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シンクロ覚醒!!part1 作:ウィンは俺の嫁
『氷結界』の軍勢と対峙したワームの群れ、先鋒と思わしき「アポカリプス」は真っ先に正面に見えた一人の騎士を狙った、原住民なみの大きさの胴体から伸ばした触手で彼をしとめようとする。
しかし「アポカリプス」が伸ばした触手は彼に触れた瞬間、触手は薄切りウインナーの如く輪切りになった。
そして次の瞬間には胴体が切断され、紫色の体液が噴出した。
その騎士は、氷のような質感の鎧に身を包んでいた。しかし周りの騎士とは一風違った形であり、その模様は鳥獣族の羽ようにも見えた。
不意に彼に御庭番が声をかけた。
「そんな装備で大丈夫か?」
「…、なにがいいたい?」
「いやぁ、なにってその言葉のままだよ、正体不明の敵とやりあう割には軽装備に見えたもんだから。」
「大丈夫だ、問題ない。」
「そういって敵に敗れた勇者いるけどな…。」
「神話上の話だろう?俺なら大丈夫だ。さっきのワームだって大した力があるようには思えない。恐らくこいつら自体大したことはないだろう。」
「普段は慎重なお前にしては随分と過小評価しているな、確証でもあるのか?」
「さぁな、やってみないとわからんだろう。」
ワームが突撃を開始すると、彼は剣を構えた。氷の結晶のように広がった両刃の剣だ。
御庭番を始め、他の面々も戦闘態勢に入る。
彼はこの戦いで負けるつもりは一切なかった、いや負けてはいけない。
ここで兄者に示すのだ…、俺は決して弱者ではないと…。
そう心の中で呟いた彼は握る剣を強く握りしめた。
「この戦、真の敵は兄者だ。」
この大陸では長らく戦争が続いていた。各部族が大陸の覇権を巡り、争っていた。
もういつから続くのか、何故戦争に発展したのかは昔話のように語られるレベルのことで真実を知る者はとある森の奥地に住まうもののみになったとも言われている。
各部族は大雑把に分けると四つの派閥に分類された。
その四つの派閥は「属性」とも呼ばれ、その属性ごとに特徴や生息圏があった。
それは太古の昔に定められたとも言われている。
そんな中、突如出現した『ワーム』という存在は、原住民からしてみれば奇怪極まりない存在であった。
四つの属性いずれにも当てはまらず、意思の疎通も不可。
体は粘液がまとわりついており、見た目も中身も意味☆不明であったのだ。
そのワームは主要四部族、『氷結界』、『霞の谷』、『フレムベル』、『X-セイバー』に対して同時に攻撃を開始した。
ワームを共通の敵と認識した四部族は電撃的な速度で休戦協定を結び、今に至る。
「バルサス」は彼を一番の驚異判断したのか、集団で彼に襲いかかった。
腕を複数持つ個体であるが、その腕の使い方は相手を殴る、といったことしかできないようでワームの知能の低さが露呈する。
「バルサス」は何度も彼に殴りかかるが、その四本の腕もあっという間に切り落とされてしまった。
そこに御庭番が胴体を刀で一刺し、紫の体液を吹き出しながら「バルサス」は沈黙した。
刀を構えたまま御庭番が呟く。
「たっく、なんだってお前ばっかり狙われるんだ?こっちにも仕事をよこせってんだ。」
「フッ、知性が中途半端にあるせいで判断ミスをしているんだろう。俺に一騎打ちを射掛けても勝てるはずがなかろうに…。」
「お前って結構ナルシストだな…。」
「本当、貴様は変わらんな。ブリザードウォリアー。」
やけに高圧的な声が聞こえてきた。
「兄者、なぜここにいるのだ?お前の持ち場はもっと後方だろ?」
「ふん、お前が最前線で守り切れるとは到底思えなかったのでな、援護に来てやっただけだ。」
「わからないな、あんな低級俺一人で十分だ。いい加減俺を見くびるのはやめてもらいたい。」
「事実を言ったまでだ、お前も本当の父親のようにむざむざ戦死することのないようにな。」
実のところ、ブリザードウォリアーは氷結界出身ではない。
かつて氷結界の付近に存在していた部族の子どもであった。
しかし彼が幼いうちにその部族は滅び、当時氷結界の軍事を仕切っていた男の家に引き取られた。彼の兄者ことロイヤルナイトはこの家の実子であった…。
彼はそんな昔のことを思い返していた…。
しかし「アポカリプス」が伸ばした触手は彼に触れた瞬間、触手は薄切りウインナーの如く輪切りになった。
そして次の瞬間には胴体が切断され、紫色の体液が噴出した。
その騎士は、氷のような質感の鎧に身を包んでいた。しかし周りの騎士とは一風違った形であり、その模様は鳥獣族の羽ようにも見えた。
不意に彼に御庭番が声をかけた。
「そんな装備で大丈夫か?」
「…、なにがいいたい?」
「いやぁ、なにってその言葉のままだよ、正体不明の敵とやりあう割には軽装備に見えたもんだから。」
「大丈夫だ、問題ない。」
「そういって敵に敗れた勇者いるけどな…。」
「神話上の話だろう?俺なら大丈夫だ。さっきのワームだって大した力があるようには思えない。恐らくこいつら自体大したことはないだろう。」
「普段は慎重なお前にしては随分と過小評価しているな、確証でもあるのか?」
「さぁな、やってみないとわからんだろう。」
ワームが突撃を開始すると、彼は剣を構えた。氷の結晶のように広がった両刃の剣だ。
御庭番を始め、他の面々も戦闘態勢に入る。
彼はこの戦いで負けるつもりは一切なかった、いや負けてはいけない。
ここで兄者に示すのだ…、俺は決して弱者ではないと…。
そう心の中で呟いた彼は握る剣を強く握りしめた。
「この戦、真の敵は兄者だ。」
この大陸では長らく戦争が続いていた。各部族が大陸の覇権を巡り、争っていた。
もういつから続くのか、何故戦争に発展したのかは昔話のように語られるレベルのことで真実を知る者はとある森の奥地に住まうもののみになったとも言われている。
各部族は大雑把に分けると四つの派閥に分類された。
その四つの派閥は「属性」とも呼ばれ、その属性ごとに特徴や生息圏があった。
それは太古の昔に定められたとも言われている。
そんな中、突如出現した『ワーム』という存在は、原住民からしてみれば奇怪極まりない存在であった。
四つの属性いずれにも当てはまらず、意思の疎通も不可。
体は粘液がまとわりついており、見た目も中身も意味☆不明であったのだ。
そのワームは主要四部族、『氷結界』、『霞の谷』、『フレムベル』、『X-セイバー』に対して同時に攻撃を開始した。
ワームを共通の敵と認識した四部族は電撃的な速度で休戦協定を結び、今に至る。
「バルサス」は彼を一番の驚異判断したのか、集団で彼に襲いかかった。
腕を複数持つ個体であるが、その腕の使い方は相手を殴る、といったことしかできないようでワームの知能の低さが露呈する。
「バルサス」は何度も彼に殴りかかるが、その四本の腕もあっという間に切り落とされてしまった。
そこに御庭番が胴体を刀で一刺し、紫の体液を吹き出しながら「バルサス」は沈黙した。
刀を構えたまま御庭番が呟く。
「たっく、なんだってお前ばっかり狙われるんだ?こっちにも仕事をよこせってんだ。」
「フッ、知性が中途半端にあるせいで判断ミスをしているんだろう。俺に一騎打ちを射掛けても勝てるはずがなかろうに…。」
「お前って結構ナルシストだな…。」
「本当、貴様は変わらんな。ブリザードウォリアー。」
やけに高圧的な声が聞こえてきた。
「兄者、なぜここにいるのだ?お前の持ち場はもっと後方だろ?」
「ふん、お前が最前線で守り切れるとは到底思えなかったのでな、援護に来てやっただけだ。」
「わからないな、あんな低級俺一人で十分だ。いい加減俺を見くびるのはやめてもらいたい。」
「事実を言ったまでだ、お前も本当の父親のようにむざむざ戦死することのないようにな。」
実のところ、ブリザードウォリアーは氷結界出身ではない。
かつて氷結界の付近に存在していた部族の子どもであった。
しかし彼が幼いうちにその部族は滅び、当時氷結界の軍事を仕切っていた男の家に引き取られた。彼の兄者ことロイヤルナイトはこの家の実子であった…。
彼はそんな昔のことを思い返していた…。
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