第93話 ジョーカーゲーム　作：こんにゃく

エクサス西部にある、少し小さな研究所

巨大なポッドの中には短髪で藍色の髪を持つ少女が入れられ眠っている

そしてそのポッドの前には蒼い長髪に鋭い目

表情は常に妖艶に笑う少女の見た目をした女性ジョーカー

そのジョーカーと対峙する少女、遊姫とリアンの姿があった

ジョーカー「それじゃあ始めようか、君達はフィールド、墓地の共有を許そう」ｸｽｸｽ

遊姫「それじゃあお言葉に甘えさせてもらうわ！」

リアン「待って遊姫！最初はうちに任せて！」

遊姫「え？」

リアン「お母さんは何を考えてるのか分からない…だから最初はうちが」

姫「リアン…分かったわ、無理はしちゃダメだよ？」

リアン「分かってる…よし！いくぞ！！うちのターンだ！」

手札5

リアン「うちは手札から『幸運植物(ラックプランツ) クリムゾン 』を召喚！！」


クリムゾン
レベル3/地属性/植物族
攻撃力400/守備力500


情熱の赤の花弁を持つ花のモンスター

リアン「クリムゾンの効果発動だよ！『このカードが召喚、特殊召喚に成功した時、デッキの上から3枚をめくり、その中に幸運植物(ラックプランツ)モンスターが存在する時１体を特殊召喚しそのモンスター以外のカードは全て墓地に送る！』」

リアン「うちは3枚のカードをドローする！…よし！うちはドローした『幸運植物(ラックプランツ) アルサイク』を特殊召喚！」


アルサイク
レベル2/地属性/植物族/チューナー
攻撃力200/守備力700


リアン「残り2枚のカードは墓地に送られる…けど墓地に送られた中に存在した『幸運植物(ラックプランツ) サックリング』の効果発動！『カードの効果により手札から墓地に送られたこのカードはフィールドに特殊召喚される！』」


サックリング
レベル2/地属性/植物族/チューナー
攻撃力100/守備力200


リアン「うちはレベル3のクリムゾンにレベル2のアルサイクをチューニング！咲き乱れる幸運の花、その真の姿が解き放たれる！！シンクロ召喚！レベル5！『幸運植物（ラックプランツ）ヤマブキ』！」


ヤマブキ
レベル5/地属性/植物族/シンクロ
攻撃力2000/守備力1200


ｺﾞｺﾞｺﾞｯﾒｷﾒｷｯと赤とオレンジの花を取り付けた植物が出現する

リアン「まだだよ！更に！レベル5のヤマブキにレベル2のサックリングをチューニング！！天声に耳を傾け、数ねく運命を希望へ変えよ！！シンクロ召喚！レベル7！！『幸運植物(ラックプランツ) ホープクローバー』！！！」


ホープクローバー
レベル7/光属性/植物族/シンクロ
攻撃力2500/守備力1500


太陽のように光輝く植物が現れる

リアン「うちはカードを１枚セットしてターンエンドだ！」

手札3

トラクリボー『手札１枚でシンクロモンスターの召喚…運任せとはいえ幸運植物と名前がついているだけあるわね』

遊姫「リアンの運はやっぱりすごいわ！」

ジョーカー「ふふふ…最初のターンからシンクロモンスターか…だけど」

手札6

ジョーカー「早速だけど破壊させてもらおうかな、私は手札から永続魔法『テイク・ア・カード』を発動しよう、『このカードは１ターンに１度、相手に自分の手札をランダムで１枚選ばせる』…さぁクローバー、君が私のカードを選ぶんだ」

ｽｯと5枚のカードを前に出す

リアン「？…まぁいいや…うちはそのカードを選ぶよ！」

リアンが選択したカードは一番左のカードだった

その瞬間だった、ジョーカーの顔が不気味に歪む

ジョーカー「くふっ…君は本当に運がいい…ある意味絶対に当たる確率の低いものを選ぶことができる」ｸｽｸｽ

リアン「ど、どういうこと？」

ジョーカー「君が選択したのは『ノットランプ ジョーカー』…このカードが選択されたことにより効果が発動する…まずはテイク・ア・カードの効果によりジョーカーを特殊召喚する」


ジョーカー
レベル4/闇属性/悪魔族/チューナー
攻撃力0/守備力0


ジョーカー「そして『ジョーカーが相手により手札から選択され特殊召喚された時、デッキから『トランプナイト クローバー、ダイヤ、スペード、ハート』の4体を特殊召喚する」

ジョーカー「ふふっ現れよ！私の操り人形よ！」


トランプナイト クローバー
レベル9/地属性/戦士族
攻撃力3000/守備力500


トランプナイト ダイヤ
レベル10/光属性/戦士族
攻撃力2800/守備力2500

トランプナイト スペード
レベル11/闇属性/戦士族
攻撃力3000/守備力2800


トランプナイト ハート
レベル12/闇属性/戦士族
攻撃力3600/守備力3000


ジョーカーのフィールドに新たに４体のモンスターが出現する

それぞれ似たような騎士の姿をしているがどことなく…『彼女達』に似ているように見える

クローバー「なっ！！？」

トラクリボー『一気に最上級モンスターをこんなに！！？』

ジョーカー「まぁまぁそう焦らないでよ…この効果で特殊召喚されたモンスターは全て攻撃力、守備力が半分になり効果は無効化されレベルは全て2になるんだから」

遊姫「で、でも」

トラクリボー『そうよ…きっと…来るわっ！！』

ジョーカー「私はレベル2となったクローバー、ダイヤ、スペード、ハートにレベル4のジョーカーをチューニング！破滅、混沌を招く邪悪の化身、戒めの契約を破り、歯向かう者を全て滅ぼし君臨せよ！シンクロ召喚！レベル12！全てを破壊せよ！『GD，71 ロード・オブ・トランプ ダイダリオン・アイトゥール』！！」


アイトゥール
レベル12/闇属性/戦士族/シンクロ
攻撃力5000/守備力5000


ｶﾞｵﾝｯ!!出現と同時に地面をえぐり漆黒の鎧を身に纏う完全無欠の王者がそこに現れた

遊姫「こ、攻撃力…5000！？」

リアン「な、なんだ…このモンスター…！！」

ジョーカー「これが私の最強の僕だよ…どう驚いた？」

遊姫「き、切り札を最初から出すなんて…そんなの破壊してって言ってるものよ！！」

トラクリボー『…果たしてそうかしらね』

ジョーカー「ふふっなら破壊してごらん…さてとまずは宣言通りクローバー…君のモンスターを破壊しようか」

リアン「っ！！？」

ジョーカー「私はアイトゥールの効果発動『このカードがシンクロ召喚したこのモンスターは１ターンに1度、このカードの直線上にあるモンスター以外のカードを全て破壊する』」

リアン「なっ！？直線上！！！？」

遊姫「直線上以外って…そんな！！？」

ジョーカー「うーん…直線上にあるカードは…見当たらないねぇ…つまりそのホープクローバーには悪いけど消えてもらうよ」

ジョーカー「破滅の剣」

ﾎﾞｫｫｫﾝｯ!!果てしないエネルギーが剣に集まっていく、そのエネルギーは剣を巨大なものへと変えていく

そして全てのフィールドを凪ぎ払うように横凪ぎの一撃が振るわれる

通りすぎた場所は抉られ研究施設の屋根は吹き飛び、空が見える

遊姫「ううっ！？な、なんなの！？この威力っ！！？」

遊姫、リアンの髪はその衝撃波で乱れ、足を踏ん張らなければ吹き飛ばされてしまいそうになる

リアン「っ！！」

しかしｷﾞｬｧｧｨｨﾝｯ!!光の壁が現れそれがリアンと遊姫を守る

遊姫「えっ！？」

リアン「へへっ」

ﾆｺｯと笑うリアンと不思議そうに見る遊姫

ジョーカー「うん？」

同じくジョーカーも怪訝そうにそれを見た

ジョーカー「…一体どういうことだい？」

リアン「その答え、教えてあげるよ！ホープクローバーの効果だよ！」

トラクリボー『なるほどね…さっきの光の壁はホープクローバーによるものだったのね』

リアン「ホープクローバーは『攻撃対象、効果対象になった時１ターンに1度だけそれを無効にできる！そしてこのカードは効果による破壊をこのカードを守備表示にすることでその破壊を無効にできる！！』 」

ジョーカー「なるほど…そのモンスターに対しては対象を取るだけではなく全体除去さえも無意味…てことだね」

リアン「そういうことさ！！」

ジョーカー「うん♪いいね♪流石は私の子だ」

その言葉に遊姫が反応した

遊姫「リアンが貴方の子ですって！？違うわ！！今の貴方はリアンのお母さんなんかじゃない！！」

ﾋﾞｼｯと指を指す遊姫、その目は確かに確信を得ていた

ジョーカー「ふふふ…そうか、それは残念だ」

リアン「遊姫…ありがとうね、でもうちにとってはやっぱりお母さんだよ」

遊姫「リアン…」

リアン「でも…遊姫の言ってることは分かる…昔のお母さんとは違う…だから絶対に取り戻す」

遊姫「リアン…うん！！頑張ろう！」

ジョーカー「へぇ、何をどう頑張るのか…見物だね…私はカードを１枚セットしてターンエンドにしようか」

手札3

トラクリボー『遊姫』

遊姫「分かってる…相手モンスターは攻撃力5000…このターンで破壊しなきゃ次のターンは攻撃してくる」

トラクリボー『それだけじゃない…奴の効果…直線上以外のモンスターを破壊する効果…どうにかしなくちゃならない』

遊姫「そうだよね…だったら…！！私のターン！！」

手札6

遊姫「私は手札から『キュアル・ポッド』発動よ！『このカードは相手または自分のライフを1000ポイント回復できる』私はリアンのライフを1000ポイント回復するわ！」

ﾊﾟｧｧｯ リアンの体が優しい光に包まれていく

リアン「わぁぁ…遊姫これ…」
LP4000→5000

遊姫「どう？体が軽くなったでしょ？」

リアン「うん！」

遊姫「そして！私は手札の『キュアリー マーチライガー』の効果を発動し『相手、または自分のライフが変化した時、手札からこのカードを特殊召喚できるわ！』現れなさい！！マーチライガー！！」


マーチライガー
レベル4/地属性/獣族
攻撃力1900/守備力0

音符のような物が背中に沢山身につけた白いライオンが現れる

遊姫「私は更に『キュアリー マーメイド』を召喚！」


マーメイド
レベル4/水属性/魚族
攻撃力1600/守備力1100

マーメイド「ﾗﾗﾗ～♪」

その美しい声と容姿を携えた人魚

遊姫「私はマーメイドの効果により『フィールドに存在するキュアリーモンスターを使用し融合召喚を行うわ！』」

遊姫「融合召喚！！現れよ！『キュアリー トライフォースユニコーン』！！」


トライフォースユニコーン
レベル7/光属性/獣族/融合
攻撃力2600/守備力1800


光輝く蒼い角を持つ白馬が現れる

ジョーカー「融合カードを使わずに融合…そう、遊姫それが君の強さだったね」

遊姫「まだよ！私は更に！『キュアリズム・フューリング』発動よ！」

ﾎﾜﾝ空中に光の優しい輪が出現する

遊姫「このカードは『フィールド・墓地・手札のキュアリーモンスターを素材とした融合召喚を行うことができる！』」

リアン「全ての場所を利用できる融合…」

遊姫「私は墓地のマーチライガーとマーメイドそして手札『キュアリーハルピュリア』を除外し融合召喚するわ！」

遊姫「野原を駆る者よ、美しき歌声を持つ者よ、天空を統べる者よ、新たな力を宿して真の姿を現せ！融合召喚！現れて！『キュアリー ティマイラス』！！」


キュアリーティマイラス
レベル9/地属性/ドラゴン族/融合
攻撃力2800/守備力2100


ティマイラス「ｺﾞｫｫｧｧｧｯ!!」

特徴的なのは額の部分にあるもう１つ目、今は閉じているがその威圧感は底知れぬものがあった。

ジョーカー「へぇ…」

遊姫「そして、キュアリズム・フューリングは融合召喚したモンスターに装備しなくちゃならないわ！でも融合素材となったハルピュリアの効果発動よ！『このカードが融合素材となった時、融合召喚したモンスターの攻撃力分自身のライフを回復するわ！」

LP4000→6800

ﾊﾟｧｧｯ次に遊姫の体に光の輪が出現する

遊姫「行くわ！キュアリーライトペガサスの効果発動！！『自分のライフが相手より多い時、その差の分だけ相手フィールドのモンスター1体の攻撃力を下げるわ！』」

トラクリボー『遊姫とジョーカーのライフの差は2800…よって2800ポイントそのモンスターの攻撃力は下がるわ！！』

遊姫「やりなさい！！キュアリーライトペガサス！！」

ジョーカー「そう…だけど」

ﾊﾞﾘｨｨｯ!!ｽｯライトペガサスの光のオーラはあらぬ方向へと飛んでいく

遊姫「へ！？ど、どうして！！？」

トラクリボー『まさか…』

ジョーカー「アイトゥールの効果発動『このカードは自身の直線上にあるカード以外の効果対象に取ることはできない』」

遊姫「なっ！？」

リアン「ってことは直線上じゃないライトペガサスの効果は」

遊姫「き、効かない…！！」

ジョーカー「その通りだ」

遊姫「だけど…直線上のモンスターなら効くのよね…だったら！！！私はティマイラスの効果発動！『１ターンに1度、相手フィールドのモンスター１体を選択しこのカードの融合素材となったモンスターの合計レベル×300ポイント！攻撃力を下げるわ！』素材となったモンスターは3体！そしてレベルは12よ！！」

トラクリボー『よってジョーカーのアイトゥールの攻撃力は300×12…3600ポイントダウンね』

リアン「うん、今度のティマイラスはアイトゥールの直線上にいるモンスターだ…これなら遊姫の効果は通るよ！」

遊姫「やっちゃって！ティマイラス！！」

遊姫「ティマイラス・ハウリング！！」

ﾎﾞﾜﾝｯ!!ティマイラスの雄叫びが地面を抉りながらアイトゥールに襲いかかる

ジョーカー「これじゃあ私のアイトゥールの攻撃力は5000から1400に下がってしまうね…でも」

ﾊﾞｷｨｯﾝｯ!!またしても衝撃波はあらぬ方向へと飛んでいく

遊姫「な、なんで！！？」

リアン「そんな！？今度はちゃんと直線上のモンスター効果だったのに！！？」

トラクリボー『遊姫！よく見なさい！トラップカードよ！』

遊姫「えっ！？」

遊姫はトラクリボーに諭されるとジョーカーの方を注視する

ジョーカー「永続トラップ『スライド・チェンジ・ボード』を発動させてもらったよ」

リアン「え？」

ジョーカー「このカードは『相手または自分のターンに1度、自分フィールドのモンスターのポジションを１つ隣に移し変えることができる』」

遊姫「なっ！？」

ジョーカー「よってアイトゥールはティマイラスの直線上じゃなくなった…つまり君の効果はアイトゥールに通用しない」

トラクリボー『…してやられたわね』

ジョーカー「アイトゥールが弱体化する事はなくなった…さてそれじゃあどうする？遊姫…」

遊姫「っ！！」

トラクリボー『焦らないで遊姫、まずは守りを固めるのよ』

遊姫「…分かったわ、私はカードを１枚セット…ターンエンドよ」

手札1

ジョーカー「ふふっそれじゃあ反撃開始と行こうかな…私のターン！」

手札4

ジョーカー「ふふっまずはアイトゥールの効果発動！直線上のモンスター以外のモンスターを全て破壊する！」

ジョーカー「破滅の剣」

またしても横凪ぎの一撃が襲いかかる

リアン「ホープクローバーの効果発動！！守備表示にすることでホープクローバーは破壊されない！！」

ﾎﾜｧｧｯホープクローバーに白いオーラが出現する

ジョーカー「確かに、それでホープクローバーは破壊されないね…だけど、遊姫のトライフォースユニコーンとティマイラスはどうかな？」

遊姫「っ！！」

トラクリボー『遊姫！！トラップよ！』

遊姫「！！そうだった…分かったわ！トラップ発動！『キュアリー・リング』」

ｷｭﾙﾙｯ!!大きな光の輪が２体のモンスターを包んだ

遊姫「『このカードが存在する限り、自分フィールドの２体以上存在するキュアリーモンスターはカードの効果で破壊されないわ！』」

ﾊﾞｧﾝｯ!!光の輪が２体のモンスターを守る

ジョーカー「ほう…やるね…なら私はアイトゥールの更なる効果を発動しよう」

リアン「更なる効果！？」

ジョーカー「そうだ…その為にスライド・チェンジ・ボードの効果でアイトゥールをティマイラスの前に移動する」

ｽｯアイトゥールが瞬時にティマイラスの前に立つ

ジョーカー「そしてアイトゥールの効果発動『１ターンに1度、直線上にあるモンスター１体を選択しそのモンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る事ができる』」

遊姫「なっ！？」

ジョーカー「さぁ、こっちへおいでティマイラス」

ｼﾞｬﾗﾗｯ!青紫の鎖がティマイラスに絡み付く

ティマイラス「ｶﾞｧｧｯ!?」

ジョーカー「そしてコントロールを奪ったモンスターは攻撃力が1000ポイントアップするんだよ」

ティマイラス
攻撃力2800→3800

ジョーカー「くふふ、それじゃあ次はティマイラスの効果を発動しようか、１ターンに1度、相手フィールドのモンスター１体の攻撃力を素材にしたレベル×300ポイントダウンさせる…私はキュアリートライフォースユニコーンを選択」

ジョーカー「ティマイラス・ハウリング！」

ﾊﾞｳﾝｯ!!衝撃波でトライフォースユニコーンがダメージを負う

トライフォースユニコーン
攻撃力2600→0

遊姫「っ！！！」

トラクリボー『ま、まずいわね…！！』

ジョーカー「さぁ、ゆけ…キュアリー・ティマイラスでトライフォースユニコーンを攻撃だ」

ジョーカー「ティマイラス・ヘル・ハウンド！！」

ﾊﾞｧｧｯ!!!強力な光線が放たれる

遊姫「っ！！！」

ﾊﾞｷｨｨﾝｯ!!!

遊姫「きゃぁぁぁっ！！！」

リアン「遊姫！！」

トライフォースユニコーンは無惨にも消し飛び、遊姫に光線がかすり衝撃波で吹き飛んだ

遊姫「っぅ！！」
LP6800→3200

ジョーカー「くっふふ…これで終わりじゃないんだよ？」

リアン「っ！！」

トラクリボー『まずいわね…残っているのは攻撃力5000のアイトゥール…ライフが3200の遊姫じゃ…耐えられない…！』

ジョーカー「アイトゥール…遊姫にダイレクトアタックをするがいい」

ジョーカー「絶望の柱」

ﾋﾟｷﾝｯ!!突如遊姫の頭上から禍々しい光の柱が降り注いでくる

トラクリボー『っ！！遊姫！！！』

リアン「トラップ発動！『絆の芽生え』！！！」

ｽﾞｶﾞｧｧｧｯ!!!凄まじいエネルギーが遊姫に降り注いだ、しかしその攻撃はすんでの所で霧散していた

遊姫「っ…こ、これは…リアン！！」

リアン「このカードは『うちのライフを半分支払い、遊姫のダメージをこのターン0にする』」
LP5000→2500

ジョーカー「へぇ…」

リアン「ご、ごめんね遊姫、本当はトライフォースユニコーンが攻撃された時使いたかったんだけど」

遊姫「ううん、助けてくれただけでうれしいよ、ありがとリアン」

リアン「うん///」

トラクリボー『でもリアンの判断は正しいわね』

遊姫「え？」

トラクリボー『アイトゥール…最上級であり最難関の召喚条件のモンスター…効果が1つや２つ…で済むわけがない』

ジョーカー「その通りだよ、『聖霊』さん」

トラクリボー『っ！？』

遊姫「なっ！？トラちゃんが見えてる！？」

リアン「え！？」

ジョーカー「当たり前だろう？私はファラリスの力を持っているんだ精霊くらい見えるよ」

トラクリボー『…貴方』

ジョーカー「まぁ…それはいいだろう…それよりねアイトゥールはその召喚条件の厳しさゆえに効果を5つ保有しているのさ」

リアン「5つ…ってことは後２つ残しているのか…！」

ジョーカー「その内の１つに『守備表示モンスターを攻撃した時、超えている数値分のダメージを与える…』つまり貫通能力がある」

トラクリボー『だからリアンが最初の段階で遊姫を助けていたら…』

遊姫「リアンが狙われて…守備力1500のホープクローバーが攻撃されていたら」

トラクリボー『間違いなくやられていたわ』

ジョーカー「これも本能って奴なのかな…流石はクローバーだ」

リアン「もううちはクローバーじゃない！！！リアンだ！！リアン・リゾナンスだ！！！」

ジョーカー「リアン…リゾナンス…」

ﾋﾟｼｯとジョーカーの眉が歪む、それはリアン、そしてリゾナンスという単語に…言葉の意味に頭の何処が引っ掛かっているようだった。

ジョーカー「…」

少しだけしかめ面になるジョーカー

ジョーカー「まぁ、いい…私はカードを１枚セットしてターンエンドだ、この瞬間コントロールを得ていたティマイラスのコントロールをもとに戻し攻撃力も元の数値へと戻る」


ティマイラス
攻撃力3800→2800



遊姫「お帰り、ティマイラス」

ﾎﾟﾝﾎﾟﾝとティマイラスの頭を撫でる遊姫、ティマイラスも心地良さそうに目を瞑っている

トラクリボー『遊姫』

遊姫「分かってる…アイトゥールを何とかしなくちゃ…ジョーカーは倒せない」

リアン「大丈夫だよ遊姫、うちが絶対に何とかして見せる」

遊姫「リアン！！で、でも一体どうするの？」

トラクリボー『アイトゥールは自身の効果で直線上以外の効果を受け付けない…今与えられるとすればティマイラス…だけど』

遊姫「スライド・チェンジ・ポジションの効果で隣に移動させることで効果を受けない…」

トラクリボー『だとしても攻撃力5000のモンスターを破壊する事なんて…とてもじゃないけど…』

リアン「大丈夫…うちに任せてよ遊姫」

遊姫「リアン…」

リアン「うちの事信用できない？」

遊姫「…ﾌﾌｯううん、全～然♪信用してるよ…だって友達だもん」

リアン「遊姫…///うむ♪よーしうち 頑張るぞ！！うちのターン！！」

手札4

リアン「！来た！！…うちは『幸運植物（ラックプランツ）クロツユ』召喚！」


リアン「そして手札から『融合』発動！フィールドの幸運植物（ラックプランツ）ホープクローバーとクロツユを融合！！希望溢れる大樹よ！漆黒に染まる花よ！その真の力を重ね反逆の瞳を現せ！融合召喚！！！レベル8！『ディストラクションアイズ・アース・ドラゴン』！！」


ディストラクションアイズ
レベル8/地属性/ドラゴン族/融合
攻撃力3000/守備力2400


ディストラクションアイズ「ｸﾞﾙｧｧ!!」

巨大な腕をすりおろし全てを破壊しくす眼

ジョーカー「…なるほどそうくるか」

遊姫「あっ！そっか！！そういうことね！リアン！」

リアン「んっ」b

リアンは遊姫にグッと親指をたてる

リアン「さて…とそれじゃあ行くよぉ！ディストラクションアイズの効果発動だ！『１ターンに1度、地属性以外のモンスター全てを破壊する！！』」

リアン「ディストラクション・ガイア！！！」

ﾊﾞｺﾝｯ!!!巨大や両腕を叩きつけると地面から溶岩が吹き出る

遊姫「私のティマイラス地属性…だから破壊されない…」

トラクリボー『…もしかして遊姫貴方…』

遊姫「うん…リアンの邪魔にならないようにこの子を出したの」

トラクリボー『遊姫…さすがね』

トラクリボーは遊姫とリアンの連携に笑みをこぼしたそして

トラクリボー『ジョーカーのアイトゥールはけして無敵ではない…対象を取らない全体除去なら…』

遊姫「いっけぇ！！」

ジョーカー「素晴らしい…確かにアイトゥールは全体除去というものに弱いんだ」

ﾊﾞｷｨｨﾝｯ!!!

アイトゥール「ぬぉぉぉ！！？」

アイトゥールが溶岩に飲み込まれ吹き飛ぶ

リアン「よし！！破壊した！！」

ジョーカー「だけどね…」

トラクリボー『っ！！』

トラクリボーは思い出した彼女の言葉を

…

ジョーカー『アイトゥールはその召喚条件の厳しさゆえに効果を5つ保有しているのさ』

…

トラクリボー『ま、まさか！！！』

ｷﾞｭﾙﾙﾙｯ!!!突如破壊されたアイトゥールの残骸が渦を巻き弾け、それが再びフィールドに舞い戻る


トランプナイト クローバー
レベル9/地属性/戦士族
攻撃力3000/守備力500


トランプナイト ダイヤ
レベル10/光属性/戦士族
攻撃力2800/守備力2500

トランプナイト スペード
レベル11/闇属性/戦士族
攻撃力3000/守備力2800


トランプナイト ハート
レベル12/闇属性/戦士族
攻撃力3600/守備力3000


ジョーカー
レベル4/闇属性/悪魔族/チューナー
攻撃力0/守備力0


遊姫「なっ！！？」

リアン「っ！！？嘘っ！？」

トラクリボー『…やはり』

ジョーカー「残念だったね…アイトゥールの5つ目の効果、『このカードがフィールドから離れた時、墓地から素材となったモンスターを全て特殊召喚する』」

遊姫「う、うそ…でしょ」

ジョーカー「これこそがアイトゥールの真骨頂…破壊されることで初めて真の力を発揮するのさ」

リアン「っ！！！」

トラクリボー『最初から…破壊されることが目的だったっていうの…？』

ジョーカー「その通り…といえばその通りだけど破壊されないで倒すことができれば良かったんだけどねぇ」

遊姫「っこの人…強い」

トラクリボー『このコンボは厄介よ…さっきのカードでは攻撃力が半分になり効果が発動できないデメリットがあったけど今は違う…フルパワーの最上級モンスターがこんなに沢山』

トラクリボー（いえ…それよりも…あのノットランプ・ジョーカー…攻撃力は0だけど…）

ジョーカー「さぁ…どうする、遊姫…クローバー…私を倒すことは出来るのかい？」

遊姫「っ！！」

リアン「っ！」

ｷﾞﾘｯと歯を食い縛り、二人はこの強大な相手を睨み付けたのだった。


続く



次回

遊姫「私はまだ…諦めない！！」

リアン「諦めなければきっと活路は見いだせる！遊姫が…そして遊姫の友達がそれを教えてくれたんだ！！」

遊姫「答えて…私のデッキ！！！」

一騎「次回『目覚めし瞳』一気に駆け上がれ！！」



一騎「はーい、番外編のコーナーだぜぇ～」

ジェイド「…なんだここは」

遊姫「さ、さぁ？」

通「おい、一騎」

一騎「ん？」

通「なんで俺達はここに集められたんだ？」

…
※
そこにはジェイド達の他にアリーシャやクーデリカなどのシンクリス四王女までも揃っている

一騎「いやまぁ、番外編だしこのクロスピースの考察でもしようかと」

通「作者自ら！？」

一騎「いや…考察って程でもねぇか、なぁ通」

通「おう？」

一騎「この物語も終盤だ、クロスピースも終わりに近づいてるわけだ」

通「お、おう」

一騎「通よ最初このクロスピースはどんな話だった？」

通「え？えーと…異世界好きのお前が異世界を旅をする物語？」

遊姫「ううんちょっとちがくない？わりと最初からソロモンズ関係の話が…」

一騎「まっそうだな…今100話近くまでストーリー進んでんじゃん？だけどソロモンズとか色々と回収できてないじゃん？」

遊姫「う、うん」

一騎「まぁ、それを少しだけまとめてみようぜっていう番外編」

クーデリカ「成る程…それに見てる人も忘れてる部分も有るだろうしね」

一騎「そういうことだ、はい！」

その言葉と同時にリアンがｶﾞﾗｶﾞﾗとホワイトボードを持ってくる

一騎「第1回チキチキクロスピース解説～」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

一騎「まぁ、すぐ終わるけどね」

遊姫「えぇ！！？」

一騎「まずは重要なところのピックアップをしよう、時系列はこうだ」


数百年前、大きな戦争などにより文明の壊滅この時、ソロモンズと思われる物も確認でき７賢者と呼ばれる人間がいた。

それから月日が立ち、シンクリス、フュージニア、エクサスが建国される

現代、今から数十年前（15～17年前）各国で精霊減少の確認。更に時空の裂け目と呼ばれる災害が発生する。
これにより沢山のソロモンズが拡散したと思われる

その時空の裂け目の確認後、時空研究に乗り出したフュージニア、シンクリス。
フュージニアは遺跡による過去の記録（異世界=隣同士で存在する世界。別宇宙=それとは別に離れた場所に存在する異世界）をシンクリスに提供しシンクリスはそれを元に異世界の扉を発見する

そして今から2年前、シンクリスで異世界の扉、ファラリス世界への扉の邂逅によりシンクリス王アレキサンダー、女王アンナが行方不明となり更にエクサスとシンクリスが戦争を始める。

行方不明となったアレキサンダーはファラリス世界で深淵の主アビスを封じていた

それとは逆にアンナはアビスを解放。更にエクサスと結託しソロモンズの回収を行い力の解放を狙っている


一騎「とまぁソロモンズ関係の大まかな流れがこれだ」

ジェイド「ふん、下らん」

コレット「なに？」

ジェイド「過去に何があろうと俺達のやることは変わらない、必ずエクサスを止める…それだけだ」

一騎「そしてここで重要なキーワードがあるんだ」

通「それは？」

一騎「おう、それはクロスピースで何度も出てくる『アイズ』、『ペンデュラム』、『ソロモンズ』だ」

クーデリカ「うむ」

一騎「それでここにいる全員に共通してることがあるんだが」

リアン「え？…えーと…まずここにいる皆はソロモンズを触っても平気だよね？」

一騎「おう、ただ俺と遊姫は何かしらのアクションがあると操られた事もあったがそれは抜きで考えよう」

ジェイド「…後は目か」

一騎「ああ、俺達全員は最初から目が光ったりする…特に俺とジェイドにシンクリス四王女は『アイズ』モンスターを操る」

リアン「えーと…遊姫は『ペンデュラム』を使えてたよね？」

アリーシャ「それだけでは無いですわ、わたくしと遊姫さんは精霊を目視できますわ」

コレット「通は目が輝きレベルとランクでエクシーズを行ったな」

通「うーん…なんかよくわからねぇ事になってるな」

一騎「まぁ、ここら辺は次の章でかなり明かされる事になるから安心しろ」

・アイズモンスター使用

ジェイド
一騎
シンクリス四王女

・目の輝き、ソロモンズ関連

全員


・ペンデュラム

遊姫
一騎
クーデリカ


・精霊

遊姫
アリーシャ




一騎「という訳でかなり簡単な番外編でしたぁ…俺達クロスピースもコラボとかしてぇな」

遊姫「いきなりどうしたの？」

一騎「え？い、いやまぁこっちの事情だ！気にすんな！！」

通「まぁ確かに異世界とか別宇宙設定のお陰でそういうのはしやすいよな」

コレット「まぁな、簡単に言えば何でもアリだしな」

クーデリカ「遊戯王だけじゃなくて色んなアニメや特撮の世界も存在してるよ～って言ったり存在してる事になるしね♪」

リアン「おぉ！何でもアリだぁ！」

一騎「…ただでさえコミュ障で自分から輪にはいることが苦手な作者だしな…なんとかしなきゃな」



…the end


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遊姫、リアンちゃんです。見てやってください