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HOME > 遊戯王SS一覧 > 第二楽章:夢幻の翼

第二楽章:夢幻の翼 作:青き眼の凡人

子供A 「いっ、いってえー!」
子供B「よ、よくもやったなぁ!」

良経に負けた子供二人が良経に食ってかかる。
それを黒露が遮る。

黒露「ククク…敗者は黙ってくれないかな?約束だろう?次はボクの番だって。」
子供A 「くっ…くっそ〜!」
子供C「任せろ!こんなやつ二人でぶっ潰してやる!」
子供D「覚悟しろよ、てめえ!」
黒露「ククク…覚悟が必要なのはどっちのほうなんだか…」

「「「デュエル!」」」

黒露
LP4000 手札5枚 デッキ35枚

子供C
LP4000 手札5枚 デッキ35枚

子供D
LP4000 手札5枚 デッキ35枚


良経「おい、大丈夫か?」

良経は地面にへたり込んでいたアマンダに駆け寄った。

アマンダ「あっ、大丈夫…あの…ありがとう。」
良経「気にすんなって!」
アマンダ「それより!あの…クロロ…君だっけ?あの子は大丈夫なの?」
良経「クロロか?あいつなら大丈夫さ!あいつのデッキも俺に負けず劣らず強いからな!」
アマンダ「ということは、クロロ君も、えーっと『BF』デッキなの?」

あまりデュエルに詳しくないアマンダの頭の中には、『BF=強い』という方程式が出来上がっていた。
…あながち間違ってもいないが。

良経「うーん…あいつは『BF』じゃあないなぁ…」
アマンダ「えっ?」
良経(そういやこの子、デッキ持ってないのか…なら知らなくても無理ねぇな。)
良経「だったらよーく見とけ!デュエルモンスターズの強いデッキは、『BF』だけじゃないってことを!」

黒露「ククク…!先攻はボクみたいだね。ボクは…!」





黒露「スケール2の『MF(ミラージュフェザー)-目眩しのフラッシュ』と」






黒露「スケール5の『MF-幻影のイリュージョン』で!」








黒露「ペンデュラムスケールをセッティング!」

二本の巨大な光の柱に二羽のフクロウが浮かび上がる。

黒露「これでレベル3と4のモンスターを同時に召喚可能!」


ペンデュラム召喚!

空に大きな穴が空き、その中から光が飛び出し、光がモンスターの形となる。

黒露「レベル4、『MF-影法師のシャドウ』!」
黒露「そしてレベル3、『MF-三日月のクレセント』!」

MF-影法師のシャドウ
ATK1700

MF-三日月のクレセント
ATK1300

黒露「シャドウの効果発動!このカードがペンデュラム召喚に成功した時、デッキから『MF』チューナーモンスターを手札に加える!」
黒露「クレセントの効果も発動!このカードがペンデュラム召喚に成功した時、デッキからチューナーモンスター以外の『MF』を手札に加える!」
黒露「てわけで、チューナーモンスター、『MF-満月のフルムーン』と、『MF-双星のジェミニ』を手札に加えるよ」

MF-影法師のシャドウ ※オリカ
闇属性/星4/スケール3/鳥獣族/ペンデュラム/攻1700/守700
(P)1ターンに一度、自分フィールドの『MF』を対象に発動できる。そのモンスターと同じレベルの『MF』モンスターをデッキから特殊召喚する。
(1)このカードがペンデュラム召喚に成功した時、デッキから『MF』チューナーを手札に加える。

MF-三日月のクレセント ※オリカ
闇属性/星4/スケール3/鳥獣族/ペンデュラム/チューナー/攻1300/守500
(P)1ターンに一度、このカードのスケールを1〜8の任意の数値に変更できる。
(1)このカードがペンデュラム召喚に成功した時、チューナー以外の『MF』モンスターを手札に加える。


子供C「手札消費が殆どねえじゃねえか!」
子供D「ずりーぞ!それ!」

黒露「ククク…女の子を卑怯な手段でいじめた奴がそれを言うのかい?それに、まだ終わりじゃないよ…!」

黒露「ボクはレベル4の『MF-影法師のシャドウ』に『MF-三日月のクレセント』をチューニング!」

シンクロ召喚!

黒露「ククク…!来い!『MF-呪怨のコープス』!」

MF-呪怨のコープス
ATK2500

黒露「コープスの効果発動!シンクロ召喚に成功した時、デッキから『夢幻』魔法・罠カードを手札に加える…!ボクは『夢幻樹海』を手札に!そのままフィールド魔法、『夢幻樹海』発動!」

フィールドに不思議な見た目をした大樹が何本も生える。急速な速度で生えていき、フィールドを瞬く間に樹海へと姿を変えさせた。

子供C「な、なんだ?」
子供D「どうなってんだ?これ?」

黒露「ククク…『夢幻樹海』はカードの効果によって破壊されない。ボクはこれでターンエンド。」

子供C「俺のターン!ドロー!『融合』発動!手札の『サンダー・ドラゴン』二体を融合!」

融合召喚!

子供C「『双頭の雷龍』!」

双頭の雷龍
ATK2800

子供C「俺はこれでターンエンド!」

子供D「俺のターン!俺も『融合』発動!」
黒露「ククク…君たちって随分と芸がないねえ…!」
子供D「やかましいやい!手札の『悪魔の知恵』と『魔天老』を融合!」

融合召喚!

子供D「『スカルビショップ』!」

スカルビショップ
ATK2650

子供D「俺はこれでターンエンド!」

黒露「ボクのターン、ドロー。」


黒露「ククク…!来た…!ボクは永続魔法、『夢幻の集団狩猟』発動!このカードが存在する限り、自分フィールド上の『MF』モンスターの攻撃力はフィールド上の『MF』モンスターの数×100アップする!」

夢幻の集団狩猟 ※オリカ
永続魔法
このカードは自分フィールド上に一枚しか発動できない。
(1)このカードが存在する限り、自分フィールド上の『MF』モンスターの攻撃力は『MF』モンスターの数×100アップする。

子供C「くそっ!そいつの攻撃力は、えーと、2600か?」
黒露「ペンデュラムゾーンの二枚を含めて三枚だから、2800。でも残念、まだこれで終わりじゃないよ!」


黒露「ボクは、再びペンデュラム召喚を行う!」

アマンダ「そっか…!これでさっき手札に加えたモンスターを召喚すれば、攻撃力はさらにアップするから…!」

黒露「ククク…その予想は80点といったところかな。…じゃ、答え合わせだ!」

ペンデュラム召喚!

黒露「手札からレベル4、『MF-満月のフルムーン』!そして、レベル3、『MF-双星のジェミニ』!」

黒露「さらに!エクストラデッキから、『MF-影法師のシャドウ』、『MF-三日月のクレセント』!」

MF-影法師のシャドウ
ATK1700

MF-三日月のクレセント
ATK1300

MF-満月のフルムーン
ATK1600

MF-双星のジェミニ
ATK1400

アマンダ「エクストラデッキから…!確か本で読んだことある!」

黒露「ククク…よく知ってるねぇ…さて、ペンデュラム召喚に成功した四体の効果を発動できるけど…それはいいかな。『夢幻の集団狩猟』の効果で、フィールドの『MF』モンスターは攻撃力アップ!」

MF-影法師のシャドウ
ATK1700→2400

MF-三日月のクレセント
ATK1300→2000

MF-満月のフルムーン
ATK1600→2300

MF-双星のジェミニ
ATK1400→2100

MF-呪怨のコープス
ATK2500→3200

黒露「ククク…狩りの舞台は整った!バトル!まずはコープスで双頭の雷龍に攻撃!」

フクロウが雷龍に凄まじいスピードで迫り、苛烈な攻撃を加える。フクロウとて一介の狩猟者。獲物に容赦はしない。

子供C
LP4000→3600

黒露「続いてフルムーンで、プレイヤーにダイレクトアタック!」

子供C「つうっ!やべー!」

子供C
LP3600→1300

黒露「トドメ!クレセントでダイレクトアタック!」

子供C「うわあああー!」

子供C
LP1300→0

黒露「ククク…もう一人は仕留められないか…カードを一枚伏せ、ターンエンド。」

子供D「くそっ!俺のターン!ドロー!」
黒露「ククク…!ドローの瞬間、トラップ発動!『夢幻梟の逃走術』!自分フィールド上のレベル4以下の『MF』モンスターを二体まで持ち主の手札に戻す!ボクはシャドウとクレセントを手札に!」
アマンダ「え!?そんなことしたら、他のモンスターの攻撃力が下がっちゃう!」
黒露「ククク…まあ見てなよ。これが『MF』の本来の戦い方なのさ。ボクは『MF-目眩しのフラッシュ』のペンデュラム効果発動!自分フィールドのレベル4以下の『MF』モンスターを二体まで持ち主の手札に戻す!戻ってくるんだ、フルムーンとジェミニ!」
黒露「さらに!『MF-幻影のイリュージョン』のペンデュラム効果発動!自分フィールド上の『MF』シンクロモンスターを持ち主のエクストラデッキに戻す!コープスをエクストラデッキに!」

自ら自分のフィールドをガラ空きにさせる黒露。その行動の意味は黒露本人と、良経にしかわからなかった。

黒露「ククク…さあ、かかっておいでよ?」
子供D「なめやがってぇ!スカルビショップ!ダイレクトアタックだ!」




『ERROR』

突然現れた不具合の表示。スカルビショップはその場を動かない。

子供D「な、なんでだ?おい!攻撃しろよ!スカルビショップ!」

いくら命令してもスカルビショップは動かない。

黒露「ククク…随分と苦労してるみたいだねえ?」
黒露「まっ、それもそうか。『夢幻樹海』の第二の効果。」








黒露「このカードがフィールドゾーンに存在し、自分のペンデュラムゾーンに二枚の『MF』カードが存在する場合、相手は直接攻撃できない。」
子供D「なっ…!?」




アマンダ「相手の直接攻撃を封じる効果…!?」
良経「ああ。あいつの『MF』はわざと直接攻撃を誘うようにフィールドをガラ空きにし、返しのターンで攻める戦法が得意なんだ!」

黒露「このフクロウ達は、危険察知能力と狩猟能力を兼ね備えているのさ。」
黒露「生半可な攻撃は届かないよ。ククク…」
子供D「くそー!ターンエンド!」

黒露「さあ、反撃だ!ボクのターン、ドロー!さっそくペンデュラム召喚だ!」

ペンデュラム召喚!

黒露「『MF-影法師のシャドウ』、『MF-双星のジェミニ』、『MF-三日月のクレセント』、『MF-満月のフルムーン』!」
黒露「ククク…ジェミニの効果、お披露目だよ!このカードがペンデュラム召喚に成功した時、手札、デッキから『MF-双星のジェミニ』を特殊召喚する!」

黒露「ククク…!二体のジェミニに、レベル4、満月のフルムーンをチューニング!」

シンクロ召喚!

黒露「『MF-鋭爪のスラッシュ』!」

MF-鋭爪のスラッシュ
ATK3100

鋭き爪をもったフクロウが現れる。この時を待っていたと言わんばかりに、闘争本能を高めているのが目に見えて分かる。

黒露「ククク…もちろん、このカードを忘れていないよね?『夢幻の集団狩猟』の効果で、フィールド上の『MF』モンスターの攻撃力アップ!」

MF-鋭爪のスラッシュ
ATK3100→3600

MF-影法師のシャドウ
ATK1700→2200

MF-三日月のクレセント
ATK1300→1800

黒露「さあ、バトル!スラッシュでスカルビショップに攻撃!」

子供D「うわあー!」

子供D
LP4000→3050

黒露「続いて、シャドウ、クレセントの順でダイレクトアタック!」

子供D「ちくしょー!また俺たちの負けかよー!」

子供D
LP3050→850→0




黒露「ククク…随分と手間取ったねぇ…」


子供A 「ちくしょーおぼえてろー!」
子供B「いてて…まだいてーよー!」

いじめっ子達が逃げていく。

良経「まったく、しょーもない奴らだぜ!」
黒露「ククク…ホントだね、良経。あ、キミ大丈夫かい?」

黒露がアマンダに声をかける。

アマンダ「あ、うん。大丈夫。ホントにありがとう。」

アマンダはぺこりと頭を下げた。

良経「いいって礼なんて!当然のことをしたまでさ!」
黒露「…でもあいつら、少し経ったらまた君のことをいじめるかもしれないね…」
良経「そっか…うーん、どうしようかなー」

良経が唸る。

アマンダ「あの、そんなに気にしなくても…」
良経「あっそうだ!お前、鳥、好きか!?」

あまりにも突然の問い。アマンダは少し困惑しながら答える。

アマンダ「えっ?えーと…好き…だけど…」
良経「よし決定!お前、シップウ団入れ!」
アマンダ「え?え?でもあたし、デッキ持ってないし…」

黒露がアマンダに解説する。

黒露「ボクらのシップウ団には、カード屋に顔がきくメンバーがいるんだ。その子に頼めば、デッキくらいすぐだよ。」
アマンダ「デッキ…?」

夢のような話だった。ずっとやりたかったデュエルモンスターズのデッキが手に入る。しかし、うますぎる話だ。

アマンダ「でも、なんであたしにそこまで?」

それを聞かれた良経がこう答える。

良経「そりゃあ、困ってる人を見過ごさないのがシップウ団だからな!女の子ならなおさらだぜ!」

無垢な顔。裏などまったくないようだった。

アマンダ「そうなんだ…よし!分かった!私をシップウ団に入れて!」
黒露「ククク…決まりだね!」
良経「それじゃあさっそく基地に行こうぜ!ついて来い、新入団員!」

良経はアマンダの左手を握り、駆け出す。黒露がそれに続く。

アマンダ「うわあっ!?とと…」

転びそうになるがなんとか持ち直し、走るアマンダ。


アマンダ(そういえば…初めてだな…)








アマンダ(誰かに…手を握ってもらったの…)








一羽の鴉が鳴いた。アマンダはその鳴き声が祝福のメッセージに聞こえたような気がした。
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いちごT
孤独な少女を助け手を差し伸べる少年たち、実に好みの展開ですね〜。
ペンデュラムシンクロのMFはトリッキーかつパワーもあってめちゃつよですね!
(MFって書くと希望の未来へレディゴーするガンダムを連想します。) (2016-12-19 20:50)
青き眼の凡人
いちごTさんへ
実を言うとこういう展開が書きたかったんです。後悔はしてませんがもっと描写に力を入れればよかったと反省してます。

やべえよ…ガンダム全然知らない(爆弾発言)から希望の未来へレディゴーなんて言われてもさっぱりわからない… (2016-12-20 12:47)

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