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虹彩竜と歩むもの/第35話:双子・2 作:光芒






☆TURN03


「私のターン、ドロー。ゴーストリック・フロストを反転召喚。そして“ジェスター・コンフィ”を手札から特殊召喚するわ」


※ジェスター・コンフィ
効果モンスター
星1/闇属性/魔法使い族/攻0/守0
このカードは手札から表側攻撃表示で特殊召喚できる。この方法で特殊召喚した場合、次の相手のエンドフェイズ時に相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択し、そのモンスターと表側表示のこのカードを持ち主の手札に戻す。
「ジェスター・コンフィ」は自分フィールド上に1体しか表側表示で存在できない。


「ジェスター・コンフィ……あくまでランク1に特化した構築か」
「ええ、だってそうまでしないと生き残れなくなってしまったもの。このデッキは」
「そうだな……だが、それならデッキを変えるという選択肢もあったのではないか?」

 複数個のデッキを持つ、ということはこのアカデミアにおいては当たり前のことである。現に遊希やエヴァといったアカデミアのトップデュエリストも複数個のデッキを所持しており、それについては何もおかしなことではない。しかし、仁からそれを提案された礼は嫌悪感を露わにした。

「キーカードが数枚使えなくなったところで私がこのデッキを捨てる人間だと思う? それともあんたは自分のそのデッキを同じ理由で捨てられるの?」
「ああ、思わないし、俺も捨てなどしない。伊達に15年もお前の兄をしていないからな。お前のことはこのアカデミアの誰よりも理解している」
「なっ……だったら初めから無駄口は叩かないでちょうだい。今はデュエル中よ! 私はレベル1のゴーストリック・フロストとジェスター・コンフィでオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築! エクシーズ召喚! 現れなさい、2体目のLL-リサイト・スターリング! リサイト・スターリングの1つ目の効果で自身の攻守をオーバーレイユニットの数×300ポイントアップさせる!」

LL-リサイト・スターリング ATK0/DEF0→ATK600/DEF600

「そしてオーバーレイユニットを1つ取り除き、リサイト・スターリングの2つ目の効果を発動! デッキからLL-サファイア・スワローを手札に加えるわ」
「サファイア・スワローの効果は……なるほど」
「手札のサファイア・スワローの効果を発動! 自分フィールドに鳥獣族モンスターが存在する時、このカードと手札の鳥獣族モンスター1体を特殊召喚できるわ! 来なさい、サファイア・スワローとターコイズ・ワーブラー!」

 ターコイズ・ワーブラーは手札からの特殊召喚に成功することで、手札または墓地のLLモンスター1体を特殊召喚できる。そして、この手札からの特殊召喚は自らの効果による特殊召喚に限定されていない。そのためフィールドにモンスターが存在しようとも、サファイア・スワローの効果で特殊召喚すれば問題なくこの効果を発動できるのだ。

「そして手札からの特殊召喚に成功したターコイズ・ワーブラーの効果で手札からLL-コバルト・スパローを特殊召喚! 特殊召喚に成功したコバルト・スパローの効果でレベル1の鳥獣族モンスター、RR-ラスト・ストリクスを手札に加えるわ!」
「ラスト・ストリクス。アルティメット・ファルコンのためのギミックは残してあるんだな」
「tyrant NEPTUNEとは違ってこっちはまだまだ使えるからね。私はレベル1のサファイア・スワローとターコイズ・ワーブラーとコバルト・スパローでオーバーレイ! 3体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築! エクシーズ召喚!“麗しき翼持つ小さき鳥たちよ、戦場に集いて気高く輝き大いなる翼を羽ばたかせよ!”飛び立ちなさい! LL-アセンブリー・ナイチンゲール!!」

 小さな鳥たちがその力を一つとして生まれたのがアセンブリー・ナイチンゲール。礼のデッキのエースモンスターであり、彼女のデッキの切り札と言える存在であったtyrant NEPTUNE無き後、彼女のデッキにおいて今最も恐れられているモンスターである。

「サファイア・スワローをオーバーレイユニットにエクシーズ召喚に成功したアセンブリー・ナイチンゲールの効果を発動! 墓地のLLモンスター1体をこのカードのオーバーレイユニットにするわ! 墓地のリサイト・スターリングをこのカードのオーバーレイユニットに加える!」

LL-アセンブリー・ナイチンゲール ORU:4 ATK0→ATK800

「アセンブリー・ナイチンゲールの攻撃力はこのカードのオーバーレイユニットの数×200ポイントアップするわ。そしてアセンブリー・ナイチンゲールはダイレクトアタックが可能であり、オーバーレイユニットの数だけアセンブリー・ナイチンゲールは1度のバトルフェイズに攻撃できる! バトルよ! アセンブリー・ナイチンゲールでダイレクトアタック!“シンフォニー・オブ・ナイトウイング”!!」

LL-アセンブリー・ナイチンゲール ORU:4 ATK800

仁 LP7000→6200

「まだよ、アセンブリー・ナイチンゲールで追撃!!」

LL-アセンブリー・ナイチンゲール ORU:4 ATK800

仁 LP6200→5400

「もう一撃!!」

LL-アセンブリー・ナイチンゲール ORU:4 ATK800

仁 LP5400→4600

「これで最後! 4度目のダイレクトアタック!」

LL-アセンブリー・ナイチンゲール ORU:4 ATK800

仁 LP4600→3800


「ふん、チクチクと鬱陶しいったらありゃしない」
「一思いに決めてあげたかったけど、あんたにも見せ場をあげることにしたわ。このまま何もできずに負けられてはつまらないもの」
「……案外優しいんだな、お前は」
「べ、別にそんなんじゃないから。私はバトルフェイズを終了し、メインフェイズ2に移行! このまま何もせずターンエンドよ!!」


礼 LP7300 手札:1枚
デッキ:29 モンスター:2(LL-アセンブリー・ナイチンゲール ORU:4、LL-リサイト・スターリング ORU:1)魔法・罠:2 墓地:4 除外:0 Pゾーン:青/赤 エクストラデッキ:12(0)
仁 LP3800 手札:5枚
デッキ:29 モンスター:2(RR-フォース・ストリクス ORU:1)魔法・罠:2(RR-ネスト)墓地:1 除外:1 Pゾーン:青/赤 エクストラデッキ:14(0)


☆TURN04


(アセンブリー・ナイチンゲールはコバルト・スパローを素材にエクシーズ召喚されている。そのためアセンブリー・ナイチンゲールはカードの効果の対象にならない。そしてアセンブリー・ナイチンゲールはオーバーレイユニットを取り除くことで全てのLLモンスターを破壊から守ることができる。厄介だな、だが……)

 コバルト・スパローをエクシーズ素材にしたアセンブリー・ナイチンゲールは想像以上に厄介な相手であり、弱点はほとんどないと言っていいだろう。しかし、仁はそれでむざむざと諦められるような人間ではなかった。

「俺のターン、ドロー!」
(確実に弱点は存在する。天都 遊希が、礼とのデュエルで示したように!)
「俺は手札から永続魔法“闇の護封剣”を発動!」


※闇の護封剣
永続魔法
このカードは発動後、2回目の自分スタンバイフェイズに破壊される。
(1):このカードの発動時の効果処理として、相手フィールドに表側表示モンスターが存在する場合、そのモンスターを全て裏側守備表示にする。
(2):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、相手フィールドのモンスターは表示形式を変更できない。


「闇の護封剣!?」

 天空から漆黒のオーラに包まれた三本の剣が礼のフィールドに降って来る。その禍々しい力に圧される形でアセンブリー・ナイチンゲールとリサイト・スターリングの2体のモンスターは自らの意志とは関係なく裏側守備表示へと変更されてしまった。

「このカードの発動時の効果処理でお前のフィールドに存在する全ての表側表示モンスターを全て裏側守備表示に変更する。この効果は対象を取る効果ではないため、コバルト・スパローを素材にしたアセンブリー・ナイチンゲールでも防げない!」
「っ……」

 モンスターは基本裏側守備表示の場合は効果を発動することはできない。言わば眠っているようなものであり、眠っている間は何者であっても無防備な姿を晒すことになるのだ。そんな無防備な小鳥たちを狩るために猛禽たちはその隠していた爪を研ぎ始めた。

「そして俺は裏側表示のトリビュート・レイニアスを反転召喚。オーバーレイユニットを1つ取り除き、フォース・ストリクスの効果でデッキから2体目のトリビュート・レイニアスを、RR-ネストの効果で3体目のバニシング・レイニアスを手札に加える! 俺はバニシング・レイニアスを召喚し、その効果でトリビュート・レイニアスを特殊召喚! 特殊召喚に成功したトリビュート・レイニアスの効果で2体目のミミクリー・レイニアスを墓地に送る。そしてミミクリー・レイニアスをゲームから除外し、RR-ラスト・ストリクスを手札に加える。更に手札からファジー・レイニアスを特殊召喚!」

 仁のフィールドには前のターンから存在していたフォース・ストリクスとトリビュート・レイニアスに加えて2体目のトリビュート・レイニアスとバニシング・レイニアス、そして前の仁のターンにオーバーレイユニットとして墓地に送られていたファジー・レイニアスの効果でサーチされていた2体目のファジー・レイニアスが特殊召喚され、5つのモンスターゾーンが全て埋まった。
 カードの効果同士を組み合わせた小技や妙技では礼の【LL】に一歩譲るものの、カードの効果が噛み合った時の展開力やサーチ能力においては仁の【RR】が大きく上回っていると言っていいだろう。

「あれだけ展開してもまだ手札が4枚も……」
「仲間を呼び寄せる、ということにおいては鳥類に勝る生物などいない。俺はフォース・ストリクスを攻撃表示に変更。言っておくがフィールドにはフォース・ストリクスを除く4体のRRが存在するため、フォース・ストリクスの攻守の値は2000ずつ上昇する」

RR-フォース・ストリクス ORU:0 ATK100/DEF2000→ATK2100/DEF4000

「バトルだ! まずはファジー・レイニアスで裏側守備表示のアセンブリー・ナイチンゲールを攻撃!」

RR-ファジー・レイニアス ATK500 VS LL-アセンブリー・ナイチンゲール DEF0

「裏側表示のため効果を発動できないアセンブリー・ナイチンゲールはそのまま破壊される。続いてトリビュート・レイニアスでリサイト・スターリングを攻撃!」

RR-トリビュート・レイニアス ATK1800 VS LL-リサイト・スターリング DEF0

「これでお前のフィールドにモンスターは存在しなくなった! バニシング・レイニアス、トリビュート・レイニアス、フォース・ストリクスの順にダイレクトアタック!!」

RR-バニシング・レイニアス ATK1300

礼 LP7300→6000

RR-トリビュート・レイニアス ATK1800

礼 LP6000→4200

RR-フォース・ストリクス ATK2100

礼 LP4200→2100

「そんな、あれだけあったライフが……」
「ライフは無限じゃない。減る時はごっそり減るものだ。まあ、これで終わりとはいかないがな」
「えっ?」
「リバースカードオープン! フォース・ストリクスを対象に速攻魔法“RUM-レヴォリューション・フォース”を発動!」


※RUM-レヴォリューション・フォース
速攻魔法
(1):発動ターンによって以下の効果を発動できる。
●自分ターン:自分フィールドの「RR」Xモンスター1体を対象として発動できる。ランクが1つ高い「RR」モンスター1体を、対象の自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
●相手ターン:相手フィールドのX素材の無いXモンスター1体を対象として発動できる。そのXモンスターのコントロールを得る。その後、ランクが1つ高い「RR」モンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。


「レヴォリューション・フォースは発動ターンによって効果が変動するRUM。そして今は俺のターン、よってフォース・ストリクスをランクが1つ上のRRモンスターにランクアップさせる! 俺はフォース・ストリクスでオーバーレイ! 1体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを再構築! ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!!“獰猛なる隼よ。戦火に傷つき燃えた炎の翼翻し、寄せ来る敵を打ち破れ!”現れろ!“RR-ブレイズ・ファルコン”!!」


※RR-ブレイズ・ファルコン
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/闇属性/鳥獣族/攻1000/守2000
鳥獣族レベル5モンスター×3
(1):X素材を持っているこのカードは直接攻撃できる。
(2):このカードが相手に戦闘ダメージを与えた時、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。
(3):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て破壊し、破壊したモンスターの数×500ダメージを相手に与える。


「まだ俺のバトルフェイズは終了していない! ブレイズ・ファルコンでダイレクトアタック!“迅雷のラプターズ・ブレイク”!!」

RR-ブレイズ・ファルコン ATK1000

礼 LP2100→1100

「きゃああっ!!」
「削り切れないのは俺も一緒か……俺はバトルフェイズを終了しメインフェイズ2に移る。戦闘で相手モンスターを破壊したトリビュート・レイニアスの効果でデッキから速攻魔法のRUM1枚を手札に加える。俺はこの効果で“RUM-ラプターズ・フォース”を手札に。そしてこの効果の発動後、俺はターン終了時までRRしか特殊召喚できない」
「でもあんたのエクストラデッキのモンスターは大半がRR。よってそのデメリットは存在しない、と」
「そういうことになるな。俺はバニシング・レイニアスとファジー・レイニアス、そしてトリビュート・レイニアス2体でオーバーレイ! エクシーズ召喚! 現れよ、2体のRR-フォース・ストリクス!」

RR-フォース・ストリクス×2 ATK100/DEF2000→ATK1100/DEF3000

「フォース・ストリクス2体の効果を発動。こいつのオーバーレイユニットを1つ取り除き、デッキからRR-インペイル・レイニアスとRR-シンギング・レイニアスを手札に加える。そしてオーバーレイユニットとして墓地に送られたファジー・レイニアスの効果で更に3枚目のファジー・レイニアスを手札に加える。俺はカードを2枚セットしてターンエンドだ」


礼 LP1100 手札:1枚
デッキ:29 モンスター:0 魔法・罠:2 墓地:11 除外:0 Pゾーン:青/赤 エクストラデッキ:12(0)
仁 LP3800 手札:6枚
デッキ:21 モンスター:3(RR-ブレイズ・ファルコン ORU:1、RR-フォース・ストリクス×2 ORU:1)魔法・罠:4(闇の護封剣、RR-ネスト)墓地:5 除外:2 Pゾーン:青/赤 エクストラデッキ:11(0)


☆TURN05


「っ、私のターン……」

 前のターンまでは挑発するかのような言動が目立った礼であるが、この時はさすがに気落ちしているようだった。思えば彼女の前には常に仁という双子の兄の存在があった。礼にとって仁は憧れの兄であり、また超えるべき壁とも思っている。
 勉強でも運動でも男女の差があるとはいえ、常に礼よりも高い位置に居続ける兄の存在を礼は時には疎ましく思うこともあったのだが、そんな彼に小言を言うことはあっても常に自分なりの敬意を持って接してきた。そんな彼を超えられる、と思った存在の一つにデュエルモンスターズというものがあり、そしてアカデミアの入学試験において礼は仁を超えて首席で入学を果した。
 それでも礼は時に自分が本当に仁を上回ることができたのか、と思う時がある。首席入学はたまたま試験の出来が良かっただけ、実技試験も自分のデッキが運よく回っただけ、と思い本当に自分の実力だけでここまで来ることができたのか、と思ってしまう。そしてそんな彼女の中に巣食う秘められた気持ちが表に出つつあった。

「礼。どうした?」

 そんな妹の異変に気付かない仁ではなかった。アカデミアに入学して以降見せることのなかった妹の表情を仁は見過ごすことができなかった。

「……?」
「浮かない顔をしているな。劣勢とはいえ、デュエリストがそんな顔をするものじゃないぞ」
「でも……」

 普段自分に対して常に強い態度を見せる彼女のしおらしい姿に仁は思わずため息をついた。もちろんそれは呆れや失望から来るものではない。あくまで一人のデュエリストとして、そして一人の兄としての優しさに満ちたものである。

「はぁ……お前は実にわかりやすいな。昔から今考えていることが顔や言葉に出過ぎだ。大方このデュエルに負けそうで自分の実力を疑っているんだろう?」
「な、なんでそれを……」
「さっきも言っただろう。俺はお前の双子の兄だ。双子というものは、もう片方の考えていることなど案外見抜けるものだ。だが、もしお前の実力がまやかしなら、その腰に輝くスターチップは何だ?」

 礼はここに来るまで6枚のスターチップを集めてきた。初期枚数3枚に加えて3枚を集めるということは想像以上に大変なことであり、同時にそれは礼の実力の証であった。

「礼、このデュエルは俺が貰う。それでも前を向き続けろ。取られた分はお前ならすぐ補える」
「仁……ありがとう。でも、一つ訂正していい?」
「何だ?」
「……このデュエルは仁の勝ち。なんて私は認めないわ! 私のターン、ドロー!! 私は手札から貪欲な壺を発動! 墓地のイービル・ソーン3体とアセンブリー・ナイチンゲール、リサイト・スターリングの5体をデッキに戻して―――2枚ドロー!! 私は手札から“金華猫”を召喚!!」


※金華猫
スピリット・効果モンスター
星1/闇属性/獣族/攻400/守200
このカードは特殊召喚できない。
(1):このカードが召喚・リバースした時、自分の墓地のレベル1モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは除外される。
(2):このカードが召喚・リバースしたターンのエンドフェイズに発動する。このカードを持ち主の手札に戻す。


「金華猫だと? このタイミングで……」
「召喚に成功した金華猫の効果を発動! 墓地のレベル1モンスター1体を特殊召喚するわ。蘇りなさい、サファイア・スワロー! そして金華猫とサファイア・スワローでオーバーレイ! もう一度、私に力を貸して! LL-アセンブリー・ナイチンゲール!! サファイア・スワローの効果で墓地のコバルト・スパローをオーバーレイユニットにするわ!」

LL-アセンブリー・ナイチンゲール ORU:3 ATK0→ATK600

「攻撃力600……とはいえこのターンではまだ終わらないぞ」
「いや、このターンで終わらせるわ! 私は手札から装備魔法“サイコ・ブレイド”を発動!!」


※サイコ・ブレイド
装備魔法
「サイコ・ブレイド」は1ターンに1枚しか発動できない。100の倍数のLPを払って、このカードを発動できる(最大2000まで)。
(1):装備モンスターの攻撃力・守備力は、このカードを発動するために払ったLPの数値分アップする。


「サイコ・ブレイド……最後の最後で勝利の女神はお前に微笑んだ、ということか」
「ライフを100の倍数払って発動。私はライフを1000払う!」

礼 LP1100→100

「そしてこのカードをアセンブリー・ナイチンゲールに装備! アセンブリー・ナイチンゲールの攻守は1000ポイントアップするわ!」

LL-アセンブリー・ナイチンゲール ORU:3 ATK600/DEF0→ATK1600/DEF1000

「バトルよ! アセンブリー・ナイチンゲールでダイレクトアタック!!“サイコ・シンフォニー・ブレイド”!!」

LL-アセンブリー・ナイチンゲール ORU:3 ATK1600

仁 LP3800→2200

「アセンブリー・ナイチンゲールはオーバーレイユニットの数だけ攻撃できる! 2回目の攻撃!」

LL-アセンブリー・ナイチンゲール ORU:3 ATK1600

仁 LP2200→600

「これで終わりよ!! 3回目の攻撃!!」

LL-アセンブリー・ナイチンゲール ORU:3 ATK1600

仁 LP600→0











「俺の負けだな。ほら、受け取るがいい」

 仁からスターチップを受け取ったことによって、礼のスターチップも計6枚となった。奇しくも此処に来て仁と礼の双子が同数のスターチップを持つことになったのである。

「……」
「せっかく7枚集めたんだがな。まあいい、すぐに取り返せばいいことだ」

 一度デュエルした相手との再戦は試験の間は不可である。そのため仁は礼にリベンジマッチを挑むことはできない。しかし、仁の自分の腕とデッキを信じる気持ちは強い。そのためこの一度の敗北など、すぐに取り戻してみせる、と切り替えていた。すぐに礼と別れて相手を探しに行こう、と思った仁であったが彼はすぐには動けなかった。
 仁の身体を礼がぎゅっ、と抱きしめたのだ。幼い頃から礼はこうやって仁に抱き着くことがあった。彼女がこうする時は決まって嬉しい時、そして仁に感謝の気持ちを持っている時なのだ。

「……どうした?」
「ごめん、少しこのままでいさせて」
「……今は試験中だぞ、全く。好きにしろ」

 TPOを弁えない妹の姿に兄は呆れた顔を浮かべる。それでも、そんな兄の瞳の奥はやはり優しさに満ち溢れていた。








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から揚げ
普段は喧嘩ばかりでも、何だかんだお互いの事を思い遣っている礼と仁の関係性がとても素晴らしいですね!

礼のデッキに対する信念や愛情に好感が持てました!正に決闘者の鑑ですね!確かにネプチューンや十二獣が禁止になった事は大きな痛手ですが、LL本来の戦術で戦えるようになったという点では良かったと思います!

あまり礼にネプチューンや十二獣を使わせてしまうと、LLではなくネプチューンや十二獣が強いという事になりかねないですし。

レベル1モンスターという新たな相棒を得たLLがどの様な独自の戦術を見せてくれるのか、とても楽しみです! (2017-05-01 08:34)
光芒
から揚げさん
二次元の兄妹のテンプレですが、普段は反目しあっている二人でも実はとても仲良しというのは王道中に王道だと思いますね。

>礼のデッキに対する信念や愛情に好感が持てました!正に決闘者の鑑ですね!
伊達に首席で入学していないので、自信と同じようにプライドも高いんですね。

>確かにネプチューンや十二獣が禁止になった事は大きな痛手ですが、LL本来の戦術で戦えるようになったという点では良かったと思います!
>あまり礼にネプチューンや十二獣を使わせてしまうと、LLではなくネプチューンや十二獣が強いという事になりかねないですし。
>レベル1モンスターという新たな相棒を得たLLがどの様な独自の戦術を見せてくれるのか、とても楽しみです!
確かに礼のデッキは【LL】であるので、NEPTUNEや十二獣がいなくなったことでメインたるLLが目立たなくなってしまうという欠点がありますね。ただアセンブリー・ナイチンゲールはコバルト・スパローを素材にすると鬼耐性を得てしまうのでそうなると中々拮抗したデュエルを描けなくなってしまうという悲しい事情もありまして……どちらにせよ結構難しいです。
(2017-05-01 22:22)

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17 第60話:交錯 232 3 2017-09-04 -
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67 遊大たちが10月制限について語るそうです 309 5 2017-09-14 -
10 第62話:暴露 174 2 2017-09-21 -
13 第63話:決意 202 4 2017-09-25 -
6 第64話:結束 197 4 2017-10-02 -
10 第65話:渇望 344 3 2017-10-07 -
12 第66話:証明 171 4 2017-10-13 -
10 第67話:空想 146 2 2017-10-16 -
9 第68話:魔鎖 138 2 2017-10-23 -
6 第69話:喝采 113 2 2017-10-27 -
8 第70話:胸愛 158 3 2017-11-01 -
10 第71話:点火 139 4 2017-11-07 -
5 第72話:誘惑 107 3 2017-11-15 -
3 第73話:憤怒 92 3 2017-11-18 -

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