの面影を見る鉄板といえば鉄板のシーン。まあその彼もこの時代ではオッさんです。
(2017-01-29 12:06)