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第24話 ボクっ娘決闘者、リンちゃん 作:白金 将
― ― ― ― ― ― ―
遊乃 8000
リン 8000
― ― ― ― ― ― ―
遊乃の場にはオーバーレイユニットを一つ持った「ライトロード・セイント ミネルバ」が1体、リバースカードが2枚。一方、リンことシロの場には伏せモンスター1体と伏せ3枚。現在は遊乃にターンが回っている。
「私のターン、ドロー! 私はオーバーレイユニットを1つ使ってミネルバの効果を発動します! そして、それにチェーンしてリバースカードオープン! 『ライトロードの裁き』!」
発動したリバースカードは遊乃のデッキトップに戻っていく。そして、ミネルバの効果でデッキトップの3枚が公開された。先程戻した「ライトロードの裁き」と、「ラヴァル炎樹海の妖女」「ライトロード・サモナー ルミナス」の3枚。遊乃は2枚のドローを得る。
「そしてデッキから墓地に送られた『ライトロードの裁き』の効果発動! デッキから『裁きの龍』を手札に加えます!」
「わぁ……」
リンの顔が青くなっていく。ちらと伽藍の方に視線を向けたが、伽藍は近くのベンチに座ったままうとうとと眠ってしまっていた。使い物にならないと知ったリンは何とかこの状況を打破しようと必死に頭を回転させ始める。
「ここから面倒くさいけど……やるしかない! 私は手札の『炎熱伝導場』を発動して、デッキから『ラヴァルのマグマ砲兵』『ラヴァル炎火山の侍女』を墓地へ送ります! そして、侍女の効果で2体目のマグマ砲兵を墓地へ送ります! そして、手札の『ライトロード・ビースト ウォルフ』をコストに『ソーラー・エクスチェンジ』を発動! 手札を2枚引いて、デッキトップから2枚を墓地に落とします!」
「うわああああ」
リンの足腰ががくがくと震えるのを尻目に遊乃のデッキトップから2枚目の「裁きの龍」と「真炎の爆発」が墓地へ送られる。遊乃の顔が曇った。
「あうっ……だけど、手札から『魔法石の採掘』を発動! 手札の『レッド・リゾネーター』『フレムベル・マジカル』を墓地へ送って、さっき落ちた『真炎の爆発』を手札に戻します!」
「来る……!」
「私は『真炎の爆発』を発動! 墓地から『ラヴァル炎火山の侍女』『ラヴァルのマグマ砲兵』『フレムベル・ヘルドッグ』『フレムベル・マジカル』を特殊召喚します! そして、レベル4の『ラヴァルのマグマ砲兵』をレベル1の『ラヴァル炎火山の侍女』にチューニング! シンクロ召喚!」
遊乃の場でモンスターが共鳴を起こす。そして二つのモンスターが一つの光になった。
「まず最初に召喚するのは……お願いします! レベル5、『TG ハイパー・ライブラリアン』!」
「ライブラリアン……まだ続く……!」
「そして次はレベル4の『フレムベル・ヘルドッグ』をレベル4の『フレムベル・マジカル』にチューニング! シンクロ召喚! お願いします、レベル8、『スクラップ・ドラゴン』! そして、『スクラップ・ドラゴン』の効果発動! 場の『ライトロード・セイント ミネルバ』を破壊し、リンちゃんの裏伏せの1枚を破壊します!」
破壊されたカードを見てリンの顔が歪む。「聖なるバリア ―ミラー・フォース―」だ。リンの残りの伏せは2枚……だが、彼女は自信を粉々に砕かれてしまっていた。かよわい手は震え、遊乃の場に並んだ2体のモンスターの前に恐れおののいてしまっている。
そして、遊乃はまだ、召喚権を残している。
「私は手札から『ライトロード・アサシン ライデン』を通常召喚して効果を発動! 墓地に落ちた2枚は『光の援軍』『ジェット・シンクロン』、あれ……ま、いっか。バトルフェイズ! 私はライデンでセットモンスターを攻撃します!」
リンのセットしていたモンスターは「荒野の女戦士」だった。破壊された女戦士の様子を見てリンは悲しそうな表情を浮かべるが、すぐさま効果発動の宣言をする。
「ボクは破壊された『荒野の女戦士』の効果を発動! デッキから地属性の攻撃力1500以下の戦士族モンスター……ここは2体目の女戦士さんを攻撃表示で特殊召喚します!」
「リクルーターかぁ……でも関係ない! 私は『スクラップ・ドラゴン』で攻撃!」
「ぐっ……もう一度効果発動! デッキから女戦士さんを特殊召喚!」
「ライブラリアンで攻撃します!」
「うぐっ……デッキから『アマゾネスの剣士』を攻撃表示で特殊召喚!」
― ― ― ― ― ― ―
遊乃 8000
リン 8000 → 6300 → 5000
― ― ― ― ― ― ―
遊乃の場にはもう攻撃できるモンスターがいない。何かもう少し出来そうなそぶりを見せた遊乃であったが、そのままターンを終えた。やっとのことでリンにターンが回ってくる。
「ぼ、ボクのターン、ドロー! ううっ……ボクは手札から『テラ・フォーミング』を発動! デッキから『アマゾネスの里』を手札に加え、そして、それを発動します!」
「アマゾネス……?」
「そして、手札から『聖剣アロンダイト』を発動! 場の『アマゾネスの剣士』に装備!」
剣士が何やら見慣れない聖剣を興味深そうに眺めている。その後ろでリンが続けた。
「ボクは『聖剣アロンダイト』の効果発動! 『アマゾネスの剣士』の攻撃力を500下げて、遊乃さんの裏伏せを1枚破壊します!」
「ううっ」
「そして、手札から『フォース』を発動! 対象は『TG ハイパー・ライブラリアン』と『スクラップ・ドラゴン』! ライブラリアンの攻撃力の半分をスクラップ・ドラゴンに与えます!」
スクラップ・ドラゴンの攻撃力が4000に上がった一方、ライブラリアンが弱った姿を見せる。だが、違う。リンの狙いはそっちではない。
「そしてバトルフェイズ! ボクは『アマゾネスの里』と『聖剣アロンダイト』の効果で攻撃力が1200になった『アマゾネスの剣士』で『スクラップ・ドラゴン』に攻撃!」
「こっちに……!?」
「この時、戦闘ダメージは相手が受ける!」
― ― ― ― ― ― ―
遊乃 8000 → 5200
リン 5000
― ― ― ― ― ― ―
「そしてボクは『アマゾネスの里』の効果を発動! アマゾネスが戦闘で破壊されたため、デッキから2体目の「アマゾネスの剣士」を攻撃表示で特殊召喚します!」
「また……だけどまだ耐えられる……?」
「いいえ、ここで勝負は決まりました! ボクは続けて『地獄の暴走召喚』を発動!」
「地獄の暴走召喚……!」
リンのデッキと墓地に眠っている剣士が現れ、彼女のフィールドに3体のアマゾネスの剣士が並ぶ。そして、その3体は全員がダメージ反射の能力を持っている。
「これで終わりです! 3体のアマゾネスの剣士でスクラップ・ドラゴンに攻撃!」
「ううっ……
― ― ― ― ― ― ―
遊乃 5200 → 2700 → 200 → 0
リン 5000
― ― ― ― ― ― ―
頭を掻きながらへたり込んだ遊乃の前でリンは一息ついていた。
「リンちゃん強いね……私ももっとこのデッキ使わないとダメかな」
「いえ、遊乃さんも強いですよ……」
リンはそう言って伽藍の方に駆け寄り、うとうととしている彼女の肩をぽんぽんと叩く。
「お、お姉ちゃん、起きて……」
「んにゃ……終わった? シロちゃん」
伽藍が寝ぼけて行ったその言葉でシロの背筋が凍りついた。
「まさかシロ君だったとはねぇ」
「ううっ、あのことは忘れてください……!」
夕食、食堂でシロは顔を真っ赤にしながらご飯をがつがつと食べていた。無意識にシロの黒歴史をつついている遊乃は何の悪気もなくあははと笑っている。葵と翌檜が何だかシロを憐れみながら無言で食べている中、バレる原因となったそもそもの伽藍は全く気にすることなくいつも通りの笑顔でご飯を食べている。
「も、元はと言えばらん姉が女装させて……」
「シロ君の女装似合ってたよ?」
「そうそう。あんな女の子に『お姉ちゃん』なんて言われたら照れちゃうわ~」
「うわああああぁぁぁぁ」
顔からヴォルカニック・ロケットが出そうな程にして震えているシロは食べ終わった椀と皿を並べたまま食堂から出て行ってしまう。それを伽藍は笑顔で見守った後、少し遅れたタイミングでご飯を食べ終える。
シロは一人布団の中でぐずっていた。これから遊乃とどのように接していけばいいのか。そして、なんとなく気まずくなってしまった葵や翌檜にはどう説明したらいいのか。いろいろと悩んでいた所、気が付いたら眠ってしまっていたらしい。シロが真夜中に目を覚ました時、顔がなにかやわらかいものに当たっていた。
「む」
「むにゃ……シロちゃぁん」
相変わらず伽藍の胸に埋もれていたシロだった。バシバシと叩いて伽藍のことを起こすと、彼女は眠そうな目でシロのことを見つめてきた。
「あら……?」
「らん姉のばか」
シロは頑張ってそう言葉にしたが、何故か途中から涙ぐんでうまく話せなくなってしまう。伽藍はそんなシロを見ると、そっと抱きかかえ直して頭を撫でる。
「ごめんなさい」
「いい……らん姉は悪くない……」
伽藍がシロの頭を撫でながら子守唄を歌う。シロの瞼がゆっくりと閉じた。
翌日。
「今日はシロちゃんをぎゅってしながらお仕事頑張るわよ~」
「わわ、ちょっと、らん姉……!」
「シロちゃん、待ってぇ~」
談話室をばたばたと二人が走り回っている横で翌檜は窓辺を見て考え事にふけっていた。遊乃と葵が部屋に入ってくると、二人は何ともほほえましそうに伽藍とシロを見つめていた。
「今日もシロ君大変だねぇ」
「いいぃぃぃぃ! あ、らん姉、後ろからつかまえないでぇぇぇぇ!」
遊乃 8000
リン 8000
― ― ― ― ― ― ―
遊乃の場にはオーバーレイユニットを一つ持った「ライトロード・セイント ミネルバ」が1体、リバースカードが2枚。一方、リンことシロの場には伏せモンスター1体と伏せ3枚。現在は遊乃にターンが回っている。
「私のターン、ドロー! 私はオーバーレイユニットを1つ使ってミネルバの効果を発動します! そして、それにチェーンしてリバースカードオープン! 『ライトロードの裁き』!」
発動したリバースカードは遊乃のデッキトップに戻っていく。そして、ミネルバの効果でデッキトップの3枚が公開された。先程戻した「ライトロードの裁き」と、「ラヴァル炎樹海の妖女」「ライトロード・サモナー ルミナス」の3枚。遊乃は2枚のドローを得る。
「そしてデッキから墓地に送られた『ライトロードの裁き』の効果発動! デッキから『裁きの龍』を手札に加えます!」
「わぁ……」
リンの顔が青くなっていく。ちらと伽藍の方に視線を向けたが、伽藍は近くのベンチに座ったままうとうとと眠ってしまっていた。使い物にならないと知ったリンは何とかこの状況を打破しようと必死に頭を回転させ始める。
「ここから面倒くさいけど……やるしかない! 私は手札の『炎熱伝導場』を発動して、デッキから『ラヴァルのマグマ砲兵』『ラヴァル炎火山の侍女』を墓地へ送ります! そして、侍女の効果で2体目のマグマ砲兵を墓地へ送ります! そして、手札の『ライトロード・ビースト ウォルフ』をコストに『ソーラー・エクスチェンジ』を発動! 手札を2枚引いて、デッキトップから2枚を墓地に落とします!」
「うわああああ」
リンの足腰ががくがくと震えるのを尻目に遊乃のデッキトップから2枚目の「裁きの龍」と「真炎の爆発」が墓地へ送られる。遊乃の顔が曇った。
「あうっ……だけど、手札から『魔法石の採掘』を発動! 手札の『レッド・リゾネーター』『フレムベル・マジカル』を墓地へ送って、さっき落ちた『真炎の爆発』を手札に戻します!」
「来る……!」
「私は『真炎の爆発』を発動! 墓地から『ラヴァル炎火山の侍女』『ラヴァルのマグマ砲兵』『フレムベル・ヘルドッグ』『フレムベル・マジカル』を特殊召喚します! そして、レベル4の『ラヴァルのマグマ砲兵』をレベル1の『ラヴァル炎火山の侍女』にチューニング! シンクロ召喚!」
遊乃の場でモンスターが共鳴を起こす。そして二つのモンスターが一つの光になった。
「まず最初に召喚するのは……お願いします! レベル5、『TG ハイパー・ライブラリアン』!」
「ライブラリアン……まだ続く……!」
「そして次はレベル4の『フレムベル・ヘルドッグ』をレベル4の『フレムベル・マジカル』にチューニング! シンクロ召喚! お願いします、レベル8、『スクラップ・ドラゴン』! そして、『スクラップ・ドラゴン』の効果発動! 場の『ライトロード・セイント ミネルバ』を破壊し、リンちゃんの裏伏せの1枚を破壊します!」
破壊されたカードを見てリンの顔が歪む。「聖なるバリア ―ミラー・フォース―」だ。リンの残りの伏せは2枚……だが、彼女は自信を粉々に砕かれてしまっていた。かよわい手は震え、遊乃の場に並んだ2体のモンスターの前に恐れおののいてしまっている。
そして、遊乃はまだ、召喚権を残している。
「私は手札から『ライトロード・アサシン ライデン』を通常召喚して効果を発動! 墓地に落ちた2枚は『光の援軍』『ジェット・シンクロン』、あれ……ま、いっか。バトルフェイズ! 私はライデンでセットモンスターを攻撃します!」
リンのセットしていたモンスターは「荒野の女戦士」だった。破壊された女戦士の様子を見てリンは悲しそうな表情を浮かべるが、すぐさま効果発動の宣言をする。
「ボクは破壊された『荒野の女戦士』の効果を発動! デッキから地属性の攻撃力1500以下の戦士族モンスター……ここは2体目の女戦士さんを攻撃表示で特殊召喚します!」
「リクルーターかぁ……でも関係ない! 私は『スクラップ・ドラゴン』で攻撃!」
「ぐっ……もう一度効果発動! デッキから女戦士さんを特殊召喚!」
「ライブラリアンで攻撃します!」
「うぐっ……デッキから『アマゾネスの剣士』を攻撃表示で特殊召喚!」
― ― ― ― ― ― ―
遊乃 8000
リン 8000 → 6300 → 5000
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遊乃の場にはもう攻撃できるモンスターがいない。何かもう少し出来そうなそぶりを見せた遊乃であったが、そのままターンを終えた。やっとのことでリンにターンが回ってくる。
「ぼ、ボクのターン、ドロー! ううっ……ボクは手札から『テラ・フォーミング』を発動! デッキから『アマゾネスの里』を手札に加え、そして、それを発動します!」
「アマゾネス……?」
「そして、手札から『聖剣アロンダイト』を発動! 場の『アマゾネスの剣士』に装備!」
剣士が何やら見慣れない聖剣を興味深そうに眺めている。その後ろでリンが続けた。
「ボクは『聖剣アロンダイト』の効果発動! 『アマゾネスの剣士』の攻撃力を500下げて、遊乃さんの裏伏せを1枚破壊します!」
「ううっ」
「そして、手札から『フォース』を発動! 対象は『TG ハイパー・ライブラリアン』と『スクラップ・ドラゴン』! ライブラリアンの攻撃力の半分をスクラップ・ドラゴンに与えます!」
スクラップ・ドラゴンの攻撃力が4000に上がった一方、ライブラリアンが弱った姿を見せる。だが、違う。リンの狙いはそっちではない。
「そしてバトルフェイズ! ボクは『アマゾネスの里』と『聖剣アロンダイト』の効果で攻撃力が1200になった『アマゾネスの剣士』で『スクラップ・ドラゴン』に攻撃!」
「こっちに……!?」
「この時、戦闘ダメージは相手が受ける!」
― ― ― ― ― ― ―
遊乃 8000 → 5200
リン 5000
― ― ― ― ― ― ―
「そしてボクは『アマゾネスの里』の効果を発動! アマゾネスが戦闘で破壊されたため、デッキから2体目の「アマゾネスの剣士」を攻撃表示で特殊召喚します!」
「また……だけどまだ耐えられる……?」
「いいえ、ここで勝負は決まりました! ボクは続けて『地獄の暴走召喚』を発動!」
「地獄の暴走召喚……!」
リンのデッキと墓地に眠っている剣士が現れ、彼女のフィールドに3体のアマゾネスの剣士が並ぶ。そして、その3体は全員がダメージ反射の能力を持っている。
「これで終わりです! 3体のアマゾネスの剣士でスクラップ・ドラゴンに攻撃!」
「ううっ……
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遊乃 5200 → 2700 → 200 → 0
リン 5000
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頭を掻きながらへたり込んだ遊乃の前でリンは一息ついていた。
「リンちゃん強いね……私ももっとこのデッキ使わないとダメかな」
「いえ、遊乃さんも強いですよ……」
リンはそう言って伽藍の方に駆け寄り、うとうととしている彼女の肩をぽんぽんと叩く。
「お、お姉ちゃん、起きて……」
「んにゃ……終わった? シロちゃん」
伽藍が寝ぼけて行ったその言葉でシロの背筋が凍りついた。
「まさかシロ君だったとはねぇ」
「ううっ、あのことは忘れてください……!」
夕食、食堂でシロは顔を真っ赤にしながらご飯をがつがつと食べていた。無意識にシロの黒歴史をつついている遊乃は何の悪気もなくあははと笑っている。葵と翌檜が何だかシロを憐れみながら無言で食べている中、バレる原因となったそもそもの伽藍は全く気にすることなくいつも通りの笑顔でご飯を食べている。
「も、元はと言えばらん姉が女装させて……」
「シロ君の女装似合ってたよ?」
「そうそう。あんな女の子に『お姉ちゃん』なんて言われたら照れちゃうわ~」
「うわああああぁぁぁぁ」
顔からヴォルカニック・ロケットが出そうな程にして震えているシロは食べ終わった椀と皿を並べたまま食堂から出て行ってしまう。それを伽藍は笑顔で見守った後、少し遅れたタイミングでご飯を食べ終える。
シロは一人布団の中でぐずっていた。これから遊乃とどのように接していけばいいのか。そして、なんとなく気まずくなってしまった葵や翌檜にはどう説明したらいいのか。いろいろと悩んでいた所、気が付いたら眠ってしまっていたらしい。シロが真夜中に目を覚ました時、顔がなにかやわらかいものに当たっていた。
「む」
「むにゃ……シロちゃぁん」
相変わらず伽藍の胸に埋もれていたシロだった。バシバシと叩いて伽藍のことを起こすと、彼女は眠そうな目でシロのことを見つめてきた。
「あら……?」
「らん姉のばか」
シロは頑張ってそう言葉にしたが、何故か途中から涙ぐんでうまく話せなくなってしまう。伽藍はそんなシロを見ると、そっと抱きかかえ直して頭を撫でる。
「ごめんなさい」
「いい……らん姉は悪くない……」
伽藍がシロの頭を撫でながら子守唄を歌う。シロの瞼がゆっくりと閉じた。
翌日。
「今日はシロちゃんをぎゅってしながらお仕事頑張るわよ~」
「わわ、ちょっと、らん姉……!」
「シロちゃん、待ってぇ~」
談話室をばたばたと二人が走り回っている横で翌檜は窓辺を見て考え事にふけっていた。遊乃と葵が部屋に入ってくると、二人は何ともほほえましそうに伽藍とシロを見つめていた。
「今日もシロ君大変だねぇ」
「いいぃぃぃぃ! あ、らん姉、後ろからつかまえないでぇぇぇぇ!」
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イイネ | タイトル | 閲覧数 | コメ数 | 投稿日 | 操作 | |
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76 | 第4話 勝利は一から積み上げる | 1189 | 6 | 2016-01-30 | - | |
73 | 第5話 絶対支配領域 | 1090 | 6 | 2016-01-31 | - | |
75 | 閑話休題:キャラクター紹介 | 1284 | 0 | 2016-01-31 | - | |
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128 | 第10話 息の合った二人 | 1096 | 4 | 2016-02-21 | - | |
107 | 第11話 たまにはみんなで温泉旅行! | 1116 | 4 | 2016-02-23 | - | |
135 | 第12話 シロちゃんは二度挟まれる | 1043 | 6 | 2016-02-28 | - | |
147 | 第13話 アルストロメリアの門番 | 1156 | 4 | 2016-03-05 | - | |
110 | 第14話 王者の資格 | 1086 | 6 | 2016-03-09 | - | |
105 | 第15話 Execution | 1116 | 6 | 2016-03-13 | - | |
80 | 第16話 ワン・ナイト・カーニバル | 938 | 6 | 2016-03-17 | - | |
129 | 第17話 キャット・アンド・ドッグ | 1051 | 4 | 2016-03-25 | - | |
55 | 第18話 積み込み・スリ替え・橙一色 | 962 | 6 | 2016-04-02 | - | |
86 | 第19話 孤独への恐怖 | 933 | 2 | 2016-04-10 | - | |
70 | 閑話休題:キャラクター紹介 雑談枠 | 1037 | 4 | 2016-04-19 | - | |
101 | 第20話 アルストロメリアの休日 | 995 | 6 | 2016-04-29 | - | |
128 | 第21話 「ふつうの女性」になりたくて | 1064 | 4 | 2016-05-01 | - | |
71 | 第22話 翌檜の恋心 | 925 | 4 | 2016-05-03 | - | |
68 | 第23話 シロちゃんぐるぐるハンマー伽藍 | 965 | 4 | 2016-06-06 | - | |
91 | 第24話 ボクっ娘決闘者、リンちゃん | 947 | 2 | 2016-07-03 | - | |
67 | 第25話 政治部の苦悩 | 882 | 4 | 2016-07-09 | - | |
99 | 第26話 モノクローム・プライド | 970 | 4 | 2016-07-20 | - | |
61 | 第27話 あなたのそばで | 1055 | 4 | 2016-07-28 | - | |
54 | 第28話 嫉妬 | 958 | 2 | 2016-08-31 | - | |
95 | 第29話 分かり合いたくて | 983 | 0 | 2016-09-15 | - | |
134 | 第30話 Dランド:遊乃&葵√その1 | 947 | 2 | 2016-10-06 | - | |
117 | 第31話 Dランド:遊乃&葵√その2 | 1064 | 2 | 2016-10-09 | - | |
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68 | 第34話 Dランド:伽藍&シロ√その1 | 890 | 2 | 2016-11-25 | - | |
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76 | フラワリングタウン広報「アイリス」春号 | 984 | 0 | 2017-01-12 | - | |
131 | 第39話 フンキー フンキー フンキー | 1171 | 3 | 2017-01-18 | - | |
109 | 第40話 もりのようかん | 931 | 2 | 2017-01-25 | - | |
115 | 第41話 狂植物の叛乱 | 864 | 4 | 2017-02-05 | - | |
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110 | リンク召喚について ※SSは書き続けます | 1029 | 5 | 2017-02-18 | - | |
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106 | 閑話休題:キャラクター紹介3 | 1002 | 0 | 2017-02-23 | - | |
118 | 第44話 不穏 | 777 | 4 | 2017-03-19 | - | |
121 | 第45話 BREAK DOWN | 958 | 2 | 2017-03-21 | - | |
122 | 第46話 その少女、黒紫の竜と共に有り | 949 | 2 | 2017-03-23 | - | |
90 | 第47話 おかえり | 927 | 4 | 2017-03-26 | - | |
120 | 第48話 大切な人 | 924 | 3 | 2017-03-29 | - | |
101 | 第49話 炎 | 755 | 4 | 2017-04-28 | - | |
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107 | 第54話 月夜に咲く姫 | 837 | 4 | 2017-08-22 | - | |
140 | 第55話 OVERLAP | 959 | 0 | 2017-09-16 | - | |
124 | 第56話 幽雅に咲かせ、紫毒の華 | 786 | 5 | 2017-09-21 | - | |
103 | 第57話 帰る場所 | 881 | 4 | 2017-10-01 | - | |
136 | 閑話休題:キャラクター紹介4&作者の呟き | 991 | 0 | 2017-10-01 | - | |
121 | 第58話 前哨戦(△) | 853 | 5 | 2017-11-09 | - | |
126 | 第59話 混沌を制す者(△) | 1044 | 2 | 2017-11-12 | - | |
54 | 第60話 侵略者の領域 | 919 | 4 | 2018-02-20 | - | |
110 | 【報告】現状と暗い見通し【更新できねぇ】 | 1144 | 0 | 2018-05-31 | - |
更新情報 - NEW -
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- 04/25 16:54 評価 7点 《ウィッチクラフト・ジェニー》「《ウィッチクラフト・シュミッタ…
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普段弱みを握ってからかうとかいうことをしなさそう(勝手なイメージですが)な遊乃までもが弄るんだからシロちゃんからしてみれば相当な黒歴史でしょうね。でも黒一点のシロちゃんだから可哀想とは思いませんけどね(殴 (2016-07-04 12:56)
伽藍さんのアレは……もう天然とかいう言葉じゃ片付けられないですねぇ(汗
遊乃ちゃんには全く悪気はありませんよ。全く悪意のない笑顔でシロちゃんのつっついて欲しくない所をダイレクトにつっついてしまうだけで。だがここはシロちゃんには男を見せてもらいましょう(女装してたけど (2016-07-04 14:54)