第97話 ソロモンズの化身　作：こんにゃく

それぞれLP4000

一騎「行くぜ！俺のターンからだ！！」

クーデリカ「い、一騎？大丈夫？」

一騎「ん？ああ、任せておけ、最初の守りは俺が固めてやる！！」

マイアス「ほう」

一騎「俺のターン！」
手札5

一騎「…俺はスケール3の『Ｃ・（チェンジ）ロック・マン』とスケール7の『Ｃ・（チェンジ） ジャンク・スペルマ』でペンデュラムスケールをセッティング！」

岩石の戦士と鉄の破片が頭に張り付いた魔術師のような物が頭上高く上がっていく

一騎「これでレベル4から6のモンスターが同時に召喚可能！！開け！！異世界の扉！！！現れよ！！俺のモンスター！！レベル5！！『Ｃ・（チェンジ） ジャンク・マスター』！！」


ジャンク・マスター
レベル5/地属性/機械族/スケール3
攻撃力1900/守備力2200


両腕を大きく広げ全てを征する屑鉄の戦士

一騎「…俺はこれでターンエンド！」
手札2

マイアス「…ペンデュラム」

…


ファラリス世界

そこはファラリス世界でも特別な場所

玉座の間の奥の奥、赤い岩場で囲まれた場所にフードを被った男女の姿があった

名前を男はトウセンそして女はスピカという

トウセン「大丈夫か？スピカ」

スピカはペタリと地面に座れこみ気分を悪そうにしている

スピカ「セン…」

トウセン「あまり無理するなと言っているだろう？」

スピカ「ええ…平気よ、大丈夫だから」

トウセン「お前はあまりこの計画には賛同していないんだ…」

スピカ「いえ…それでもやらなければならないのよ…私達はそれは貴方が一番わかっているでしょう？」

トウセン「スピカ…」

トウセンがスピカを抱き締める。

スピカ「私は貴方に従います…どんなことがあっても」

トウセン「…ああ、その通りだ」

スピカ「それよりも貴方…これ」

トウセンそしてスピカの目の前には遊姫、一騎、通の姿が映っている

トウセン「これは…」

スピカ「ええ…この子達はもしかしたら…」

トウセン「…」

ジッとトウセンはその画面を見つめる

トウセン「それだけではない、コイツらの殆どが『眼』を持っている」

それは一騎達の傍らにいるシンクリス四王女の事だ

スピカ「つまりこの中には…私達の…」

トウセン「ああ、そして…」

トウセンが凝視するのは

トウセン「一騎…か」

…


マイアス「では…俺のターンということだぁ、俺のターン」

手札6

マイアス「…俺はカードを5枚セットしてターンエンド」

手札1

一騎「手札を5枚も！？」

クーデリカ「…何か仕掛けて来る気だね」

マイアス「さぁ、お次はシンクリスの王女様、あなたの番だぁ」

クーデリカ「分かってるよ！」

一騎「クーデリカ…」

クーデリカ「うん、分かってるよ一騎、大丈夫、あたしがなんとかしたげる」

クーデリカ「それに前はあたし何も出来なかったもん…だから今回はあたしが一騎を助ける番だよ」

一騎「前…」

それは以前、一騎とクーデリカが異次元の狭間に落ちた時、深淵の神であるアビスとの戦闘ではクーデリカは負傷していたため何もできなかった

その事を悔いているのであろう

だからこそこのタッグデュエルはクーデリカにとって最高の舞台なのだ

クーデリカ「さぁ恩返しするよ！あたしのターン！」

手札6

クーデリカ「このタッグデュエルではあたしと一騎のフィールドは共有…つまりペンデュラム召喚できる！」

クーデリカ「一騎！借りるよ！ペンデュラム召喚！！現れて！レベル5！『破面道化師（アランカルクラウン） プニッシャー・レントロ』！『破面道化師（アランカルクラウン） スニッシャー・レントロ』！！」


プニッシャー・レントロ
レベル5/闇属性/悪魔族/スケール2
攻撃力1900/守備力1000


スニッシャー・レントロ
レベル5/闇属性/悪魔族/スケール6
攻撃力1800/守備力1000


２体共にクーデリカのような見た目をした女の子のピエロが出現する

クーデリカ「そして！この２体のモンスターの効果を発動！『手札からペンデュラム召喚に成功した時、この２体はそれぞれマジック・トラップカードを１枚破壊できる』！！」

クーデリカ「これでその2枚のカードは破壊だよ！」

ﾄﾞﾝｯﾄﾞﾝｯ!!マイアスの2枚のカードがハートのビームで弾け飛ぶ

一騎「よしっ！いいぞ！！」

クーデリカ「まだだよあたしはフィールドのレベル5のプニッシャー・レントロとスニッシャー・レントロでオーバレイ！」

一騎「オーバレイ…って…エクシーズ！？」

クーデリカ「世界を包む究極の愛よ、この手に掴め、この世の全てを等しく愛す化身！『破面道化師（アランカルクラウン） ラヴ・ロップス』！！」


ラヴ・ロップス
ランク5/光属性/悪魔族
攻撃力2400/守備力1800


クーデリカを成長させたような見た目のピエロの少女が現れる

一騎「クー…お前…エクシーズまで…」

クーデリカ「ふふん♪あたしにかかれば全召喚方法なんて容易い♪容易い♪」

マイアス「…ほう」

クーデリカ「それじゃあラヴ・ロップスの効果も発動しちゃうよ！！『オーバレイユニットを1つ使い、相手フィールドのカードを１枚破壊し、墓地の破面道化師（アランカルクラウン）ペンデュラムモンスター１体をエクストラデッキに表側表示で加えるよ！』」

クーデリカ「あたしはオーバレイユニットだったプニッシャー・レントロをエクストラデッキへ戻し、さらにもう１枚のマジック・トラップカードを破壊する！！」

すかさずクーデリカは追撃、さらにマイアスのマジック・トラップカードを破壊する

一騎「よし！これで奴の伏せカードは一気に減った！！」

クーデリカ「ふふん♪」

一騎「クー！ここは一気に決めようぜ！」

クーデリカ「おうともよ！あたし達はタッグ！フィールドも共有してるから一騎のモンスターも使えるよ！あたしはジャンク・マスターでエクサス王マイアスにダイレクトアタックだ！！」

ジャンク・マスターはその巨大な腕をさらに大きくさせ殴り倒す

ﾊﾞｷｨｨﾝｯ!!甲高い音が鳴り響きマイアスが吹き飛ぶ

マイアス「ぬぉぉっ！？」
LP4000→2100

クーデリカ「さらに！ジャンク・マスターの効果だよ！『このカードが相手にダメージを与えた時、相手のマジック・トラップカードを１枚破壊する！！』」

またしてもマイアスのマジック・トラップカードが吹き飛ぶ

一騎「ナイスだ！クー！畳み掛けるぜ！」

クーデリカ「うん♪行け！ラヴ・ロップス！！マイアスにダイレクトアタック！」

クーデリカ「ラヴ・スプラッシュ！！！」

ハートのシャワーがマイアスの頭上から降り注ぐ

一騎「よし！これで…！！」

マイアス「トラップ発動『異世界の扉・フェーズ1』」

ｷﾞｭﾙｫｫｫﾝｯ!!突如として小さな扉が出現しダメージを吸収する

クーデリカ「なっ！？どういうこと！？」

マイアス「フェーズ1は『相手の攻撃を無効にしこのターンに受けたダメージをなかったことにする』」

LP2100→4000

先程ダメージを受けたマイアスが消え、その後ろから再びマイアスが現れる

一騎「何だって！？」

マイアス「そして『このターンに墓地に送られたマジック・トラップカードを可能な限りモンスター扱いとして俺のフィールドに特殊召喚する』」

クーデリカ「このターンに破壊された…って4枚も！？」

マイアス「いいや、このカード自身も発動後墓地に送られるためモンスター扱いで特殊召喚する」

一騎「そんな…破壊されることはわかっていたのか！！？」

マイアス「この効果で特殊召喚されたモンスターは全て『闇属性、悪魔族、レベル4、攻撃力そして守備力は500となる』」


マジック・トラップ×5
レベル4/闇属性/悪魔族
攻撃力500/守備力500


クーデリカ「くそっ！」

マイアス「嘆くことはない、これは当然の結果だ」

一騎「当然…だと…！？」

マイアス「そうだぁ、この結果は既に決まっている、何故ならば貴様らはぁ…この俺を相手にしているのだから」

クーデリカ「くっ…あたしはカードを１枚セットしてターンエンド」

手札3

マイアス「そうだぁ、貴様にはそれしか道はない…俺のターン」

手札2

一騎（まさか、ここまで計算してたなんて…くそ…迂闊だった）

一騎「それだけじゃない…アイツのモンスターとなったトラップカードの1つ…『異世界分裂』このカードは『自分フィールドのマジック・トラップカードを全て破壊し破壊した枚数だけ相手のカードを破壊する』カード…つまり俺たちは最初から…為す術はなかったってことかよ…！！」

マイアス「俺はフィールドのレベル4のモンスターとなったトラップカード２体でオーバレイ」

クーデリカ「トラップカードでエクシーズ！！？」

マイアス「呷玉の術を知らぬ覇者よ、その身の嘆きを知り、仙界のより現れよ！エクシーズ召喚！『GD，（ソロモンズ）36 嘘仙神 アンブラル・ストラス 』！！」


アンブラル・ストラス
ランク4/闇属性/鳥獣族/エクシーズ
攻撃力2000/守備力1000


大きな瞳に大きな翼、猛禽類の姿をした悪魔がここに現れる

一騎「…っ！！ソロモンズ…！」

マイアス「まだだぞペンデュラム使いよぉ…俺は手札からマジックカード『ソロモンズ・シンクロフュージョンアドベント』を発動！」

マイアス「『フィールドのモンスターを２体選択する、その内の１体をチューナーモンスター扱いにし、その２体のモンスターでシンクロそして融合を行う』」

クーデリカ「シンクロと融合を同時に行うって言うの！！？」

マイアス「常識知らずの狂人よ、今ここに仇為す狩人となりて、顕現せよ！シンクロ召喚！レベル8！！『GD，（ソロモンズ）63 ！ アンドロス・ハンター』！！」


アンドロス・ハンター
レベル8/風属性/戦士族/シンクロ
攻撃力2700/守備力1900


六つの腕にそれぞれクロスボウを取り付けた狩人が出現する

マイアス「さらにぃ！融合だぁ！全ての者に憎悪し、数多の生命を食い潰す王！今ここに現れよ！！融合召喚！『GD，（ソロモンズ）34！！ フルフルフル』！！」


フルフルフル
レベル7/闇属性/悪魔族/融合
攻撃力2200/守備力1900


頭に巨大な口が取りついた悪魔が現れる

一騎「融合…シンクロ…エクシーズのソロモンズ…！！」

マイアス「…これで終わりだと思っているのかぁ？」

一騎「なに！？」

マイアス「更に、ソロモンズ・シンクロフュージョンアドベントの効果で残るフィールドのトラップカードモンスター１体をリリースしデッキから『ソロモンズ儀式モンスター１体を儀式召喚する』」

一騎「なっ！？儀式ソロモンズモンスター！！？」

マイアス「リリースしたモンスターはレベル4…よってデッキからレベル4の儀式モンスターを呼び出す」

マイアス「反逆の眼を持つ、獣人よ、その研ぎ澄まされた感覚で敵を潰せ！儀式召喚！降臨せよ！！『GD，（ソロモンズ）61 トリーズン・ザガン』！！」


トリーズン・ザガン
レベル4/地属性/獣族/儀式
攻撃力2400/守備力1800


ウシの姿をし、頭に巨大な２本の角を持つ怪物が現れる


クーデリカ「まさか…そんな」

マイアス「これこそ、我が力、ソロモンズの精鋭達だ」

マイアスのフィールドには4体のソロモンズが現れる

一騎「っ！！まさか…こいつ…全てのソロモンズを…！！」

マイアス「全てではない、エクサスの四騎士に託したソロモンズもある…そして始まりのソロモンズは我が手元にはない」

一騎「始まりのソロモンズ…だと？」

マイアス「始まりのソロモンズは今の異世界の扉を開くものには必要のないカードだ…」

クーデリカ「…始まりのソロモンズ…か」

一騎「クー…なにか知っているのか？」

クーデリカ「まぁ…職業柄というか趣味程度にはね…だけど異世界の扉ってソロモンズを全て集めないと開かない…」

一騎「つまり、今のコイツの目的は…別…？」

クーデリカ「そうなるね」

一騎「コイツの目的って…」

マイアス「…分からないか、分からないだろう、我らの崇高なる計画をな」

一騎「ふん、分かりたくもないな、どうせろくな事じゃないのは目に見えてる」

マイアス「それはぁ、残念だよペンデュラム使い…ならばここで果てるがいい」

クーデリカ「一騎！来るよ！」

一騎「ああ！」

マイアス「俺はアンブラル・ストラスの効果を発動するぅ『オーバーレイユニットを1つ使いぃ相手モンスターを１体破壊し自分フィールドの特殊召喚されたモンスターの攻撃力を500ポイントアップさせるぅ！』」

マイアス「吹きとべぇ！ジャンク・マスター！！」

一騎「やらせねぇ！ロック・マンのペンデュラム効果発動！『自分フィールドのペンデュラムモンスターが効果の対象になった時、このカードを破壊することでその効果を無効にする！』」

ロック・マンが吹き飛ぶとジャンク・マスターが破壊から免れる

マイアス「ほう、これを守るかだが、それがいつまで持つかな？」

一騎「くっ…！！」

マイアス「俺にはぁ、まだソロモンズが3体残っているぞぉ！！俺はアンドロス・ハンターの効果発動！『１ターンに１度、相手のマジック・トラップカードを破壊し、相手に500ポイントのダメージを与える』破壊するのはぁペンデュラムのジャンク・スペルマ！」

クーデリカ「一騎！！」

一騎「くっそ…スペルマ！！」

マイアス「そして貴様達二人には500ポイントのダメージだぁ」

ﾊﾞﾘﾊﾞﾘﾊﾞﾘ‼一騎とクーデリカに電撃が走る

一騎「ぐぁぁっ！！」
LP4000→3500

クーデリカ「くぅぅっ！！」
LP4000→3500

マイアス「貴様達…これで終わったと思うなよ？」

一騎「っ！！」

マイアス「バトルだ、まずはトリーズン・ザガンでジャンク・マスターを攻撃」

マイアス「反逆の礫！！」

ﾊﾞﾊﾞﾊﾞｯ!!闇にオーラをまとった石が大量に襲いかかる

トリーズン・ザガン
攻撃力2400

⬇

ジャンク・マスター
攻撃力1900

マイアス「この瞬間、トリーズン・ザガンの効果により『攻撃対象モンスターの攻撃力を半分にする！！』」

一騎「何だと！？」


ジャンク・マスター
攻撃力1900→850


マイアス「砕け散れぇ！！」

クーデリカ「トラップ発動！『破面（アランカル） プライド』！！」

クーデリカ「このカードは『フィールドのモンスターの攻撃力を自分の手札の破面道化師（アランカルクラウン）モンスターをエクストラデッキに送ることでその攻撃力分アップさせる！！』」

クーデリカ「あたしは手札の『破面道化師（アランカルクラウン）ブルード・ジェスター 』をエクストラデッキに送りその攻撃力をジャンク・マスターに与える！」


ブルートジェスター
レベル6/闇属性/戦士族/スケール8
攻撃力2500/守備力1900


ジャンク・マスター
攻撃力850→3350

クーデリカ「これで破壊されるのは…あんたのほうだよ！」

マイアス「…確かにこのままいけば俺のモンスターが破壊されるだろぉ…だが」

マイアス「フルフルフルの効果を発動！『自分フィールドのモンスターが相手モンスターと戦闘を行う時、こちらの攻撃力が低い場合、攻撃力を1000ポイントアップさせる！』」

一騎「何だと！？」

トリーズン・ザガン
攻撃力2400→3400

マイアス「これで再び貴様のモンスターの攻撃力を越えた」

ｽﾞｶﾞｧｧﾝｯ!!ジャンク・マスターが破壊され粉々に吹きとぶ

一騎「っ！！！」
LP3500→3450

マイアス「まだ、俺のバトルフェイズは始まったばかりだ、アンドロス・ハンターでラヴ・ロップスを攻撃」

マイアス「ダーク・シューター！」

ﾊﾞｼｭﾝｯ!!放たれた弓がラヴ・ロップスを貫く

アンドロス・ハンター
攻撃力2700
⬇
ラヴ・ロップス
攻撃力2400

クーデリカ「っ！！！」
LP3500→3200

マイアス「そして、アンブラル・ストラスでシンクリス王女、クーデリカにダイレクトアタック！」

マイアス「シャドーダイレクト！」

クーデリカに影が忍より殴り抜ける、その一撃はクーデリカのお腹に直撃しそのまま後方へと吹き飛んだ

一騎「クー！！！」

ｽﾞｶﾞｧｧﾝｯ!!

クーデリカ「うっ…ぐあっ！！」
LP3200→1200

マイアス「これで止めとしよう…確かにフルフルフルでクーデリカに再びダイレクトアタック！」

クーデリカ「っ」

一騎「俺は！手札から『Ｃ・（チェンジ）ヴァルキュリア』の効果発動！！『相手の直接攻撃時に１度だけ無効にしこのカードをフィールドに特殊召喚する！』」


ヴァルキュリア
レベル4/光属性/戦士族/スケール5
攻撃力1700/守備力1400


竜のような鎧を見に纏う女騎士が現れクーデリカの盾となる

ヴァルキュリア「はぁぁっ！！！」

ﾊﾞｷﾝｯ!!!

マイアス「ほう、防ぐか…」

一騎「クー！無事か！？」

クーデリカ「う、うん…なんとかね」

マイアス「ならば、俺はカードを一枚セットしてターンエンド」
手札0

ｼﾞﾜｯと汗がにじむ

一騎（こいつ…強い…よくわからねぇけど、どこかアビスと似たような雰囲気がある…！！）

一騎（いや、駄目だ弱気になっちまったら勝てるもんも勝てやしねぇ！ここでもう一度攻め直して体制を立て直すんだ！！！）

一騎「俺のターン！！」

手札2

マイアス「ペンデュラム使いよ、貴様は何かを感じているな？」

一騎「な、なに？」

マイアス「ふっ、貴様は以前に何かに囚われたような感覚を味わったのではないか？」

一騎「っ！」

そう、それは以前自分がトウセンと呼ばれる人間の記憶を覗いた…というよりまるでそれは自分の記憶のように感じた

一騎「…何が言いたい」

マイアス「その記憶は…貴様にとって重要な物だ…よく思い出せ」

一騎「よく…思い…だせ？」

ｽﾞｷﾝｯ頭に何かがよぎる

一騎「っ！！？」

クーデリカ「一騎！！？アイツの言うことに惑わされないで！！」

一騎「う、ぐ…」

クーデリカの言葉でなんとか意識を保つ

一騎「な、なんだ？これ…」

マイアス「ふっふっふ…」

クーデリカ「お前！！一騎に何をした！」

マイアス「俺が？なにもしたつもりは…ないが？」

クーデリカ「そんなはずはない！現に一騎が…！！」

マイアス「ふっふっふ…」

一騎（どうなって…やがる…俺はどうなっちまったんだ… ？）

クーデリカ「一騎…」

一騎「っ！！俺のターンなんだ、やらなくちゃ…俺は…手札からスケール4の『Ｃ・（チェンジ） 蒼月の魔術師』をセット！」


蒼月の魔術師
レベル6/光属性/魔法使い族
攻撃力2000/守備力1900


一騎「そして…蒼月の魔術師の効果発動！『１ターンに１度、自分のもう片方ペンデュラムゾーンにペンデュラムモンスターが存在しない時デッキから魔術師ペンデュラムモンスターをセットできる！』」

一騎「俺はデッキからスケール8の『黒麗の魔術師』をセット！これでレベル5から7のモンスターを召喚可能！ペンデュラム召喚！！エクストラデッキから甦れ！ジャンク・マスター！」

ジャンク・マスター
攻撃力1900

一騎「そして…」

ﾄﾞｸﾝｯ!!

強い眼の力が加わる

一騎「なっ！？」

ﾄﾞｩｩﾝｯ!!一騎の眼が輝く

クーデリカ「えっ！！？なに！！？」

この現象を一騎は知っているそれは前にトウセンの記憶を覗いた時と同じ

一騎「ぐぁぁっ！？」

クーデリカ「一騎！！！？」

マイアス「ふふふっ…ついに来たか」

一騎の体が光に包まれ、そして次の瞬間

ﾄﾞｩｩﾝｯ!!光が霧散し一騎の姿が露になる

一騎「…」

ﾊﾞｯと目を開く、その目は左右で色が異なっており雰囲気がガラリと変わる

クーデリカ「一…騎？」

一騎「…俺は手札から『ハーデストアイズ・スカイ・ドラゴン』を特殊召喚！」


ハーデストアイズ・スカイ・ドラゴン
レベル7/闇属性/ドラゴン族/スケール4
攻撃力2500/守備力1500


赤い体に紫の瞳を持つ一騎のエースモンスター

一騎「俺はジャンク・マスターでトリーズン・ザガンを攻撃！」

クーデリカ「一騎！？トリーズン・ザガンの方が攻撃力は上だよ！？」

一騎「ヴァルキュリアの効果発動！『自分フィールドのＣ・（チェンジ）が攻撃する時、その攻撃力を500ポイントアップさせる』」


ジャンク・マスター
攻撃力1900→2400


クーデリカ「攻撃力を同じに…まさか」

一騎「このまま攻撃する！」

ジャンク・マスター
攻撃力2400

⬇

トリーズン・ザガン
攻撃力2400

ﾊﾞｷｨｨﾝｯ!!ジャンク・マスターはトリーズン・ザガンが放つ石を砕きながら突き進み

トリーズン・ザガンを殴り抜ける、そしてトリーズン・ザガンは殴られた瞬間翼から更なる石礫を飛ばす

お互いに吹き飛び消える

マイアス「ほう…」

一騎「次はヴァルキュリアだ、ヴァルキュリアでフルフルフルを攻撃」

一騎「そしてヴァルキュリアも自身もＣ・（チェンジ）モンスターだ、自身の効果で攻撃力を500上げる」

ヴァルキュリア
攻撃力1700→2200

クーデリカ「また…攻撃力が同じに…」

一騎「ゆけ、ヴァルキュリア」

ヴァルキュリア
攻撃力2400

⬇

フルフルフル
攻撃力2400

フルフルフルが影の軍勢を呼び出すがヴァルキュリアがそれを切り捨てていく

そしてヴァルキュリアがフルフルフルを切り裂くとフルフルフルが爆発を起こす

クーデリカ「一騎…どうしちゃったの…？」

一騎「そしてハーデストアイズ・スカイ・ドラゴンでアンブラル・ストラスを攻撃」


ハーデストアイズ
攻撃力/2500

⬇

アンブラル・ストラス
攻撃力/2000


一騎「召雷のストライク・バースト
！」

ﾊﾞｷｭｩﾝｯ!!雷の球体が音速で飛ぶそれがアンブラル・ストラスが作り出す防壁ごと貫通する

マイアス「ぐぅぅ！！」

一騎「そしてハーデストアイズ・スカイ・ドラゴンの攻撃により発生するダメージは２倍だ」

マイアス「ぐぉぉぉっ！！！」
LP4000→3000

マイアスに更なる追撃、雷がマイアスの頭上から降り注ぐ

マイアス「くっくく！！やるではないか！流石だ、だが！！トラップ発動！『異世界の扉・フェーズ2』！！」

ｷﾞｭﾙﾙｯ!!１度目の扉から更に、巨大な扉が現れる

マイアス「このカードにより『このターンの俺へのダメージは無かった事になりこのターンに破壊されたソロモンズを全て攻撃力を0にして特殊召喚する』」

クーデリカ「全て！！？」

マイアス「現れよ、アンブラル・ストラス、トリーズン・ザガン、フルフルフル」

再びマイアスのフィールドにモンスターが現れる

マイアス「そしてフィールドのソロモンズを素材としてソロモンズモンスターを特殊召喚する」

クーデリカ「素材…まさか全ての召喚方法を使用できるってこと！？」

マイアス「その通りだ、だが俺のフィールドで行える召喚は今のところは融合のみだ…だがそれで充分」

マイアス「俺はフィールドのアンブラル・ストラス、アンドロス・ハンターそしてフルフルフルとトリーズン・ザガンを融合」

マイアス「絶滅破壊を生む、穢れた獣よ、その力で敵を殲滅せよ、融合召喚！『GD，60（ソロモンズ）バイロン・ヴァプラ』！！」


バイロン・ヴァプラ
レベル10/風属性/獣族/融合
攻撃力2800/守備力2500


マイアス「数多の死者を冒涜する反逆の怪物、現れよ！！『GD，21（ソロモンズ）モラクス・グリコス』」


モラクス・グリコス
レベル10/闇属性/悪魔族/融合
攻撃力3000/守備力2500


一方は大きな手斧を持ち翼が生えたライオン

もう一方は巨大な腕に巨大な口を持つ、怪物

クーデリカ「っ！！ダメージも無かったことにしてなおかつ上級モンスターを召喚してくるなんて…！！」

そしてクーデリカにとっては気がかりなことがもうひとつあった

それは

クーデリカ「一騎…」

明らかに雰囲気の変わってしまった一騎

そして何かを知っているマイアス

マイアス「くっくっく、これでまた異世界の扉を開くためのピースが揃ったというわけだ」

クーデリカ「なっ！？それってどういうこと！！？」

マイアス「くっくっく、時期にわかることになるだろう…このデュエルによってなぁ！！」

…


続く

次回

マイアス「遂に我らの悲願が達成される時！！」

一騎「うぉぉっ！！」

クーデリカ「一騎！！」

一騎「っ！！俺は…！！俺は！！」

一騎「次回『切望の記憶』一気にかけ上がれ！！」