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HOME > 遊戯王SS一覧 > 第六話 加速する星

第六話 加速する星 作:ヨッハン

ふぅ、今日のバイトはこれで終わりか。今、俺はバイトをしている。カード販売店員だ。カードに関しては好きだからこれほど良いバイトは無い。
なぜバイトが出来るようになったか?それはあの日の次の日に話を戻さなければいけない。
=7日前=
「ん?うーん・・・。イテッ。」
俺は起きて手足を伸ばそうとしたが、それは壁と本棚に阻まれた。
体を上げて、周りを見渡す。上から光が漏れている。どうやら朝のようだ。

そうだ、俺は昨日から『遊戯王』の世界に連れてこられていたのだ。

本棚を右にずらす。昨日は気がつかなかったがどうやらキャスターが付いていて動かしやすくなっている。
俺に気がついてか伊弉波さんが起きてきた。
「?あぁ、おはよう。今、何時?」
時計を探して見つけるとそこに表示されている時間を伝える。
「8時半。」
「ん、そうか。えっ?8時!?」
「半。ですが?」
「遅刻だぁぁ!!何で起こしてくれないのよ!」
「いや、俺に言われても。」
「うるさい!あぁもう、遅刻だあっ。」
忙しなく伊弉波さんが動き回る。
「ほふぁ、いってふぃまふ!!」(おそらく『じゃあ、いってきます。』かな?)
まるで小説のヒロインのように伊弉波さんはパンをくわえて出て行った。階段を駆け下りていく音が聞こえる。
ちなみに、ここで伊弉波さん宅の構造を伝えよう。
伊弉波さん宅は下が八百屋になっている。この八百屋の上にこの家がある。この建物は3階建てだが、伊弉波さん宅は2階建てという事だ。3階は伊弉波さんのお姉さんが全面的に使っているようだ。ここには伊弉波さんの物しかないと見える。

「学生は朝から忙しいね、きゃっきゃっきゃ。」
「まったくだ。テスト・宿題・授業・成績・部活やらバイト、忙しいだらけだ。」
「いやぁ、社会人も結構大変だよ、きゃっきゃっきゃ。」
「ところで、なんでお前がいるんだ?クローナ。」
ソファーには昨日、散々やってくれたクローナが寝そべっている。
「君にこれを渡すためさ。これが無いと生きていけないし。それにWSGP(ワールド・シングル・デュエル・グランプリ)にも出場できないからね。」
そういって彼が渡したものは・・・。
「在りやがった・・・。」
昨日、話題になった身分証明書だった。
「きゃっきゃっきゃ!!だってこれが無いとな~にも出来ないだろう?」
「ありがとう。」
妨害が入るかと思ったが今回は無いらしい。
「とっとと仕事見つけて、僕に恵んでくれよ。」
彼は立ち上がると、どこかに消えた。

というわけである。
これで生活面はどうにかなりそうだ。
デッキも騒ぎにならないように『輝星』以外にシンクロデッキを作れた。
だが、この3日間でまずいことも分かった。WSGPまであと1ヶ月しかないということだ。
このチェイス町からネオ童実野シティは、海を挟んでいる。
船でもいけるがやはり便利なのは『ネオダイダロスブリッジ』を使用したほうが安い。
かつてはシティとサテライトを繋ぐだけのネオダイダロスブリッジだったが、今や巨大化しネオ童実野シティを中心として拡大している。

そんなこんなで俺は教習所にいる。D・ホイールの免許を取るためだ。16歳になった瞬間、普通自動二輪の免許を取っていたおかげと、伊弉波さんのご指導のおかげで多少は楽だった。
伊弉波さんには「家賃滞納?そんなの許さないわよ。」と言われたが、問題は無い。なんせ1日中暇だからバイトしている時間が多いのだ。
そんなこんなでついに明日試験である。
「くそっ!あの鬼教官。今に見てろよ!」
隣でぼやいているのは剛炎 鳥部。『ヴォルカニック』デッキを使うプレイヤーでスタンディングデュエルの腕前は確かなのだが・・・。
「だいたい魔法カードが使えないのはおかしいだろう!?」
ライディングデュエルの腕前はお察しの通りだ。
「明日、試験日だろう?」
「はぁ・・・。お前はどうせ免許取れるんだろう?」
「わからねぇよ・・・。」
「おい、お前が裏星 遊十だな。」
突如、頭上から声が聞こえてきた。顔を上げると赤い長髪の女が立っていた。
「そうですが?」
「お前にこれをやる、次の試験で使いな。」
「へ??」
渡されたのは『ドリル・シンクロン』と『ドリル・ウォリアー』だ。
「いいか、絶対に使えよ。命が惜しければな!」
「ちょっと!どういう意味だよ!」
そう言って、そいつは行ってしまった。
「なんだ?あの人。」
「入れておけば。デッキに、構築悩んでいるんだろう?」
「ま、そうだな。入れなきゃあの女に殺されそうだ。」
「ハ!そりゃおもしれぇ!!」
「じゃ、俺は行くぜ。」
俺は、ベンチを立った。

「ふっ、グッドジョブ。ガイア、君にしては上出来だったよ。」
走っていく友人を見送りながら、彼はそうつぶやいた。

「ええっでは、これから試験を開始する。先に言っておくが、これに合格しなくてもチャンスはまだあるからな。焦って事故などおこさぬように。」
試験監督が次々に試験をしていく。落ちるものあれば受かるものもいる。試験はまず、走行試験。その後ライディングデュエルである。
「ええと?うら?違う裏星 遊十!」
いいよ、俺の番だ。
はっきし言って緊張しすぎのせいで走行試験はよく覚えていない。ただ、幸運な事に走行試験は合格できた。そして、ライディングデュエルが始まった。
「スピードワールド2、セット!!」
「「ライディングデュエルアクセラレーション!!」」
その試験官が使うデッキは『シンクロエクシーズデッキ』だった。
いや、そのはずだった。
試験官はスピードを最初から出して俺を突き放す。そこに、個人の通話回路が開いた。その内容はとても試験官の発する内容ではなかった。
「裏星 遊十。お前は危険な存在だ、ここで消えてもらおう!!」
どういう意味だ?
「第1コーナーを取ったのはこのワタクシだ!ドロー!!」
スピードスペルが溜まる。俺は第一にこれに注意しなければならない。
「ワタクシは、『破壊兵・クラッシュサーペント』を召喚!!」
「なんだと!?」
俺が驚いたのは、そのはず。今まで試験を受けた誰もこんなモンスターを召喚されたことはない。
「場に『破壊』と名の付くモンスターが存在する時、このモンスターは特殊召喚できる。出でよ!『破壊塔・クラッシュタワー』!」
そびえ立つ塔と、それを守るかのように構える兵士が現れた。
「カードを1枚セットし、ターンエンド!!」
「俺のターンドロー!!」
「俺は手札の『スターダスト・シャオロン』を墓地に送り『クイックシンクロン』を特殊召喚!さらに、手札から『Sp-ヴィジョンウィンド』を発動!この効果により自分の墓地に存在するレベル2以下のモンスターを特殊召喚する!出でよ『スターダスト・シャオロン』」
「ワタクシは伏せカードオープン『底なしスピード』を発動!相手が『Sp』を発動するたびに、相手のスピードスペルを一つ削っていく!」
俺のスピードスペルは1になってしまった。
「俺はクイック・シンクロンの効果発動!他のシンクロンの代わりとなることが出来る!」
クイック・シンクロンが銃を構える。
ズキュン!!クイック・シンクロンが撃ち抜いたのは『ドリル・シンクロン』!!
「レベル5のクイック・シンクロンにレベル1、スターダスト・シャオロンをチューニング!!シンクロ召喚!打ち砕け!ドリル・ウォリアー!」
俺はあの女にもらった、ドリル・ウォリアーをシンクロ召喚する!!

次回予告
「ワタクシの破壊神の力を見よ!!」
「俺は負けたわけじゃない!!」
「あの人たちとどういう関係なんだ?」
次回『突き破る星』
「ドリル・ウォリアー!!」
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