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遊戯王5D´s 外伝/【第十三話】モンスター 作:うおさ123

フィールドのまとめ

龍亜 手札1枚 LP700
モンスター 《グランド・ギアツール・ドラゴン》
魔法・罠 セットカード×2=《D・フォーム》 《不明》

紫のローブの男 手札1枚 LP4000
モンスター 《デモンズ・スカーレット》《デモンズ・ナイト》
魔法・罠 セットカード×1


「正義の象徴、《グランド・ギアツール・ドラゴン》!!」
「キャハハハ! いいじゃねえか、おもしれえ! 掛って来いよ、クソチビ! 今度こそ磨り潰してやっからよ!!」

 降臨する巨大な機械竜を前に、紫のローブを着た男は狂喜している。

「そう簡単にやられるもんか! 《グランド・ギアツール・ドラゴン》の効果発動! 《ギアツール》のシンクロ召喚に成功した時、お前のモンスター1体を吸収して装備できる、俺はお前の《デモンズ・スカーレット》を選択! ギアプラス・アブゾラクション!!」

 《ギアツール》の両腕がジェット噴射をあげて飛んでいき《スカーレット》を掴み、そのまま自分の腹のシュレッターの様な物が《スカーレット》を砕いて腹の中につめる。その後、体の中から赤い鎧が《ギアツール》を包み込む。

「この効果で装備したモンスターの攻撃力分、このカードの攻撃力をアップ!」

《グランド・ギアツール・ドラゴン》ATK3500+2500=ATK6000

「そして、手札から装備魔法、《ダブルツールD&C》を《グランド・ギアツール・ドラゴン》に装備! 《ダブルツールD&C》の効果で、《ギアツール》の攻撃力は俺のターンの間1000ポイントアップする! さらに《グランド・ギアツール・ドラゴン》の効果により、1ターンに1度、装備された装備カードと同じ装備魔法をデッキからもう一枚装備できる。俺はもう1枚の《ダブルツールD&C》を装備!」

《グランド・ギアツール・ドラゴン》ATK6000+2000=8000

 《ギアツール》の両腕がドリルに変形し、ドリルに円形のカッターが付いている。

「ギィオォォォ!!」
「カハハ! さあ、てめえの全力で俺をぶった押してみろよぉ!!」
「いくぞ! 《グランド・ギアツール・ドラゴン》で、《デモンズ・ナイト》を攻撃、ツインドリルブレイク!!」
 両腕のドリルが、ギギギ、と音を立てて《デモンズ・ナイト》に迫る。

《グランド・ギアツール・ドラゴン》ATK8000 VS 《デモンズ・ナイト》ATK1900

ドゴォオン!!

 爆音と共に爆発が起き、爆風であたりが見えなくなる。

「倒せたか!?」
「この程度で倒せたとでも思ってんのか、詰めがあめえよ!」

紫のローブの男 LP4000-3600=400

龍亜がそう言ったのもむなしく男の声が響くと同時に、爆風に包まれた場所から紫のローブを着た男が、ゆっくりと現れる。男のローブはかなり消耗したように見えたが、男自身に変化が感じられない。

「どうやって……」

龍亜が男に聞こうとしたが、その眼前に青い《デモンズ・スカーレット》が現れた瞬間、龍亜は言葉を失った。

「お前のカワイイメカ竜が攻撃する前に、俺は罠カード《デモンズ・ストライク》を発動してたんだよ」
「なんだよ、それ……?」
「《デモンズ・ストライク》は墓地・手札のデモンズを除外することで融合させる効果がある。これで俺は手札の《デモンズ・ブルー》と墓地の《デモンズ・コマンド》を融合させて、融合モンスター《デモンズ・ディープブルー[ATK2500DEF1700]》を呼び出したってわけだ。《ディープブルー》には融合召喚時にカードを手札に戻す効果がある。こいつで俺の《スカーレット》を手札、つまりエクストラデッキに戻した。さらにてめえの《ギアツール》の攻撃力は5500までダウンして、俺のライフは紙一重の400残った。つー訳だ、わかったかよチビシグナー?」

男は現在起きてることについて詳細に語る。が、龍亜には一つの疑問が浮かび上がった。

「ぐ……でも、どうして《ギアツール》を戻さなかったんだ? それでダメージは全部消せたのに。」
「おいおい、てめえがそれを言うか? 《パワー・ツール》にすら装備魔法を身代りにする効果があるんだ。それの強化版みてえなソイツがその程度の力持ってる訳ねえだろ」

――確かに《ギアツール》には相手によってフィールドから離れる代わりに自分の装備魔法を身代りに墓地へ贈る能力があるけど、そんなことまで分析してるなんて……

「俺はこれでターン終了だ」

 《グランド・ギアツール・ドラゴン》ATK5500→3500

「お前は何者なんだ? さっきの力といい、今の戦術といい」
「アレ、さっきのガキから聞いてなかったのか? そろそろ伝わってる頃だと思ったんだが」
「何のことだよ……?」

 いつもより少し口調を荒くしながら龍亜が問う。

「まあいいや、隠すようなことでもねえしな。俺は、デュエルモンスターズの精霊だ」
「な、なんだよ……! それ……!?」

 余りにもおかしなことを言う男に動揺する。

「正確には俺はこの人間の身体を乗っ取っているデュエルモンスターズの精霊だ」

 男は自分自身の身体を指さして喋った。

「じゃあ、さっきの龍可が言おうとしてたのは……?」
「呑み込みが早くて助かるぜ。ついでに俺たちがお前らシグナー、いや決闘者を狙う理由も教えといてやる。それは……」

 そののち一呼吸おいてから、男は

「全精霊を決闘者から解放する為だ」

と、さっきまでふざけた口調だった男は柄にもなく真面目そうに言った。

「な、何言ってんだよ!? モンスター達を決闘者から解放するだって? モンスターは、デュエルモンスターズの精霊は俺たちの仲間なんだ! おかしなこと言うなよ!」
「おかしくなんかねえよ!!」

 龍亜の言葉に反応して、紫のローブの男が突然叫ぶ。

「決闘者のせいで、どれだけのモンスターが傷ついてきたのかわかんのか? てめえらの利己的な争い、ただのスポーツの為。どれだけのモンスターが無駄に血を流し、傷ついてきたのかてめえには解るのか? モンスターは俺たちの仲間だと。ふざけた事ぬかすんじゃねえ! お前が勝手に考えてきたその仲間とやらが、お前に一度だってお前の仲間だなんて言ったか!?」
「それは……」
「そこのメカ竜だって同じだ! てめえらの勝手な争いのために勝手に使われて、勝手に傷つく。それを俺達は変える! 今まで虐げられてきた分の雪辱を今ここで果たす! 俺のターン!!」

 ターンプレイヤーが切り替わり、男がカードを引く。

「俺は手札から《デモンズ・エーテル》を発動。自分フィールド上に存在する融合召喚によって呼び出されたデモンズを墓地へ送る事でカードを3枚ドローする。俺は《ディープブルー》を墓地へ送る。だが、《ディープブルー》は破壊以外の方法でフィールド上を離れない。俺はそのままカードを3枚ドロー!」
「一気に三枚も……」
「俺は手札から《デモンズ・グリーン[ATK1000DEF1800]》を召喚。こいつは召喚時にどこからでも《デモンズ・コマンド》を手札に加えられる。この効果で除外されている《コマンド》を回収!」

 緑色の悪魔が現れたと思うと、次元の裂け目から《デモンズ・コマンド》がカードとなって紫のローブの男の手札に加わる。

「さらに手札のデモンズと名のつく魔法・罠カードを除外することで、墓地の《デモンズ・フュージョンライト》を手札に加える。俺は《デモンズ・リボーン》を除外!」
「融合魔法、ていうことは。」
「手札の《デモンズ・コマンド》と場の《デモンズ・グリーン》を融合!」

 緑の閃光を放ち、緑の《デモンズ・スカーレット》が現れる。

「来い! 緑の集合体、《デモンズ・エメラルドグリーン[ATK2700DEF1400]》!! さらに《エメラルドグリーン》の効果で融合召喚時にてめえのカードをデッキの1番上に戻す。《ダブルツールD&C》を選択。デモニック・ハリケーン!」

 《グランド・ギアツール・ドラゴン》から1セットのドリルとカッターが消える。

「だけど、まだ《ギアツール》の攻撃力の方が上だ!」
「まだ、んなあめえ事本気で考えてんじゃねえよな! 俺は手札から《デモンズ・アグレッシブライト》発動! 自分の融合モンスター数かける、自分フィールド上のすべてのデモンズの攻撃力を500、つまり1000ポイントアップする!」

《デモンズ・ディープブルー》ATK2500→3500  《デモンズ・エメラルドグリーン》ATK2700→3700

「一気に攻撃力で並ばれた!」
「バトルだ、《デモンズ・ディープブルー》で《グランド・ギアツール・ドラゴン》を攻撃! グリーン・ブラスト!」

《デモンズ・エメラルドグリーン》ATK3700 VS 《グランド・ギアツール・ドラゴン》ATK3500

ドゴォン!!

 この戦闘で《グランド・ギアツール・ドラゴン》が破壊されるはずだが、

「俺は《グランド・ギアツール・ドラゴン》のモンスター効果発動! このカードがフィールド上から離れる時、代わりに装備されている《ダブルツールD&C》を墓地へ送る、ロストアーム・バリア!」

 爆風から現れた《グランド・ギアツール・ドラゴン》は《ダブルツールD&C》の残骸で作られたバリアで守られ、傷一つついていない。が、龍亜に戦闘ダメージは通る。

龍亜 LP700-200=500

「ぐ……!」
「まだだ、《デモンズ・エメラルドグリーン》のモンスター効果! このカードが相手に戦闘ダメージを与えることに成功した時、墓地からデモンズと名のつくレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚できる。俺は《デモンズ・コマンド[ATK1900DEF1600]》を特殊召喚! そして、《デモンズ・ディープブルー》で追撃だ。ブルー・フォース!」
「迎え撃て、《ギアツール》!!」

《デモンズ・ディープブルー》ATK3500 VS 《グランド・ギアツール・ドラゴン》ATK3500

ドゴォオ!!

 装備魔法を失った《ギアツール》を守るすべはない。互いのモンスターが爆散する。

「次の《コマンド》の攻撃で終わりだ、チビ決闘者ぉ!!」

 男が言ったように、このままダイレクトアタックが決まれば、龍亜の敗北。しかし……

「まだだ、まだ負けてない……」

 何もいないはずの龍亜の場に、守備の体制をとっている《パワー・ツール・ドラゴン[ATK2300DEF2500]》がいた。

「ちっ! そんな効果も隠してやがったか」
「《グランド・ギアツール・ドラゴン》の最後の効果。このカードが破壊された時、墓地から《パワー・ツール・ドラゴン》1体を特殊召喚する」

 龍亜が疲労を見せながらも、何とか持ちこたえる。

「ち、俺はこれでターンエンドだ」
「ぜえ、ぜえ……! 俺のターン!」

 ターンが帰って、龍亜のターンになりカードを引くが、もう引くカードは確定している。

――こんな状況でどうすれば……。それにさっきあいつが言った事って、本当に……

 龍亜が絶望しかけたその時、

『龍亜、我が主よ』

 脳に直接響くように、太いしっかりとした声が聞こえた。


  続く


これでまだ序章とか先が思いやられます……(三点リーダー多用しすぎたなぁ、と少し反省)
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