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特別編:暖かいもの 作:ドクダミ2号

「今日は他の客がいなくてねぇ、殆ど貸切状態なんですよ……ではごゆっくり。」

女将に案内され、部屋に入る3人。

「へぇ、中々良いじゃない。」
「すっごーい!見てみて、あれ私達の街でしょ?」

高所にある宿だからだろう。部屋からはデュエルフローラを一望することができた。

「綺麗ですね!でもボクまで付いて来てよかったんですか?」
「良いのよ。折角なんだから羽を伸ばしなさい。」

本来なら榊原一家の温泉旅行だった。たまたまそれが決まった時に凛がいただけだったのだ。

「……ですね。折角なんですし今日ぐらい羽を伸ばさせていただきます!」

凛が何時もの笑顔で答えると早速携帯を取り出し誰かと連絡を始めた。

「全く……。流石恋人持ちね。」
「まぁまぁ。良いじゃん。」

暫く部屋でくつろいでいた3人は、部屋にあった旅館のパンフレットをみた。

「へぇ、結構色んな施設があるのね。」
「見て!スポーツ施設だって!」
「温泉だけじゃなくて、室内プールもあるんだ。そんなのある様には見えなかったなぁ。」

どうやら最初みたあのボロ屋敷の様な旅館は本館では無いらしい。

「ふーん。大体どう言う構造なのかは分かったわ。」
「入り組んでるわけじゃないし、凄くいい場所だね!」

そこへドアをノックする音が聞こえた。

「はい?」
「よう、ガキ共。ここはお気に召したか?」
「あぁお父さん。」

部屋に入って来たのは榊原家の大黒柱、翔だ。

「ふふ、予想より凄くいい場所よ。」
「なら良かった。」

そう言うと翔は部屋を後にした。

「……それだけ?」
「さぁ?」

ーーー

3人が部屋でくつろいでいる間も刻々と時は過ぎていく。気付けばそろそろ夜になろうとしていた。

「ふふふ、こう言うのも良いものね。」
「ねぇねぇ、そろそろ温泉に入らない?夜ご飯まではまだかかるだろうし。」
「良いですね!先に入っちゃいましょう!」

満場一致、といえばいいか。3人は素早く準備を済ませ、温泉に向かった。

「ほら、ここ。」

廊下を歩く事4分ぐらいか。目的の温泉についた。

「ここって確か天然の温泉だよね?」
「そうよ。なんでも美容に良いらしいわ。お父さんにしては良い場所を選んだわね。」

自分の父に皮肉を言いながら、なんやかんやで喜んでいる櫻がそこにいた。

「更衣室ってなんかアレだよね。」
「アレって何よ?」
「うーん、よく言い表せないけど。なんか居そうっていうか。」
「あ、なんか分かります。」

櫻には2人の言いたいことがさっぱり分からなかったが、とりあえず同意する事にした。

「……。」
「な、何?」
「…不公平よ。」

少しの沈黙の後、櫻が六花のある一部分を見てそう呟いた。

「……お願いだから胸を見て言わないで………。」
「ボクも不公平だと思います!ボクだってもっとあれば……!」
「凛の言う通りだわ。そもそもそんな大きいのぶら下げて、重くないのかしら?」
「好きでぶら下げてる訳じゃないってば!」

そんな会話をしながら温泉の戸を開けると、そこには絶景を堪能できる露天風呂があった。

「わぁ…すごい…。」

あまりの凄さに、3人は言葉を失っていた。夜になりかけているからか、デュエルフローラには明かりがついていた。

「…凄いわね。ここまでとは……思ってなかった。」
「……。」

3人はまず、シャワーで体を洗い始めた。

「あ、いい感じにあったかい。」
「ふーん……。これはお湯の方も期待していいわね。」
「ははは……ボクもう待ちきれないよ…。」

そんな時、体を洗っている六花に魔の手が忍び寄る。

「ひゃ!」
「ほらほら、このたわわに実った双丘を寄越しなさい…。」
「無理だよぉ!やめてってば!」

なんと櫻が六花の胸を掴み始めた。嫌がる六花を無視し次第に揉み始める。

「ひゃ……いや……。」
「ふふふ……。」
「うわぁ〜……他の人がいなくて良かったー。ボクまで変な目で見られちゃうよ…。」

凛の言う事はごもっともだ。だが誰もいないからこそ、こんな事ができる。

「お姉ちゃ…やめ……んん……!なんか今日変だよお姉ちゃん!」
「…六花。貴女またでかくなったんじゃない?」
「ふぇ…?」
「……隙あり!」
「きゃあ!!」

櫻が手を下の方へ伸ばす。六花の抵抗は一歩遅く、櫻の手が届いてしまった。

「やめてってば!お願いだからやめ……いや…!」
「あらぁ?これは何かしら?」
「違う……シャワーで濡れただけ……!」

まるでその手の漫画のようなやり取りをする姉妹。それをただ傍観する凛。はたから見れば異常な光景だった。

「誰か来ちゃうから…!あっ…!」
「大丈夫よ駐車場には他の車なんてなかったし、それに女将さんが貸切状態だって言ってたじゃないい。」
「そ、そうだけど!やん!」

3人戯れに夢中になっている時、突然戸が開いた。

「え!?」
「あっ」
「……お前ら……何してるんだ?」

ーーー

「びっくりしたなーもう。」
「びっくりしたのは私の方だ。風呂に浸かろうとしたら自分の娘が怪しい事してるんだからな。」

本人からすればただの戯れだが、他人から見ればかなり危ない連中に見える。驚かれるのも無理はない。

「えーっとその…。」
「わかってる、もう忘れるから。」

ナナリアの性格に助けられた姉妹であった。

「……それじゃあお風呂に入りましょうか。」
「そうだね…。」

取り敢えず気を取り直して、4人は温泉に足を入れた。

「わ!熱い!」
「結構熱いわねこれ。まぁこのくらいがいいんでしょうけど。」

お湯の温度はかなり高く、足を入れた時に反射で出てしまうほどだ。

「…よいしょ。」
「うぅ…こんなに熱いなんて。」
(どうしてウチの娘はこうも黙っていられないのだろうか。)

ナナリアの心の声も虚しく、2人は皮肉や愚痴とも取れる事を延々と言っていた。

「そういえば翔さんって?」
「ん?あぁ、あいつは今男湯の方にいる。」
「あ、一緒に来たんだ。」
「まぁな。……翔も来るとは思っていなかったなぁ…。」

ナナリアの言葉に3人は首をかしげた。

「あいつ……こういうのあんまり好きそうじゃないから…。一緒に行くってなった時は驚いた。」
「ふーん。お父さんってあんまり出掛けるの好きじゃないのかな?」

六花の疑問にナナリアは答えなかったが、その代わりか……翔の昔話を始めた。

「翔と初めて出会ったのは……あいつが高校生の時だ。説明すると面倒だから省くが、私はあいつに助けられたんだ。」
「へー。お父さんの高校生時代ってどんな感じだったの?」

六花の素朴な疑問にナナリアの口が止まった。

「あいつの高校生時代……?」
「……もしかして聞かない方が良かった?」

ナナリアは少し間を開けた後、こうつぶやいた。

「…缶ビール片手にタバコふかしてる様な奴だったな……。」
「どんな高校生よそれ。」

櫻が素早くツッコミを入れるが、ナナリア曰く実際にそうだったらしいとの事。櫻は呆れながらこう言った。

「じゃあ何?私達はそんな男から生まれたって言うの!?風紀委員会に所属する人間が!?」
「でもあいつも風紀委員会にスカウトされてたな。正義感だけは強かったから。」

ナナリアの返しに更に呆れた櫻は湯から出ていってしまった。

「私はそんなの信じたくないわ…。」

そう言って更衣室に消えていった。

「お姉ちゃん…。」
「仕方ないさ。櫻は私に似ているからな。」
「あれ?私は?」
「お前は両方の良いところ悪いところをそれぞれ受け継いでいるな。」
「えー…。」

暫くそんな会話を続けていたが、六花と凛は限界が来たのか…2人とも湯から出て更衣室へ行ってしまった。

「……その正義感のせいで、あいつは……翔は酷い目にあう羽目に……。もう、何年も前の話だけど…な。」

次回に続く
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ター坊
翔は正義感溢れる不良だった。意味は分からないがそんな奴だった。ナナリアママののろけ話は結構貴重かも。
それにしてもどの作品でも胸囲の格差社会は問題なのだな。これは是非とも触って比較検証をs…うわ、やめろゴヨウ、俺は権力なんかに屈しn (2017-01-06 08:23)
ドクダミ2号
ター坊さんコメントありがとうございます!
ナナリアがデレるのは本人の前だけなので結構貴重なシーンかと。
「翔は正義感溢れる不良だった。意味は分からないがそんな奴だった。」
全くその通りというか何というか。意味の分からなさは他のSSから見てもダントツで1番でしょう。
「それにしてもどの作品でも胸囲の格差社会は問題なのだな。これは是非とも触って比較検証をs…うわ、やめろゴヨウ、俺は権力なんかに屈しn」
ター坊さんがやられただと!?仕方ない!ここは私が行こう!ん!?何をするやm (2017-01-06 13:14)
から揚げ
パイタッチシーンを書いて頂いて、ありがとうございます!いやあ、温泉回はいいものですなぁ。自然と百合百合している所が見れますし。
まさか、下まで触るとは、本当に仲の良い姉妹で良いですね!(キマシタワー)

櫻にはこの調子で是非、凛のプリケツなお尻を触って欲しいですね!

(2017-01-09 18:28)

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