第144話 集いし思い　作：こんにゃく

アビス『…ふぅん…』
LP4000
手札1


・ペンデュラムゾーン

深淵 零(アビス・セロ)
スケール0


深淵虚構(アビス・グラウンド)
スケール13


モンスターゾーン


深淵愚公闇神ガタノトーア
攻撃力4800


深淵祖体神 コラジン
攻撃力0



深淵狂鬼神 ニャルラトロス
攻撃力4000


通「これが…アビスの力だって言うのかよっ…！！」
LP4000
手札0

セットカード3


龍刃武将 紅蓮覇龍王 ヒデヨシ
攻撃力3000


トウセン「どんな強力な力を持とうが俺達は託す…繋ぐ力がある…！！必ず深淵さえも乗り越えて見せる！」
手札0

セットカード3

ペンデュラムゾーン

紅眼の魔術師
スケール1


蒼眼の魔術師
スケール8


モンスターゾーン


アンファングアイズ・リザレクション・ドラゴン
攻撃力2500



遊姫「一騎…私達に…力を…っ！！」
LP4000
手札2


ペンデュラムゾーン


覇眼の魔術師
スケール0


皇眼の魔術師
スケール10


モンスターゾーン


ファンタズマアイズ・Ｃ・ドラゴン
攻撃力3400


アビス『繋がりの力…託す力…無駄だ…どんなに力を合わせようともちっぽけな力は大いなる力に勝つことはできない…』

アビス『貴様達人間のにも分かりやすく言ってやろう…巨大な象に蟻が…ましてやたった3匹の蟻が立ち向かい勝つことはできると思っているのか』

アビス『我に立ち向かうという無謀の極み…我こそが世界であり頂点なのだ』

トウセン「さっきから聞いて呆れる…お前は頂点なんかではない！！世界の理から外された底辺だ！！！」

アビス『…良かろう…トウセン…貴様はクロスピースとして働き我の為に尽くした…』

アビス『それに敬意を払い痛みを感じずに消してやろうと思っていたが…』

アビス『それは無しだ…貴様は今ここで最大級の痛みを伴って消えてもらおう…！！』

通「はっ！図星を言われてトサカに来ちまった見てぇだな！！アビス！！！」

アビス『ふん有象無象の言葉など聞くに値しないは！！我は戦闘を行う！！』

アビス『ガタノトーアよ…全ての者共を闇へと還せ…！！』

アビス『我はガタノトーアでアンファングアイズを攻撃する…この時ガタノトーアの効果により相手フィールド全てのモンスターの攻撃力は0となる！』

遊姫「全部のモンスターの攻撃力を…！？」

エナ「0にするですって…！！？」

アビス『ガタノトーアの前にはいかなる者共もその力を失う…消えるがよい！！』

遊姫、トウセン、通…それぞれのモンスターの攻撃力が全て無へと還る


ガタノトーア
攻撃力4800


⬇


アンファングアイズ
攻撃力0


トラクリボー『このままじゃあ…っ！！』

トウセン「俺は紅眼の魔術師のペンデュラム効果発動！『１ターンに1度！！このカードを破壊し！自分フィールドのアイズモンスターが戦闘および効果の対象となった時！！それを無効にし相手モンスター１体を破壊する！！』」

トウセン「それだけじゃあない！！蒼眼の魔術師のペンデュラム効果も発動する！！『自分のペンデュラムゾーンの魔術師カードがペンデュラム効果を発動した時！自分フィールドのアイズモンスター１体を選択しそのモンスターの攻撃力をエンドフェイズ時まで元々の攻撃力の2倍にする！！』」


アンファングアイズ
攻撃力5000


トラクリボー『上手いわ！トウセン！！』

トウセン「これで返り討ちだ！！ガタノトーア！！！」

ｽﾞｷﾞﾔｧｧﾝｯ!!

アンファングアイズに襲いかかる闇の弾をアンファングアイズは華麗にかわすと口から聖なるブレスを吐きつける

ｽﾞｶﾞｶﾞｧｧﾝｯ!!

ガタノトーア「ーーー」

声にならない声が辺りに反響する

エナ「凄いです！逆にあのエクシーズモンスターを倒しましたよ！！」

トウセン「いや…まだだ」

アビス『ガタノトーアがフィールドを離れた時エクストラデッキから効果発動！』

通「エクストラデッキから効果だと！？」

アビス『フィールドから離れたガタノトーアを再びフィールドに特殊召喚しガタノトーアを素材としてランクの１つ高いモンスターにランクアップさせる！』

遊姫「そんなっ！？」

ｺﾞｶﾞﾝｯ!!

再びアビス・セロが回転しその輪を広げる

そこから闇の稲妻が走りガタノトーアを貫き変化させる

アビス『忘れ去られし悠久の戒めから、無情、混濁、全ての意思を排除し！数多の愚行を許し世界を反転せよ！万物の者どもよこの者に跪け！現れよ！！『深淵虚構闇神ガタノトーア・ベシャティーシャ』！！』


ガタノトーア・べシャティーシャ
ランク13/闇属性/悪魔族/エクシーズ
攻撃力6100/守備力6100


トウセン「ガタノトーア・ベシャティーシャ…！！」

通「トウセン…知ってるのか！？」

トウセン「俺の記憶には一騎の記憶…過去に奴と戦った時の記憶がある…」

トウセン「ガタノトーア・ベシャティーシャ…コラジン…この2体は俺に因縁のあるモンスターだ…！！」

アビス『ほう…我の力で産み出されたあの人形…一騎の記憶を引き継いでいるのか…愚かな』

遊姫「一騎は人形なんかじゃないわ！！」

アビス『ふ…人間とは感情で物を言う愚かな生き物よ…我の力で葬るに値する…』

アビス『ガタノトーア・ベシャティーシャの効果を発動！このカードがエクシーズ召喚に成功した時我のライフは6100回復する！』

通「6100！？」

アビス『これで我のライフは10100となる』
LP4000➡10100

エナ「ライフが10000を超えた…！！」

アビス『まだ我のターンは始まったばかりだぞ人間…エオーバーレイユニットとなっているガタノトーアの効果発動！』

アビス『このカードがオーバーレイ・ユニットとなっている時自分フィールドのペンデュラムゾーンのカードを全て破壊する』

ｺﾞｶﾞｶﾞｶﾞｯ!!

闇の竜巻がアビス・セロそしてアビス・グラウンドが吹き飛ばされる

遊姫「自分でペンデュラムカードを…どうして！？」

アビス『そしてオーバーレイ・ユニットとなっているガタノトーアをペンデュラムゾーンにセットし墓地に存在する深淵モンスター5体をガタノトーア・ベシャティーシャのオーバーレイ・ユニットとする』

トウセン「ばかなっ！？以前にはガタノトーアにはそんな効果は…まさかっ！？」

トラクリボー『ペンデュラムカードとなった事で真の力が解放された…って事ね…っ！！』

アビス『我こそがペンデュラムさえも自在に操る神…トウセン…貴様ごときがペンデュラムの後継者などと抜かすとは愚かなり』

アビス『我は墓地の深淵モンスター5体をガタノトーア・ベシャティーシャのオーバーレイ・ユニットとしガタノトーアをペンデュラムゾーンにセットする！』


ペンデュラムゾーン

ガタノトーア
スケール1


アビス『我は戦闘を続行する…我はガタノトーア・ベシャティーシャで…そうだな…トウセン…貴様が絶望する方を選択しよう』

トウセン「…なにっ！？」

アビス『ガタノトーア・ベシャティーシャでファンタズマアイズを攻撃』

遊姫「え！？」

通「くっ！！遊姫！！！」

アビス『消え失せるがよい』

トラクリボー『っまずいわ…遊姫に今この攻撃事態を止める術は…！！』

トウセン「いいや！！そうはさせない！！ガタノトーア・ベシャティーシャが現れる事など分かっていたからな！！俺は！トラップを発動する！！『瞳の刻印(アイズ・ビットマーク)』！！」

トウセン「このカードは！『自分フィールドのアイズモンスター１体を破壊し！破壊したモンスターよりも攻撃力の高いモンスター全てを破壊する！！』」

トウセン「俺はアンファングアイズを選択し破壊する！！その攻撃力は5000！！よって攻撃力6100のガタノトーア・ベシャティーシャは破壊される！！」

遊姫「トウセン！！」

トウセン「俺達の光である遊姫は…絶対に守りきって見せる！！」

通「…トウセン」

アビス『下らんな…我はガタノトーアのペンデュラム効果を発動１ターンに1度自分フィールドのガタノトーアに対して効果が発動した時その発動を無効にして破壊し相手に1000ポイントのダメージを与える！』

トウセン「なっ！？」

アビス『無駄だと言ったであろう…トウセン！』

ｺﾞｶﾞﾝｯ!!

トウセン「ぐぁぉ!!」
LP4000➡3000

通「ぐぉぉっ！！？」
LP4000➡3000

遊姫「きゃぁぁぁっ！！」
LP4000➡3000

トラクリボー『皆っ！！』

アビス『消え失せるがよい…トウセン…貴様達の光はここで消える』


ガタノトーア・ベシャティーシャ
攻撃力6100

⬇

ファンタズマアイズ
攻撃力0


トウセン「何を…言っている…！！守りきると言っているだろう！！！」

トウセン「俺は！再びトラップを発動する！！『呼び合う瞳(ルピテット・アイズ)』！！」

トウセン「このカードは！『自分のライフを半分支払い！フィールドのアイズモンスター１体を選択する！そのカードはこのターン戦闘、効果で破壊されずこのターンに受ける戦闘ダメージを0にする！！』」
LP3000➡1500

トウセン「俺はファンタズマアイズを選択！！これで戦闘で破壊されず遊姫へのダメージは0となる！！」

遊姫「なっ！？トウセンっ！！」

ｽﾞﾊﾞｧｧｧﾝｯ!!

トウセン「くっ…アビス…これで遊姫への攻撃は出来なくなったな…」

アビス『…ふん…哀れよ…それで守れたつもりのようだが貴様はどうなる…』

トウセン「っ…」

アビス『…ならば望み通り消してやろう…コラジンよトウセンにダイレクトアタック』

エナ「なっコラジンの攻撃力は0…お父さんにダメージは…」

アビス『コラジンにとって攻撃力などという物は必要ない…コラジンがダイレクトアタックし相手にダイレクトアタックが成功した場合相手のライフは0になる』

トラクリボー『なんです…って…！！』

アビス『終わりだ…トウセン！！』

トウセン「っくっ！！！」

通「俺はトラップカード『龍刃武将の誓い』を発動！！！」

トウセン「レグリスっ！？」

通「このカードは『自分フィールドの龍刃武将モンスター１体を選択しそのモンスターと相手モンスター１体を選択し！そのモンスターの攻撃力を元々の数値にして戦闘させる！！』」


ヒデヨシ
攻撃力0➡3000


トラクリボー『元々の数値！！これなら！！』

通「トウセンばっかりに無理はさせられねぇ！！守れる時は守りきるぜ！！トウセン！！」

アビス『ほう…我と戦おうというのか…だがそれは無駄な事だ…コラジンが戦闘を行う時、相手モンスターの効果は無効化され我が受けるダメージは貴様に受けてもらうぞ！』

エナ「そんなっ！せっかくのトラップも裏目にっ！！」

アビス『ふん、これで貴様は終わりだ…レグリスよ』

通「いいや…終わるのはお前のほうだぜ…アビス！！龍刃武将の誓いが発動している時！『バトルするお互いのモンスター効果は無効となっている！！』」

通「つまり！！コラジンの戦闘において無敵の効果はなくなっている！！」

トラクリボー『凄いわ！通！！！』

遊姫「コラジンの攻撃力は0！！これならアビスにも！！」

通「ヒデヨシ！！コラジンをぶったぎれ！！！」


コラジン
攻撃力0

⬇

ヒデヨシ
攻撃力3000


ｽﾞﾊﾞｯｼｭｭｩｩ!!

巨大な肉塊であるコラジンを返り討ちに切り裂く

アビス『…』
LP10100➡7100

エナ「アビスのライフを減らしました！！」

トウセン「やったな！レグリス！！奴の攻撃を防ぐ所かダメージまで！」

遊姫「流石通！！」

通「へへっまぁな！」

アビス『ほう…まさか我がダメージを受けてしまうとはな…誉めてやろうレグリス…』

通「いつまで上から目線なんだよお前は！！」

アビス『我は神であるぞ上から物を言うことは当然である…そしてレグリス…貴様が破壊をしたお陰で絶望へ…深淵へと一歩貴様らは近づいたのだ』

トウセン「…なんだと？」

アビス『気づかないのか？我のペンデュラムゾーンを見るがよい』

通「あれは…っ！！」

アビスの上空にはガタノトーア…そして破壊したはずのコラジンの姿があった

トウセン「ちっ…コラジンにも似たような効果があるとは…！！」

アビス『そうだ…コラジンが破壊された場合ペンデュラムゾーンにカードがセットできる場合はセットする出来ない場合はペンデュラムゾーンのカードを全て破壊してセットできる効果がある』


コラジン
スケール12


アビス『そして貴様らへの攻撃は終わっていない我は残っているニャルラトロスで攻撃を開始する』

アビス『我が攻撃するのはレグリス貴様のヒデヨシだ』


ニャルラトロス
攻撃力4000

⬇

ヒデヨシ
攻撃力3000


トウセン「モンスターがいない俺ではなくレグリスを狙う…ということは…！！」

アビス『ニャルラトロスよヒデヨシを粉砕せよ』

ｷﾞｭﾙﾙﾙｯ!!ニャルラトロスが放つ闇の槍がヒデヨシを貫く

通「俺は！ヒデヨシの効果発動！『墓地の装備魔法を1枚除外し！ヒデヨシの破壊を無効にする！！』」

アビス『だがダメージは免れんだろう』

通「ぐぅぅっ！！！」
LP3000➡2000

アビス『そしてニャルラトロスの効果発動！このカードが相手モンスターとの戦闘で相手にダメージを与えた時！相手のライフを半分にする！』

トウセン「なっ！？」

アビス『遊姫には戦闘ダメージは0になる守りがある…がこれは効果による物だ…』

アビス『この効果は防げない』

ﾋﾞｭｧｧｧｯ!!

トウセン「ぐぁぁっ！！？」
LP1500➡750

通「くぅっ！！！」
LP2000➡1000

遊姫「うぅぅっ！！」
LP3000➡1500

アビス『ニャルラトロスの効果はこの程度ではないぞ我はさらにニャルラトロスの効果を発動する１ターンに1度我のペンデュラムゾーンに存在する深淵カード１体をフィールドに特殊召喚する』

通「なんだ…とっ！！？」

アビス『我はコラジンを選択し特殊召喚』


コラジン
攻撃力0


遊姫「せっかく…倒したのに…また…っ！！」

アビス『絶望したか？人間共』

通「絶望…だと…！いいやまだだぜ！！アビス！！俺達はそんな程度じゃあ絶望なんかしねぇ！！」

トウセン「…ああ…言っただろうアビス…俺達には託す力がある…他の者に自分の意思を…力を託し…その思いは繋がり集っていく！！」

通「それが俺達人間の力だ！！一人で戦っているお前とは違う！！確かな力だ！！」

アビス『ほう…まだ絶望をしないと…そう言うんだな？』

通「当たり前だ！！」

アビス『ふ…ならば我はカードを１つセットしターンを終わる』
手札0

通「これで決めてやる！！俺のターン！！」
手札1

アビス『ふ…ふはは！！貴様たちにターンなど来ない！！』

トラクリボー『なんですって！？』

アビス『言っただろう真の絶望が貴様たちに襲いかかると！！我はコラジンの効果発動！』

アビス『相手ターンに1度！相手のライフに1000ポイントのダメージを与える！！』

遊姫「なっ！？」

アビス『レグリス！トウセン！！貴様達のライフは1000以下！！よって貴様達は葬り去られるのだ！！』

トウセン「レグリス！！」

通「分かってる！！俺は墓地から一矛のアカマツの効果発動！！『戦闘、効果によるダメージが発生する時！このカードを墓地から特殊召喚し！そのダメージを無効にする！！』」


アカマツ
攻撃力2400


トウセン「アビス！言ったであろう！！コラジンの効果は1度予習済みだ！！対策はしていると！！」

遊姫「トウセン…通…！！」

トウセン「…レグリス」

アビス『…ほう』

通「分かってるよ…俺は手札の『龍刃知将 カンベイ』の効果を発動し！『フィールドに龍刃武将が存在する時！手札から特殊召喚できる！！』」


カンベイ
レベル5/炎属性/ドラゴン族
攻撃力1000/守備力1000


通「そして！！俺はレベル5のアカマツとレベル5のカンベイをオーバーレイ！！！」

通「六点の門をくぐり抜け！！数多の戦場に降り立つ龍の王！！今降臨せよ！ランクアップエクシーズチェンジ！！出陣！！ランク5『龍刃武将・ノブナガ』！！」


ノブナガ
ランク5/炎属性/ドラゴン族/エクシーズ
攻撃力2600/守備力2000


通「そして！ノブナガの効果発動！『オーバーレイユニットを１つ使い墓地から龍刃武将１体を装備カードとして装備できる！！』」

通「俺はオーバーレイユニットだったカンベイをノブナガに装備する！！」


ノブナガ
攻撃力2600➡3600


エナ「レグリスさんはどうしてアカマツを装備しないのでしょうか…アカマツの方が攻撃力が高いのに…」

トラクリボー『アカマツは自身の効果で墓地から特殊召喚され墓地へ送られた時除外されてしまう効果があったわ…』

エナ「なるほど…アカマツをオーバーレイユニットとして墓地へ送ったら除外されてしまい装備ができない…」

アビス『今さらそのモンスターを出したところで無駄だ…貴様達は既に積んでいるのだ』

通「いいや…俺達は勝つぜ…絶対に！！諦めなければ希望はやってくるってな！！」

アビス『ほう…ならばその希望の光を消してやろう』

アビス『我は永続トラップ発動『深淵への導き』』

アビス『我のフィールドに融合、シンクロ、エクシーズの深淵モンスターが存在する時、我のエクストラデッキに存在する深淵ペンデュラムモンスター2体を選択する事でそのモンスターのスケールを利用し我のデッキからペンデュラム召喚を行う』

エナ「今度は相手ターンにペンデュラム召喚を…！！」

アビス『我はエクストラデッキに存在するアビス・セロとアビス・グラウンドのペンデュラムスケールを使用しデッキからペンデュラム召喚…！！』

アビス『無から生まれ、有を滅ぼし、光は消え闇が生まれる…天が呼び、地が哭き、全ては虚空の彼方へ消え行き、行き着く先は我が深淵の闇よ！！降臨せよ！…我が深淵の頂点にして最強の化身！！レベル12！！『深淵神(ジ・アビス)』！！！』


ジ・アビス
レベル12/闇属性/深淵族/スケール13
攻撃力4000/守備力4000


ｷﾞｭｧﾝｯ!! 闇が…深淵がアビスを包む

そしてそれは巨大な悪魔となりアビスの背後に立つ

遊姫「こんな…事って…！！」

トラクリボー『っ！！』

アビス『本当の絶望はここからだジ・アビスがペンデュラム召喚に成功した時、フィールドのカードの数だけ相手に1000ポイントのダメージを与える！！』

エナ「なっ！？」

トラクリボー『ここに来て…そんなっ！！』

アビス『我と貴様達のフィールドには合計で11枚…よって11000のダメージを貴様達に与える！』

遊姫「1万…千…」

アビス『ついに絶望したな…そうだその顔が見たかったのだ…さぁ消えるがよい人間共よ…我の前から消え失せるがよい！！』

ｽﾞｷﾞﾔｧｧﾝｯ!!

ジ・アビスの額から闇のエネルギーが無数に放たれる

遊姫「っ！！」

遊姫(もう…駄目…っ)

トウセン「行くぞ！レグリス！！」

通「おう！！トラップ発動！！『集いし思い』！！」

通「このカードは『自分フィールドに融合、シンクロ、エクシーズが存在する時に発動できる！！元々の攻撃力よりも攻撃力が低いモンスターの攻撃力を元に戻し！そのモンスター達の合計の攻撃力分！そのダメージを減らすことができる！！』」

遊姫「通…！？それって…！！」

通「俺達のフィールドにはエクシーズのノブナガ、シンクロのヒデヨシ、融合のファンタズマアイズ…攻撃力の合計は一万！！」

通「受けるダメージは1000だけだ！！」

トラクリボー『通！？トウセン！！？あなた達！！自分のライフが…！！！』

トウセン「分かっているさ…俺達は託すだけだ」

トラクリボー『貴方達…最初から…』

トウセン「遊姫は俺の娘だ…俺の娘になら…いや遊姫だからこそアビスに勝てる…俺はそう信じてる」

通「おうよ…遊姫…絶望なんてすんじゃねぇ俺達の思いをお前に託すぜ！」

遊姫「そんな…私っ！！」

アビス『思いの力だと…？我の前ではそんなものは無意味だと…何度言えば分かるのだ…』

アビス『その無意味な力を信じ闇に還るが良い！やれ！！ジ・アビス！！！』

ｺﾞｧｧｧﾝｯ!!!

耳をつんざくほどの炸裂音が辺りに広がる

通「っぅぅぐぁぁっ！！！」
LP1000➡0

トウセン「っぐぉぉぉっ！！！」
LP750➡0

遊姫「トウセン！！！通ぅぅ…っきゃぁぁぁっ！！」
LP1500➡500

ｽﾞｻﾞｧｧｧｯ!!

3人が衝撃波で吹き飛ばされ地面に叩きつけられる

遊姫は自身の体にムチを打ち立ち上がる

遊姫「二人…共…」ﾌﾗｯ

通「う…ぐ…遊姫…」ｽｯ

通が遊姫に手を伸ばす

その手を遊姫はしっかりと握るそして

近くに倒れているトウセンの手もしっかりと握った

トウセン「いいか…遊姫…俺達の思いは…俺達がセットしたカードと…モンスター…」

通「遊姫なら…絶対にアビスに勝てる…」

遊姫「通…トウセン…」

そこには…昔から…そう…幼馴染みとして3人で過ごしてきた

一騎、遊姫、通の姿があった

トウセン「この世界を…皆を…頼むっ…」ﾌﾜｧ…

通「遊姫…お前には一騎が…俺達が…皆がいることを忘れるな！！そんで…」ﾌﾜｧ…

トウセン「絶望…闇…深淵になんて負けるなよ」

ｶｧｰｯ!!

トウセンと通が光に包まれていく

そして

次の瞬間には光の粒子となって消えていた

アビス『アッハッハッハッ！！消えたか！遂に消えたか！！希望？託す力？無駄だ！！それは我の深淵によって消え失せたのだ！！』

遊姫「…消えてない」

アビス『…なに？』

遊姫「消えてない！！！まだ！！私が残ってる！！」ﾎﾞﾜｯ!!

アビス『っ！？』

遊姫の目が輝くそれは今までよりもそしてなによりその目は

一騎やトウセンのその目と同じだった

遊姫「集まった思い…トウセンや通だけじゃない…貴方によってねじ曲げられてしまった人達の思い…全部！！この私が受け継いだ！！」

遊姫「アビス！！貴方の深淵は！！！私が！！私達が打ち払うわ！！」ﾄﾞﾝｯ!!!


…


続く


次回


遊姫「ここには確かにいる！！私達が！光が！！皆が！！その思いが貴方の闇を打ち払う！！」

アビス『愚かな！！貴様ごときが傲るな！！我こそが神でありこの世界そのものなのだ！！』

遊姫「希望の光は消えない！ずっとずっと前に進み続ける！！私達の光は前へと突き進むのよ！！」

遊姫「次回『終焉と再生』一気に駆け上がれ！！」