HOME > 遊戯王SS一覧 > 遊戯王blasfemulo > 第1話 開

遊戯王blasfemulo/第1話 開 作:おみのづえSP

 「あぁもぅ!分かったよ!」
 俺はもう面倒になってきた。決闘自体は好きだ。…例え相手が正体不明でも、多分。
 「やっとその気になったか。ハンデだ。先手はやろう」
 俺のそっくりさんは、偉そうに俺に手で促すようにした。
 「じゃあいくぜ、俺のターン、ドロー」
 俺は半ばヤケになりながらデュエルディスクからカードを1枚引いた。
 「『希少騎士(レアナイト) セリュー』を召喚」
 灰色の鎧を着た騎士が、俺には分からん仕組みで映像として現れる。
 「セリューの効果で手札のガドリを特殊召喚」
 セリューが剣を振るうと、そこから白く濁った竜が現れた。


 希少騎士(レアナイト) セリュー 星4 地 戦士族

 このモンスターの召喚に成功した時、自分の手札のレベル4以下の『希少竜(レアドラゴン)』と名の付くカードを1枚、特殊召喚してもよい。

 1500/1200


 希少竜(レアドラゴン) ガドリ 星4 光 ドラゴン族

 このカードが表側表示で存在する時、希少と名の付いたモンスターをアドバンス召喚する時、このカードを2体分の生け贄とすることが出来る。

 1700/1600


 俺の現時点での1軍は希少デッキ。名前に反して、パックでのレアリティは微妙。
 主に俺がさっきやったみたいに同じレベルのモンスターを2体揃えてエクシーズ召喚するのが主流となっているんだが…。
 「…借り物エクシーズデッキか」
 「うるせー!」
 レベル1から8まで作ってしまったせいか希少と名の付くエクシーズモンスターは存在せず、他のジャンルのエクシーズモンスターのみで戦うことになる。総じてテキトーに作られた感のあるカテゴリーだか、サポートはそれなりにいい。
 「ターンエンド」
 俺のエクストラデッキには『ジェムナイト・パール』がいたが、エクシーズ召喚はしなかった。
 「私のターン、ドロー」
 やつは何のデッキを使ってくるのか。同じ希少デッキだったら思いきり馬鹿にしてやろう。
 「自分の場にモンスターが存在しない時、デッキにある同名のカード2枚をゲームから除外するとで、『深闇の核(マルヘロ・ケーロ)』を特殊召喚」
 やつは手札から特殊召喚したモンスターはセリューの半分程の大きさで、真っ黒の球体に
グロテスクな真っ黒の触手を取り付けたようになっている。
 「…って攻撃力2600!?」
 なんやかんやで手札から場に特殊召喚されたモンスターを確認すると、なんとその攻撃力は帝を越える2600だった。


 深闇の核(デンスマルヘロ・ケーロ) 星7 闇 悪魔族

 自分のフィールドにモンスターが存在しない時、自分のデッキから深闇の核(デンスマルヘロ・ケーロ)を2枚ゲームから除外することでこのカードを特殊召喚出来る。
 このカードが自分のカードの効果によって自分の墓地から手札に加えられた時、このカードを捨てて発動出来る。 自分の手札またはフィールド上から、融合モンスターカー ドによって決められたモンスターを墓地に送り、「深闇の冒涜者」という名のついた融合モンスター1体を、融合召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

 2600/0


 「えなんか汚くね!?」
 こんなカード見たこと無い。それでややチート気味とはこれいかに。
 「汚くない。では次に『冒涜者 ヒート・ボム』を召喚」
 その名に恥じぬ、中央に顔の付いた赤い爆弾が現れた。


 冒涜者 ヒート・ボム 星4 闇 炎族

 このモンスターがバトルするダメージステップ開始時、このカードの攻撃力は2000ポイントアップする。

 0/0


 「こっちは…まぁ許す」
 ちょっと汚い気がするがこっちには夢がある。
 「ではヒート・ボムでセリューを攻撃」
 ヒート・ボム ATK0+2000 VS  セリュー ATK1500
 「クッ…」
 亜暮LP4000→3500
 「深闇の核でガドリを攻撃」
 深闇の核 ATK2600 VS ガドリ ATK1700
 「汚ねぇよ…」
 亜暮LP3500→2600
 「カードを1枚伏せてターン終了」
 俺のライフは2600。あのインチキモンスターのダイレクトアタックで終わり、か。
 「俺のターン、ドロー」
 だが俺には、エクシーズ召喚しなかっただけの理由がある。
 「手札を1枚捨てて、魔法カード『プロメテウス・フレイム』を発動」
 どっかの神話の神らしいプロメテウスとかいうやつが、皿に炎を載せて現れた。
 そいつが皿と炎を振るうと、辺りに火が立ち込める。
 「墓地のセリューを手札に加え、ガドリを特殊召喚」
 俺の処理が終わると、神と火は消えた。


 プロメテウス・フレイム 通常魔法

 自分の墓地に同じレベルの、希少騎士と名の付くモンスターと希少竜と名の付くモンスターが存在する時、手札を1枚捨てて発動する。
 自分の墓地の希少と名の付くモンスターを1枚手札に加え、それと同じレベルの希少と名の付くモンスター1枚を特殊召喚する。


 「…」
 やつは黙っている。
 「そして、ガドリをリリースして、プラセオを召喚。効果でジスプシロを特殊召喚」
 ダブルコストモンスターのガドリをリリースして俺はレベル8のモンスターを2体揃えた。


 希少騎士 プラセオ 星8 光 戦士族

 このモンスターの召喚に成功した時、自分の手札のレベル8以下の希少竜と名の付くモンスター1体を特殊召喚することが出来る。

 2500/2200


 希少竜 ジスプシロ 星8 光 ドラゴン族

 
 このカードが表側表示で存在する時、自分フィールドに表側で存在する希少と名の付くモンスターが相手のカード効果の対象となった時、自分フィールドの希少と名の付くモンスターを1枚手札に戻して発動する。
 そのカードの効果を無効にし、破壊する。
 この効果は相手ターンでも発動することが出来る。

 2800/2500

 「成る程。大方手札には、『ヤグ・レーザー』でもあるんだろう」
 その通り。希少モンスター専用の自爆カードも手札にあった。
 「プラセオでヒート・ボムを攻撃」
 プラセオATK2500 VS ヒート・ボムATK0+2000
 「…」
 誰かLP4000→3500
 「ジスプシロでインチキモンスターを攻撃!」
 ジスプシロATK2900 VS 深闇の核ATK2600
 「だからこんなの汚くない」
 誰かLP3500→3200
 「カードを1枚伏せてターン終了だ」
 ジスプシロは対象に取られにくい。普通なら安心できるが、相手が卑怯者なら話は別だ。
 「私のターン、ドロー」
 何をしてくる…?
 「魔法カード『愚者への施し』。手札のソイル・ガードナーを捨てて1枚ドロー」


 愚者への施し 通常魔法

 自分の手札の攻撃力0のモンスターを任意の枚数捨て、捨てた枚数につき1枚のカードを引く。


 「そしてダーク・ベリアラーを召喚」
 全身を黒いマント包んだ獣人が現れた。
 「効果発動。デッキからサンダー・クラッシャーを墓地に」


 冒涜者 ダーク・ベリアラー 星4 闇 獣戦士族

 このモンスターの召喚、特殊召喚に成功した時、自分のデッキから冒涜者と名の付くモンスターを1枚墓地に送る。

 0/0

 「…布石は整った」
 墓地肥やしをした後、やつはニヤリと笑った。
 「魔法カード、『ナイトメア・カーニバル』ダーク・ベリアラーをリリースして墓地のソイル・ガードナーとサンダー・クラッシャーと、そして深闇の核を手札に加える」



 ナイトメア・カーニバル 通常魔法

 自分フィールドに表側で存在する攻撃力0のモンスター1体と、自分の墓地の守備力0のモンスターを3体選択して発動する。
 選択したフィールド上のモンスターをリリースして選択した3枚の墓地のカードを手札に加える。


 あ…
 そういや、深闇の核が墓地から手札に加わると、なんかあるんだった。
 「深闇の核の効果発動。手札のソイル・ガードナーとサンダー・クラッシャーを融合…」
 黒い球体に吸い込まれるように、2体のモンスターが混ざりあう…
 「出でよ!『深闇の冒涜者 アース・パニッシャー』!」
 現れたのは茶色い球体を胴体にして黄色い手足を持ち 全体的に黒っぽい人型のモンスターだった。
 「…三東 亜暮」
 やつは呟くように言った。
 「なんだ?」
 「この程度の力は、世の中にごまんとある」
 取り敢えずそいつらを正式にOCG化してから言ってくれ。
 「貴様に出来ることはただ1つ。そいつらと戦い、勝つことだ」
 ジャッジ呼んじゃ駄目ですか?
 「アース・パニッシャーのモンスター効果。このカードが融合召喚に成功した時、自分フィールド上のカード1枚を墓地に送ることで、このカード以外のフィールド上のカードを、全て破壊する!」
 「は!?」
 フィールド全破壊までは許すとして、何故自分が生き残る!?


 深闇の冒涜者 アース・パニッシャー 星7 闇 悪魔族 融合

 戦士族または雷族の冒涜者と名の付くモンスター+獣族または岩石族の冒涜者と名の付くモンスター

 このカードは、深闇の核の効果による融合召喚以外でエクストラデッキから特殊召喚することは出来ない。
 このカードの融合召喚に成功した時、自分フィールドのこのカード以外のカード1枚を墓地に送ることで、フィールド上に存在するこのカード以外のカードを全て破壊する。

 2600/0


 「いやこんなのがバンバン出てきたら異常だろおい」
 「アース・パニッシャーで攻撃」
 卑怯臭いモンスターが地面に拳を叩きつけると、地面を割りながら雷がこちらに向かってきた。
 アース・パニッシャーATK2600→プレイヤー亜暮
 「っぐわぁあ!」
 亜暮LP2600→0
 俺が負けた為、映像が消えていく。
 「くそ…」
 チートカードに負けで俺は後味の悪い気分だっだか、目の前のやつは憎たらしい位落ち着いた表情のままだった。
 そしてそいつが、口を開く。
 「…それで、何か質問は?」
 「受け付けるのかよ!」
 「当たり前だ。じゃないと話が進まない」
 頼むから小説で話が進まないとか言わないでくれ。メタ発言に聞こえる。
 「…じゃ、じゃあ、」
 お望み通り、話を進める。
 「なんで俺のことを知ってるんだ?あと、俺と姿が似ていることについて、何か知っているのか?」
 実は双子だったとか、クローンだったとか。
 「私か?私は、貴様の心の闇だ」
 「はぁ!?」
 想像以上に痛々しい発言に、俺は我が耳を疑った。
 しかしどう考えても、おかしいのは俺の耳じゃなくて、こいつの方だ。
 「信じるか信じないかは貴様に任せる」
 「喜んで信じないぜ!」
 「…」
 自称 俺の心の闇は、冷ややかな視線を俺に向けた。
 「…まぁいい、そんなことで議論しても、生産的ではないな。…それより、私は貴様に、このカードを渡しにきた」
. 心の闇(仮)はポケットからデッキケースを取り出すと、そこからカードの束を取り出して俺に渡した。
 「…」
 冒涜者達と、その融合モンスターだ。
 「へぇー、じゃ、あのチートで世界を滅ぼすやつもいるのね」
 俺はカードをどんどん見ていった。
 「いや、あいつはいない」
 「まじかよ!」
 俺は顔を上げた。
 「代わりにほら、こいつがいるだろ?」
 チートカードは独占する趣味の自称 心の闇は俺が見ているカードの束からカードを1枚抜き出した。


 冒涜者 エレクトロ・レジスター 星6 闇 悪魔族 融合

 戦士族または雷族の冒涜者と名の付くモンスター+獣族または岩石族の冒涜者と名の付くモンスター

 このカードを闇の核の効果による融合召喚以外で、エクストラデッキから特殊召喚することは出来ない。
 このカードの融合召喚に成功した時、お互いのフィールド上の魔法、罠カードを全て裏側にして、裏側表示のモンスターを全て表にめくる(この時リバース効果は発動しない)。その後、このカード以外の表側表示で存在する全てのモンスターの攻撃力、守備力を0にする。
 この効果を発動したターン、お互いのプレイヤーはセットされた魔法、罠カードを発動することが出来ず、このモンスター以外のモンスターの攻撃力、守備力は変化しない。。
 このカードが表側表示で存在する時、このカードの攻撃力、守備力はこのカード以外の冒涜者と名の付くモンスター1体につき500ポイントアップする。

 0/0


 「弱くなってんじゃねぇか!」
 魔法、罠を破壊せず確実に発動させないと言えば聞こえはいい。だがこのモンスターの攻撃力は、あまりにも低すぎる。
 場に5体並べてやっと2000…しかも自分の他のモンスターの攻撃力も下がるから、融合召喚した後に展開するのが望ましい。だが、当然ながらと言うべきか、融合主体の冒涜者に、展開を支えるカードは見当たらない。
 「まずはそいつを使いこなせ。お前に深闇はまだ早い」
 「こっちの方が使いにくいわー!」
 「ともかく、これからそいつらが必要になってくる」
 「へ?」
 やつはそれだけ言うと、踵を返して歩きだした。
 「お、おい」
 「…」
 やつは急に、立ち止まってこちらを振り返った。
 「あぁそうだ、私は一応、ドゥアと名乗っている。心の闇では、呼びにくいだろ?」
 「まぁ、それはそうだ」
 自称 俺の心の闇、ドゥアは踵を返して歩き、もう振り返らなかった。
 「…」
 俺は少し考えた後、
 「間柔にチクって、大人に任せるか」
 教師に報告することにして、帰宅の途についた。
現在のイイネ数 11
作品イイネ
↑ 作品をイイネと思ったらクリックしよう(1話につき1日1回イイネできます)

名前
コメント

同シリーズ作品

イイネ タイトル 閲覧数 コメ数 投稿日 操作
4 第0話   255 0 2013-05-04 -
11 第1話 開 755 0 2013-05-04 -

スポンサーリンク