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遊☆戯☆王V☆S(ファイブスター)/Episode60:エレンとアレックス 作:カズ

「精一くん……エレンちゃんにはこのことを伝えるの?」
「いや。これからが戦うべき時なのに、この真実を伝えるには氷川さんにとって残酷すぎる。たとえアレックスの死因が奴らにあったとしても」
「だからこそ!エレンちゃんに真実を伝えて、デュエルの時にそれを話せばアレックスも正気に……!」
「戻らないと思うよ」


 精一が掴んだ真実の1つは、「アレックス及び奏多、ルーナ、リリー、ソフィアは、エース達がA.Wの時に使用したモンスターによって殺害された」というもの。彼が見たビデオにはしっかりとその証拠が映っていたので、奴らの弱みを握ったことになる。そしてもう1つ厄介な推測は「たとえ彼らの本当の死因を訴えかけても、絶対に心に届かない」ということだ。つまり呪縛竜使いを正気に戻すには、デュエルで倒す以外の道は存在しないのだ。


「もしも僕がアレックスと戦うことになったら、このカードの力が必要になってくる」
「……以前見た、『裏も表も白紙のカード』ね」
「うん。夢の中でエターナル・エンシェントはこう言っていたんだ。『世界が混沌に支配されし時、未来より救世(くぜ)の光射し込みて、この世界から闇を滅す』って。そして、その『救世の光』に該当するのがこの白紙のカードなんだ」


 一体精一はどこまで掴んでいるのか。彩も彼の話にいつも以上に真剣に聞き入っているが、自分がどこか蚊帳の外にいるのではないかと心の隅で思っていた。彼は相棒である封印竜から聞いた予言を頼りにしているが、自分には心を通じ合えるようなパートナーはいない。このままでは自分は精一にとって足手まといになってしまうのではないかと不安になった彩は、おそるおそる精一に質問した。


「ね、ねえ精一くん……」
「ん?どうしたの?」
「…この戦いは、精一くんや封印竜使いだけの戦いじゃないってこと、分かっているよね?」
「もちろん。皆で、一緒に戦っているんだ。離れていても僕達はデュエルで繋がっているから」


 理想の回答を聞いてホッとした彩は精一の腕に抱きつき、「バーベキューパーティー、終わっちゃうよ?」と言って彼の腕を引っ張った。付き合いだしてから急に積極的にリードしていく彼女に動揺した精一だったが、満面の笑みを見せる彼女に釣られて軽く笑い返した。



「遅いデスヨ!グランパが食べ過ぎちゃったせいでもう精一さんの分がちょっとしか無いデス!」
「ありゃりゃ……ドンマイ、精一くん」
「ガッハッハ!いっぱい食わねぇと長生き出来ねえからな!」
「グランパは食べ過ぎデス!」
「……いつの間にか、すごいことになっているなぁ」


 ドタバタしすぎている氷川家の日常に苦笑いするしかできない精一だったが、そんな「当たり前」がエース達によって壊されていることを思い返した彼は、絶対に奴らの好きにはさせないと心の中で固く誓った。














その日の夜、彩はエレンに大人な尋問をしていた。彩がエレンを押し倒す形でベッドインしているが、彩の視線はエレンの「ある一カ所」にロックオンしていた。何せ、これから行なおうとしている行為は、女の子同士だからこそ許されるもの。それは……。


「エレンちゃん……ちょっとだけ、胸、触ってもいい?」
「減るものじゃないからいいデスヨ?」
「……失礼します」


 両手で思いっきりエレンの胸を鷲掴みしてみたが、あまりの大きさと柔らかい感触に思わず感嘆の声をあげてしまった。触られているエレンもニッコリと笑い、彩の気が済むまで堪能させてあげた。


「どうやったらこんな大きさと弾力になるの?私より2つも年下なのになんか負けた気分……」
「最近になって88cmのFになりましたが、あと少しだけ大きくなるかもデス」
「もうそれ以上言わないで。余計に悲しくなるから」
「……彩先輩、精一さんは女の子を見た目で選ぶような人ではないと思いマスヨ?」


 何故このような展開になったかというと、彩はエレンのように自分よりも顔が可愛かったりスタイルが良かったりする女の子がたくさんいる中、どうして自分を彼女として選んでくれたのか分からなかったからだ。確かに彼が浮気するような人間ではないことは今までの彼の態度を見てきたら分かるが、それでも彼女として気になってしまったのだ。


「だって精一さん……ボクを見る目と彩先輩を見ている目が全然違うんデス」
「ホント?」
「ハイ!ボクの時は普通に皆さんと接しているときと同じで、邪な気持ちは一切ありませんデシタ。でも、彩先輩の時はとーーーーっても!優しいんデス!」


 エレンは精一の心を直接理解しているわけではないが、自分や他人に向けられる「目」を見極めることでその人がどう思っているのかを大雑把だが把握しており、それが大雑把とはいえ的確に的を射ているのだ。まあ、エレンに告白してきた同級生の9割方が身体目当てだったというのもあってか、そういう能力が備わっても不思議ではないのだが。


「だから、精一さんはこれからもずーっと彩先輩のことを想い続けてくれマスヨ!」
「……そっか。ありがとね、エレンちゃん」


 モヤモヤがきれいに晴れ、明日からは純粋に「彼女として」精一の側にいられるという確証を得られた彩は後輩であるエレンに精一杯の感謝の気持ちを込めて「ありがとう」と伝えた。これがエレンとの最後の1対1の会話になるとは、その時の彩は思うはずもなかった……。













 次の日の朝、精一はどういうわけか彩にベッタリ懐かれていた。昨日のエレンとの会話で完全に疑惑が晴れたからではあるが、そのことを知らない精一からすればどういった経緯でこんなに密着されているのか、本人に確かめなければ分からない。


「ね、ねえ彩さん…今日はその、ずいぶんと大胆に攻めてくるね。その……腕に当たっているんだけど?」
「当たっているんじゃなくて、当てているの。精一くんのこと好きだから」
「そ、そうなんだ……(僕としては少し離れてもらえると楽なんだけどなぁ)」


 心の中では抵抗しているものの、彼は優しすぎるため今のこの展開を受け入れている。それを満更でもない様子で眺めているエレンに目配せで助けを求めたが、一向に動いてくれる気配はない。


(精一さん、しばらく彩先輩の愛の証を存分に受け取ってあげてください。ボクでは今の先輩を止められマセン)
「よかったデスネ、彩先輩♪」
「何か知っているんでしょ?!氷川さんも意地悪だなぁ……」




 しかし、そんな平穏も束の間。突如としてバケツをひっくり返したかのような豪雨が降ってきた。メルボルンの今日の予報では快晴のはずだったのだが、この異常気象の原因は言わずもがな「呪縛竜」だ。闇の力、すなわちZオーラを感じ取ったエターナル・エンシェントは精一の脳内に語りかけ、外を見るよう促した。彼に釣られてエレンと彩も一緒に見たが、眼前にはドラゴンとも大蛇ともどちらとも取れるようなフォルムをした怪物がいた。


「あ、あれは!呪縛竜……なのか?!」
「ああ……うああああ……」


 ズァークに支配されていたときの記憶がまだ残っていたのか、外の景色を見た途端に精一の胸に泣きついた。そんな彼女を優しく抱きとめた精一だが、窓の外を見ているときの彼の目は鋭くとがっていた。


「精一さん!きっとアレックスデス!急がないと!」
「うん。彩さんも一緒に来る?嫌ならいいけど…」
「ダメ。私も一緒に行く!だって、精一くん言ったよね?皆で戦うって。怖いけど、ここで待っているなんて出来ない!」


 確かに彩はトラウマを植え付けられたかもしれない。しかし、そこから勇気を持って前に踏み出さなければ何も変わらないことを彼女は知っていた。そうしなければ一生変わることなんて出来ないし、ただの傍観者になってしまう。彼女は少しでも精一やエレンの支えになるために、自分の中の壁を乗り越えようと必死に努めていた。


「分かった。じゃあ急ごう!」
「「うん!(ハイ!)」」


 呪縛竜はあまりにも巨大なため目の前に見えるのだが、実際にアレックスがいる場所まで歩いて行くとなるとその距離は約15kmもある。普通に歩いても間に合わないと判断した精一は、以前学園長が言っていた「改良型デュエルディスクの性能」の1つに「リアルソリッドビジョン以上の精度でモンスターを実体化できる」ことがあったのを思いだし、自身の切り札であるエターナル・エンシェントを召喚して背中に飛び乗った。


「そういえば、すっかり忘れてマシタ!精一さん!ボクと彩先輩も一緒に乗せてクダサイ!」
「私からもお願い!早くしないと……!」
「分かっている。早く乗って!」


 妖艶な翼をゆっくりと大きくはためかせながら上空を舞う妖星竜の背中に乗り、精一、彩、エレンの3人は『呪縛竜Eingana』を操っているアレックスの所まで急行した。3000年後の未来でも宿敵としたその姿に気付いたのか、呪縛竜は暗黒の破壊光線をこちらに目がけて放ってきた。それを間一髪のところで躱したが、躱した先にあった建物やその周辺をいとも容易く木っ端微塵にしてしまった。


「くっ…!」
「もっと急がないとマズイデス!第二撃が……」
「いや、待って!呪縛竜がどんどん透けて……消えた?」


 さっきの一回が限界だったのか、急に攻撃の手を止めてしまった。精一はその原因が何なのか、はっきりとは分からなかったが「実体化できる持続時間がまだ短い」からではないかと考察した。使用者であるアレックスがまだ呪縛竜を完全にコントロール出来ていないのなら納得できるが、距離の離れたエターナル・エンシェントをピンポイントで狙っていた点もあってか、その考えは半信半疑だった。






 飛んだ先であるビーチに降りた精一達は、以前もどこかで見たことがあるような「闇のオーラ」を纏った彼を発見した。エレンは誰よりも早く、一目散に駆け寄り声を張り上げた。



「アレックス!!」
「……ユーは」
「ボクデス!氷川エレンデス!覚えてマスカ?」
「イェス。マイ・フィアンセ。ですが、今はミーの獲物!エース様より直々に、氷川エレン及び霧野精一を倒せとの命を受けてマス」


 精一の予想したとおり、今のアレックスにはどんな言葉も届きそうにない。しかし、エレンのことを「マイ・フィアンセ」と呼んでいたということは、まだ完全に呪縛竜に心を支配されてはいなかったようだ。


「ボクは!未来のダーリンになるはずだった貴方を助けるために日本から飛んで来マシタ!ちゃんと話を聞いてクダサイ!」
「ノー!たとえフィアンセだろうと、ミーは『世界のリセット』を果たすまでは容赦しません!デュエルデース!」


 しかしそれでも、奏多も言っていた「世界のリセット」を果たすことこそがアレックスの使命であり、今の彼は完全にエース達の支配下に置かれている。「義」と「呪縛竜」に心を囚われてしまった彼を救うため、エレンは将来を誓い合った人と未来を懸けた戦いを始めようとしていた。


(ボクは中学を卒業したらアレックスに想いを伝えようと思ってマシタガ、貴方が天国へ旅立ってしまったためにそれは叶いませんデシタ。そして、こんな形でデュエルするなんて……辛すぎマス。デスガ、フィアンセの名にかけて、絶対に取り戻してみせマス!)
「「デュエル!!」」


ELLEN→LP:8000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M・Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0


 V S


ALEX→LP:8000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M・Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0



*TURN01
 先攻はエレン。かつてシンクロキラーとして遊弥を苦しめた【機皇】は、融合召喚が主軸の【太平洋兵】を相手に勝つことはできるのだろうか。


「ボクは手札から『強欲で謙虚な壺』を発動シマス!その効果でデッキの上から3枚を確認!」


彼女が見たカードは『機皇兵ワイゼル・アイン』『カオス・インフィニティ』『おとぼけオポッサム』であり、エレンはその中から『カオス・インフィニティ』を手札に加え、残りの2枚をデッキに戻した。「カード効果による破壊」をトリガーとして動くこのデッキは明らかにスロースターターなので、どこまで早い段階でエンジンをかけられるかが鍵となっている。


「ボクは『機皇兵スキエル・アイン』を召喚!そしてフィールド魔法『機動要塞フォルテシモ』を発動し、カードを1枚セットしてターンエンドデス!」
ELLEN→LP:8000 手札:2 デッキ:32 Mゾーン:1 M・Tゾーン:1 Fゾーン:1 Pゾーン:0



〇強欲で謙虚な壺(通常魔法)
「強欲で謙虚な壺」は1ターンに1枚しか発動できず、このカードを発動するターン、自分はモンスターを特殊召喚できない。①:自分のデッキの上からカードを3枚めくり、その中から1枚を選んで手札に加え、その後残りのカードをデッキに戻す。


〇カオス・インフィニティ(通常罠)
フィールド上に守備表示で存在するモンスターを全て表側攻撃表示にする。さらに、自分のデッキまたは墓地から「機皇」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、エンドフェイズ時に破壊される。


〇機動要塞フォルテシモ(フィールド魔法)
1ターンに1度、自分の手札から「機皇兵」と名のついたモンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。


〇機皇兵ワイゼル・アイン(Lv4 闇)
機械族/効果
攻1800/守0
このカードの攻撃力は、このカード以外のフィールド上に表側表示で存在する「機皇」と名のついたモンスターの数×100ポイントアップする。1ターンに1度、相手フィールド上に守備表示で存在するモンスターを攻撃対象とした、このカード以外の自分の「機皇」と名のついたモンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。そのモンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えていれば、その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。


〇機皇兵スキエル・アイン(Lv4 風)
機械族/効果
攻1200/守1000
このカードの攻撃力は、このカード以外のフィールド上に表側表示で存在する「機皇」と名のついたモンスターの数×200ポイントアップする。このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、自分のデッキから「機皇兵」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する事ができる。




*TURN02
 いよいよアレックスのターンだが、精一達はリサーチした内容はほんの片鱗程度のものであったことを思い知らされる。


「ミーのターン!ドロー!ミーは魔法カード『パシフィック・レーダー』を発動!デッキの上から3枚見て、その中に『太平洋兵』と名の付いたペンデュラムモンスターがあれば、それらを全てリクルートデス!そして、他のカードは全てドロップデース」


 いきなりエレンが取った戦法を上回る展開を見せつけ、2枚のペンデュラムモンスター『太平洋兵ジョゼフF』『太平洋兵リチャードG』を手に入れ、罠カード『パシフィック・ハープーン』は墓地へ送られた。リチャードGとジョゼフFのペンデュラムスケールはそれぞれ1と10。素のペンデュラムスケールは広いため、容易にペンデュラム召喚を行える。


「ミーはスケール1の『太平洋兵ジョゼフF』とスケール9の『太平洋兵エリスM』でペンデュラムスケールをセッティング!これでレベル2から8のモンスターの同時召喚OK!ペンデュラム召喚!!カモン!『太平洋兵リチャードG』『太平洋兵ウォルデンL』!!」


 早速2体同時にペンデュラム召喚を決めてみせたアレックスは、リチャードGの効果を使いデッキから『パシフィック・サブマリン』をセットした。そしてここからが、アレックスの真骨頂。レインを敗北へと追いやった戦法の一部が明かされた。


「そして!ミーはフィールドの『太平洋兵ウォルデンL』をリリースし、エクストラデッキから融合モンスター『太平洋兵リッチモンドK』を特殊召喚!」
「What‘s?!『融合』を使わず、おまけに融合素材は1体リリースしただけって、どういうことデスカ?!ユミさんの時は確か……」


 遊弥が初めて融合召喚を披露したときのことをエレンは思い返していた。その時は『スターダスト・フュージョン』を発動し、フィールドの融合素材モンスターを2体墓地へ送ることで、エクストラデッキから『波動竜騎士 ドラゴエクィテス』を融合召喚していた。デュエリストなら常識のことだが、融合召喚に必要なカードは「融合」カードまたは「フュージョン」カード、融合素材となるモンスターが2体以上、そしてそれらを素材とした融合モンスターだ。しかしアレックスの【太平洋兵】にそんな常識は通用しない。


「ミーのペンデュラムゾーンに『太平洋兵』がある限り、全ての『太平洋兵』と名の付く融合モンスターを召喚する際に必要な融合素材は1体分少なくなり、フィールドから素材をリリースするだけでOK!」


 エクシーズ召喚のテーマに【十二獣】が存在するが、アレックスの使用している【太平洋兵】もそれと近い部分がある。前者は「『十二獣』モンスター1体のみでエクシーズ召喚を行える」という、エクシーズ召喚の概念を変えてしまったテーマだが、後者は「『融合』カードや『フュージョン』カードを一切使わず、Pゾーンに『太平洋兵』が存在すれば、融合召喚に必要な素材を1体減らしつつ、フィールドの融合素材をリリースするだけで融合モンスターを呼べる」という、これも今までの融合召喚の常識を覆すテーマだ。そのためアレックスのデッキには『融合』や『フュージョン』と名の付いたカードが1枚も入っていない。もっとも、融合素材が3体以上必要な融合モンスターや、融合モンスターとペンデュラムモンスターを素材とした融合モンスターも存在するが、その場合でも必要な素材を減らすこともできる。


「ぐっ…!僕としたことが、リサーチが甘かったか」
「これなら天導先輩が負けたのも納得できるけど、あんなの初見じゃ絶対に対処できないわよ……」


 外野の精一と彩も、アレックスの流れるような展開に奥歯をかみしめた。あそこまでのスピードで、しかも手札消費をほとんどすることなく最上級の融合モンスターまで呼び出された挙げ句、全ての『太平洋兵』と名の付いたペンデュラムモンスターが共通して持つペンデュラム効果の発動条件まで簡単に満たされるとは予想外だったのだ。


「バトル!リッチモンドKで、スキエル・アインにアタック!この瞬間、ジョゼフFのペンデュラム効果発動!ミーのフィールドのリチャードGを破壊し、その攻撃力分だけリッチモンドKの攻撃力をアップデース!」


 これでリッチモンドKの攻撃力は4300に跳ね上がったが、効果で破壊されたリチャードGの効果で、デッキから『太平洋兵アイクロバートC』を守備表示で特殊召喚した。次のターンからの流れを早速我が物としたが、エレンもそう簡単に食い下がらなかった。


「うぁっ…!ですがボクもスキエル・アインの効果発動!デッキから『機皇兵ワイゼル・アイン』を特殊召喚デス!そして罠カード『カオス・インフィニティ』発動!墓地のスキエル・アインを、効果を無効にして特殊召喚デス!そして、この効果で特殊召喚したスキエル・アインはエンドフェイズに破壊されマス」
ELLEN→LP:4900


 動きが遅い分、どうにかして盤面をガラ空きにすることだけを回避したエレンは出来る限りアレックスに付いていこうと必死だった。対してアレックスは余裕綽々といわんばかりの態度だが、決して彼女を侮っているわけではない。エレンがデュエルを始めたのは日本に来てから、つまりアレックスは彼女とは一度もデュエルしたことがないのだ。だからこそ、レインと当たったときのように冷静かつ大胆に自分のデュエルに専念していた。


「ミーはこれでターンエンド!そしてユーの『カオス・インフィニティ』の効果でスキエル・アインはデストロイ……」
「デスガ!自分フィールドのモンスターが効果で破壊されたことで、ボクは手札から『機皇帝ワイゼル∞』を特殊召喚!!」


 胸部に「∞(無限大)」をあしらった、白いボディが特徴の大型ロボットが現れた。ほとんどが人間サイズの『太平洋兵』モンスターよりも遥かに大きく、左腕に取り付かれている鋭利な刃物で威嚇してみせた。これこそが「シンクロキラー」と呼ばれているエレンの相棒であるが、融合モンスターが相手では分が悪い。彼女はアレックスを無事に取り戻せるのか……?



~現在の状況~
ELLEN→LP:4900 手札:1 デッキ:33 Mゾーン:2 M・Tゾーン:0 Fゾーン:1 Pゾーン:0


 V S


ALEX→LP:8000 手札:3 デッキ:30 Mゾーン:2 M・Tゾーン:1 Fゾーン:0 Pゾーン:2
現在のイイネ数 1
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から揚げ
要望を聞いていただいて、ありがとうございます!

やはり女の子同士の絡みとパイタッチは最高ですね!12歳でFカップとは、エレンちゃんは本当に発育が良いですね〜。エレンちゃんのお風呂回も是非見たいです!

エレンちゃんの彩ちゃんへの言葉も精一への信頼や、彩ちゃんに対する優しさに溢れていて、とても癒されました!

彩ちゃんとエレンちゃんが1対1で話す事がこれで最後とは、エレンちゃんに濃厚なフラグが建ってそうですね・・・(迷推理である事を祈りながら)

アレックスの使う太平洋兵が正に、インチキ効果ですねぇ、簡単に少ない消費で強力な融合モンスターを召喚してくるのは、非常に脅威に感じますね。

エレンちゃんには是非、アレックスを取り戻して精一や彩ちゃんにも負けないくらいのイチャイチャを見せて欲しいですね!(フラグを気に掛けながら) (2017-02-16 21:59)
ター坊
↑貴方の差し金だったか。
でもエレン×彩、ごっつぁんです。でもやっぱり精一×彩の純愛の方が好きです。まぁバカップルぶりを見せるのはまだ先ですが。
太平洋兵…十二獣と同類というだけでリアルで出てきたら真っ先に嫌われそうなカテゴリです。それにしてもアレックスがどう聞いても漫画GXのデイビットを思い起こさせます。
「Meの勝ちじゃないか!」

(2017-02-16 23:02)
カズ
から揚げさん
今まで「THE・百合」な展開を書いたことがなかったのでこんな感じでよかったのか不安でしたが、気に入ってくださり何よりです。エレンはこのシリーズでは第一位の発育goodキャラですから、「何故今までやらなかった」という声が上がってもおかしくなかったかも...(笑)。
奏多が使う【宇宙英雄】はペンデュラムテーマで、「1枚でペンデュラムスケールを揃えられる」P効果を持っていましたが、【太平洋兵】が今までのような感じだとマンネリ化しちゃうな...ということで、こんな感じのぶっ飛んだ効果にしてみました。アレックスとのイチャラブ...は、まだまだ先になりそうです。

ター坊さん
3章に入ってからこういう純愛や百合などのイチャイチャ要素が増えたような気がします...。疲れているのかな。
太平洋兵みたいな融合テーマが出てきたら環境が確実に変わりますね。本編の文章に不備があったので少し修正しましたが、「融合召喚に必要な素材をマイナス1する」というもので、3体以上を素材とするモンスターなど、全ての融合モンスターが1体リリースのみで特殊召喚出来るわけではありません。勘違いを起こしてしまうような書き方で申し訳ありませんでした。 (2017-02-16 23:35)

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10 Episode68:模索者たち 107 4 2017-07-22 -
12 Episode69:純黒の反逆者 119 0 2017-07-27 -
8 Episode70:紅と黒の禁呪 118 2 2017-08-07 -
7 Episode71:希望は往く 116 3 2017-08-17 -
9 Episode72:リリーの過去 103 2 2017-08-24 -
5 Episode73:異次元の亡霊 96 2 2017-09-13 -
4 Episode74:覚醒の鼓動 91 3 2017-09-22 -
5 Episode75:挑戦者の儀 96 0 2017-10-05 -
3 Episode76:神速の決闘 65 2 2017-11-14 -

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