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TURN04: 継がれる意志 作:217
~前回のあらすじ~
セキュリティから逃走する海斗を待ち構えていた和也。ライディングデュエルで決着をつける2人。海斗の融合召喚による猛攻を耐え切り、和也は自身の得意とするシンクロ召喚で海斗を撃破するのだった・・・
プシュー!・・・
海斗のDホイールの画面にはDEFEATの文字が現れ、Dホイールはその走りをゆっくりとやめていった。
海斗「くそっ!くそっ!俺が・・俺様がセキュリティのガキなんかに・・!」
和也「図に乗りすぎなんだよ。お前と俺では、格が違う」
海斗「んだとぉ!」
和也「お前のデュエルには、魂がない。ただのバカどもの喧嘩と同じだ。ただ力まかせにやっているだけ。そんなデュエルじゃ、俺は倒せないよ」
海斗「言わせておけば・・・!」
モブ手下「兄貴!すぐそこにセキュリティの追っ手が!」
海斗「なんだと!?あいつらはこの道を知らないはず!こいつが連絡したとも思えねえ・・・じゃあなぜだ!?」
和也「少し考えればわかるだろ。近くのデュエル状況をセキュリティは見ることが可能なんだしな。」
海斗「くっ・・・!」
モブセキュリティ課長「見つけたぞ!捕縛しろー!」
海斗「てめえ、覚えてやがれ!いつかてめぇのいけすかねえその顔をゆがめてやるからよう!」
和也「そのときが来ればいいけどな」
その後海斗たちはセキュリティたちに捕縛され、護送用の車でセキュリティ魅蘭支部に送られた。
和也「ふう・・」
牛尾「よう、和也。お疲れさん」
そういうと、牛尾は缶コーヒーを和也に渡した。
和也「牛尾部長・・」
牛尾「さんでいい。ライディングデュエル、見させてもらったぜ。相変わらず計算されたデュエルをするなぁ、お前は」
和也「そんなことありませんよ。あの人に比べればね・・・」
牛尾「あいつか・・・まだあいつを追いかけてるのか?」
和也「当たり前です。あの人は、僕の恩人であり、英雄なんですから・・」
牛尾「そうだったな」
和也「それに、あの人からいろんなものを託されてますから」
牛尾「いろんなもの?」
和也(いろんなもの・・・そう、俺はあの人から・・・)
数年前、俺は高校のヤンキーたちに愛華が連れ去られたと聞いて、そいつらがいつも集合する場所へと向かい、愛華を救うために数十人とデュエルしていた。
和也「これで・・終わりだ・・!ダイレクトアタック!」
モブヤンキー「ぐわー!」
ヤンキー LP500→0
和也「これで・・最後か・・」
俺はボロボロになった体で、気を失っている愛華の隣へと向かった。
和也「愛華・・・この人は・・守らないと・・じゃないと、あいつが・・」
そして愛華を抱きかかえ、その場所を離れようとしたとき、俺の目の前に屈強な男たちが現れた。
和也「なっ・・!まだいたのか・・・!」
屈強な男「へへへ・・俺の部下が世話になったなあ!この落とし前、つけてもらおうか!」
和也「体力はあまりないが・・・仕方ない・・この人を・・・守る!」
そうやって俺はまた何人ものやつらを相手にデュエルをしたが、途中で気を失ってしまった。気がついたときには、遊騎が最後の一人とデュエルしていて、まばゆい光と共に勝利していた。
そして、遊騎は俺たちを運び出そうとしたが、途中であいつらの残党が残っていて、俺らにまたしてもデュエルを仕掛けてきた。
遊騎はそのとき既に体力尽きてしまっていた。俺ももうデュエルをする体力も残っていなかった。だが、諦めかけたその時、やつらの背後から声がした。
?「お前ら、俺が相手になってやろう」
モブ残党「あ?誰だ、おま・・・っ!?お前、まさか!?」
?「早くしろ。あまり時間もないんでな」
そう言って、謎の男は残党たちを瞬殺していき、全てを片付けた後、俺の近くに寄ってきた。
?「大丈夫か?」
和也「はい・・なんとか・・」
?「そうか、それはよかった」
和也「あのあなたは・・・?」
?「俺か?俺は・・・っ!?」
その男が名乗ろうとしたとき、彼のデュエルディスクに納まっていたデッキが光りだした。
和也「な、なんだ・・・!?」
?「これは・・・!?」
そういって、謎の男は光の原因となっていた一枚のカードを見た。その時俺は、彼の目や雰囲気が少し変わったのがわかった。
?「なるほど・・・そういうことか」
和也「え・・・何が・・?」
?「君にはいろいろとしてもらわなきゃならないことがある」
和也「え・・・?」
?「この街にいつか、破滅に導く力が訪れる。君たちは、それを退けなければならない。」
和也「何を・・・言って・・」
?「いつかこの街を脅かす脅威が来るってことさ。それが何かはわからないけどな。残念だが、俺は自分の街を、みんなの帰る場所を守る義務がある。だから、この運命を、君たちに託すよ」
和也「でも・・・どうやったらそれは・・・」
?「仲間と協力するんだ。君には、この2人がいるだろう?」
和也「仲間と・・・」
?「そうだ。絆を大切にしていれば、必ずその脅威を退けることができるさ。俺は確信してるぜ」
そしてその男は、俺に1枚のカードを渡してきた。
和也「このシンクロモンスターは・・・?」
?「そう。そいつが、お前のところに行きたがってるようだ。そいつと、君の仲間と共に、この街を守ってくれ」
彼はそういうと立ち上がり、自分のDホイールへと向かった。
?「セキュリティに通報しておいたから、そろそろ来ると思うぜ。それじゃあな」
和也「待って・・・せめて名前を・・・!」
?「・・・とある街の修理屋だ」
そういって、彼は光のなかへと消え去っていった・・・。
その後、俺たちはセキュリティに保護され、病院で治療を受けた。謎の男が助けてくれたのは俺しか知らず、遊騎と愛華は知らなかった。
病院を退院した後、俺は猛勉強をし、デュエルの腕も磨いて、特別にセキュリティに所属することができた。
そこであの時の男を調べて見たが、それらしい人は見つからなかった。
だが、2年前に牛尾さんがこっちに来たときに、その人の名前を知ることになったんだ・・・
牛尾「あいつがお前に言ったことは、恐らく嘘じゃねえ。あいつは、俺が元いたネオドミノシティで、幾度となく危機を乗り越えたやつだからな」
和也「ええ、わかっています。だからこそ、俺は強くならなきゃならない・・・あの人のように、あの人を超える強さを・・・」
牛尾「ま、焦っても仕方ねえ。毎日少しずつでも前に進めば、いつかたどり着けるさ」
和也「・・・そうですね」
牛尾「さて、もう時間も遅い。俺もそろそろ帰るから、お前も帰って体を休めとけよ」
和也「はい、そうさせてもらいますね。では、牛尾さん、お先に失礼します」
牛尾「おう。じゃあな」
和也は蒼いDホイールで、自宅へと向かっていった。その目は、何か決意を確かめるように強く、輝いていた。
和也(俺は・・・あの人を超える・・・そして、この街を、遊騎たちを守るんだ・・・あの人・・・不動遊星さんのように)
和也はDホイールを少し速めて、秋の暗闇へと消えていった。
次回へと続く・・・
セキュリティから逃走する海斗を待ち構えていた和也。ライディングデュエルで決着をつける2人。海斗の融合召喚による猛攻を耐え切り、和也は自身の得意とするシンクロ召喚で海斗を撃破するのだった・・・
プシュー!・・・
海斗のDホイールの画面にはDEFEATの文字が現れ、Dホイールはその走りをゆっくりとやめていった。
海斗「くそっ!くそっ!俺が・・俺様がセキュリティのガキなんかに・・!」
和也「図に乗りすぎなんだよ。お前と俺では、格が違う」
海斗「んだとぉ!」
和也「お前のデュエルには、魂がない。ただのバカどもの喧嘩と同じだ。ただ力まかせにやっているだけ。そんなデュエルじゃ、俺は倒せないよ」
海斗「言わせておけば・・・!」
モブ手下「兄貴!すぐそこにセキュリティの追っ手が!」
海斗「なんだと!?あいつらはこの道を知らないはず!こいつが連絡したとも思えねえ・・・じゃあなぜだ!?」
和也「少し考えればわかるだろ。近くのデュエル状況をセキュリティは見ることが可能なんだしな。」
海斗「くっ・・・!」
モブセキュリティ課長「見つけたぞ!捕縛しろー!」
海斗「てめえ、覚えてやがれ!いつかてめぇのいけすかねえその顔をゆがめてやるからよう!」
和也「そのときが来ればいいけどな」
その後海斗たちはセキュリティたちに捕縛され、護送用の車でセキュリティ魅蘭支部に送られた。
和也「ふう・・」
牛尾「よう、和也。お疲れさん」
そういうと、牛尾は缶コーヒーを和也に渡した。
和也「牛尾部長・・」
牛尾「さんでいい。ライディングデュエル、見させてもらったぜ。相変わらず計算されたデュエルをするなぁ、お前は」
和也「そんなことありませんよ。あの人に比べればね・・・」
牛尾「あいつか・・・まだあいつを追いかけてるのか?」
和也「当たり前です。あの人は、僕の恩人であり、英雄なんですから・・」
牛尾「そうだったな」
和也「それに、あの人からいろんなものを託されてますから」
牛尾「いろんなもの?」
和也(いろんなもの・・・そう、俺はあの人から・・・)
数年前、俺は高校のヤンキーたちに愛華が連れ去られたと聞いて、そいつらがいつも集合する場所へと向かい、愛華を救うために数十人とデュエルしていた。
和也「これで・・終わりだ・・!ダイレクトアタック!」
モブヤンキー「ぐわー!」
ヤンキー LP500→0
和也「これで・・最後か・・」
俺はボロボロになった体で、気を失っている愛華の隣へと向かった。
和也「愛華・・・この人は・・守らないと・・じゃないと、あいつが・・」
そして愛華を抱きかかえ、その場所を離れようとしたとき、俺の目の前に屈強な男たちが現れた。
和也「なっ・・!まだいたのか・・・!」
屈強な男「へへへ・・俺の部下が世話になったなあ!この落とし前、つけてもらおうか!」
和也「体力はあまりないが・・・仕方ない・・この人を・・・守る!」
そうやって俺はまた何人ものやつらを相手にデュエルをしたが、途中で気を失ってしまった。気がついたときには、遊騎が最後の一人とデュエルしていて、まばゆい光と共に勝利していた。
そして、遊騎は俺たちを運び出そうとしたが、途中であいつらの残党が残っていて、俺らにまたしてもデュエルを仕掛けてきた。
遊騎はそのとき既に体力尽きてしまっていた。俺ももうデュエルをする体力も残っていなかった。だが、諦めかけたその時、やつらの背後から声がした。
?「お前ら、俺が相手になってやろう」
モブ残党「あ?誰だ、おま・・・っ!?お前、まさか!?」
?「早くしろ。あまり時間もないんでな」
そう言って、謎の男は残党たちを瞬殺していき、全てを片付けた後、俺の近くに寄ってきた。
?「大丈夫か?」
和也「はい・・なんとか・・」
?「そうか、それはよかった」
和也「あのあなたは・・・?」
?「俺か?俺は・・・っ!?」
その男が名乗ろうとしたとき、彼のデュエルディスクに納まっていたデッキが光りだした。
和也「な、なんだ・・・!?」
?「これは・・・!?」
そういって、謎の男は光の原因となっていた一枚のカードを見た。その時俺は、彼の目や雰囲気が少し変わったのがわかった。
?「なるほど・・・そういうことか」
和也「え・・・何が・・?」
?「君にはいろいろとしてもらわなきゃならないことがある」
和也「え・・・?」
?「この街にいつか、破滅に導く力が訪れる。君たちは、それを退けなければならない。」
和也「何を・・・言って・・」
?「いつかこの街を脅かす脅威が来るってことさ。それが何かはわからないけどな。残念だが、俺は自分の街を、みんなの帰る場所を守る義務がある。だから、この運命を、君たちに託すよ」
和也「でも・・・どうやったらそれは・・・」
?「仲間と協力するんだ。君には、この2人がいるだろう?」
和也「仲間と・・・」
?「そうだ。絆を大切にしていれば、必ずその脅威を退けることができるさ。俺は確信してるぜ」
そしてその男は、俺に1枚のカードを渡してきた。
和也「このシンクロモンスターは・・・?」
?「そう。そいつが、お前のところに行きたがってるようだ。そいつと、君の仲間と共に、この街を守ってくれ」
彼はそういうと立ち上がり、自分のDホイールへと向かった。
?「セキュリティに通報しておいたから、そろそろ来ると思うぜ。それじゃあな」
和也「待って・・・せめて名前を・・・!」
?「・・・とある街の修理屋だ」
そういって、彼は光のなかへと消え去っていった・・・。
その後、俺たちはセキュリティに保護され、病院で治療を受けた。謎の男が助けてくれたのは俺しか知らず、遊騎と愛華は知らなかった。
病院を退院した後、俺は猛勉強をし、デュエルの腕も磨いて、特別にセキュリティに所属することができた。
そこであの時の男を調べて見たが、それらしい人は見つからなかった。
だが、2年前に牛尾さんがこっちに来たときに、その人の名前を知ることになったんだ・・・
牛尾「あいつがお前に言ったことは、恐らく嘘じゃねえ。あいつは、俺が元いたネオドミノシティで、幾度となく危機を乗り越えたやつだからな」
和也「ええ、わかっています。だからこそ、俺は強くならなきゃならない・・・あの人のように、あの人を超える強さを・・・」
牛尾「ま、焦っても仕方ねえ。毎日少しずつでも前に進めば、いつかたどり着けるさ」
和也「・・・そうですね」
牛尾「さて、もう時間も遅い。俺もそろそろ帰るから、お前も帰って体を休めとけよ」
和也「はい、そうさせてもらいますね。では、牛尾さん、お先に失礼します」
牛尾「おう。じゃあな」
和也は蒼いDホイールで、自宅へと向かっていった。その目は、何か決意を確かめるように強く、輝いていた。
和也(俺は・・・あの人を超える・・・そして、この街を、遊騎たちを守るんだ・・・あの人・・・不動遊星さんのように)
和也はDホイールを少し速めて、秋の暗闇へと消えていった。
次回へと続く・・・
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