36.稲垣瑞穂の手合わせ　其の二　作：くちなし

☆★☆★

、、では、デュエルを始めようかね？

「2人とも、がんばってくださ～い！」
「半端なデュエルなんてするんじゃないわよ！」

半端って、、

「いよ～っす！戻ったよ～！、、って、デュエルかい？見ててもいいかい？」
「構わないわよ」

なんで君が言う。本来はボク等が言うセリフだろ。そこは。

「じゃ、お言葉に甘えて見物させてもらうやんねっ！」

やれやれ、騒がしくなってきたよ。

『決闘！』　(悠里LP8000 VS 有希LP8000)

「先攻は私、、」


Turn01　TP 有希　LP8000　手札5

「ローンファイア・ブロッサムを召喚、、効果発動、、」

いつものパターンか。
2体目出現、いけにえになっては3体目。しかし、3体目はリリースをしなかった。

「3体目は使わないのか？」
「使う前に、、これ発動、、地獄の暴走召喚、、」

なんと、、！
墓地の2体の植物が再度茎をのばしていく。

「暴走召喚で再利用とは、このデュエル、見甲斐がありそうやんね～」
「ふん、、これからよ、、」

ん？瑞穂は有希がどうするか読めているのか？？

「効果発動、、」

1体の植物が姿を消すと、なんか気味の悪い植物が姿を見せる。

「オフリス・スコーピオか、、」
「特殊召喚時効果で、手札を1枚捨てて、デッキから捕食植物を特殊召喚、、」

むろん、ダーリング・コブラである。そして、効果で簡易融合を手札に加えた。

「☆3のオフリス・スコーピオダーリング・コブラでオーバーレイ、、」

【X召喚、、Ｍ.Ｘ－セイバー インヴォーカー、、】

Ｍ.Ｘ－セイバー インヴォーカー　ATK1600

「X素材を1つ取って、デッキからモンスター1体を手札に、、」

地属性、☆4、、
もしRINKモンスターにつなげるのだとしたら、、あやつか。。

「レスキューラビットを特殊召喚、、そして、効果発動、、」

今更だが、手札に有希の展開を止められる札がないことは既にお分かりだろう。

「エンジェル・トランぺッターを特殊召喚、、」

ああ、来るな。

「何を出すかよね、、」
「バニラでリンクするか、はたまた、インヴォーカー巻き込むかやんね、、！」
「えっと、リンク・スパイダーはださないとおもいます、、」

香織の言う通りである。もしバニラだけで出すんだったら蜘蛛。
既にインヴォーカー
が存在しているのでリンク・スパイダーだと置く場所がない。

「ローンファイア・ブロッサムの効果、、デッキからギガプラントを特殊召喚」

ギガプラント　ATK2400

ギガプラント、、ブラックローズと同じ、攻撃力2400のモンスターか。
今、有希の場にはギガプラント、インヴォーカー、トランぺッター2体の計4体。


「場のモンスター4体を素材として墓地に送る、、」
「！？」

≪召喚条件は効果モンスター3体以上、、≫

【RINK召喚、、RINK4、ヴァレルロード・ドラゴン、、】

先攻第1ターン、RINKモンスターのお出ましである。
しかも攻撃力3000。

「カードを1枚伏せてターンエンド、、」


Turn02　TP 悠里　手札5→6

「、、」

少し考えてみよう。
有希は攻撃抑制策としてヴァレルロードを出したのだろう。しかし、RINK召喚をしたために、
手札を消費している。有希の手札は2枚。うち1枚は簡易融合。
ここは守備で、、いや、モンスターは無理だ。どうするべきか、、

「モンスターを1枚セット、1枚伏せてターンエンド」


Turn03　TP 有希　手札2→3

瑞穂はたいそう不機嫌であり、ボクの顔をにらんでいるのはなぜだろうか。
展開してないからか？きっとそうだろう。
といわれても、手札が見事に事故を起こしている。どうにかなってほしいな、、

「、、ヴァレルロードで攻撃」
「罠発動！くず鉄のかかし！攻撃を無効にし、再セットする！」
「、、、」

次のターンはこうもいかないだろう。かかしを割る手段に入るはず。
伏せモンスターが割と、、アレなんだよな、、

「ターンエンド」


Turn04　TP 悠里　手札3→4

「、、手札のガーベージ・オーガの効果で、自身を捨て、ガーベージ・ロードを手札に！」

そして、LP2000を代償に特殊召喚、、

悠里LP8000→6000

「んで、ダーク・リゾネーター召喚！」

ダーク・リゾネーター　ATK1300

「☆5のガーベージ・ロードに☆3のダーク・リゾネーターをチューニング！」

≪真紅の炎、、烈火の竜となりて現れよ！≫

【S召喚！琰魔竜 レッド・デーモン！】

琰魔竜 レッド・デーモン　ATK3000

有希はやっぱり、という感じで見ていたが、香織の様子は違った。
悠里自身を含め、刻印が光っていたのである。

「、、！(私のスターダストの時と同じ、、)」
「、、(悠里の刻印、、光ってる、、)」

刻印はともかく、レッド・デーモンの効果が通れば、ヴァレルロードは破壊されて、攻撃を
仕掛けられる！

「レッド・デーモンの効果！自身以外の攻撃表示モンスターを破壊する！」
「、、禁じられた聖杯、発動」

んな、、！？

「有希ちゃん、つよいです、、」
「有希、なかなかやるわね、、」
「流石にこれはたまらないやんね、、」

聖杯の効果は、効果対象にならず、破壊されない。
戦闘でも倒せないし、、

「1枚伏せてターンエンドだ」


【フィールド】
有希　LP8000　手札3
ヴァレルロード・ドラゴン　ATK3000

悠里　LP6000　手札1
琰魔竜 レッド・デーモン　ATK3000
伏せカード2枚


Turn05　TP 有希　手札3→4

「、、」

私の手札にはくず鉄のかかしを破壊できるカードがない、、

「カードを1枚伏せてターンエンド」


Turn06　TP 悠里　手札1→2

「、、(グラン・モール、、！)」

現状。何も展開できない、

「カレ、詰まってるやんね、、？」
「レッド・デーモンでわくが埋まってます、、S軸のデッキにはつらいことです、、」

傍観勢、静かにしててくれないか、、
詰まっているというのは自分が一番分かってるからさ、、

「グラン・モール召喚！」

N グラン・モール　ATK800

「グラン・モールで攻撃！」
「攻撃力800で3000に攻撃！？あんた、ばかぁ！？」

バカで結構だ。馬鹿には馬鹿なりの策があるんだよ。

「ヴァレルロードの効果、、ダメージ計算前に相手モンスターのコントロールを得る、、」
「じゃあ、グラン・モールの効果も使うよ！お互いのモンスターを手札に戻す！」
「手札に、、」

お互いのモンスターが手札に戻る。

「よしっ！レッド・デーモンで攻撃！」

有希LP8000→5000

「5000まで届いたわね、、」
「さて、ヴァレルロードをうしなった有希ちゃんはどううごくのでしょう、、」

とりあえず厄介払いはした！一安心できるな、、

「ターンエンドだ」


Turn07　TP 有希　手札4→5

「、、！(いいカード来たわね、、)」

何を引いたのか、、絶対面倒な札だ、、
引いた後に間があるからな。

「増草剤発動、、墓地の植物族モンスターを特殊召喚」

ローンファイア・ブロッサムか、、

「そして2枚目の、、」

暴走召喚、、！！
植物3体復活。そして効果起動、、
ダンディライオン、グローアップ・バルブ、フラボット、、全部地属性、、

「☆3のダンディライオンとフラポットでオーバーレイ、、」

【X召喚、、メリアスの木霊、、】

こいつもまた地属性、、

「効果で素材を1つ取って、墓地のギガプラントを守備表示で特殊召喚、、ギガプラントと
メリアスを素材として墓地に送る、、」

ダンディライオンの効果でトークンも2体生成。

「メリアスとグローアップ・バルブを素材として墓地に送る、、」

≪召喚条件は地属性モンスター2体、、≫

【RINK召喚、、ミセス・レディエント、、】

ミセス・レディエント　ATK1400

「グローアップ・バルブの効果、、デッキの上1枚を墓地へ送り、墓地から特殊召喚」

チューナー、、☆7、来るか、

「ギガプラントを再召喚、、」

デュアルを解いたか、、何を出す気だ、、？

「ギガプラントの効果、、」

植物のレダメ、、か。2体目のギガプラントが手札にあったとはな。

「☆6のギガプラントその2に☆1のグローアップ・バルブをチューニング、、」

≪妖艶なる香り、世界の人を貶める、、紅に染まりし花よ、咲きほこれ！≫

【S召喚、、ブラック・ローズ・ドラゴン、、！】

ブラック・ローズ・ドラゴン　ATK2400

「、、(ボクの刻印が、、)」
「、、！(わたしの、、！)」

2体の竜がにらみ合う。啼き声がする。

「1枚伏せターンエンド」


Turn08　TP 悠里　手札2→3

「、、(ここは攻撃をするべきか、、)」
「(カレ、ビビってるやんね、、)」

よし、攻撃だ、、！

「レッド・デーモンでギガプラントを攻撃！」
「カウンター罠、攻撃の無力化、、」

バトルフェイズごと強制終了か、、

「ターンエンド」


【フィールド】
有希　LP5000　手札2
ミセス・レディエント　ATK1700
ブラック・ローズ・ドラゴン　ATK2400
ギガプラント　DEF1700
綿毛トークン　DEF0
伏せカード1枚

悠里　LP6000　手札1
琰魔竜 レッド・デーモン　ATK3000
伏せカード3枚


Turn09　TP 有希　手札2→3

「ギガプラントの効果でプチトマボーを特殊召喚、、」

姿は小人みたいでかわいい、、だが、顔が、、超寝不足という感じの顔をしてやがる。

「☆6のギガプラントに☆2のプチトマボーをチューニング、、」

≪度重なる闇が、全てを喰らう、、深淵の龍よ、、蠢け、、！≫

【S召喚、、魔王龍ベエルゼ、、！】

魔王龍ベエルゼ　ATK3000

「な、、！なに？あの龍は、、」
「またドでっかいのが来たねぇ～！」
「あれが有希の真のエースモンスターね、、」

何度見ても目が慣れないな、、闇のオーラ的なものが蔓延っている。(半分中二病チック)

「魔王ry、、(かかしがあるんだ、、)、、ターンエンド、、」


Turn10　TP 悠里　手札1→2

「リバース！針蟲の巣窟、発動！」

デッキから5枚を落としてみる。
流石に全部チューナー、とはいかないが、3枚落ちたぜ、やったね、、

「レッド・デーモンの効果！自身以外の攻撃表示モンスターをすべて破壊する！」
「、、私のブラック・ローズが、、」

よし、と1体は焼いた！

「リバース！シンクロキャンセル！場のSモンスターをデッキに戻す！」

対象は、、ボクのレッド・デーモンだ！

「その後、S素材を墓地から特殊召喚する」

ガーベージ・ロード、ダーク・リゾネーター、蘇生、、！

「そして、この2体で再チューニング！」

≪烈火の龍よ、ここに魂の咆哮を上げ、天地を揺るがす覇者となれ！≫

【S召喚！レッド・デーモンズ・ドラゴン！】

レッド・デーモンズ・ドラゴン　ATK3000

「綿毛トークンを攻撃！」

綿毛トークン　DEF0

「レッド・デーモンズ・ドラゴンは攻撃した後に守備表示モンスターをすべて破壊する！」

場には2体位の龍が存在するだけ。打点も同じ。

「ターンエンド」


Turn11　TP 有希　手札2→3

「ベエルゼで攻撃、、怨舞鎮魂歌(エターナル・ソウル・レクイエム)！」
「スクリーン・オブ・レッドを発動！」

バリアみたいな透明な壁が張られる。

「またマイナーカードが出てきたやんね、、」
「攻撃を封じるカード、、」

スクリーン・オブ・レッドにはもう1つ効果があるんだがね。

「ターンエンドよ」


Turn12　TP 悠里　手札1→2

「スクリーン・オブ・レッドの効果発動！」

自壊して、墓地からチューナーを☆1特殊召喚する効果。

「レッド・ノヴァを特殊召喚！」

レッド・ノヴァ　DEF０

バリアがパリーン。そして、妖精みたいに小さなモンスターが現れる。

「クロック・リゾネーターを召喚！」

「チューナー2体？S召喚にはチューナーは1体しか使えないのに、、」
「、、」

「☆8のレッド・デーモンズ・ドラゴンに☆3のクロック・リゾネーターと☆1の
　レッド・ノヴァの2体のチューナーを、、チューニング！」

≪琰魔に響く悪魔の囁き、！真紅の炎を纏い咆哮せよ！≫

【S召喚！スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン！】

スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン　ATK3500

「2つのチューナーでS召喚、、！」
「スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン、、」
「いやぁ、、すごいっさね～」
「レッド・デーモンズ・ドラゴンの、、しんかけい、、」

「スカーレッド・ノヴァ・ドラゴンの攻撃力は墓地のチューナーの数×500上がる、、！」

墓地のチューナーは、
ダーク・リゾネーター、クロック・リゾネーターと、
針蟲の巣窟で落ちたフォース・リゾネーター、シンクローン・リゾネーターに、クリエイト・
リゾネーターの計5体。

スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン　ATK3500→7000

「スカーレッド・ノヴァ・ドラゴンでベエルゼを攻撃！」
「ベエルゼは戦闘破壊されない。。」

有希LP5000→1000
魔王龍ベエルゼ　ATK3000→7000

「ターンエンド」


Turn13　TP 有希　手札3→4

「、、ベエルゼで攻撃、、！怨、舞、、！鎮魂歌！！」

有希なりのケジメっていうことか。だけど、その攻撃は、、！

「スカーレッド・ノヴァ・ドラゴンの効果発動！自身を除外し、攻撃を無効にする！」
「、、！」

ベエルゼの攻撃が止まる。

「、、ターンエンド、、」


Turn14　TP 悠里　手札2→3

「攻撃力7000、、かぁ、、」

手札、、あ、、このカードは、、

「カードを1枚伏せてターンエンド」


Turn15　TP 有希　手札4→5

「、、ハーピィの羽箒を発動！」

「これでくず鉄のかかしもろとも破壊すれば、、」
「攻撃をふせぐ手立てがなくなる、、」

運のいい引きだな。だけど、ただでは、、

「亜空間物質転送装置、発動！ベエルゼを除外する！」

ギリギリ、、ってところだな。かかしは破壊されたがね。

「っく、、ターンエンド、、」


Turn06　TP 悠里　手札2→3

「ベエルゼの攻撃力は、、」

1度場を離れたモンスターの攻撃力は元に戻る。よって3000。

「スカーレッド・ノヴァ・ドラゴンの攻撃！」

有希LP1000→0

ーーー

「長かったわ、、」
「ボクも同じだ。。」
「さて、私は先に帰るわ」
「はぁ、、」
「私も帰る、、」

、、、。香織と2人きりになってしまった。

「はぁ、、」

はぁ、、と言われてもなぁ、、

「、、ひかってましたよね？」
「、、光ったが」
「じゃあ、、なかまですね」

香織が服の袖をまくる。すると刻印が。
円の中に十字架がある刻印。

「アンタも、、持ってるのか、、！」