第98話 切望の記憶　作：こんにゃく

一騎
LP3450
手札0

蒼月の魔術師

黒麗の魔術師

ハーデストアイズ
攻撃力2500


クーデリカ
LP1200
手札2


マイアス
LP4000
手札0

バイロン・ヴァプラ
攻撃力2800


モラクス・グリコス
攻撃力3000


一騎「俺はこれでターンエンド、この瞬間、蒼月の魔術師でセットされた黒麗の魔術師は破壊され、エクストラデッキにいく」
手札0

クーデリカ「ちょっとまって！一騎！！どうしちゃったの！？」

クーデリカは心配そうに一騎に声をかけるしかし

一騎「…」

返事はなかった

クーデリカ「一騎…」

マイアス「大量の死、8から72のソロモンズ、眼のカギそして…貴様、ペンデュラム使い」

クーデリカ「…？」

マイアス「この全てが揃った…くくく…ならばやるべき事は1つ…」

マイアス「俺のターン！！」
手札1

クーデリカ「ちょっと一騎！大丈夫なの！？」

一騎「…」

クーデリカ「っ！んもう！返事してよ！！」

一騎「…」

…



真っ暗な中に一騎はいた

一騎「ここは…まさか」

一騎にはここがどこだか分かっていた

一騎「また…来ちまったってことか…」

冷静だった、それは単純に２度目の経験だという事が大きい

だが

一騎「っ！！まて！！俺はデュエル中だったじゃねぇか！！このままじゃあ…！！」

一騎「…とはいえ…戻る手段なんて分からねぇ…クー…」

その時だった、突如視界が真っ白になる

一騎「っ！！」

そして次に目を開いたときそこは見知らぬ場所だった

否、知っている、ここは過去のデキレスト

一騎も１度、トウセンの記憶で見た場所と同じだった

だが少し違う、それは町並みが全て瓦礫や人の死で埋め尽くされていた

そう、まるで戦争が先程まで合ったかのような光景だった

一騎「…そうかよ、今度はこの記憶を確かめろって事かよ」

一騎は前に進む

一騎「だったら望み通り進んでやる…そんでもってクーの元に戻ってやる！」



…


マイアス「俺はフィールドのバイロン・ヴァプラの効果発動！『１ターンに１度、相手モンスター1体を破壊し、その攻撃力分のダメージを与え、墓地からソロモンズモンスター1体を効果を無効にして特殊召喚できる』」

クーデリカ「なっ！？」

マイアス「破壊するのはぁハーデストアイズ！つまり攻撃力2500をペンデュラム使い！貴様には受けてもらうぞ！」

マイアス「レオ・ブラスター！！！」

ﾌﾞｫｫﾝｯ!!手斧から激しい斬撃が飛び出す

だが

一騎「蒼月の魔術師のペンデュラム効果発動『自分フィールドのペンデュラムモンスターが効果対象になった時、このカードのスケールを1つ上げることでその効果を無効にする』」

ﾌﾞｧｧﾝｯ!!ハーデストアイズの目の前に蒼い月の盾が出現し攻撃を弾く

マイアス「効果を無効にされたか…よって墓地からの特殊召喚もない」

一騎「蒼月の魔術師は効果によりスケールが5となる」

マイアス「ならば！こちらはどうくる！ペンデュラム使い！！モラクス・グリコスの効果発動！『１ターンに１度、相手フィールドのモンスター1体に付き相手に1000ポイントのダメージを与える！』」

クーデリカ「こっちにはハーデストアイズのみ…だけど1000ポイントなんて…」

マイアス「食らえ！！ペンデュラム使い！！」

マイアス「サクリファイス・ブラスト！！」

ﾄﾞﾝｯ!!エネルギーがハーデストアイズを貫き更にそれが一騎を襲う

一騎「…」
LP3450→2450

しかし一騎は微動だにしない

マイアス「俺はカードを一枚セットしてターンエンドだ」
手札0

クーデリカ「なっ！？なぜ攻撃してこない！！」

マイアス「ん？それはモラクス・グリコスの効果によりこの効果を使用したターンはこのカードは攻撃ができない」

クーデリカ「…だけどもう１体の方は…！！」

マイアス「そうだ…だがこのデュエル…簡単に終わらせるわけにはいかないのだよ」

クーデリカ「何？…どういう意味だ」

マイアス「ペンデュラム使いが持つデュエルエネルギーを吸収し再びこの世界に扉を作る」

クーデリカ「…まさか最初から…一騎を…！！？」

マイアス「その通りだ、コイツの力を加えれば必ず扉は開かれる」

クーデリカ「…その為にシンクリスを利用したんだね」

マイアス「利用された方が悪い…そしてそれは貴様が一番わかっているのだろうシンクリス王女クーデリカ」

クーデリカ「…っ！そうだよ…！あたしは自分自身でシンクリスを滅ぼそうとした…！！だからあたしはその罪滅ぼしをしなくちゃいけないんだ！！」

マイアス「ふっ…あまりにも身勝手だなぁ」

クーデリカ「身勝手でもいい…あたしはあたしが出来ることをやるだけ！！」

マイアス「…」

クーデリカ「そうやって！手を抜いた事を後悔させてやる！あたしのターン！！」

手札3

クーデリカ（今、一騎はまともじゃない…だとしたらあたしがコイツを何とかしなくちゃ…！！）


クーデリカ「あたしはスケール8の『破面道化師（アランカルクラウン） ブリッツ・ジェスター』をセット！！これでレベル6から7のモンスターが召喚可能！ペンデュラム召喚！！！」

クーデリカ「全ての瞳を束ねる竜の王…混沌虚構の深淵から永喜し今！！現れよ！レベル7！！『絶対眼の王竜（グローブルアイズ・オール・ドラゴン）』！！」


グローブルアイズ「ゴァァァ！！！」
レベル7/光属性/ドラゴン族/スケール7
攻撃力500/守備力500

ｷﾞｭﾙﾙｯ!!その黄金に輝く骨の体をとぐろを巻きながら出現する竜

マイアス「来たか…貴様のアイズが…」

クーデリカ「そして！グローブルアイズの効果発動！！『１ターンに１度、エクストラデッキに存在するアイズモンスターを1体、このカードに装備する！』」

クーデリカ「アブソリュート・イクリール！！」

ｷﾞｭｫｫﾝｯ!!グローブルアイズの頭上に光の輪が出現し攻撃力をそこから『ボンドアイズ・フェッセンズ・ドラゴン』が出現する

クーデリカ「そして！装備したモンスターの攻撃力分！グローブルアイズの攻撃力はアップする！」

グローブルアイズ
攻撃力500→3000

グローブルがボンドアイズと融合し白い鎧を身に纏う

マイアス「ほう…なるほどグローブルと名のつくだけはある効果だ…まさに王の竜よぉ」

クーデリカ「そして！ブリッツ・ジェスターのペンデュラム効果発動！！『１ターンに１度、このカードのスケールを1つ下げることでフィールドのペンデュラムモンスターの攻撃力を500ポイントアップする！』」

グローブルアイズ
攻撃力3000→3500

クーデリカ「バトルだ！！グローブルアイズでモラクス・グリコスを攻撃！！」

クーデリカ「王圧のキングス・ブレス！！！」

グローブル
攻撃力3500

⬇

モラクス・グリコス
攻撃力3000

グローブルアイズの両腕から光のエネルギーが発射されそれがグリコスを破壊する

マイアス「…ほう、だが…モラクス・グリコスの効果発動！『このカードが相手により破壊され墓地に送られた時、相手モンスターを破壊し、墓地のこのカードを攻撃力、守備力を半分にして特殊召喚できる』」
LP4000→3500

マイアス「これでグローブルアイズを破壊し、再びモラクス・グリコスを特殊召喚する！」

クーデリカ「そうはいくかよ！！グローブルアイズの効果発動！『このカードが装備したアイズモンスターの効果を使うことができる！！』よって装備したボンドアイズ・フェッセンズ・ドラゴンの効果発動！！」

クーデリカ「『フィールドのカードを破壊する効果が発動した時、このカードを除外しその発動を無効にする！そしてこのカードの攻撃力分フィールドのモンスター1体の攻撃力をアップさせる！！』」

クーデリカ「よって！ハーデストアイズの攻撃力を3500ポイントアップさせる！！」

ハーデストアイズ
攻撃力2500→6000

クーデリカ「バトルを続行！！ハーデストアイズでバイロン・ヴァプラを攻撃！！」

ハーデストアイズ
攻撃力6000

⬇

バイロン・ヴァプラ
攻撃力2800


クーデリカ「ハーデストアイズはバトルダメージを２倍にできる！これで…終わりだぁ！！！」

クーデリカ「召雷のストライク・バースト！！」

ｽﾞｷﾞｬﾝｯ!!雷の球が発射される

クーデリカ（これで、マイアスに与えるダメージは6400のダメージ…いける！！）

マイアス「…ふふふ」

ニヤリと笑うマイアス

クーデリカ「っ！！？」

その微笑みに背筋がゾクッと震えた

マイアス「トラップ発動！『異世界の扉・フェーズ3』！！」

ｶﾞｺﾝｯ!!フェーズ2の扉から更なる扉が現れる

クーデリカ「まさか！！」

マイアス「『その通りだぁ！このターンのダメージは全て無かったことになりそして！同じ召喚方法のモンスターが墓地に存在する場合それらを除外し、更に、それらを使用しエクシーズ、シンクロ、融合、儀式の何れかを使用し特殊召喚する』」

クーデリカ「っ！？」

マイアス「俺はバイロン・ヴァプラとモラクス・グリコスを除外しエクシーズ召喚を行う」

クーデリカ「エクシーズ素材なしでエクシーズ…！？」

マイアス「悪魔の血を引く獣よ、その禍々しい力を開放し、聖なる者共をすべて引き裂け！エクシーズ召喚！！ランク10！！『GD，14！ ロット・レラジェ・デーモン』！！」


ロット・レラジェ・デーモン
ランク10/闇属性/悪魔族/エクシーズ
攻撃力3000/守備力2000


ﾎﾞﾄｯﾎﾞﾄｯ肉片が崩れ落ち、ドロドロに溶けた肉の怪物が現れる

ロット・レラジェ・デーモン「ぁぁぁ…」ﾌﾟｼｭｩ…

クーデリカ「な、なんなの…こいつ…」

マイアス「このデュエル…まだ終わらせるわけにはいかないのだよ」

…



一騎「…どうなってるんだ一体」

一騎は恐らく過去のデキレストと思われる場所をさ迷っていた

前回とはうって変わって廃墟

人々の活気溢れる声など聞こえやしない

すると

ヴぉぉっ！！！

一騎の前方から人ならぬ声が聞こえる、それは闇を纏う竜の姿だった

一騎「なっ！？」

そしてその竜に幼い少女が襲われていた

一騎「っ！！マジかよ！！どうすれば…！！」

その時、デッキが輝く

一騎「え…？」

ｷｬｧｧｯ!!悲鳴が聞こえる

一騎「…ハーデストアイズお前…」

迷っている暇などなかった

一騎「…よしハーデストアイズ！！！」

ﾊﾞﾝｯ!!!次の瞬間、ハーデストアイズが現れその闇の竜を押さえつける

そしてその間に一騎は少女に近づき

一騎「さぁ！！こっちへくるんだ！！」

少女「えっ？あ、貴方は…？」

一騎「いいから早く！！」

一騎は少女の手を取り走る、

そしてなんとか闇の竜から離れることに成功し安堵のため息をつく

一騎「はぁ…なんとかなったな」

少女「え…えとあの…」

一騎「ん？」

少女「あ、ありがとうございます」

一騎「いや、気にすんなって」

少女「え、えと…その…貴方は？」

一騎「え？お、俺か？…俺の名前は一騎…君は？」

少女「わ、私はエナ…エナ・リゾナンス」

一騎「そっか、エナよろしくな」

エナ「う、うん」

一騎（前の時もそうだった…これは本当に記憶の世界なのか…？なんだかそんな感じがしない…）

エナ「と、ところで一騎はなんでここに？」

一騎「え？」

エナ「ここは凄く危険な場所なんだよ？それに…さっきの竜…眼の竜だよね？」

一騎「…君は眼の竜を知っているの？」

エナ「え…う、うん…その私のお父さんがそうだったらしいから…」

一騎「君のお父さん…？それにらしいって…」

エナ「うん…私のお父さんもお母さんも私が生まれてすぐに死んじゃったんだ…私を守るために」

一騎「…」

エナ「それに…私には本当はお姉ちゃんがいたらしいんだ…だけどお姉ちゃんも…」

一騎「そうだったんだ…ごめんな？」

エナ「ううん、いいの…だって私覚えてないもん…全然」

一騎「…」

その時、不意に声が聞こえた、それはしゃがれた老婆の声だった

老婆「エナちゃーん！どこだーい」

エナ「あ！おばぁちゃん！」

するとその声に老婆が気づいた

老婆「！エナちゃん！！よかったぁ無事で！！」

ﾄﾃﾄﾃと老婆に近かより抱きつくエナ

そしてその頭を撫でる老婆は一騎の存在に気づく

老婆「！…あ、貴方様は…」

一騎「え？…えーと…俺は」

老婆「セン坊っちゃんでは！？」

一騎「え？」

老婆が一騎に近づき頬を撫でる

老婆「ああ…このお顔にこのお声…間違いない…セン坊っちゃんですね…生きて…いたのですね…！」

ﾎﾟﾛﾎﾟﾛと涙を流す老婆

一騎「い、いやおばあちゃん、俺はセンじゃない…一騎だ」

老婆「そ、そんな…私が坊っちゃんを見間違えるはずが…」

エナはこの状況についていけずｵﾛｵﾛとしていた

一騎「いいやおばあちゃん、事実だ、俺はセンじゃない…一騎だ」

老婆「そう…なのですか」

ｷﾞｬｧｧｯ!!その時、別方向からまた人ではない何かの声が響く

一騎「…とりあえずここは危ない、避難できる場所は？」

老婆「あ、はい…こちらでございます」

エナそして一騎は老婆に付いていく

そして数十分後には集落のような場所に出た

そこには屈強な男たちが万全の状態で辺りを警戒しおりその中には数百人の人達が暮らしていた

老婆「ここが、シンランド跡地でございます」

一騎「シンランド…跡地…？」

老婆「…一騎様はご存じないのですか？」

一騎「ご存じって…」

すると、民衆たちが集まってくる

男Ａ「エナちゃん！！？良かった！！無事で！！」

女Ａ「本当よ！もう！心配したんだから！！！」

エナ「う～ご、ごめんなさい～」

エナは大量の人々に囲まれ心配だったと声を掛けられている

老婆「…5年前…私達の世界は滅びました」

一騎「え？」

老婆「…世界が同時に反乱を起こしたのです…理由は分かりません…しかし民は何者かにそそのかされ踊らされ…そして遂には世界を束ねた王達に牙を向いたのです」

一騎「それって…」

一騎の頭に前回の記憶が過る

老婆「…私達にも王がいました、とても優秀で優しく強く…皆から尊敬される王が…しかし民の裏切りにより…5年前その命を落としました」

一騎「…」

老婆「最後に見たのは…私にエナ様を託した時です…セン坊っちゃんは最後にこう言って居られたのです」

フードで身を隠し姿は見えないトウセン

トウセン『ばぁやよ！必ず…この世界には俺の血を引くその子達が必要となる！！だから…ばぁや…ばぁやはエナを…頼んだ』


老婆「…そう…だとすれば…エナちゃんの姉、リナ様もきっとどこかで生きておられる…そう私は信じておるのです」

一騎「おばあちゃん…」

老婆「…その後は、私がエナちゃんを引き取り養子としました…ここにいる人々は皆、王を最後まで信じた者達です…しかしこの世界では私達の王を憎む者達もまだ残っております…」

一騎「エナを守るために…」

老婆「エナちゃんにとって…名を捨てると言うことは…セン坊っちゃんの血筋を表舞台から無くすということ…私にとって…それはとても心苦しいのでございます」

一騎「…」

一騎（…トウセン…そしてこの世界に一体何が合ったっていうんだ…そしてこの先にどうやって今いる俺達の未来がやって来るっていうんだ…？）

…


クーデリカ「あたしはカードを１枚セット！ターンエンド、この瞬間、ハーデストアイズの攻撃力は元に戻り、ボンドアイズ・フェッセンズ・ドラゴンの効果を持つ、グローブルアイズはフィールドに帰ってくる…だけど１度除外された為装備カードだったボンドアイズは墓地に送られる」

手札0

グローブルアイズ
攻撃力500

ハーデストアイズ
攻撃力2500

マイアス「くっくっく…俺のターン！！」
手札1

マイアス「…なにか言いたそうだなぁ？王女よ」

クーデリカ「…一騎に何をしたの？」

マイアス「…くどいぞぉ…俺はなにもしてはいないぃ」

クーデリカ「だったらどうして！！」

マイアス「…奴はただ干渉しているだけだぁ」

クーデリカ「干…渉？」

マイアス「そう、干渉だぁ…ファラリス世界と干渉しそしてそれは同時に第2の扉を開くピースとなるぅ」

クーデリカ「一騎が…ピース…？」

マイアス「その為にはまだだ…まだ力が足りん…このデュエルで更に力を増大させるのだぁ！！！」

クーデリカ「くっ！！このままじゃ…奴の思うつぼ…一騎をこのままにしておいちゃ…！！」

マイアス「ふん…ペンデュラムの力を利用しそして異世界の扉を開く…これが我らの計画よぉ」

クーデリカ「っ！！！一騎！！しっかりして！！一騎がちゃんとしてくれないと誰が世界を…あたしを守ってくれるのよ！！」

一騎「…」

マイアス「俺はロット・レラジェ・デーモンの効果を発動しよう『1ターンに１度、墓地のソロモンズモンスターを除外し、除外したモンスターの攻撃力分、相手モンスター全ての攻撃力をダウンさせる』」

クーデリカ「っオーバレイユニットを使わずに効果を！！？」

マイアス「俺が除外するのはアンドロス・ハンター…よって攻撃力2700ポイントのダウンだ」

ｼﾞｭﾙﾙｯ!!腐った体液が２体の竜を蝕む

ハーデストアイズ
攻撃力2500→0

グローブルアイズ
攻撃力500→0

マイアス「ふん…ならばまずは…貴様から退場してもらうか王女よ」

クーデリカ「っ！！」

マイアス「貴様が居ては計画に支障が出るかもしれぬ…ならばその危険性は排除するべきだ…そうだろう？」

クーデリカ「…だったら…どうしてさっきは…」

マイアス「ふん、簡単な事ではないか、貴様もペンデュラム使い、異世界の扉を開くために協力してもらおうとしていたのだ…だがもう必要はないなぁ」

クーデリカ「っ！」

マイアス「では…消えてもらうぞ王女よ」

マイアス「ロット・レラジェ・デーモン！！グローブルアイズを攻撃！！」

マイアス「アシッド・レーザー！！！」

ロット・レラジェ・デーモン
攻撃力3000

↓

グローブルアイズ
攻撃力0

ｼﾞｭﾄﾞﾝｯ!!!放たれる一撃がグローブルアイズを溶かす

クーデリカ「っ！！」

クーデリカ「永続トラップ発動！『破面（アランカル） メイル』！！『自分フィールドのモンスター1体を選択しそのモンスターは戦闘、効果で破壊されず、そのモンスターで発生するダメージは半分となる！！』」

マイアス「だが！それでも受けるダメージは1500！！！1200の貴様では耐えることはできん！！」

クーデリカ「あたしは更に！ブリッツ・ジェスターのペンデュラム効果発動！！１ターンに１度、自分フィールドのペンデュラムモンスター1体の攻撃力をこのカードのスケールを1つ下げることで500ポイントアップする！」

ブリッツ・ジェスター
スケール7→6

グローブルアイズ
攻撃力0→500

マイアス「無駄だ！！」

ｽﾞｶﾞｧｧﾝｯ!!

クーデリカ「う…うぅ…！！ｷﾔｧｧｧｯ!!! 」ﾌﾞｫﾝｯ!!

攻撃が当たり吹き飛ぶクーデリカ

クーデリカ「ぐっっ！！」
LP1200→0

マイアス「ふん…ん？」

クーデリカ「っ…」ｸﾞﾗｯ
LP0→100

ボロボロになりながら立ち上がるクーデリカ

マイアス「何？」

クーデリカ「グローブルアイズは…『フィールドに表側表示で存在する限り…自分のライフは…100になる』」

クーデリカはボロボロだった、立っている事だけで限界だった

クーデリカ「…ったじゃん」ﾎﾞｿｯ

マイアス「む？」

クーデリカ「一騎！！あたしを守るって言ったじゃん！！助けるって言ってくれたじゃん！！」

クーデリカが叫ぶ

クーデリカ「あの時、諦めないであたしの手を掴んで、絶対に助けるって言ってくれたじゃん！！だから…だから…」

ﾌﾗｯとしながらもクーデリカが続ける

クーデリカ「守ってよ！一騎！！」


…


老婆「この世界は復興しなければなりません」

一騎「…」

一騎は周りを見渡す

それは世界が崩壊し外には謎の生物が闊歩するこの世界で

皆が強く望む未来

一騎「…平和…か」

老婆「…」ｺｸﾘ

静かに頷く老婆

一騎「外にいる竜は…一体なんなんですか？」

老婆「分からないのです、突然現れた異形の生物…いえ…以前から存在した精霊と何か関係があるのかもしれません」

一騎「そうですか…」

一騎は思った

一騎（…この世界は立ち直る、それは確定していることだ、だけど未来は崩れる…ソロモンズそしてファラリス…）

思い出す、扉の奥底から現れた深淵の主の姿を

一騎（アビスによって…だから…この世界のこの映像はきっと俺に何かを伝えるために今、俺はここにいるんだ…そして）

ｽｯと目を閉じる

そこには遊姫、通、ユキ、このは、ジェイド…そして

一騎「俺には未来で待ってる人がいる」

エナ「そうなの！あの人が助けてくれたんだぁ！」

エナが民衆を連れて一騎に近づいてくる

一騎「エナ」

エナ「？」

一騎「ありがとう、君のお陰で何か見えた気がする」

エナ「？？？」

一騎「…だから俺は行かなくちゃ」

エナ「え？行くって？」

一騎「俺には待ってる人がいるんだ」

エナ「…待ってる人…？」

一騎「ああ、俺のとっても大事な人だ」

エナ「…そっか…じゃあバイバイ…だね」

一騎「うん、またな」

エナ「うん！」

…

再び目を閉じ目を開けるとそこは暗闇だった

一騎「…待ってろ、クー…必ず戻ってやる」

守ってよ！一騎！！

声が聞こえた、クーデリカの声だ

あの時と同じ、遊姫の声が聞こえたあの時とだが今回は違う

自分の手でこじ開けるんだ

この光を

…

一騎「俺は…俺は…」

マイアス「！？」

一騎「俺は…小鳥遊 一騎だぁ！！！」

ﾌﾞﾎﾝｯ!!!一騎が纏っていたオーラが弾け飛ぶ

クーデリカ「一…騎…？」

一騎「…」

マイアス「な、なんだと…まさか…ファラリスの呪縛を解いたと言うのか…？自力で…？」

一騎「自力じゃないさ…」

ｽｯとクーデリカの横に立ちそしてフラつくクーデリカを抱き締める

一騎「コイツのお陰さ」

クーデリカ「一騎…」

一騎「サンキュウ…クー…お前の声が俺を呼び戻してくれた」

クーデリカ「…もう、もっと早く戻ってきてよね」

一騎「…今回は早かったんだけどなぁ」

クーデリカ「…前回をあたし知らないもん」

マイアス「っちぃ！ふざけおって！！俺はカードを１枚セット！！ターンエンド！」

手札0

クーデリカ「一騎…もう、平気？」

一騎「…ああ、大丈夫だ」

一騎の頭には先程の記憶が流れる

一騎（…あの映像はきっと何か俺に伝えたいものことがあったから見えた過去…ファラリス世界やこの世界に何があったのか…）

一騎「…その為にもまずはエクサス王マイアス…あんたを止めなくちゃならねぇ」

マイアス「貴様…っ！！」

一騎「行くぜ…マイアス！！あんたの計画をここで！！止めてやる！！」


続く

次回

一騎「正気を取り戻した俺はクーデリカと共にマイアスに挑む」

クーデリカ「行こう！一騎！！あたしたちで止めるんだ…絶対に」

一騎「次回『再びの扉』一気に駆け上がれ！！」


pixiv更新

サーニャとガイです。