3.洗脳された決闘者　作：sento

「俺のターン！」
・遊歌のフィールド
聖貴戦獣 グロービースター
素材×2
・竜巻のフィールド
なし

「うわぁー」
「全く…変わらないね、竜巻は」
「くそぅ〜」
カタッカタッ
校舎の陰から誰かやってきた
竜巻の学校の体育教師、「佐藤 鉄木(さとう てっき)」だ
「君たち、カードゲームばっかりやってないで勉強しなさいよ」
「別にいいじゃねーか！」
「竜巻、先生の言ってる事は正論だ。お前はこの休日2日連続で学校に来てデュエルしているだろ」
「ま、まぁそうだけど…」
「それに、今週はサッカーのクラス対抗試合。こんな危ないカードゲームして怪我したらどうするつもりだ？」
「む……」
「ま、君の自由だ。だが、これだけは言っておく、勉強もしっかりしておいた方がいい」
「そ、それはそうだけど……」
鉄木は自分の金魚を育てている水槽の方へ行った…

次の日、竜巻と務は遅刻ギリギリに登校した
「くわぁ…眠い…」
「全く…夜遅くまでデュエルが頭を離れなかったなんて…俺が迎えに行かなかったらどうするつもりだったのか…」
竜巻は自分の家で1人でデッキ構築をしていたのだ。海木の手下のある程度決まった展開パターンのデュエルに勝てなかったからだ
「あの数を相手に、勝てたとでも言うのか？いくら展開パターンが同じだったからといって、勝てる数ではなかった」
「そうだけどよ…だって遊歌はあの数に勝ったんだし…」
「竜巻、務！遅刻するぞ！早くー！」
海木が笑顔で迎えて来た
海木は反省し、警察の元から戻ってきたのだ
「ああ！」

「なるほどな…そういう訳か。だがあの数は並のデュエリストで無ければ無理だよ」
「遊歌、俺はあの数にも勝てるデュエリストになりたいんだ！」
…………
書写の時間
書写の教師は「軽川 春正(けがわ はるまさ)」この学校で唯一のデュエリストの教師
「そんな事があったのね…デュエルは危険な事もあるから、気を付けるんだよ。」
「はい！」
「海木君、あんな事はもう2度としないように！」
「ごめんなさい！」
「竜巻君。落ち込んでいるようだけど、その数は先生にも敵うかわからない。落ち込む事ではないよ！今は授業に集中！」
「はい！」
………
下校の時間だ。
「さようなら！」
みんなが校舎を出る…
少し遅れて竜巻達が帰る時
「君たち…」
後ろから凄く不気味な声がした…
「は、はい！」
「俺とデュエルだ！負けたらこれ以上デュエルはやらせんぞ！」
現れたのは鉄木、だがいつもと雰囲気が違う…
「先生…デュエル…ですか？」
「私がやろう…」
「いや、俺がやる！」
「竜巻が？！遊歌、どうする？」
「私はいい」
「ありがとよ」
「良かろう！デュエルだ！」
デュエル！
・ターン1
ターンプレイヤー 鉄木
「先行は俺だ！俺のターン！」
鉄木のドローは風圧を起こした！
「俺は手札から、アクア・バードを召喚！カードを1枚伏せターンエンドだ！」
アクア・バード
星3
攻1200守1000
①:このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。自分はデッキから「アクアアクトレス」モンスター1体を手札に加える。
鉄木 手札3枚
・ターン2
ターンプレイヤー 竜巻
「俺のターン！ドロー！俺は手札から、XR クラッシャーを召喚！」
XR クラッシャー
星4
攻1200守1000
①:このカードが手札からの召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。相手フィールドのモンスター1体の攻撃力をターン終了時まで500下げる。
「効果でアクア・バードの攻撃力を500下げる！バトル！アクア・バードに攻撃！」
「ぐっ…」
鉄木 LP3500
「だが、この瞬間アクア・バードの効果が発動！デッキからアクアアクトレス・シャークを手札に加える！」
アクアアクトレス・シャーク
星7
攻2700守2000
「アクアアクトレス・シャーク」の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードはカードの効果を受けない。②:このカードを手札から捨てて発動できる。自分の手札・墓地から「アクアアクトレス・シャーク」以外の水族モンスター1体を特殊召喚する。
「さらに、罠カードアクア・バズーカを発動！手札からアクアアクトレス・シャークを特殊召喚し、破壊されたモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える！」
アクア・バズーカ
通常罠
①:自分フィールドの水族モンスターが相手によって破壊された場合に発動できる。手札から水族モンスター1体を特殊召喚し、相手に破壊されたモンスターの攻撃力分のダメージを与える。
「ぐわわぁー」
「竜巻！」
竜巻 LP2800
「俺はカードを1枚伏せてターンエンド」
竜巻 手札4枚
・ターン3
「俺のターン！ドロー！俺は手札からアクア・ファングを召喚！俺はアクアアクトレス・シャークにアクア・ファングをチューニング！」
鉄木から不気味なオーラがさらに大きく放たれる
「水の光の中の屑よ！今舞い上がり、頂点となれ！シンクロ召喚！レベル8、アクアダスト・ドラゴン！」
現れたのは水を纏った星屑の竜
闇のオーラが溢れている
アクア・ファング
星1チューナー
攻200守200
①:このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから「アクアダスト」罠カード1枚を自分フィールドにセットする。
アクアダスト・ドラゴン
星8
攻2500守2000
チューナー+チューナー以外の水族モンスター1体以上
①:このカードがシンクロ召喚に成功した場合に発動できる。相手フィールドの魔法・罠カード1枚を破壊する。②:このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。自分の墓地から水族チューナー1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したカードの効果は無効化される。
「俺はアクア・ファングの効果でアクアダスト・ロードをセットし、アクアダスト・ドラゴンの効果でお前の伏せカードを破壊する！」
「ミラー・フォースが！」
「バトルだ！俺はアクアダスト・ドラゴンでXR クラッシャーに攻撃！」
「うわぁぁー」
竜巻 LP1500
「俺はこれでターンエンド！」
鉄木 手札4枚
・ターン4
「俺の…ターン！ドロー！」
「俺はモンスターを裏側守備表示でセット！ターンエンド！」
「竜巻！裏側守備表示でセットという事は………」
「おや、もう終わりか？」
竜巻 手札4枚
・ターン5
「俺のターン！ドロー！俺は手札から、アクア・ファングを召喚！チューニング！」
「なに！さらなるシンクロを出すのか！」
水を纏った星屑の竜はさらなる輪を潜り抜け調和する！
「水から舞い上がりし屑よ！鮮やかな流水纏い現世で踊れ！シンクロ召喚！レベル9、アクアダスト・シャーク！」
アクアダスト・シャーク
星9
攻3000守2000
水族チューナー+チューナー以外の「アクアダスト」モンスター1体以上
①:カードの効果が発動した場合、自分フィールドのこのカード以外の「アクアダスト」モンスター1体をリリースして発動できる。その発動を無効にし破壊する。②:このカード以外の自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。自分の墓地のレベル8以下の「アクアダスト」モンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。
「さらに魔法カード海底崩壊を発動！この時、罠カードアクアダスト・ロードを発動！効果でエクストラデッキからアクアダスト・ドラゴンを特殊召喚する！」
海底崩壊
通常魔法
①:自分フィールドに水族モンスターが存在する場合に発動できる。自分フィールドのカードを全て破壊し、デッキからカードを2枚ドローする。
アクアダスト・ロード
通常罠
①:自分フィールドのカードを2枚以上破壊する効果が発動した場合に発動できる。その発動を無効にし破壊する。その後、エクストラデッキからレベル8以下の「アクアダスト」モンスター1体を特殊召喚する。
「もう終わりだ！アクアダスト・ドラゴンでセットモンスターに攻撃！」
「この時、セットモンスター、XR サイコロンのリバース効果発動！デッキから1枚ドローし、そのカードが罠カードだった場合、その効果を発動する！」
XR サイコロン
星3リバース
攻500守500
リバース:デッキから1枚ドローし、そのカードが罠カードだった場合、そのカードの効果を発動する。
「伝説のデュエリスト、九十九遊馬は、カードさえも創造する！ドローー！！」
ドローカード、逆転のバリアークロスフォース
逆転のバリアークロスフォース
通常罠
①:相手モンスターの攻撃宣言時及びダメージステップ時に発動できる。相手フィールドのレベル5以上・ランク4以上のモンスターを全て破壊し、自分の墓地から「XR」モンスター1体を効果を無効にして特殊召喚する。このカードを発動したターン、自分はモンスターの効果を発動できない。
「俺が引いたのは、逆転のバリアークロスフォース！その効果は、相手フィールドのレベル5以上のモンスター全てを破壊する！」
これを聞き鉄木がニヤリと笑う
「ふっ…悪足搔きもここまでだな。アクアダスト・シャークの効果で、アクアダスト・ドラゴンをリリースしその効果を無効にする！」
「なに！これじゃあ……」
「竜巻！！」
遊歌がデュエルディスクを構えた
「私は…」
「俺は手札の冷徹の墨液の効果発動！このカードを墓地へ送り、自分フィールドのモンスター全てを破壊する事でバトルフェイズを終了する！」
冷徹の墨液
星2
赤8青8
攻500守500
ペンデュラム効果
①:相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。このカードを破壊し、バトルフェイズを終了する。
モンスター効果
①:相手バトルフェイズに手札のこのカードを墓地へ送って発動できる。自分フィールドのモンスターを全て破壊し、バトルフェイズを終了する。
「軽川先生！」
軽川春正が校舎の2階から飛び出してきた！
「お前…邪魔をしに来たのか？」
「邪魔？とんでもない。同じデュエリストとして、お前のデュエルを見ていられなくなっただけだ。」
「くっ、腹が立つぜ。ターンエンドだ」
鉄木 手札3枚
・ターン6
ターンプレイヤー 春正
「俺のターン！ドロー！俺は手札から、天樹の墨液と開花の墨液でペンデュラムスケールをセッティング！」
天樹の墨液
星2
赤8青8
攻500守500
ペンデュラム効果
①:ペンデュラムゾーンのこのカードを破壊し、墓地の「毛筆」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。
モンスター効果
①:このカードは戦闘では破壊されない。
開花の墨液
星2
赤6青6
攻500守500
ペンデュラム効果
①:このカードを破壊して発動できる。デッキから「毛筆」モンスター1体を効果を無効にして特殊召喚する。この効果を発動するターン、自分は「毛筆」モンスター以外のモンスターを特殊召喚できない。
モンスター効果
①:このカードがフィールドに表側表示で存在する限り、自分フィールドの「墨液」モンスターは効果では破壊されない。
「揺れろ、魂のペンデュラム！天空に描け、光のアーク！ペンデュラム召喚！」
2つの墨液が注がれ、振り子と共に筆へと導かれる…
「流水の毛筆 天下破水！大天の毛筆 円樹合体！」
流水の毛筆 天下破水
星7
赤4青4
攻2500守2000
ペンデュラム効果
①:このカードがフィールドのカードの効果で破壊された場合に発動する。相手に1000ダメージを与える。
モンスター効果
①:このカードが戦闘を行う場合、ダメージステップ終了時まで相手はカードの効果を発動できない。
大天の毛筆 円樹合体
星7
赤4青4
攻2500守2000
ペンデュラム効果
①:このカードがフィールドのカードの効果で破壊された場合に発動する。自分の墓地から「毛筆」モンスター1体を特殊召喚する。
モンスター効果
①:1ターンに1度、自分メインフェイズに自分フィールドの「毛筆」モンスター又は「墨液」モンスター1体をリリースして発動できる。このカードの攻撃力はリリースしたモンスターの攻撃力分アップする。
「ペンデュラム召喚か！」
「さらに、2体のモンスターでオーバーレイ！！神聖なる光を浴びて今降臨せよ！エクシーズ召喚！神聖の毛筆 黒闇打撃！」
神聖の毛筆 黒闇打撃
星7
攻2800守2000
「毛筆」レベル7モンスター×2
①:このカードがエクシーズ召喚に成功した場合、このカードのエクシーズ素材を任意の数取り除き、取り除いたエクシーズ素材の数まで相手フィールドのカードを対象として発動できる。そのカードを破壊する。この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。②:このカードはエクシーズ素材の数まで攻撃できる。
「その効果でアクアダスト・シャークを破壊する！」
「なに？！アクアダスト・シャーク！」
クォーン…
星屑鮫が墨液に塗り潰される
「まだだ！開花の墨液の効果でデッキから大天の毛筆 円樹合体を特殊召喚！さらにもう片方のペンデュラムゾーンの天樹の墨液の効果で流水の毛筆 天下破水を特殊召喚！オーバーレイ！神聖なる光、交わりて勝利を！エクシーズ召喚！神聖の毛筆 黒闇打撃！」
春正は遊歌並の展開力で2体のエクシーズモンスターをフィールドに並べた
「2体目だと？！」
「黒闇打撃はオーバーレイ・ユニットの数だけ攻撃できる！」
「なんだと？！」
「黒闇打撃で、ダイレクトアタック！！」
「デュ…エル……か………」
ズンッー！
鉄木 LP0

「く……」
倒れた鉄木の前に何者かが現れた
「フ、もはやこの世界の手駒は使えんか…」
「お前は？！」
「鉄木はこんな奴では無かった。鉄木は昔から仲があったが、こんな事をするような奴では…お前、鉄木に何かしたのか？！」
「洗脳した………」
「洗脳だと？！」
「洗脳した状態に記憶を残して置くことでデュエルの性能を高めたのだが失敗か」
「貴様……！」
「そこのお前も…」
「っ…！」
「海木も？！お前何者だ！」
「少し喋り過ぎた様だな… 我が名は亜怒尾過。さらばだ」
謎の人物は、亜怒尾過と最後に名乗り、姿を消した
「待て！」
「やめろ、深追いは禁物だ」
「………」
鉄木が目覚めた
「鉄木！！」
「先生！！」
「デュエル……中々楽しい物だ。俺は洗脳されていたんだろう…亜怒尾過という奴の話、聞いてたよ。洗脳されながらも…な。」
「デュエリストとして、教師してだが、デュエルで偶に気分転換してはどうだ？」
「ああ、そうするつもりだ！」
「そう言えばそのデッキは…」
「貰っても良いんだよな…」
「良いと思うぞ…」