紅蓮王国編まとめ、その1　作：黒壱(クロイツ)

【紅蓮王国】
……アイオーン大陸南部に存在する、広大な版図を持つ絶対君主制の軍事国家。覇王ヴァーミリオンが炎の大精霊と契約することで得た不滅の軍勢ブレイズレギオンを擁し、兵站を必要としない無敵の軍隊として周辺諸国からは恐れられている。
かつて200年前は山間の小国であり、貧しい国土と産出する黄金を狙った他国からの侵略に、常に晒されていた。
第二王子であったヴァーミリオンの台頭後はその手勢ブレイズレギオンの働きによって他国を圧倒し、肥沃な農地や海に面した港町を手に入れ、その勢力は一気に拡大した。
しかしヴァーミリオンの功績を恐れた兄王は彼を暗殺しようと試み、ヴァーミリオンの息子が命を落としたものの失敗。内乱でヴァーミリオンは兄王を討ち、国名を紅蓮王国に改称。その後、国土を狙う敵国をその軍略で幾度も退け、現在までの隆盛を築き上げた。

特徴：
　主に「紅蓮王の戦旗」を中心として、効果ダメージを受けた場合に蘇生する不滅の軍勢をモチーフとしたスーサイドビートダウンなテーマ。
　クリムに関する数枚以外はシンクロやエクシーズに関わることはなく、DM時系列のSSでも無理なく使用可能。ただし4000ライフ制では簡単に瀕死状態になるので、削り過ぎに注意。
既存カードではクラウンブレードと相性が良く、そのダメージに合わせて圧倒的な展開を行える。

動かし方：
・手札にトラン、バーナード
①バーナード捨て戦旗サーチ、トランns効果でヴァーミリオン埋葬、500ダメージ。戦旗効果でバーナード蘇生、ヴァーミリオン効果で2体をリリースしss。
……基本的なムーヴ。ヴァーミリオンの3000打点を有効に使って攻め立てよう。DDクロウには弱いので注意。

・手札に愚かな埋葬、ヴァリエールまたはバーナードまたは戦旗
①おろ埋発動、効果でヴァン埋葬。ヴァン効果でヴァリエールまたはバーナードサーチ。バーナード捨て戦旗サーチ発動、ヴァリエールns効果で1000ダメージを受けヴァン蘇生。
ヴァリエールとヴァンでチェイン。チェイン効果でヴァンを落としてトリッククラウン埋葬。クラウン効果で1000ダメージを受けてクラウン・ヴァン蘇生。クラウンとヴァンでチェイン、ヴァンを落として効果でサウザンドブレード埋葬。
……最早クラブレが強いだけ状態。この後チェイン2体で未来皇出したりする。手札に戦術などのさらなるダメージソースがあれば、もう1体エクシーズが出せる。
ダメージ総量ならヴァリエールとヴァンで殴って4500ダメージなので、以後の展開は攻撃後に行うべきか。




◎紅蓮王の喇叭手　トラン
炎族　☆1　炎属性　ATK：300　DEF：0
「紅蓮王の喇叭手 トラン」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①：このカードの召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。デッキから「紅蓮王」モンスター1枚を墓地に送り、自分は500ポイントのダメージを受ける。
フレーバー：
『その激音は雷鳴に似ている。
やがて訪れる、戦争という名の嵐の先触れ』
――紅蓮王国記 第1章「開戦」より抜粋
イラスト、設定：
名前は喇叭手（Trumpeter）から。
炎のような赤い髪をした少年。まだ幼さの残る顔立ちながら、持ち前の責任感の強さから喇叭手という軍の伝令係としての重責を良く理解している。
効果解説：
【紅蓮王国】における最初の一手。場に戦旗があれば墓地埋葬から攻撃力500以下を蘇生できるが、無くてもヴァン埋葬からのバーナードサーチ捨てて戦旗サーチに繋ぐことができる。ワンフォーワンを使ってでもサクッと出したい。


◎紅蓮王の戦旗
永続魔法
「紅蓮王の戦旗」は自分フィールド上に表側表示で1枚しか存在できない。
①：自分フィールド上の炎族モンスターの攻撃力は300ポイントアップする。
②：自分が効果ダメージを受けた場合に発動できる。自分の墓地に存在するそのダメージの点数以下の攻撃力を持つ炎族モンスター1体を、自分フィールド上に特殊召喚する。この効果を発動するターン、自分はライフポイントを回復できない。
③：このカードがフィールドを離れた時、このカードの効果で特殊召喚したモンスターを全て破壊する。
フレーバー：
『戦場に真紅が翻る。かの旗幟こそ紅蓮王の軍勢そのもの。炎の精霊との契約がもたらした加護の証である。敵は震え、朋は奮う。ブレイズレギオンの進撃が、今始まろうとしていた』
――紅蓮王国記 第1章「開戦」より抜粋
イラスト、設定：
紅地に金糸で縫い取られた紅蓮王国の紋章（鳳凰と槍の図案）が目立つ戦旗。
戦場においては兵たちの士気高揚に欠かせない存在であり、その旗そのものが炎の精霊との契約の証でもある。故にこれが失われると軍勢は瓦解しかねない。
効果解説：
【紅蓮王国】の基軸。色々な手順からサーチ可能なのだが、手札に来ない時は来ない。ターン1回制限は無いが、調子に乗ってダメージを受け過ぎるとサイクロン一発がサンダーボルトに化ける。エクシーズやシンクロ、またはヴァーミリオンで早めに処理しておきたい。


◎紅蓮王の騎兵　ヴァリエール
炎族　☆4　炎属性　ATK：2100　DEF：0
①：このカードの召喚に成功した時、自分は1000ポイントのダメージを受ける。
②：このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていれば、その数値だけ相手に戦闘ダメージを与える。
フレーバー：
『喇叭が雷鳴ならば、その槍は雷光だった。輝かしき一撃が、暗雲めいて迫る敵軍を貫いて疾った』
――紅蓮王国記 第1章「開戦」より抜粋
イラスト、設定：
名前は騎兵（Cavalier）から。
炎のように広がる赤い長髪をした女騎士。蹄や鬣に炎を纏う汗馬を巧みに操り、手にしたランスで敵陣を蹂躙する。誇り高く真面目な性格だが、己の実力に慢心することもたびたびある。
効果解説：
強力なデメリットアタッカーにして展開役。エクシーズもシンクロも自在だが、本人は蘇生しにくいステータスの上、受けるダメージは割と馬鹿にならないので注意。


◎紅蓮王の尖兵　ヴァン
炎族　☆4　炎属性　ATK：1000　DEF：0
「紅蓮王の尖兵 ヴァン」の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①：このカードが墓地に送られた場合に発動できる。デッキから「紅蓮王」モンスター1枚を選択して手札に加える。
②：特殊召喚されたこのカードの攻撃力は800ポイントアップする。
フレーバー：
『備えるべきに備え、為すべきを為す。そのためには、まず知るべきを知ることだ』
――紅蓮王 ヴァーミリオン
イラスト、設定：
名前は尖兵（Vanguard）から。
炎色の長髪を束ねて後方に流した、背の高いクールな印象の青年。
皮鎧などの軽装姿で、偵察、斥候などの裏方や破壊工作などの汚れ仕事も請け負う。軽薄で女好きだが、自らの仕事にはプライドを持っている。
効果解説：
【紅蓮王国】最優のサーチャー。どこから墓地に送られても役目を果たす他、蘇生されるとアタッカーの役割もこなす。初手ならセットして壁にするのもアリ。その場合貫通には注意が必要だが。



◎紅蓮王の旗手 バーナード
炎族　☆3　炎属性　ATK：100　DEF：2200
①：このカードを手札から捨てて発動できる。デッキから「紅蓮王の戦旗」1枚を選択して手札に加える。
②：このカードが自分フィールド上に存在する限り、相手はこのカード以外の炎族モンスターを攻撃できない。
フレーバー：
『彼らは知っていた。旗手は軍団の中で最も誉れ高く、そして危険な役割である。旗とは軍そのものであり、旗が地に落ちることは、すなわち軍が敗北したと同義なのだ』
ーー紅蓮王国記 第3章「怨敵」より抜粋
イラスト、設定：
名前は旗印（Banner）から。スペルがかなり違う上に旗手はStandard-bearerだがそれはそれ。
朴訥そうな顔立ちをした、赤毛の青年。身体の大きさはまるで巨木を思わせる雄大さだが、気は小さい。
戦旗を担う重責で胃を痛めながらも、敬愛する主君のために、恋するヴァリエール嬢のために、今日も戦場に立つ。
効果解説：
戦旗サーチとして捨てた後も、蘇生して優秀な壁になる。2枚出せば切り込みロック。とはいえ旗を撃ち抜かれると瓦解するので過信はできない。


◎紅蓮王 ヴァーミリオン
炎族　☆7　炎属性　ATK：2700　DEF：0
「紅蓮王ヴァーミリオン」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①：自分メインフェイズ、このカードが自分の手札または墓地に存在する時に発動できる。自分フィールド上に存在する炎族モンスター2体をリリースし、このカードを自分フィールド上に特殊召喚する。
②：このカードがフィールド上から墓地に送られた場合に、相手フィールド上に存在するカード1枚を対象として発動できる。対象のカードを破壊する。
フレーバー：
『見上げるような大男であった。荒野を渡る風が燃え盛る真紅の髪をなびかせたが、瞳に輝く叡智と気力は揺るぎもしなかった。
かの者こそ不死の覇王、ブレイズレギオンの主。畏怖と崇敬をもって語られるその名を、「紅蓮王ヴァーミリオン」という』
ーー紅蓮王国記 第1章「開戦」より抜粋
イラスト、設定：
容姿はフレーバーの通り。紅蓮王国の国王であり、200年を生きる炎の大魔術師。『永劫の6人』の1人。
召喚術を得意としており、まだ王子だった頃に壊滅しかけた軍を救うために炎の大精霊と契約を結び、その心身を捧げた。
妻はクリムを生んでから間も無く世を去り、他に子供はいない。新たに妻帯しない理由は、亡き妻に操を立てているのだとも、また新たに失うことを恐れているのだとも噂されている。
特殊召喚時の口上は、
「常勝不敗のブレイズレギオン、その主。不死なる覇王よ戦場（いくさば）を征け！ 進軍せよ、《紅蓮王 ヴァーミリオン》！」
破壊効果名は「アブソリュートレイド」、攻撃名は「オールハンズアサルト」。
効果解説：
メインアタッカーにして戦略の中心。弱い兵卒を殴られないよう何度でも復活し、討たれても相手カード1枚を道連れにする。
バーナード捨て戦旗サーチ、トランnsヴァーミリオン埋葬バーナード蘇生、トランとバーナードをリリースしてヴァーミリオン蘇生までが理想の動き。
アークナイトやデッキバウンスには無力なので注意。



◎紅蓮王の戦術
通常魔法
「紅蓮王の戦術」は1ターンに1度しか使用できない。
①手札から炎族モンスター1枚を捨てて発動できる。デッキからカードを2枚ドローし、自分は1000ポイントのダメージを受ける。
フレーバー：
『先生がおっしゃっていたのです。算多きは勝ち、少なきは勝たず。つまり、父上は勝つのです』
ーー紅蓮王の愛娘 クリム
イラスト、設定：
紅蓮王国軍は炎の精霊と契約した不滅の軍勢である。彼らには通常の軍隊のように休息、糧食、弾薬などを必要としない。
それによって長距離を神速の強行軍で踏破できる上に、戦場の定石を覆すことができる。
効果解説：
クリム初登場回。宝札系カードの例に漏れず手札交換が可能な上、ダメージを受けて蘇生までできる。しかしやはり1000ダメージは大きいので連発はできない。


◎紅蓮王の祝福
通常罠
①：フィールド上に存在するモンスター1体を対象として発動する。自分の墓地に存在する炎族モンスター1体を、対象のモンスターに装備カード扱いで装備する。装備モンスターの攻撃力は、装備されている炎族モンスターの攻撃力分アップする。ターン終了時、対象のモンスターを破壊する。
フレーバー：
『王の姿が見えずとも、兵たちには王の存在が感じられた。駆ける足、振るう刃は全て王のためにあったからだ』
ーー紅蓮王国記 第2章「歴史」より抜粋
イラスト、設定：
紅蓮王国軍はその中核であるヴァーミリオンと緩やかな精神的接続を持っている。完全な意思疎通には及ばないが、兵たちが王の存在を感じるには充分な繋がりだ。
王が特に期待を寄せた部隊は、それを感じて士気が向上する。
効果解説：
ほとんどの場合ヴァーミリオンを相手モンスターに装備して1対2交換する使い方だが、もちろん自分のモンスターに使ってダメージブーストも良い。フレムベルやラヴァル、場合によっては炎王などでも使える。