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HOME > 遊戯王SS一覧 > 第三話 瓦解するは日常

第三話 瓦解するは日常 作:のんねーむ。

―翌日 早朝 学校

俺は意気揚々と学校に登校していた。昨日のデュエルのことを差し引いても新しいデッキでリベンジできる、それがもう楽しみでしょうがなかった。待っていてもいられなくなって俺が登校したのはいつもよりも遥かに早い時間だった。
 ―にも関わらず周はクラスに一人で座っていた。
 「周、今日は随分と早いんだな」
俺も大概に早いのだが。周は俺に声をかけられてようやく俺に気づいたらしくものすごく疲れた表情をこちらに向けてくる。
 「…よぅ…」
疲れきったように、一言だけこちらに返してくる。
 「お、おい…大丈夫か…?」
周は明らかにまともじゃない様子だった。こちらを睨むように観察をし全身から今にも倒れそうな…痛々しい雰囲気が漂っている。
 「おい、時雨…、お前なんでそれを持っているんだ…?」
 「それ?なんのことだよ?」
唐突に憎しみがこもった声でこちらにわけのわからない疑問を投げかけてくる。
 「とぼけんなよ…ちょっと屋上に行くぞ…!」
 「…っ…」
周のただならぬ雰囲気に飲み込まれた俺は周についていく以外の事ができなくなっていた。
 「お前も…あいつら側に堕ちていたのか…!信じていたのに…コロス…殺してやる…!さぁ…デッキを用意しろ…貴様を消してやる…!」
 「お、おい…なにがあった…?大丈夫か…?」
 「五月蝿い…、さっさと終わらせてやる…」
もはや、周はこちらの言葉が届かなくなっていた。
 『ふむ…』
唐突に後ろから声が聞こえてきた。
 「お、お前は…」
声の主は半透明にこそなっていたが、昨日しのぎを削った黒いホープ…《dNo.39絶望皇ディザピア》そのものだった。
 「なんでお前がここにいる!?」
 『仕方ないだろう…?貴様が俺を持ち帰ったのだからな』
 「あぁ…そういえばそうだった…というかなんでお前喋ってるんだよ…」
もう何が何だかわからなくなっていた。
 『我々は負の思念が集いて生まれたカードだ。意志の塊が意思を持つのは当然だろう。それに貴様ら人間ならこう言うだろう?』
 「…なんだよ」
 『遊戯王ではよくあることだ』
 「…あぁもうそれでいい!んで、あいつのああなっている原因はお前なのか!?」
 『違うな、我はもう関係ない。貴様とのデュエルで負の思念から解放された。ただの闇の力を持ったカードでしかない。』
 「闇の力って…」
 『闇は悪ではない。光もまた必ずしも正義などではない。闇も光も所詮は力だ。力に善も悪もあるものか』
 「…そうか、んでアイツを元に戻すにはどうすればいい?」
 『デュエルで勝てばいいだろう。やつは猜疑に囚われ、自身が負のオーラを纏いて悪そのものになった。つまり奴も持っているはずだ。負の思念を持ったカードをな。ソレを打ち倒せれば恐らく開放も出来るやもしれぬ』
 「…勝てばいいんだな…?」
 『可能性の話だ。必ずではない。我の元の主のように消滅するかもしれない』
 「…それでも…やれるだけやらないとな…」
 『貴様がそういうなら口出しはすまい。我を使いたければ自由に使え。主として認めてやろう』
 「助かる」
 「…準備は出来たな…」
 「あぁ、はじめよう」

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