第9話:雷撃の如く　作：ドクダミ2号

いつからだろう。私が泣かなくなったのは。もう……覚えていない。でも１つだけ……自分の事でわかってることはある。それは………私はあの人に会いたいという気持ち………。

ーーー

「「デュエル！！」」

雷 LP4000

見張りLP4000

櫻と六花を助けるために、デュエルを引き受けた雷。しかし彼にとって少々やりにくいデュエルになった。人を助けるためとは言え、こんな恐ろしい相手とデュエルしなければならないのだから。

「先攻は俺から行くぜ！俺のターン！俺は手札からBF－黒槍のブラストを召喚！」
「…！ブラックフェザー！」
「更に俺は手札から、黒槍のブラストを特殊召喚！そして、疾風のゲイルを特殊召喚！」

ブラックフェザー、一昔前は大暴れしていた。今も他の強いデッキと変わりないぐらいの強さを誇るデッキである。

「行くぜ、シンクロ召喚だ！俺はレベル4黒槍のブラストにレベル3疾風のゲイルをチューニング！来い！BF－アーマードウィング！」

戦闘ダメージを受けなくなるアーマードウィングは文字通り、装甲に見えてくる。先攻で出されたのは少しキツイところだった。

「俺はカードを伏せてターンエンド！」

伏せたカードは一体何か、それさえ分かればこっちも動きやすいのだが………。

「俺のターン！ドロー！」

あれこれ考えていても仕方が無い。ここはまずアーマードウィングを倒す事から考えよう。……とは言っても、アーマードウィングは戦闘では破壊されないのだが。

「俺は手札から、雷の稲光を発動！」

雷の稲光
通常魔法
このカードは1ターンに1度しか使用できない。①:デッキから「ライジング」モンスター一体を墓地に送り発動する。手札のライジングモンスター一体を墓地に送りデッキから「ライジング」モンスターを一体手札に加える。

「俺はこの効果で、デッキからライジング・ブラストと手札からライジング・ティータを墓地に送り、デッキからライジング・ヘルダイバーを手札に加える！そして手札からライジング・ヘルダイバーの効果発動！」

ライジング・ヘルダイバー
効果モンスター/星5
2100/1000
①:墓地に「ライジング」モンスターが2体以上いる場合手札から発動できる。このカードを除外し、墓地に存在する「ライジング」モンスターを一体特殊召喚する。②:このカードは相手フィールドにモンスターが存在し、自分フィールドにモンスターが存在しない場合、手札から特殊召喚できる。

「俺は手札からライジング・ヘルダイバーを除外し、墓地のライジング・ティータを特殊召喚！」

ライジング・ティータ
効果モンスター/星6
2600/1200
①:このカードが攻撃する時、相手は魔法・罠を発動できない。②:このカードが「ライジング」カードの効果で特殊召喚された時、発動する。相手フィールドのモンスター一体をデッキに戻す。

「俺はティータの効果でお前のアーマードウィングをエクストラデッキに戻す！」

雷を纏った少女は、その雷をアーマードウィングへ飛ばす。アーマードウィングはその雷を嫌がったのか………、その場から離れていってしまった。

「何だと！？」
「まだまだ行くぞ！俺は墓地のライジング・ブラストの効果発動！」

ライジング・ブラスト
効果モンスター/星7
2800/1000
①:自分フィールドに「ライジング」モンスターが存在する場合、発動できる。墓地のこのカードを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したこのカードは、このターン攻撃できない。②:このカードの特殊召喚に成功した時、発動できる。デッキから「ライジング」モンスターを手札に加える。

「俺は墓地のライジング・ブラストを特殊召喚！更に俺はブラストの効果を発動する！デッキからライジング・サンダーバードを手札に加える！」

雷の使うライジングデッキは、その殆どが上級以上の光属性、雷族モンスターで構成されている。しかし、サポートカードによる展開術を得意としており、高火力のモンスターがポンポンと出てくるのが特徴的である。

「俺は更に、手札に加えたライジング・サンダーバードの効果を発動！」

ライジング・サンダーバード
効果モンスター/星6
2200/1000
①:このカードが「ライジング」カードの効果で手札に加えられた時に発動できる。手札のこのカードを特殊召喚する。②:このカードがフィールドから墓地に送られた時発動できる。手札を1枚捨て、墓地から特殊召喚する事ができる。

「………どんどん湧いて出てきやがる。」
「まだ止まらないぞ！手札のライジング・バスターの効果発動！」

ライジング・バスター
効果モンスター/星7
2700/1500
①:自分手札からレベル6以上のライジングモンスターが特殊召喚された場合発動できる。手札のこのカードを特殊召喚する。この効果で特殊召喚した場合、このカードはこのターン攻撃できない。③:このカードをリリースして発動する。相手フィールドのモンスター一体を破壊する。

「凄い……これが雷くんの………ライジングデッキ！」
「……確かに凄いな。一瞬の内に俺のアーマードウィングをバウンドした上に、高火力モンスターが4体も出てきやがった。」
「行くぞ！ライジング・ティータ！ダイレクトアタック！ボルテックス・ブレイド！」

見張りLP4000→1400

雷を纏った少女は、見張りに近づき剣状の雷で切り裂いた。

「ち…！」

このまま、サンダーバードの攻撃が通れば雷の勝ちであるが………。

「行け、サンダーバード！ダイレクトアタックだ！サンダードリル！！」
「リバースカードオープン！トラップ、聖なるバリアミラーフォースを発動！」

世の中、そんな上手く事は運ばない。サンダーバード含む、4体のライジングモンスター達は一斉に消え去ってしまった。

「ここで……だと！？く！ターンエンド！」
「よっしゃ俺のターン！ドロー！俺は手札から闇の誘惑発動！俺はデッキから2枚ドローだ！……そして闇属性のモンスターを捨てるぜ。俺は大旆のヴァーユを捨てるぜ。」

ドローをした事により、見張りの手札は更にアドバンテージを稼いだ。少しまずい状況になった。

「俺は手札から黒い旋風を発動！そして蒼炎のシュラを召喚！効果でそよ風のブリーズを手札に加える。そして効果で特殊召喚！」
(レベル4と3のチューナー………またシンクロ召喚か……！)

またアーマードウィングが出るのか。雷はそう思っていた。しかし………

「行くぞ、シンクロ召喚！BFT－漆黒のホーク・ジョー！」

出てきたのは見たこともないカード。BFTと言う聞いたこともないカード群を出され戸惑う雷。

「ブラックフェザーテイマー！？何だよそれ！！」
「かっかっか！これが俺たちの力って奴よ………！さぁバトル！行け、ホーク・ジョー！ダイレクトアタック！」

ホーク・ジョーのダイレクトアタックが決まり、雷は大きく吹き飛ばされる。

「ぎゃああ！！」

雷LP4000→1400

「ターンエンド！」
「嘘だろ……！く！俺の……ターン！」

次回へ続く