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虹彩竜と歩むもの/第25話:度胸 作:光芒






「“琰魔竜 レッド・デーモン・アビス”……スカーライトとは違うレッド・デーモン……?」


※琰魔竜 レッド・デーモン・アビス
シンクロ・効果モンスター
星9/闇属性/ドラゴン族/攻3200/守2500
チューナー+チューナー以外のドラゴン族・闇属性Sモンスター1体
「琰魔竜 レッド・デーモン・アビス」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。そのカードの効果をターン終了時まで無効にする。この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):このカードが相手に戦闘ダメージを与えた時、自分の墓地のチューナー1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。


「シンクロ素材として墓地に送られたシンクローン・リゾネーターの効果を発動シマス! 墓地のシンクローン・リゾネーター以外のリゾネーター1体を手札に戻しマス。戻すのはレッド・リゾネーターデス!」

 召喚に成功することで手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚できるレッド・リゾネーターが手札に舞い戻る。これによりエヴァは手札にレベル4のモンスターが存在すればまた今と同じ手順でレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトのようなレベル8のシンクロ召喚へと繋げることができるようになった。

「レッド・デーモン・アビスは1ターンに1度、相手フィールドの表側表示のカード1枚の効果をターン終了時まで無効にできるのデス!」
「……なるほど、レッド・デーモンの高い攻撃力を持ちつつ守りの力にも優れている、と」
「つまり攻防一体のレッド・デーモンなのデス! 私はカードを1枚セットしてターンエンドデス!」


エヴァ LP10100 手札2枚
デッキ:34 モンスター:1(琰魔竜 レッド・デーモン・アビス)魔法・罠:1 墓地:5 除外:0 Pゾーン:青/赤 エクストラ:13(0)
遊大 LP8000 手札5枚
デッキ:35 モンスター:0 魔法・罠:0 墓地:0 除外:0 Pゾーン:青/赤 エクストラ:15(0)


☆TURN02


「俺のターン、ドローです!」

 レッド・デーモン・アビスは1ターンに1度、表側表示のカードの効果を無効にすることができる。そのため遊大は1ターンに1度、ほぼ確実にカードの効果の発動を封じられることになるのだ。

(エヴァ先輩のことだからアビスの効果で無効にしてくるカードのチョイスに間違いはない、と思う。それなら孫さんとのタッグデュエルの時のように少し無茶しなきゃいけない)
「俺は手札から魔法カード、ブラック・ホールを発動します! これでフィールドのモンスターを全て破壊します!」

 ブラック・ホールはフィールドのモンスターを敵味方関係なく全て破壊するカードだ。制限カードであるのもそうだが、エヴァのデッキにはアビス以外も高攻撃力のレッド・デーモンたちがたくさん眠っていることが予想されるため、ここでこの汎用除去カードを使ってしまうのは一般的に見れば聊か早計であると言わざるを得ない。

「初手でそのカードを引き入れるとは恐れ入りまシタ! ですが、そのカードの発動にチェーンしてレッド・デーモン・アビスの効果を発動! ブラック・ホールの発動を無効にしマス!」


チェーン2(エヴァ):琰魔竜 レッド・デーモン・アビス→ブラック・ホール
チェーン1(遊大):ブラック・ホール


「チェーン2のレッド・デーモン・アビスの効果でチェーン1のブラック・ホールは無効化されます。ですが、これでこのターンはもうレッド・デーモン・アビスの効果は発動できません!」
「……やはりそれが狙いデシタカ。遊希サンの言っていた通りデス」

 エヴァは以前遊希から遊大のデュエルについて聞いたことがある。厳つく派手な金髪をしている遊大であるが、その顔立ちは少女に間違われてもおかしくないほどの愛らしいものであり、そしてそんな顔立ちに違わず日々の生活態度はとても真面目で優等生と言っても差し支えないなど学生として理想的なものであった。
 しかし、彼のそんな姿はデュエルになると影を潜める。デュエルにおいての彼はまさに度胸の塊と化すのだ。最もその決断力の良さが良い方向に働くこともあれば、悪い方向に働くこともあり、一概に美点と言えるものではないのだが。

「俺は手札からフィールド魔法、天空の虹彩を発動します! そして手札からPゾーンにスケール2の賤竜の魔術師をセッティングし、天空の虹彩の効果で賤竜の魔術師を破壊します!」
「Pゾーンのカードをセットしてすぐに破壊するんデスカ!?」
「ええ。そしてそれを条件にデッキからオッドアイズカード1枚を手札に加えることができます! 俺が手札に加えるのはオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンです!」
「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンは確か……あっ、Pゾーンで自壊させることでさらにカードをサーチできるんデスネ。でもそれでは結局このターンは何も……」
「誰がオッドアイズをPゾーンにセッティングするって言ったんですか! 俺は手札から魔法カード“オッドアイズ・フュージョン”を発動します!!」


※オッドアイズ・フュージョン
通常魔法
「オッドアイズ・フュージョン」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分の手札・フィールドから、ドラゴン族の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
相手フィールドにモンスターが2体以上存在し、自分フィールドにモンスターが存在しない場合、自分のエクストラデッキの「オッドアイズ」モンスターも2体まで融合素材とする事ができる。


「オッドアイズ・フュージョン……融合魔法デスカ!?」
「俺は手札のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンと戦士族の“暗黒騎士ガイアロード”を融合!“二色の眼の竜よ。天地を翔ける騎士の王よ。今一つとなりて勇猛なる戦士の魂持った竜として再誕せよ!!”融合召喚!」

 遊大のフィールドに現れたのは全身を騎士が纏うような鎧で覆った竜であった。全身が剣のように鋭く尖った鎧はまさに戦場を一目散に掛ける勇者の魂を象っていた。

「燃え上がれ、気高き竜!“ブレイブアイズ・ペンデュラム・ドラゴン”!!」


※ブレイブアイズ・ペンデュラム・ドラゴン
融合・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2000
「ペンデュラム・ドラゴン」モンスター+戦士族モンスター
(1):このカードが融合召喚に成功した時に発動できる。相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力は0になる。このターン、このカード以外の自分のモンスターは攻撃できない。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、攻撃力0のモンスターが発動した効果は無効化される。
(3):このカードの攻撃によって相手モンスターが破壊されなかったダメージステップ終了時に発動できる。その相手モンスターを除外する。


「ブレイブアイズ……? デスガ、攻撃力はレッド・デーモン・アビスの方が上デス!」
「融合召喚に成功したブレイブアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの効果を発動します! 相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力を0にします!!」

琰魔竜 レッド・デーモン・アビス ATK3200→0

「なっ……レッド・デーモン・アビスの攻撃力が!」
「どんなに強い力を持ったモンスターでも、攻撃力を0にさえしてしまえば問題ありません! バトルです! ブレイブアイズ・ペンデュラム・ドラゴンで琰魔竜 レッド・デーモン・アビスを攻撃!“灼熱のメガフレイムバースト”!!」

ブレイブアイズ・ペンデュラム・ドラゴン ATK3000 VS 琰魔竜 レッド・デーモン・アビス ATK0

エヴァ LP10100→7100

「ッ!? レッド・リゾネーターの効果でライフを回復していなければ大ダメージデシタ……」
「バトルフェイズを終了し、俺はこれでターンエンドです!」

 遊大は自分の優位を確固たるものにしたままターンを終えようとする。しかし、そうは問屋が卸さないのがプロデュエリストである。

「待ってくだサイ! 私はこのエンドフェイズにリバースカードを発動しマス! 永続罠“リビングデッドの呼び声”!」


※リビングデッドの呼び声
永続罠
(1):自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。


「墓地のレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトを特殊召喚しマス!」
「……せっかく倒したのにもう戻って来るなんて。改めて俺は、ターンエンドです」


エヴァ LP7100 手札2枚
デッキ:34 モンスター:1(レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト)魔法・罠:1(リビングデッドの呼び声)墓地:5 除外:0 Pゾーン:青/赤 エクストラ:13(0)
遊大 LP8000 手札1枚
デッキ:33 モンスター:1(ブレイブアイズ・ペンデュラム・ドラゴン)魔法・罠:1(天空の虹彩)墓地:3 除外:0 Pゾーン:青/赤 エクストラ:14(2)


☆TURN03


「私のターンデス、ドロー! さっきはお見事なタクティクスを見せてくれまシタネ! なのでプロとして、先輩としてお返しをしたいと思いマス!」

 普通のお返しならともかく、前に“プロとして”“先輩として”と付けていることを考えると決して遊大にとっては歓迎しがたいお返しであることは明白だった。

「……あ、あまり厳しいのはご勘弁願いたいんですが……」
「遠慮はいりまセン! 私の全力を受け取ってくだサイ! 私は手札からチューナーモンスター、レッド・リゾネーターを召喚! そしてレッド・リゾネーターの効果で手札からレベル4の“風来王 ワイルド・ワインド”を特殊召喚しマス!」


※風来王 ワイルド・ワインド
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1700/守1300
(1):自分フィールドに攻撃力1500以下の悪魔族チューナーが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。この効果で特殊召喚したターン、自分はSモンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキから攻撃力1500以下の悪魔族チューナー1体を手札に加える。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。


「レベル4のモンスター……やはりさっきのレッド・ライジング・ドラゴンを経てレベル8のシンクロ召喚に繋げるというわけですか?」
「……遊大サン。私はプロデュエリストデス。プロデュエリストがプロである理由は……わかりマスカ?」
「えっ?」
「プロデュエリストはただ勝つだけはいけないんデス。プロのデュエルには私たちのデュエルを楽しみにしてくれる人がいっぱい見に来てくれマス。その人たちをわっ! と言わせるようなデュエルをしなければいけないんデス。今からそれをお見せしたいと思いマス! 私はレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトの効果を発動しマス!」

 レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトの効果は1ターンに1度、自身の攻撃力以下の特殊召喚されたモンスターを全て破壊し、その数×500ポイントのダメージを相手ライフに与えるというもの。
 スカーライトの現在の攻撃力は3000であるため、同じ攻撃力であるブレイブアイズ・ペンデュラム・ドラゴン、そしてレッド・リゾネーターの効果で特殊召喚された風来王 ワイルド・ワインドの2体が破壊されることとなるのだ。

「スカーライトの効果を使うんですか? それだとワイルド・ワインドも破壊されてしまうので、シンクロ召喚ができませんよ!?」
「私の狙いは……レベル6のシンクロ召喚ではありまセン!“アブソリュート・パワー・フレイム”!」

 スカーライトの放った灼熱の熱波によって、遊大のフィールドのブレイブアイズ・ペンデュラム・ドラゴンとエヴァのフィールドの風来王 ワイルド・ワインドの2体が破壊される。通常召喚されたレッド・リゾネーターは破壊されないため、エヴァのフィールドにはレベル8のスカーライトとレベル2のチューナーモンスターであるレッド・リゾネーターが残る形になった。

遊大 LP8000→7000

「ブレイブアイズ!!……レベル6ではない、まさか!」
「そのまさかデス! 私はレベル8・闇属性・シンクロモンスターのレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトにレベル2のチューナーモンスター、レッド・リゾネーターをチューニング!!“深淵の魔界より現れるは天より堕落し大悪魔! 天地を砕き世界を混沌へと導け!!”シンクロ召喚! 灼炎と共に現れよ!“琰魔竜 レッド・デーモン・ベリアル”!!」


※琰魔竜 レッド・デーモン・ベリアル
シンクロ・効果モンスター
星10/闇属性/ドラゴン族/攻3500/守3000
チューナー+チューナー以外のドラゴン族・闇属性Sモンスター1体
「琰魔竜 レッド・デーモン・ベリアル」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドのモンスター1体をリリースし、自分の墓地の「レッド・デーモン」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。
(2):このカードが相手に戦闘ダメージを与えた時に発動できる。自分のデッキ及び墓地からレベルが同じチューナーをそれぞれ1体ずつ選んで守備表示で特殊召喚する。


「レベル10のレッド・デーモン……」
「バトルデス! 琰魔竜 レッド・デーモン・ベリアルで遊大サンにダイレクトアタックデス!“割山激怒撃(グレート・サミット・ブレイカー)”!!」

琰魔竜 レッド・デーモン・ベリアル ATK3500

遊大 LP7000→3500

「琰魔竜 レッド・デーモン・ベリアルが相手に戦闘ダメージに与えた時に効果を発動しマス! 自分のデッキと墓地からレベルが同じチューナー2体を1体ずつ選んで特殊召喚しマス! 特殊召喚するのはレッド・リゾネーター2体デス!」
「レッド・リゾネーターが特殊召喚されたということは……」
「レッド・リゾネーターの効果を発動しマス! フィールドのモンスター1体の攻撃力分私のライフを回復しマス! 対象はもちろんレッド・デーモン・ベリアル!」

エヴァ LP7100→10600

「せっかく削ったライフが……」
「ライフが0にならない限り、負けまセン。余裕があればそれだけ多くを見ることができますカラ。メインフェイズ2に移行しマス! 私はレッド・デーモン・ベリアルのもう一つの効果を発動! 自分フィールドのモンスター1体をリリースして墓地のレッド・デーモン1体を特殊召喚しマス! レッド・リゾネーターをリリースしてレッド・デーモン・アビスを復活! これでターンエンドデス!」


エヴァ LP10600 手札1枚
デッキ:32 モンスター:3(琰魔竜 レッド・デーモン・ベリアル、琰魔竜 レッド・デーモン・アビス、レッド・リゾネーター)魔法・罠:1(リビングデッドの呼び声)墓地:7 除外:0 Pゾーン:青/赤 エクストラ:12(0)
遊大 LP3500 手札1枚
デッキ:33 モンスター:0 魔法・罠:1(天空の虹彩)墓地:4 除外:0 Pゾーン:青/赤 エクストラ:14(2)


☆TURN04


(相手フィールドには攻撃力3500のレッド・デーモン・ベリアルに攻撃力3200のレッド・デーモン・アビス。そしてアビスの効果で俺はカードの発動を1度無効にされる……か)
「俺のターン、ドローです! 俺は手札を1枚捨てて魔法カード、ペンデュラム・コールを発動します! デッキから魔術師Pモンスター2体を手札に加えます!」
「ではそのカードの発動にチェーンしてレッド・デーモン・アビスの効果を発動しマス!」


チェーン2(エヴァ):琰魔竜 レッド・デーモン・アビス→ペンデュラム・コール
チェーン1(遊大):ペンデュラム・コール


(……これがプロと今の俺の差、か。この差を埋めない限り、俺は父さんはおろか、兄さんたちにも……)
「チェーン1のペンデュラム・コールはチェーン2のレッド・デーモン・アビスの効果で無効にされます。俺はこれでターンエンドです」


エヴァ LP10600 手札1枚
デッキ:32 モンスター:3(琰魔竜 レッド・デーモン・ベリアル、琰魔竜 レッド・デーモン・アビス、レッド・リゾネーター)魔法・罠:1(リビングデッドの呼び声)墓地:7 除外:0 Pゾーン:青/赤 エクストラ:12(0)
遊大 LP3500 手札0枚
デッキ:32 モンスター:0 魔法・罠:1(天空の虹彩)墓地:6 除外:0 Pゾーン:青/赤 エクストラ:14(2)


☆TURN05


「私のターン、ドローデス! 遊大サン、気を落とさないで下サイ」
「えっ?」
「デュエリストはたくさんの負けを、たくさんの挫折を経験して大きくなるのデス。私も此処に来て色々なことを経験してきました。それこそ嬉しいことから悲しいことまで……本当に大事なのは、苦難を受けてもただ前を向いて歩けるかどうか、ということなのデス!!」
「エヴァ先輩……」
「バトルデス! 琰魔竜 レッド・デーモン・ベリアルで遊大サンにダイレクトアタック!! 割山激怒撃!!」

琰魔竜 レッド・デーモン・ベリアル ATK3500

遊大 LP3500→0











「ありがとうございました。完敗です」
「そんなことないデス。最初にリビングデッドの呼び声を引いていなければ今頃その言葉は私が言っていましたカラ」
「……それもそうかもしれません。ですが、運も実力のうちです。今回は力及ばず負けてしまいましたが、次はもっと善戦できるように頑張ります」

 そう言って遊大とエヴァはがっちりと握手を交わした。エヴァは負けてもなおキラキラとした笑みを浮かべる遊大に先輩として、そしてプロとして彼の中に輝くものを見つけた。

(なるほど、遊希サンが将来性を感じる理由がわかりマス。高海 遊大サン……将来どんなデュエリストになるのでしょうか? 私、楽しみデス!)
「さあ、どいたどいた! 次は私たちのデュエルよ!」

 感傷に浸っているエヴァの後ろからはやけに明るい声が聞こえる。遊大とエヴァのデュエルを見ていた千夏は自分の番が来るのを今か今かと待ちわびているようだった。

「千夏サン、デリカシーが無いデス! そんなんだから彼氏の一人もできないんデス!」
「んなっ!? そ、それとこれとは関係ないでしょ!? 第一私は今一番デュエルが好きなんだし! 恋愛とかいつでもできるし!」
「あの、それはずっと結婚できない人の台詞ですよ?」
「うるさいわね! フィアンセがいるエヴァならともかく奥手すぎて浮いた話のない詩織に言われたくないわよ!」
「あうう……あ、では私たちもデュエルに移ろうとしましょう。遊希さんと綾香さんを待たせているわけですし……」

 遊大とエヴァのデュエルによる興奮冷めやらぬ中、戦場は次のデュエルを待ち受ける。先攻後攻の決定権を得た千夏は、迷わずに先攻を選択した。千夏と詩織は当然のことながら一年生の頃から付き合いのある二人であり、これまで重ねてきたデュエルの回数も数知れない。しかし、それは互いの手をよく理解しているということでもあり、デュエルの前から既にデュエルが始まっているも同じことであった。

(千夏さんは先攻を取りましたか。デッキは【HERO】とは言っていましたが、新しいカードを加えたとも聞いています。まずは相手の出方を伺うことにしましょう)
(詩織の一番のデッキは“竜姫神サフィラ”メインの儀式デッキ。でも詩織も新しいデッキを組んだって聞いたから、そのデッキを如何に機能させないか、ってことが大事ね!)

「「デュエル!!」」


千夏 LP8000 手札:5枚
デッキ:35 モンスター:0 魔法・罠:0 墓地:0 Pゾーン:青/赤 エクストラデッキ:15(0)
詩織 LP8000 手札:5枚
デッキ:55 モンスター:0 魔法・罠:0 墓地:0 Pゾーン:青/赤 エクストラデッキ:15(0)





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ター坊
エヴァさん、べリアル+アビスは酷い!ジャックなんかよりも使いこなしてる。
ボロクソに負けてもなお立ち上がる様、遊大くんは相変わらず強い子ですな。でもそろそろ勝てよ(泣)
それにしてもみんな恋愛方面の方はまだまだ疎いようです。まぁ千夏は色気よか食い気といった感じもありますが(笑)  (2017-03-28 17:27)
カズ
エヴァもプロとして自分が出来る精一杯を遊大に尽くしたんですね。前作での経験も踏まえてのアドバイスのため、彼女の発言に重みを感じます。
戦う相手が強すぎる人ばかりとはいえ、遊大くんもそろそろ勝たないとマズいのでは...?
次回の千夏vs詩織も楽しみです。 (2017-03-28 18:07)
白金 将
やはりボコボコにされてしまった遊大君。でも僕は君がいつか最強のデュエリストになるのを信じているぞ……道は遠いが頑張れ!
そして次は千夏と詩織のデュエル。何気にこの二人がデュエルするのはかなり久しぶり? HEROは新規が来て強化が入りましたが、儀式デッキも侮れず……そもそも詩織のデッキが何なのかよくわかってないんですけどね(´・ω・`)エ? (2017-03-29 02:30)
から揚げ
レッド・デーモン・アビスを相手に一歩も引かず、エヴァと互角以上のデュエルを繰り広げた遊大のカードプレイングセンスとデュエルタクティクスに惚れ惚れしました!

遊大は今でこそ勝ち星は少ないですが、序盤から遊希やエヴァといった屈指の実力者を相手にここまで質の高いデュエルを展開していた辺り、遊希やエヴァと肩を並べられる程の決闘者になれる可能性を感じます!

エヴァの方もリビデで敢えてアビスではなくスカーライトを蘇生させる事で、スカーライトの破壊効果を使いながらベリアルのシンクロ召喚に繋げた上に、ベリアルの効果でアビスを完全蘇生させていたプレイングが非常に巧みで秀逸でした!

エヴァの伏せカードがリビデだったのも良かったですね!もし遊大が遊希戦と同じブラフ戦術でアビスを破壊していた場合、即座にアビスが復活して再び無効効果を使われてしまっていた辺り、エヴァがアビスを突破された場合の事も想定していた事が感じられて、流石はプロデュエリストの世界で戦い抜いているだけあって、2歩先を行く素晴らしいタクティクスだと思いました!

エヴァのプロデュエリストは何故プロなのかという発言も、プロデュエリストとしての高い誇りを感じられまして、正にエンターテイナーの鑑だと思いました!

次は千夏と詩織のデュエルですが、ヴァイオンが投入されたHEROデッキがどの様な動きを見せてくれるのか、詩織がどんなデッキを使うのか、とても楽しみです!

私が24話の感想欄でコメントさせて頂いた内容が本編でも取り上げられていまして、嬉しいです! (2017-03-29 20:38)
光芒
ター坊さん
確かに書いていてベリアルとアビスの2体が並ぶのは大変でしたね。ベリアルだけならともかく、アビスまでいてしまうと遊大の切り札レイジングも封じられてしまうわけですから。

>ボロクソに負けてもなお立ち上がる様、遊大くんは相変わらず強い子ですな。でもそろそろ勝てよ(泣)
遊大が(格上相手ですが)中々勝てないのには一応理由があったりします。そして理由がストーリーが進むたびにわかるようになってくる、とだけは言っておきます。

>それにしてもみんな恋愛方面の方はまだまだ疎いようです。まぁ千夏は色気よか食い気といった感じもありますが(笑) 
千夏は女子力は高いんですけどね。やはり元々の性格が性格なのと、ロリ的な外見からどうにも敬遠されてしまうようです(え

カズさん
そうですね、エヴァも前作では精霊との同調やらフィアンセとのデュエルやらたくさんの困難を乗り越えてきましたし、それがあるからこのエヴァの台詞も重みを増すのであると思います。このくだりがわからない人は是非筆者前作の「銀河竜を駆る少女」を読みましょう(ステマ

>戦う相手が強すぎる人ばかりとはいえ、遊大くんもそろそろ勝たないとマズいのでは...?
ご安心ください。この生徒会関連の話が終わった後に起きる第一章最終イベントでは主人公らしい活躍をしてくれる……予定です。

白金 将さん
みんながみんな、勝ち続けてエリートになるわけではないですからね。大相撲で新横綱となり、優勝を果たした稀勢の里もずっと耐えてきたわけですから(無関係

確かに千夏と詩織のデュエルは久しぶりですね。この二人は前作でもあまりデュエルをしなかったので、久々に描けてこちらもわくわくしています。まあ今作でも脇役なのであまりデュエルの機会を多く描けない可能性が高いのですが……

>そもそも詩織のデッキが何なのかよくわかってないんですけどね(´・ω・`)エ?
詩織のデッキはこの話最後のデッキ情報のところを見て頂けるとわかると思います。明らかに千夏のデッキと比べておかしいところが1つありますからね(笑)

から揚げさん
>遊大は今でこそ勝ち星は少ないですが、序盤から遊希やエヴァといった屈指の実力者を相手にここまで質の高いデュエルを展開していた辺り、遊希やエヴァと肩を並べられる程の決闘者になれる可能性を感じます!
確かにこの時点では将来のことはわかりませんからね。ここから伸びるか落ちるかはあくまで遊大自身ということになります。最も遊大はまだまだ成長途中であることを考えると……凄いデュエリストになる可能性は大なのではないでしょうか。

>エヴァの方もリビデで敢えてアビスではなくスカーライトを蘇生させる事で、スカーライトの破壊効果を使いながらベリアルのシンクロ召喚に繋げた上に、ベリアルの効果でアビスを完全蘇生させていたプレイングが非常に巧みで秀逸でした!
シンクローン・リゾネーターのおかげでレッド・リゾネーターが手札に戻っていたのが大きいですね。もし手札にチューナーがなければもっと変わっていたかもしれませんが。

>次は千夏と詩織のデュエルですが、ヴァイオンが投入されたHEROデッキがどの様な動きを見せてくれるのか、詩織がどんなデッキを使うのか、とても楽しみです!
HEROが地味に強化されていますからね。千夏のデュエルは久しぶりに書くので楽しみにしている自分がいます。
(2017-03-30 11:13)

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40 第45話:幻影 318 4 2017-06-08 -
13 第46話:黒牙 267 2 2017-06-14 -
15 遊大たちが7月制限について語るようです 325 2 2017-06-14 -
15 第47話:終幕 357 4 2017-06-17 -
17 第48話:宣誓 283 2 2017-06-22 -
11 サブキャラクター紹介・2 246 2 2017-06-24 -
17 第49話:編入 265 6 2017-06-29 -
14 第50話:理由 295 4 2017-07-03 -
11 番外編:七夕 293 6 2017-07-07 -
18 第51話:一歩 366 5 2017-07-12 -
19 第52話:修練 281 4 2017-07-17 -
11 第53話:自信 256 5 2017-07-20 -
16 第54話:克服 227 4 2017-07-24 -
15 第55話:猛攻 260 6 2017-08-02 -
14 第56話:障壁 181 3 2017-08-08 -
8 第57話:意地 170 3 2017-08-13 -
9 第58話:提案 267 3 2017-08-17 -
11 第59話:来訪 221 3 2017-08-27 -
17 第60話:交錯 232 3 2017-09-04 -
14 第61話:諜報 197 3 2017-09-11 -
67 遊大たちが10月制限について語るそうです 308 5 2017-09-14 -
10 第62話:暴露 174 2 2017-09-21 -
13 第63話:決意 201 4 2017-09-25 -
6 第64話:結束 197 4 2017-10-02 -
10 第65話:渇望 344 3 2017-10-07 -
12 第66話:証明 171 4 2017-10-13 -
10 第67話:空想 145 2 2017-10-16 -
9 第68話:魔鎖 138 2 2017-10-23 -
6 第69話:喝采 113 2 2017-10-27 -
8 第70話:胸愛 158 3 2017-11-01 -
10 第71話:点火 139 4 2017-11-07 -
5 第72話:誘惑 107 3 2017-11-15 -
3 第73話:憤怒 92 3 2017-11-18 -

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