第118話 英雄の記憶　作：こんにゃく

通「…」

キルヴィス「中は結構広いな…迷子になるなよ」

コレット「誰にいっているんだ？一番迷いそうなのは貴様だろうに」

キルヴィス「俺が道に迷う？バカ言うんじゃねぇよ」

コレット「ん？…通」

通「え？な、なに？」

コレット「どうかしたのか？さっきから黙っているじゃないか」

通「い、いやなんでもねぇ」

コレット「？」

通(なんだ…これ…ここを進んでいけば行くほど…変な感覚に囚われる…これは一体…？)

ﾄﾞﾄﾞﾄﾞｯ!!!

通「なっ！？」

キルヴィス「これはなんだ！！？」

コレット「通っ！！手を！！！」

コレットが手を伸ばす、周囲を囲っていた石は突如として動きだし通とコレット達を離す

通「ちっ！考え事をしてたから判断が遅れたっ！！！」

通もまたコレットに手を伸ばす…しかし

通「なっ！！？」ｶﾞｸﾝｯ

通がいた場所に地面がない

通「なん…だと…？」

コレット「通！！！？」

通「うぉぉぉ！！？……」

そのまま通は深い底へと落下していった

コレット「そんなっ…通！！！」

キルヴィス「コレット！今はそうしている場合ではないぞ！！俺達のこの場所も危ない！」

コレット「くっ…通…」

…

通「…っ…こ…ここは…」ｽｯ

通「俺は…確か落ちて…」

通「暗いな…周りがよく見えねぇ…」

ﾎﾞｯﾎﾞｯﾎﾞｯ

通「明かり…火か…」

そこは巨大な闘技場のようになっておりそして特徴的なのは数多の剣が地面に突き刺さっている事だった

そして

ｺﾞｺﾞｺﾞｯ!

通「…何者だお前は」

通の目の前には鎧を着込んだ竜

それは通が使役する龍刃武将のような姿をしていた

鎧龍「我が名はヒスイ…主の右腕である」

通「主だと…？」

ヒスイ「ここにソロモンズがある」ｽｯ

通「それがここの始まりのソロモンズか…」

ヒスイ「我を打ち倒し、手にするがよい」

通「成る程…ソイツは分かりやすくていいなぁ！！！」

ヒスイ・通「デュエル！！！」
LP4000


通「先行は貰う！俺のターン！！」

手札5

通「俺はマジックカード『龍刃収集』を発動！『手札の龍刃カードを１枚墓地に送りデッキからカードを１枚ドローする、そのカードが龍刃カード以外の場合そのカードを墓地に送る』」

手札4

通「俺がドローしたカードは『龍刃武将 鬼道のランマル』…俺はランマルを召喚！！」


鬼道のランマル 
レベル4/炎属性/ドラゴン族
攻撃力1800/守備力1500


通「ランマルの効果発動！『１ターンに１度！墓地の装備魔法１枚を選択し、ランマルに装備する！！』」

通「俺は墓地の『龍刃 クサナギノツルギ』をランマルに装備する！クサナギノツルギは装備モンスターの攻撃力を500ポイントアップさせる！」


鬼道のランマル
攻撃力1800➡2300


通「俺はこれでターンエンド」

手札4

ヒスイ「では…我のターン！！」

手札6

ヒスイ「我は手札から『龍刃武将 双刃のヒスイ』を召喚！」


双刃のヒスイ
レベル4/炎属性/ドラゴン族
攻撃力1800/守備力1500


通「なっ！？龍刃武将だと…！？それにそのモンスター…！！」

ヒスイ「我はヒスイの効果を発動し『召喚に成功した時、手札の装備魔法カードを１枚墓地に送り、デッキから龍刃カードを１枚手札に加える』」

ヒスイ「我はデッキから『龍刃 アルテマアシュラブレード』を手札に加える」

手札5

ヒスイ「そして我は手札のスケール3の『龍刃 センジュブレード』とスケール8の龍刃アルテマアシュラブレードでペンデュラムスケールをセッティング！！！」

通「な…にぃ…！！？ペンデュラム…だと…！！！？」

ヒスイ「これでレベル4から7のモンスターが同時に召喚可能となった…ペンデュラム召喚！」

ヒスイ「現れよ！『龍刃武将 足軽のヒデヨシ』！！」


足軽のヒデヨシ
レベル4/炎属性/ドラゴン族/スケール5
攻撃力1500/守備力1400


ヒスイ「我はフィールドのレベル4のヒスイとヒデヨシでオーバレイ！」

ヒスイ「玉上の宝玉を掲げ、幾戦、幾万の軍勢をひれ伏し、戦いに生きる龍の王！現れよ！！『GD，2 戦龍神 ドラゴン・ナイツ・アガレス』」


戦龍神 ドラゴン・ナイツ・アガレス
ランク4/光属性/ドラゴン/エクシーズ
攻撃力2000/守備力2200


通「ソロモンズ…ソイツが始まりの…」

ヒスイ「ドラゴン・ナイツ・アガレスは『１ターンに１度、オーバレイユニットを１つ使うことでデッキから装備魔法を３枚選択しそのカードをランダムで１枚このカードに装備する事が出来る』」

ヒスイ「我はこの装備カードを３枚選び…そしてその内の１枚を選択…ふむ…」

ヒスイ「我は装備魔法『戦刃 大蛇斬』を装備する」

ヒスイ「選ばれなかった残り2つの装備カードはデッキに戻る…」

ヒスイ「そしてオーバレイユニットとして墓地に送られたヒスイは自身の効果により１ターンに１度、フィールドに特殊召喚される」


ヒスイ
攻撃力1800


ヒスイ「そして特殊召喚されたヒスイをリリースすることで装備魔法、大蛇斬の効果発動！『相手フィールドのモンスター全ての攻撃力を1000下げる！』」


ランマル
攻撃力2300➡1300


ヒスイ「更に戦刃センジュブレード、アルテマアシュラブレードのペンデュラム効果を発動『自分フィールドのモンスターに装備魔法が装備された時、ペンデュラムゾーンのこのカードをそのモンスターに攻撃力500ポイントアップする装備カード扱いで装備する』」


ドラゴン・ナイツ・アガレス
攻撃力2000➡3000


ヒスイ「そしてセンジュブレードは『相手が発動するマジック・トラップの影響を装備モンスターは受けなくなる効果を』アルテマアシュラブレードは『相手が発動するモンスター効果を装備モンスターは受けなくなる効果を』それぞれ保有している」

ヒスイ「完全なる耐性をドラゴン・ナイツ・アガレスは身に付けた…バトルだ！」

ヒスイ「ドラゴン・ナイツ・アガレスでランマルを攻撃！！」


ドラゴン・ナイツ・アガレス
攻撃力3000

⬇

ランマル
攻撃力1300


通「俺は！装備されている戦刃 クサナギノツルギの効果を発動し！ランマルの攻撃力を200ポイント下げることで破壊を無効にする！！」

ランマル
攻撃力1300➡1100

ヒスイ「だがダメージは免れぬ！！」

通「うっぐぁぁぁっ！！！」
LP4000➡2100

ヒスイ「そしてオーバレイユニットとなっている足軽のヒデヨシのモンスター効果により『相手に戦闘ダメージを与えた時、相手の手札をランダムで１枚墓地へ送る』」

通「なにっ！！？」
手札4➡3

ヒスイ「我はカードを１枚セットしてターンエンド」
手札1

通「くっ…」

ヒスイ「…それでこそ我が主、やはり手元を分かたれたとしても己の魂を手にいれていたのですね」

通「？何を言ってる？」

ヒスイ「龍刃武将…我が主の魂のカード達…1度は主の手元を離れたがやはり自分の主を分かっていると言うこと…」

通「何を言ってるって聞いてるんだ！！どういう意味だ！！さっきら主、主って！！」

ヒスイ「…少しばかり手順は違うが…見せてあげよう…主の記憶を」

通「何？」

…

コレット「通…一体何処へ…！！」

キルヴィス「落ちて生きているとするのであれば…下るのが正解だが…」

コレット「キルヴィス！こっちに下る階段があるぞ！」

キルヴィス「よし！なら行くぞ！！」

…



通『ハッ！？こ…ここは…？』

通『どこだ…見慣れない場所だ…』

通がいる場所は先程の遺跡ではない、どこか城のようだった

通『…いや…見慣れない訳じゃない…懐かしささえ感じる…ここは何処だ？』

トウセン『レグリス』

通『！？お前…一騎…！？』

トウセン『…？何を言っているんだレグリス』

通『レグリス…？俺が…？それにお前…』

トウセン『…？どうしたおかしいぞお前』

通『い、いや…なんでもない…』

トウセン『…今回集まって貰ったのは他でもない精霊憑きの事だ』

通『精霊憑き…』

トウセン『…これに関しては全世界に蔓延りつつある…スピカ』

スピカ『それに加えて精霊達の激減…』

アルフレド『後はスレイブリンクだっけ？彼処が全世界に攻撃を仕掛けてきた…と』

シャウロン『面倒なことが多いことで…』

シリウス『他人事ではないぞシャウロン』

ミラ『そうだぞ、これは私達にも一大事だ』

通(…ここにいるのは七賢者…ファラリスの七賢者…つまり俺は今レグリスの記憶の中にいるってことなのか？)

通(あの龍が何かしたのは間違いない…レグリスの記憶を見せてなにがしたい…)

トウセン『…レグリス』

通『？』

トウセン『お前の意見が聞きたい』

通『俺…？俺は…』

通『とにかく元凶を突き止めたい』

トウセン『元凶…』

通『この原因となった事象には必ず裏がある…そしてそれは精霊憑き、スレイブリンクにも繋がりがあると『私』は見ている』

トウセン『そうか…レグリス…』

通『この案件…裏の方は私に任せてくれないか？トウセン』

スピカ『それはつまり…レグリス…貴方一人で？』

通『…』ｺｸｯ

通『私は必ず今回起こった精霊憑きやスレイブリンクの元凶を突き止める…トウセン…その間世界の平和を…頼んだぞ』

トウセン『当然だ…我々に任せてくれ』

通『ああ…』

…

コレット「つぅ…」

キルヴィス「どうした？コレット」

コレット「いや…なんだ…目が…」

キルヴィス「目…？」

コレットの目が薄く輝く

キルヴィス「これは…」

コレット「通…お前に今…何が起きているんだ…？」

キルヴィス「分かるのか？」

コレット「ああ…微かに感じる…通に何かあったと…急がなくては…」

キルヴィス「…ああ」

…

通『…これは…私の記憶なのか…？』

通『この懐かしさ…この感覚…いや…違う…『俺』はレグリスなんかじゃあない』

通『さっきのだって何かの間違いだ…っと…ここは…？』

通『考え事をしていたら見知らぬ場所に…いや最初から見知らぬ場所だったけどさ』

通『ここは…エクセレイドか…』

通『エクセレイド…？なんで俺…この場所を知っている…？』

通『…酷いな…荒れてるってレベルじゃねぇ』

精霊憑き『うぐぁぁぁっ！！！』

通『なっ！！？』

精霊憑き『ぐぉぉぉっ！！！』

少女『きゃぁぁっ！！！』

通『ちぃっ！！』ﾀﾞｯ

ｺﾞｶﾞｧｯ!!

通『うおぉっ！！！』ﾀﾀﾀｯ…

精霊憑き『がっ…か…』ﾄﾞｻｯ

通『君…大丈夫かい？』

少女『あ…ありがとうございます…あっ！れ、レグリス様っ！』

通『様は止めてくれと言っているだろう？…やはりここも精霊憑きが…』

少女『パパも…ママも…みんなやられて…ｸﾞｽｯ』

通『分かっている…私に任せてくれ…私が全てを終わらせて…世界を平和にする…必ずだ』

少女『はい！！』

通『とはいったものの…元凶…ね…手がかりは無し…これでどうやって探せばいいのか…』

通『精霊憑きはますます酷くなっていく…このままいけばエクセレイドだけでなく…全世界が精霊憑きの手に落ちる…』

通『…まてよ…全世界で精霊憑きの現象が起きているとするのであれば…何故スレイブリンクは行動できる…？』

通『全世界というのであればスレイブリンクもまたそうだ…だが奴等は我々を攻撃している…何故そのような事が出来る…』

通『私は何か勘違いをしていたのかもしれない…スレイブリンクと精霊憑きには何かしらの元凶があるとそう考えていた…だがそれは違う』

通『精霊憑きの元凶こそがスレイブリンクだったとすれば…ならば…』ｻﾞｯ

通『行くしかないな…スレイブリンクに…』

…

通「ハッ！？」

ヒスイ「どうだ…主の記憶は…」

通「これが…主の記憶…だと…？ふざけるな…俺は…俺はレグリスなんかじゃあない！！！」

ヒスイ「…我には主の断片的な記憶を見せることしか出来ない…だが主の志だけは覚えている」

通「何…？」

ヒスイ「主は世界のために…生きとし生きる者全てを救おうとしていた…その燃ゆる魂は今もまだ生きていると…我は実感した」

通「…世界の…ため…」

ヒスイ「我には…記憶を見せることしか出来ない…だが主なら思い出すであろう…」

通「思い…出すだと…？」

…

レグリス『…トウセン達に連絡をせずに来てしまったな…』

あの時の私は、トウセンやスピカ達に連絡をせずにスレイブリンクへとやってきていた

理由は心配をかけたくなかった…いや、奴等にこれ以上重荷を背負わせたくなかったからか…

レグリス『これは私がやるべきことだ…アイツらにはアイツらにしか出来ないことを…私には私にしか出来ないことを…』

とはいえ正面からスレイブリンクに一人で立ち向かえばどうなるかなど分かりきっていた

だからこそ

レグリス『目的はスレイブリンクの殲滅ではない…精霊憑きの証拠を見つける…』

人々を精霊憑きにする技術があるならばそれを解除する方法も必ずある…

そうでなければこのような危険な代物を実際に使用する筈がない

もしも自分達自身が精霊憑きになった場合の対象法がないなど愚の骨頂である

レグリス『証拠を…必ず証拠を見つける…！！』

私はスレイブリンクに潜入することに成功した

そこは国というよりは巨大な研究施設のようになっていた

レグリス『あのモニターに映っているものはなんだ…？デキレスト…スピリット…ファラリス…ノーマル…』

レグリス『既にスピリットは閉鎖されているのか…？×印には何の意味がある…』

レグリス『！…あの黒い液体…？は一体…？そもそも液体なのか？…まるで黒いもやのような…』

そしてそこにスレイブリンクの人間が数人やって来た

その黒い液体のような物を注射機に入れる

レグリス『何処かへ持っていくぞ…何処へ持っていく…』

私は後を追いかけた

そして私は信じられないものを見る

レグリス『っ！！？』

男『た、助けてくれ！！な、何をする！！？』ｼﾞﾀﾊﾞﾀｯ

スレイブリンクA『暴れるな…じっとしていろ、おい、そっちをしっかり押さえておけ』

スレイブリンクB『…はい』ｶﾞｼｯ

男『うっ！？うぐぁぁっ！？何を！！？ぎゃぁぁっ！！！』

レグリス『先程の黒い液体を入れた注射を指した…っ！？』

男『うぐぅぅっ！！！』

レグリス『あ、あれは…精霊憑きっ！！まさか…あの黒い液体をっ！！！それにあの男はスレイブリンクの人間ではない…あの独特の服装は…ミラさんの村の人間っ！！』

男『…』ｽｯ

レグリス『！？精霊憑きが…静かになった…！？』

スレイブリンク『…ほう』

『どうやら実験は成功したようだな？』

レグリス『もう一人…誰か来た…あれは誰だ…？ここからではよく見えない…』

スレイブリンク『はい…この精霊憑きは成功…我々の簡単な命令ならば受け付けるでしょう』

『…いいね…なら早速やってもらおうかな』

スレイブリンク『…何を？』

『おいおい、わざわざこの男を連れてきた理由を考えればすぐ分かるだろうが…コイツをミラの所へ送りつけんだよぉ』

レグリス『なん…だと…？』

『そして…あわよくば…コスモアイズ…奴を利用する…くくくっ…この世界は混沌と深淵に包まれる…その日は近いってなぁ…』

レグリス『くっ！！！』

私はその場を去った

レグリス『今ここで飛び出せば…全てが無意味になる…！！今は耐えろ…そして必ず精霊憑きを解除する方法を見つけ出すっ！！』

ﾀｯﾀｯﾀ…

私は走った…そしてある場所へとたどり着く

レグリス『…ここは…』

そこは中枢部のように思えた、様々な資料が目の前に置かれている

レグリス『ここに…もしかしたらあるかもしれない！！』

私は必死になって探した、そして

レグリス『…これは…なんだ、ファラリス…？なっ！？』

レグリス『精霊憑きは…本来闇に抗う為に精霊達と共存することで抑えるもの…しかし精霊世界とデキレストの扉を封じることで精霊の供給を無くしファラリスの力をデキレストの人間に加えることで発症する…』

レグリス『ファラリスとデキレスト…本来交わることのない世界…それが交わった時に起こる現象…』

レグリス『だがしかし…今はまだデキレストとファラリスは交わらない…よって人工的に…精霊憑きを増やす…だと！？』

私は怒りに囚われた

レグリス『そんな事のために…人々を利用しようと言うのか…スレイブリンク！！！』

レグリス『私は…この世界を守る…この世界に生きる者達を守る！！』

レグリス『その為に私は全てを尽くそう！！！』

…

通「…」

ヒスイ「…我が提供できる記憶はここまで…これよりは主の心の奥底…我でさえ手を出すことはできない…」

通「…」

ヒスイ「この後、主は死にそしてファラリスへと転生を果たす…その過程は我には分からない…しかし」

通「始まりのソロモンズを渡せ…ヒスイ」

ヒスイ「！！」

通「私は…守ることは出来なかった、世界を…民を…精霊憑きから守ることはな…」

ヒスイ「…主」

通「だからこそ誓ったのだ、ファラリスに転生した時！今度こそ民を世界を守り抜くと！！ファラリスでは私を信じそして共に力尽きた者達がいる！！その者達を守り抜くと誓った！！」

通「その為ならどのような犠牲をも払うと…数千年前から誓っている…！！」

コレット「はぁ…はぁ…」

キルヴィス「こ、ここが最下層のようだぞ！！」

コレット「！あ、あれを見ろ！！」

キルヴィス「ん？あそこにいるのは！！」

コレット「通！！！」

通「…」

コレット「通！！無事だったのだな！」

通「ああ…」

コレット「それに…ソイツは何者だ？ファラリスか？」

通「いや違う…コイツは始まりのソロモンズを守る番人…ファラリスではない」

コレット「そ、そうか…通？」

通「…ヒスイ…何故お前はここにいる？」

ヒスイ「我は主に頼まれエクセレイドへと送られた…そして我はエナ殿に選ばれ…この遺跡の番人となった」

通「エナ…彼女が…」

通「それに…私がエクセレイドへデッキを送るように頼んだ…？…記憶がない…曖昧だ」

コレット「通！一体何の話をしている！！さっさとその番人とやらを倒し始まりのソロモンズの回収を！」

キルヴィス「…通…お前…」

通「ああ、そうだったな…ヒスイ…話はこれで終わりだデュエルを続けるぞ」

ヒスイ「我はエナ殿に頼まれた…主の記憶を呼び覚ますことで世界が救われると」

通「何？」

ヒスイ「我に出来ることはここまで…後は主と共に生きた者達の仕事…」

通「…何のことだかさっぱりだな…ヒスイ…私には始まりのソロモンズが必要だ…遠慮なくいかせて貰うぞ」

通「私のターン！！」

手札4

通「私は手札から『龍刃知将 カンベイ』を特殊召喚！」


カンベイ
レベル5/炎属性/ドラゴン族
攻撃力1000/守備力1000


通「カンベイは『フィールドに龍刃武将が存在する時、手札から特殊召喚できる』そして…装備魔法クサナギノツルギの効果を発動し『装備モンスターの攻撃力を0にすることでそのモンスターのレベルを1つ上げる』！」


ランマル
攻撃力1100➡0
レベル4➡5


コレット「来たっ！通のいつものコンボだ！！」

キルヴィス「…」

通「私はレベル5のカンベイとランマルでオーバレイ！！」

通「六点の門をくぐり抜け、数多の戦場に降り立つ龍の王、今降臨せよ！エクシーズ召喚！！現れよ！『龍刃武将　ノブナガ』！！！」


龍刃武将　ノブナガ

ランク5/炎属性/ドラゴン族
攻撃力2600/守備力2000


コレット「通の切り札！ノブナガだ！！」

通「そしてノブナガのオーバレイユニットを１つ使い『墓地の龍刃武将１体を装備カード扱いで装備し装備したモンスターの攻撃力分ノブナガの攻撃力をアップさせる』」

通「私は墓地の『龍刃武将 欲狸のイエヤス』を装備する」


欲狸のイエヤス
レベル4/炎属性/ドラゴン族
攻撃力1200/守備力500


ノブナガ
攻撃力2600➡3800


ヒスイ「あれは…足軽のヒデヨシで墓地に送ったカード…」

通「私はスケール6の『戦刃 スサノオノヒトタチ』をセット！！」

コレット「なっ！！？ぺ、ペンデュラム！！？」

キルヴィス「通がペンデュラムだと！？」

通「そして戦刃 スサノオノヒトタチのペンデュラム効果発動！『１ターンに１度、自分フィールドの龍刃武将エクシーズモンスター1体を選択しランクの１つ高い龍刃武将モンスターにランクアップさせる！！』」

コレット「さらに…ランクアップ…だと…！？」

キルヴィス「ランクアップペンデュラム…！？」

通「龍の上に立ち、我が魂の雄叫び響かせ、英雄の血潮を受け継ぐ龍の王…紅蓮の炎を巻き上げ現れよ！！ランクアップエクシーズチェンジ！！！ランク6！！！」

ｶﾞｺﾝｯ!!

ノブナガの鎧が次々と落ちていくそしてノブナガの体が炎に包まれると新たなノブナガが姿を現す

通「『龍刃武将 第六点覇王龍 ノブナガ』！！！」


第六点覇王龍 ノブナガ
ランク6/炎属性/ドラゴン族/エクシーズ
攻撃力3000/守備力2500

漆黒と紅蓮の鎧を身に纏う、真の姿を取り戻したノブナガ

コレット「な…なんだそれは…通！！」

通「…私は通ではない」

コレット「…え？」

通「私の名はレグリス…レグリス・フォン・シファー…ファラリスだ！」

…

続く


次回

コレット「どういうことだ通！！説明をしろ！！」

レグリス「説明は不要…私は自分がなんだったのかを思い出しただけだ」

コレット「認めん…認めんからな！通！！！私は！！」

一騎「次回『英雄の帰還』一気に駆け上がれ！！」