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遊戯王 Ωロード/第一話 波立ち始め 作:たおー

「スターダスト・ウォーリアー、召喚!」
「嘘だろ!ここで!?」
教室の片隅で行われていたデュエルは、デュエルモンスターズをこよなく愛する女子プレイヤー、和流 遊香(なごる ゆうか)の掛け声で幕を閉じた。
神翔市の中央部に位置する「神翔ハイスクール」では、登校する生徒の大多数がいわゆる決闘者である。
他人との交流にカードゲームを多用出来るこの学校は、決闘バカな彼女にとっては最高の居場所だった。
「やっぱ遊香はつえぇ・・・・」
「どうやったらあんなプレイができるんだ?」
周りで見ていた生徒たちがざわめく。
遊香の同級生にはデュエルモンスターズにおいて強いと認識されている人間が3人いる。1人目は、誰も負けたところを見たことがなく、遊香の幼馴染でもある熱血ドラゴン使い「焔寺 龍(ほでら りゅう)」。2人目は、「柔よく剛を制す」なプレイングで敵を打ち負かす、日出 光姫(ひので らいき)。そして、3人目が和流である。彼らは「神翔トップスリー」と呼ばれ、この地の学生決闘者の間で名前を知らない者はいなかった。
「なぁ、遊香」
羽山が声のした方を見ると、古くからの友人、焔寺 が立っていた。
「ちょっと付き合えよ」
「いいよ」
返事をした和流は、机の上に置いてあったデッキをケースにしまい、席を立った。
「どうしたの。あんたが自分から付き合えだなんて」
この時間帯ならば、焔寺は普段既に下校してこの学校にはいない。彼はデュエルにかける情熱が人一倍熱い男であり、デッキ構築に専念している。
「いや、ちょっと悪いうわさを耳にしたもんでな」
「悪いうわさ?」
和流は見当もつかなかったが、聞かない理由は無い。2人は校舎を出てすぐ横にあるベンチに腰を下ろした。
「同級生の獅子雄、いるだろ?最近学校に来てないんだよ」
何?獅子雄は学校を休むような人間ではない。彼は自分達程ではいがデュエルを心から楽しんでいる男だ。
「ただの風邪とかじゃないのか?」
羽山の返事に、清水は即答した。
「今日で3週間目だ」
焔寺はクラスが離れているため、全く気がつかなかったが、確かに3週間ともなるとおかしい。
「先生たちは」
「何度も家に連絡を入れているが、誰も電話に出ない」
「電話にでんわ、ね。DDクロウに除外されちゃったのかしらね。」
和流が茶化すように言った。焔寺は薄笑いしながら和流の方を向いた。
「まあそういうことだ。何か異変が起きようとしているのかも知れないな」
「待て待て待て。いきなりそれは考えすぎだよぉ。」
和流が制するように言うと、焔寺はベンチから立ち、和流の方を見て言った。
「確かにそうかもしれないが、あの獅子雄が3週間も休むことはおかしい。お前が何と言おうが、俺はそう思う。何か分かったら教えてくれ」
羽山はいつも猪突猛進な焔寺の考えすぎだという思いから抜け出せないまま、小さく返事をした。
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から揚げ
一話目から、不穏な予感がしますね。物語がどのように展開していくか、とても楽しみにしています!ところで、遊香ちゃんのオッPの攻撃力は、どのくらいなのでしょうか? (2016-10-16 16:58)

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6 第一話 波立ち始め 275 1 2016-10-16 -

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