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第伍話 何も知らない星 作:ヨッハン
「お前、『サイコデュエリスト』は知っているか?」
クローナはこう切り出した。
「ああ、十六夜 アキとかディヴァインとかだろう。」
俺は多少楽になったためベンチから立って、クローナと話を始めた。
「わかっているならいいさ。」
「サイコデュエリストがどうしたのか?」
「サイコデュエリストみたいな能力者が他にもいてもおかしくないだろう?」
「どういう意味だ?」
「まぁ見ていなよ。」
そういうと彼は手を何も無い場所にかざした。
そして、その方角に一歩踏み入れる。
その瞬間、クローナは消えてしまった。
なにが起きたんだ!?
「こっちだよ!きゃっきゃっきゃ。」
クローナはあの木の上にいた。
「これが『パッチワーク』さ。」
「「パッチワーク!?」」
思わず伊弉波さんと声が合わさってしまった。
「そう、空間と空間をつなぎ合わせる能力。それがパッチワーク。」
「君はその能力を自由に使えるのか。」
「実は君にも能力がある。」
「嘘付け。」俺は生きているうちにそんな能力使ったこと無い。恐らく死んでも使えない。パッチワーク?何回、遅刻を回避できたのだろう。(久し振りに学生っぽい事考えたな・・・。)
「きゃっきゃっきゃ。面白い反応だよ。」
「嘘じゃないのか?」
「君の能力は『クリエーター』だ。」
・・・少し考えて。
「光属性、雷族。レベルは8で攻撃力2300、守備力3000。」
「それは『創世神』(ザ・クリエーター)」
「どんな能力なのだ?」
「新たなカードを生み出す能力だよ。きゃっきゃっきゃ。」
え??
もっと便利な能力じゃないの!?
テレポートとか、目からビームとか、透明人間とか・・・。
「おい!クローナ!!なにやっているのだ!!」
「げげっ!!」
俺の動揺を一時停止にさせたのはイェーガーの声だった。
どうやらクローナは無断でここに着たようだ。
「じゃ、じゃあな『クリエーター』!!」
そう言うとクローナは空中に一歩、歩き出して消えた。
「おい!待ちなさい!!」
イェーガーは来た道を再び走り始めた。
忙しい人だ・・・。
「で、あんた。どうするの?」
伊弉波さんだ。
「そうですね・・・。どこか泊まるところを探さないと。」
「あんた、お金持っているの?」
確かに、俺は一文無しだ。
「家に泊まれば?」
「え?いやぁご冗談を。」
「いいのよ、ほんのちょっとなら良いわよ。」
「けどお姉さんがいるじゃないですか。」
「ふふふ、じゃよろしくね。居候。」
なんだか顔が悪魔のように見えたのは気のせいだろうか。
「入っていいわよ。」
外で待たされてから約20分。入室を許可された。
部屋の中は最初とほぼ同じ。だが、なんだか狭く感じる。本棚が動かされていた。
「この中よ。」
「本棚の中?」
伊弉波さんは本棚を左に押した。すると・・・。
「おおっ。」思わず感嘆の声を漏らしてしまった。
本棚は部屋の端にある。今、本棚は角を囲むように組んであり。中に一畳半ほどの空間があった。ちなみに、伊弉波さんの部屋(居間?)は七畳半、結構貰った。
「ちなみに家賃は月・・・。」
と、伊弉波さんは電卓を叩く。え!?
「家賃払うんですか?」
「あたり前でしょ!」
「鬼だ!あなたは鬼だ!!」
「伊弉波は神の名前よ!!鬼ではないわ!」
しかし、ここ以外に泊まるところはない。バイトやら仕事しなきゃいけない。日本の法律では平気だったが・・・。
「伊弉波さん・・・。俺、この世界で身分証明する物ないですよ!仕事出来ないじゃないですか。」
「偽造すれば?」
「出来るかぁっ!!」
「まぁ出来ないけど奴らが用意しているんじゃない?」
「奴ら?」
「クローナとイェーガーの事よ。」
確かにあの二人ならやれそうだ。
「ということで、月一万円でどう?」
安い物だ。だが仕事先がない。
「わかりました。」
「契約成立ね。はいサイン。」
こういう時ちゃんと読まなければいけない。知っている。だが今日は疲れ・・・?
伊弉波さんの顔が信じられないほどに、にやりとしている。
契約書を再チェックしよう。
ふむふむ、問題は無い?本当に?最後の力を振り絞って集中して読む。
「伊弉波さん、これの文は?」
そこには、『伊弉波 秋奈が憂鬱だった際、デュエルしなければならない。』とあった。
「何か?」
「いいえ、何でもないです。」
これ以上何か言っても無駄のような気がする。俺はサインをして、部屋の中に入った。
「WSGPか。」
ふと、クローナに言われたことを思い出し、呟いた。
次回予告
「在りやがった。」
「ライディングデュエル!アクセラレーション!!」
「打ち砕け!」
次回『加速する星』
「家賃滞納?」
クローナはこう切り出した。
「ああ、十六夜 アキとかディヴァインとかだろう。」
俺は多少楽になったためベンチから立って、クローナと話を始めた。
「わかっているならいいさ。」
「サイコデュエリストがどうしたのか?」
「サイコデュエリストみたいな能力者が他にもいてもおかしくないだろう?」
「どういう意味だ?」
「まぁ見ていなよ。」
そういうと彼は手を何も無い場所にかざした。
そして、その方角に一歩踏み入れる。
その瞬間、クローナは消えてしまった。
なにが起きたんだ!?
「こっちだよ!きゃっきゃっきゃ。」
クローナはあの木の上にいた。
「これが『パッチワーク』さ。」
「「パッチワーク!?」」
思わず伊弉波さんと声が合わさってしまった。
「そう、空間と空間をつなぎ合わせる能力。それがパッチワーク。」
「君はその能力を自由に使えるのか。」
「実は君にも能力がある。」
「嘘付け。」俺は生きているうちにそんな能力使ったこと無い。恐らく死んでも使えない。パッチワーク?何回、遅刻を回避できたのだろう。(久し振りに学生っぽい事考えたな・・・。)
「きゃっきゃっきゃ。面白い反応だよ。」
「嘘じゃないのか?」
「君の能力は『クリエーター』だ。」
・・・少し考えて。
「光属性、雷族。レベルは8で攻撃力2300、守備力3000。」
「それは『創世神』(ザ・クリエーター)」
「どんな能力なのだ?」
「新たなカードを生み出す能力だよ。きゃっきゃっきゃ。」
え??
もっと便利な能力じゃないの!?
テレポートとか、目からビームとか、透明人間とか・・・。
「おい!クローナ!!なにやっているのだ!!」
「げげっ!!」
俺の動揺を一時停止にさせたのはイェーガーの声だった。
どうやらクローナは無断でここに着たようだ。
「じゃ、じゃあな『クリエーター』!!」
そう言うとクローナは空中に一歩、歩き出して消えた。
「おい!待ちなさい!!」
イェーガーは来た道を再び走り始めた。
忙しい人だ・・・。
「で、あんた。どうするの?」
伊弉波さんだ。
「そうですね・・・。どこか泊まるところを探さないと。」
「あんた、お金持っているの?」
確かに、俺は一文無しだ。
「家に泊まれば?」
「え?いやぁご冗談を。」
「いいのよ、ほんのちょっとなら良いわよ。」
「けどお姉さんがいるじゃないですか。」
「ふふふ、じゃよろしくね。居候。」
なんだか顔が悪魔のように見えたのは気のせいだろうか。
「入っていいわよ。」
外で待たされてから約20分。入室を許可された。
部屋の中は最初とほぼ同じ。だが、なんだか狭く感じる。本棚が動かされていた。
「この中よ。」
「本棚の中?」
伊弉波さんは本棚を左に押した。すると・・・。
「おおっ。」思わず感嘆の声を漏らしてしまった。
本棚は部屋の端にある。今、本棚は角を囲むように組んであり。中に一畳半ほどの空間があった。ちなみに、伊弉波さんの部屋(居間?)は七畳半、結構貰った。
「ちなみに家賃は月・・・。」
と、伊弉波さんは電卓を叩く。え!?
「家賃払うんですか?」
「あたり前でしょ!」
「鬼だ!あなたは鬼だ!!」
「伊弉波は神の名前よ!!鬼ではないわ!」
しかし、ここ以外に泊まるところはない。バイトやら仕事しなきゃいけない。日本の法律では平気だったが・・・。
「伊弉波さん・・・。俺、この世界で身分証明する物ないですよ!仕事出来ないじゃないですか。」
「偽造すれば?」
「出来るかぁっ!!」
「まぁ出来ないけど奴らが用意しているんじゃない?」
「奴ら?」
「クローナとイェーガーの事よ。」
確かにあの二人ならやれそうだ。
「ということで、月一万円でどう?」
安い物だ。だが仕事先がない。
「わかりました。」
「契約成立ね。はいサイン。」
こういう時ちゃんと読まなければいけない。知っている。だが今日は疲れ・・・?
伊弉波さんの顔が信じられないほどに、にやりとしている。
契約書を再チェックしよう。
ふむふむ、問題は無い?本当に?最後の力を振り絞って集中して読む。
「伊弉波さん、これの文は?」
そこには、『伊弉波 秋奈が憂鬱だった際、デュエルしなければならない。』とあった。
「何か?」
「いいえ、何でもないです。」
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「WSGPか。」
ふと、クローナに言われたことを思い出し、呟いた。
次回予告
「在りやがった。」
「ライディングデュエル!アクセラレーション!!」
「打ち砕け!」
次回『加速する星』
「家賃滞納?」
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