第173話：未来を賭けた戦い・2　作：光芒

「これが……精霊皇の化身……」


※No.39 希望皇ホープ
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2500/守2000
レベル4モンスター×2
(1)：自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。そのモンスターの攻撃を無効にする。
(2)：このカードがX素材の無い状態で攻撃対象に選択された場合に発動する。このカードを破壊する。


　遊希たちの前に立ちはだかった精霊皇の化身、No.39 希望皇ホープ。いちモンスターとしてのステータスや効果は決して秀でたものではない。しかし、精霊の力を得て精霊と共に戦ってきた遊希や綾香には攻撃力や効果では推し量れないようななにかがホープに秘められていることがわかっていた。

「希望皇ホープと名のついたモンスターのオーバーレイユニットとなった希望星 エスカマリの効果を発動する。私はデッキからカードを1枚ドローする。そして同じくホープのオーバーレイユニットとなった希望星 アウストラリスの効果も発動。デッキより【ZW】1枚を手札に加える」
「【ZW（ゼアル・ウェポン）】……？」
―――精霊皇のみが持つことを許される神器のことだ。詳細は私も知らないが……

　長らく精霊皇の傍に仕えてきた時空竜も知らないカード。対峙する遊希も無意識のうちに身構えていた。

「私が手札に加えるZWは“ZW-阿修羅副腕”。更に私は永続魔法“エクシーズ・チェンジ・タクティクス”を発動」


※エクシーズ・チェンジ・タクティクス
永続魔法
自分フィールド上に「希望皇ホープ」と名のついたモンスターがエクシーズ召喚された時、500ライフポイントを払い、このカードの効果を発動できる。デッキからカードを1枚ドローする。
「エクシーズ・チェンジ・タクティクス」は自分フィールド上に1枚しか表側表示で存在できない。


「このカードが存在する限り、私が希望皇ホープと名のついたモンスターのエクシーズ召喚に成功するたびにライフ500をコストに1枚ドローできる」
「失った手札を補強するカードね、でもあなたのフィールドにはもうホープがいる。その効果を使うにはまたホープをエクシーズ召喚しなければならないわ！」
「……希望皇ホープこと私が何故精霊皇としてここにいるかわかるか？」
「……どういう意味？」
「希望皇ホープは無限の可能性を秘めている、ということだ！！ 私はランク4のNo.39 希望皇ホープでオーバーレイ！」

　ホープの身体が折りたたまれ、巨大な剣のような姿になって地上に生じた漆黒の世界へと消えていく。ホープが精霊皇たり得る理由、その1つが数あるエクシーズモンスターの中でも最も多彩な姿を持っているということだった。

「条件もなしにエクシーズチェンジ……」
「1体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを再構築！“シャイニング・エクシーズ・チェンジ”！！“世界の秩序乱されし時、混沌を照らす一筋の希望が降臨する！”現れよ！“SNo.39 希望皇ホープONE”！！」


※SNo.39 希望皇ホープONE
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2510/守2000
光属性レベル4モンスター×3
このカードは自分フィールド上の「No.39 希望皇ホープ」の上にこのカードを重ねてエクシーズ召喚する事もできる。
自分のライフポイントが相手より3000ポイント以上少ない場合、このカードのエクシーズ素材を3つ取り除き、ライフポイントを10ポイントになるように払って発動できる。相手フィールド上の特殊召喚されたモンスターを全て破壊し、ゲームから除外する。
その後、この効果で除外したモンスターの数×300ポイントダメージを相手ライフに与える。


「SNo.（シャイニング・ナンバーズ）……光の力を持ったNo.ということなの……」
「光の力によってホープは更なる進化を遂げた。希望皇ホープと名のついたモンスターのエクシーズ召喚に成功したことで、エクシーズ・チェンジ・タクティクスの効果を発動する」

ホープ LP8000→7500

「デッキから1枚ドローする」
「……見たことのないモンスターだけど、そのモンスターでは……」
「確かにホープONEではタイタニック・ギャラクシーを倒すことはできない。だが―――これで終わりとは思っていないだろうな？」
「えっ……」
「私はSNo.39 希望皇ホープONEで更にオーバーレイ！！」
「2回目のエクシーズ・チェンジ！？」
「1体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを再構築！！ ランクアップ・エクシーズ・チェンジ！！」

　ホープONEの精神は光を纏って更なる高みへと昇華される。そしてそこに降臨するのは雷光を纏いし精霊の皇であった。





―――“精霊界に残されし一粒の希望よ！ 今、電光石火の雷となりて闇より堂々と飛び立て！”―――





―――雷鳴の皇、ここに降臨！―――










―――現れよ！！“SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング”！！―――











※SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/光属性/戦士族/攻2500/守2000
光属性レベル5モンスター×3
このカードは自分フィールドのランク4の「希望皇ホープ」モンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
このカードはX召喚の素材にできない。
(1)：このカードが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時までカードの効果を発動できない。
(2)：このカードが「希望皇ホープ」モンスターをX素材としている場合、このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に、このカードのX素材を2つ取り除いて発動できる。このカードの攻撃力はそのダメージ計算時のみ5000になる。


「ホープ・ザ・ライトニング……！！」

　遊希の身体の中にピリピリと精霊から放たれるオーラが伝わってくる。見たことも聞いたこともないモンスターだが、遊希はそのモンスターに秘められた力のあまりの大きさにその場から動けずにいた。

「希望皇ホープと名のついたモンスターのエクシーズ召喚に成功したことにより、エクシーズ・チェンジ・タクティクスの効果をもう1度発動！」

ホープ LP7500→7000

「さらにもう1枚ドロー。そして私はホープ・ザ・ライトニングに手札のZW-阿修羅副腕（ゼアル・ウェポン アシュラ・ブロー）を装備する！」


※ZW-阿修羅副腕
効果モンスター
星4/炎属性/天使族/攻1000/守1000
自分のメインフェイズ時、手札または自分フィールド上のこのモンスターを攻撃力1000ポイントアップの装備カード扱いとして自分フィールド上の「希望皇ホープ」と名のついたモンスターに装備できる。
装備モンスターは相手フィールド上の全てのモンスターに1回ずつ攻撃できる。
「ZW-阿修羅副腕」は自分フィールド上に1枚しか表側表示で存在できない。


「手札から装備できるモンスターカード！？」
「ZWは希望皇ホープの武器として共に戦う神器。時にホープの命となり、時にホープに力を与えるものとなる。阿修羅副腕を装備したことでホープ・ザ・ライトニングの攻撃力は1000ポイントアップし、相手フィールドに存在するモンスター全てに1回ずつ攻撃できる！」

SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング ORU:4 ATK2500→3500

「攻撃力3500の全体攻撃持ち……？ 何よ、それ……」
「そしてホープ・ザ・ライトニングが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時までカードの効果を発動できない。バトルだ！ まずはSNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニングでNo.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシーを攻撃！！」

SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング ATK3500 VS No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー ATK3000

「っ、でも攻撃力の差は500。この程度……」
「ホープ・ザ・ライトニングの効果。「希望皇ホープ」をオーバーレイユニットにしているこのカードはオーバーレイユニットを2つ取り除き、相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時のみ―――その攻撃力を5000にする！！」

SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング ORU:4→2 ATK3500→5000

「攻撃力5000！？」
「雷撃と共に切り裂け！！“ホープブレード・ライトニング・スラッシュ”！！」

SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング ATK5000 VS No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー ATK3000

遊希 LP8000→6000

「がっ―――あああっ―――！！」

　タイタニック・ギャラクシーを一刀の下に両断した剣の一撃が遊希の身体を斬りつける。実際に雷に打たれたかのような衝撃が彼女の身体に走った。その一撃はあまりにも重く、わずか一度のダイレクトアタックにも関わらず、遊希は意識が吹っ飛びそうになった。

「阿修羅副腕を装備したホープ・ザ・ライトニングは相手モンスター全てに攻撃できる！ ホープ・ザ・ライトニングよ、サイバー・ドラゴン・インフィニティも切り裂け！！」

SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング ORU:2 ATK3500 VS サイバー・ドラゴン・インフィニティ ATK2500

「ホープ・ザ・ライトニングの効果発動！ オーバーレイユニットを2つ取り除き、ダメージ計算時のみこのカードの攻撃力を5000にする！！」

SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング ORU:2→0 ATK3500→5000

「また……攻撃力が……！！」
「ホープブレード・ライトニング・スラッシュ！！ 第二撃！！」

SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング ATK5000 VS サイバー・ドラゴン・インフィニティ ATK2500

遊希 LP6000→3500

「ああっ！！―――あああっ！！」
「遊希……遊希っ！？」
「……くそっ……なんて一撃……！！」

　雷撃を纏った2度の斬撃が遊希の身体を切り裂く。二撃目を予測して両手を身体の前で交差させて防御態勢を取った彼女であったが、非力な少女のそれなど当然役に立つはずもなく、それもろともホープの剣は遊希の身体を切り裂いた。
　ライフこそ残っているが、それを無視するかのような一撃を受け、崩れ落ちる遊希。介入することのできない綾香は遊希の名を必死で叫び続けた。そんな綾香の応援に応えるかのように、全身に力が入らない状態ながらも遊希は必死に立ち上がった。

「……私はカードを1枚セット。これでターンエンドだ」

　遊希が早くも満身創痍なのに対し、ホープは泰然自若とした様子でターンエンドを宣言する。遊希と綾香は今改めて思い知らされた。自分たちが対峙しているのがこれまで相対してきたどのデュエリストよりも強く、どの精霊よりも強大な存在であるということを。


遊希 LP3500　手札：2枚　
デッキ：35　モンスター：0　魔法・罠：1　墓地：10　除外：0
ホープ LP7000　手札：3枚
デッキ：33　モンスター：1（SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング ORU:0）魔法・罠：3（ZW-阿修羅副腕、エクシーズ・チェンジ・タクティクス）墓地：6　除外：0


☆TURN03


「私の……ターン、ドロー！！」

　オーバーレイユニットは全て使い切ったが、ホープの場に立ちはだかるホープ・ザ・ライトニングは自身が戦闘を行う場合にダメージステップ終了時まで相手のカードの効果の発動を一切封じる。
　さらに装備している阿修羅副腕の効果で攻撃力が1000ポイント上がり、かつ全モンスターに攻撃できるようになっている。遊希の残りライフは3500であり、ホープ・ザ・ライトニングの攻撃力と同じ値。そのためこのターンでホープ・ザ・ライトニングを撃破できなければ遊希の勝ちはないのだ。

（No.を使っても勝てる保証はない……だったら！）
「SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング……さすがの効果ね。でも、戦闘以外で破壊してしまえばいいことよ！！ 自分フィールド上にモンスターが存在しない時、このカードは手札から特殊召喚できる！ 来なさい、銀河悪魔！！ そして自身の効果で特殊召喚に成功した銀河悪魔の効果でデッキからギャラクシーモンスター1体を手札に加えるわ！ 手札に加えるのは銀河の戦乙女。そして今加えたチューナーモンスター、銀河の戦乙女を召喚！！」
「チューナーモンスター……」
「召喚に成功した銀河の戦乙女の効果を発動！ 墓地のレベル4以下のギャラクシーモンスター1体を特殊召喚するわ。蘇りなさい、銀河新星！ そしてレベル4の銀河悪魔にレベル4のチューナーモンスター、銀河の戦乙女をチューニング！！」

　遊望から受け継いだカードはいずれも強力なものばかりであるといえる。しかし、だからと言ってそのカードたちに拘りすぎることは戦術の幅を狭めてしまう。それならばどうするか。答えは簡単だった。どんなに泥臭くても、どんなにみっともなくても、自分が今持てる力を限りなく使うこと。

「“銀河に煌めく灼熱の星よ、その力をもってあらゆるものを滅せ。そして何物をも残すな！” シンクロ召喚！！ 来なさい、銀河眼の火球竜！！」

　炎の銀河眼、銀河眼の火球竜。光子竜と共に遊希を支え続けてきた銀河眼の1体。それは全てを滅する荒々しき炎の竜。

「このカードのシンクロ召喚に成功した時、銀河眼の火球竜の効果を発動するわ！ フィールドのモンスターを全て破壊し、破壊したモンスターの数×300ポイントのダメージを相手ライフに与える！」
「……攻撃力では超えられない。故に破壊効果で、というわけか」
「ごめんなさい、手段を選んでる余裕ないのよね……全てを焼き尽くせ！ “ギャラクシー・エクスプロージョン”！！」

　轟音と共に灼熱の炎が全てを灰燼へと帰す。例えNo.であろうとも火球竜の炎から逃れられず、フィールドのモンスターは全て消え去ってしまった。

ホープ LP7000→6100

「そして火球竜が効果で破壊されて墓地に送られた時、自分の墓地に存在するレベル4以下のギャラクシーモンスター2体を表側守備表示で特殊召喚！ 蘇りなさい、銀河悪魔！ 銀河の戦乙女！」
「燃え尽きてもなお新たな命を残すか。随分と献身的なことだな」
「種火は消えないのよ、諦めない限り。ちなみに火球竜の効果で特殊召喚されたモンスターの効果は無効化され、攻撃力は2000になる」

銀河悪魔 ATK1900→2000
銀河の戦乙女 ATK1600→2000

「そして墓地の銀河新星の効果！ 墓地の自身を除外して銀河新星以外のギャラクシーモンスター1体を手札に戻す。戻すのは銀河眼の光子竜よ」

　遊希が光子竜を手札に戻した瞬間、ホープは彼女の狙いに気が付いた。火球竜と光子竜の効果は噛み合っており、火球竜の燃え尽きた後に新たに光の竜が目覚めるのだ。

「攻撃力2000以上のモンスター2体をリリースし、手札からこのカードを特殊召喚するわ！ 来なさい、銀河眼の光子竜！！」

　火球竜の効果を発動したターン、遊希はバトルフェイズを行えずエクストラデッキからモンスターを特殊召喚することができなくなる。
　しかし、手札から特殊召喚するのであれば別だ。火球竜の効果でフィールドをリセットした後、自身の効果で戦闘に滅法強い銀河眼の光子竜をフィールドに立てて守らせる。遊希の使い慣れた、得意とする彼女ならではの戦法であった。

「私はこれでターンエンドよ」


遊希 LP3500　手札：2枚　
デッキ：33　モンスター：1（銀河眼の光子竜）魔法・罠：1　墓地：11　除外：1
ホープ LP6100　手札：3枚
デッキ：33　モンスター：0　魔法・罠：2（エクシーズ・チェンジ・タクティクス）墓地：8　除外：0


☆TURN04


「私のターン、ドローだ。カードの効果とはいえ、ホープ・ザ・ライトニングを易々と超えてくるとはな」
「……あれくらい超えられないようじゃ、あなたに挑もうだなんて思わない」
「……それもそうだな。私は……何もせずにターンエンドだ」
「！？」


遊希 LP3500　手札：2枚　
デッキ：33　モンスター：1（銀河眼の光子竜）魔法・罠：1　墓地：11　除外：1
ホープ LP6100　手札：4枚
デッキ：32　モンスター：0　魔法・罠：2（エクシーズ・チェンジ・タクティクス）墓地：8　除外：0


☆TURN05


（……攻撃力3000の銀河眼の光子竜がいるのに壁モンスターも出さず、魔法・罠カードをセットすらしない？ 嘗められてるのかしら……）
―――あのセットカードが気になるな。

　遊希のことを甘く見ているのか、それとも敢えて自分の身を危険に晒すことで攻撃を誘発しているのか。ただこれまで接してきたホープの言動から考えるとまず後者であろう。
　しかし、あの罠がホープに限らずエクシーズモンスターに強い光子竜を狙ったものであるとすれば、遊希の中にそれを残すという選択肢はない。

（……罠がある。だけど、その罠を見過ごすわけにもいかない……）
「私のターン、ドローよ」

　決闘者には見え見えの罠を敢えて踏み抜く覚悟も必要なのだ。

「自分フィールド上にギャラクシーモンスターが存在する時、このカードは手札から特殊召喚できる。現れなさい、銀河の雷光竜！ そして雷光竜の特殊召喚に成功した時、雷光竜のレベルをフィールドの他のギャラクシーモンスターと同じにすることができるわ！」

銀河の雷光竜 星5→8

「私はレベル8の銀河眼の光子竜と銀河の雷光竜でオーバーレイ！ 2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築、エクシーズ召喚！！ “銀河に舞い踊る白き守護竜よ、優しき光と風で迫る災厄から全てを守り抜け！”飛翔せよ、銀河眼の大気竜！」

　風の銀河眼、銀河の大気竜。攻撃力は大型の銀河眼の中で最も低いが、その分堅い守りの力を誇る。故に相手の戦法や狙いを読めない時にこのモンスターはとても重宝すると言ってよかった。

「バトル、銀河眼の大気竜でダイレクトアタック！ “旋風のアトモスフィア・ストリーム”！！」

銀河眼の大気竜 ATK2500

「相手の直接攻撃宣言時、リバースカードを発動する！」
（攻撃反応……！）
「罠カード“アルゲディの嘶き（いななき）”！」


※アルゲディの嘶き（オリジナルカード）
通常罠
(1):相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。自分の墓地に存在する同じレベルの「希望星」「ZW」と名のついたモンスター2体を表側攻撃表示で特殊召喚し、そのバトルフェイズを終了させる。その後、この効果で特殊召喚したモンスター2体のみを素材として「希望皇ホープ」または「ZW」と名のついたXモンスター1体をX召喚する。
(2):このカードが相手のカードの効果で破壊され、墓地に送られた時に発動できる。このターン、自分が受けるダメージは0になる。


「自分の墓地に存在する同じレベルの希望星またはZW2体を表側攻撃表示で特殊召喚し、バトルフェイズを強制終了させる。蘇れ、希望星 アウストラリス！ 希望星 エスカマリ！」
「っ……攻撃封じか」
「そしてこの効果で特殊召喚に成功したモンスター2体のみを素材として希望皇ホープまたはZWと名のついたエクシーズモンスター1体をエクシーズ召喚する！ 私はレベル4のアウストラリスとエスカマリでオーバーレイ！ 2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築、エクシーズ召喚！ 再臨せよ、No.39 希望皇ホープ！！」

　ホープのフィールドには2体目のNo.39 希望皇ホープが降臨する。よもやNo.のカードが複数枚存在するとは、と遊希は面食らうが精霊皇という立場にある以上その手の固定概念は通用しないと割り切ることにした。

「ホープのオーバーレイユニットになったエスカマリの効果、そしてエクシーズ・チェンジ・タクティクスの効果が発動する」

チェーン2（ホープ）：エクシーズ・チェンジ・タクティクス
チェーン1（ホープ）：希望星 エスカマリ

ホープ LP6100→5600

「ライフを500支払い、私はカードを1枚ドロー。そしてエスカマリの効果でもう1枚ドローだ」
（なんてこと……私のターンなのにエースモンスターをエクシーズ召喚するだけじゃなくて手札まで増やすなんて……）
「……メインフェイズ2に移るわ。銀河眼の大気竜の効果を発動、このカードを守備表示に変更する」

銀河眼の大気竜 DEF3000

「自ら守備表示になることで低い攻撃力を晒さずに済むということか」
「……私はこれで、ターンエンドよ」

　
遊希 LP3500　手札：2枚　
デッキ：32　モンスター：1（銀河眼の大気竜 ORU：2）魔法・罠：1　墓地：11　除外：1
ホープ LP5600　手札：6枚
デッキ：30　モンスター：1（No.39 希望皇ホープ ORU：2）魔法・罠：1（エクシーズ・チェンジ・タクティクス）墓地：7　除外：0