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第5話スリーピング・オプション・デュエル 作:ユフリ
前回までのあらすじ
瀬戸川隼人を鳳学園に招待した人物、神宮天馬は決闘で隼人と追い詰める。しかし、決定打の直前で学園長代理、鳳朱雀に遮られる。朱雀は隼人に面白い決闘を教えると言っているが・・・
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
7号館を出て朱雀についていく隼人。
隼人「なぁ、朱雀」
朱雀「タ、タメ口ッ・・・!まぁいいでしょう。なんですか」
隼人「マユ知らねえか?ここに来た時にすぐ離ればなれになっちまったんだけどさ」
朱雀「日辻真遊のことか?」
隼人「それそれ!どこにいるのか知ってるのか!」
朱雀「あぁ・・・今まさに彼女に会いに行っているのだよォ!」
隼人「そうか、それはよかった!」
朱雀「・・・さあ、もうすぐですよぉ」
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
~6号館~
車椅子に乗った女の子と車椅子押す執事。さらにその二人についてきた別の女の子がひとり。
???「ちょ、こっち来たら何があるって言うの~?」
???「いいから早くついてきなさい!!」
隼人「!! マユ~!」
真遊「おお!!はっちゃんやないの!無事やったか!」
隼人「おう、元気だぜ!」
真遊「よかった~!ウチもう、はっちゃんが心配で夜も眠れへんところやったよ~!」
朱雀「隼人ちゃぁん、車椅子に乗った彼女は私が紹介しよう。鳳翼(おおとり つばさ)という。私の妹分で―――」
翼「兄様、自己紹介は後にして。本題に入ってくださいまし」
朱雀「お、そうだったァ。君達『スリー・オプション』というルールは知っているかね?」
隼人「知らん!」
真遊「ウチも知らへん!」
朱雀「おォそうかァ、これは鳳学園だけでしか使われていないルールなんだが・・・話すより実際にやってみた方が早い。二人とも、鳳学園のデュエルディスクは持っているな?」
隼人&真遊「うん!」
朱雀「じゃァ二人で決闘してみようか!決闘を始める時にここのボタン押してみィ」
隼人「ん、おっけー」
真遊「こっちも準備オッケーよ!」
隼人&真遊「決闘!!」
アナウンス『スリー・オプション・デュエルヲ開始シマス』
隼人「うおっ!デュエルディスクがしゃべった!!」
アナウンス『今回ノ《オプションカード》ハ・・・』
上空にテロップが表示される。
《赤い忍者》
《青い忍者》
《スケルエンジェル》
アナウンス『ノ3枚デス』
隼人&真遊「・・・」ぽかーん
朱雀「この私が解説しよう!スリー・オプション・デュエルでは開始時に三種類のオプションカードが提示される!そしてこの決闘中に1度だけ、この三種類のオプションカードのうち1枚を選んで使用することができる!その手順は以下の通り!」
朱雀が自身のデュエルディスクを操作するとテロップが出現した。
朱雀「①自分のメインフェイズに『オプション』を宣言し、オプションカードを1枚選んで手札に加えるッ!この時手札に加えるカードは相手に言わなくていいぞッ!
②あとは発動するなり伏せるなり普通の手札と同様に使えるッ!手札コストに使うのも認められるッ!」
隼人「じゃあ、今回は《赤い忍者》《青い忍者》《スケルエンジェル》の中から俺とマユが1枚ずつ使えるってことか。二人とも同じカードを使ってもいいの?」
朱雀「結構結構!他に質問はあるかな?」
隼人「いや、俺はないよ。マユは?」
真遊「ウチもないよ~。とりあえずやってみよう!」
隼人「そうだな!先攻は・・・俺か!幸先いいぜ!」
隼人「俺のターン、ドロー!」手札:5→6
隼人「じゃあ・・・早速『オプション』!!」
真遊「はやっ!」
隼人「へっへ~。1枚手札に加えるぜ!」手札:6→7
隼人「俺はモンスターを1体セットしてターンエンド!」
真遊(隼人が持ってきたのは《スケルエンジェル》かな・・・?伏せカードを1枚も出してないし、隼人の手札が悪いと考えれば納得がいくよね・・・)
真遊(じゃあ、ウチもゆっくり目でいいかな!)
真遊「ウチのターン、ドロー!」手札:5→6
真遊「ウチは、《眠り羊(スリープゴート)-ドーバ》を召喚!早速効果を発動するで!」Lv2 ATK400
眠そうな羊が出てきた。効果を発動すると眠ってしまった。
真遊「ドーバを守備表示にして、デッキから永続魔法《眠り羊-クレイドル》を手札に加えるで!そのまま発動!」ATK400→DEF2000
ドーバが揺りかごに揺られる夢を見ていると、その夢の揺りかごが出現した。
真遊「ウチの眠り羊ちゃんは夢を現実にする力があるんやで!!」
隼人「知ってるよ!マユと何回決闘したと思ってんの!」
真遊「ふっふ~ん、でも今回、隼人のデッキは違うよね~♪」
隼人「そうだ、確かにそうだな・・・」
真遊「隼人の父ちゃんは強いってよく聞いたけど、負けるつもりはないで~!ウチはこれでターンエンド!」
隼人「よっしゃ!俺のターン、ドロー!」手札:6→7
隼人「反転召喚、《ポーラー・メイジ》!」ATK0
真遊(《スケルエンジェル》じゃなかった・・・!)
隼人「《ポーラー・メイジ》の効果で、デッキから《ポーラー・ドラゴン》を特殊召喚する!!」
隼人「さらに、このカードは自分フィールドの《ポーラー・ドラゴン》をリリースしてアドバンス召喚できる!」
滾る血潮煌めかせ、
力の翼もて飛翔せよ!
百戦錬磨の龍、レベル8!
《エクスプロード・ポーラー・ドラゴン》!!
Lv8 ATK2800
真遊「レベル8のモンスターをリリース1体で召喚やって~!」
隼人「へへっ、これが父ちゃんの切り札モンスターだぜ!」
隼人「《エクスプロード・ポーラー・ドラゴン》の効果発動!自分の墓地のドラゴン族モンスター1体につき300ポイント攻撃力をアップする!」ATK2800→3100
隼人「いくぜ、《エクスプロード・ポーラー・ドラゴン》!《眠り羊-ドーバ》に攻撃!〈灼熱のブレイズ・バスター〉!!」
ドラゴンの炎が寝ている羊に襲い掛かる。しかし、その炎は揺りかごに遮られた。
隼人「!?」
真遊「ふ~ん、はっちゃん《眠り羊-クレイドル》の効果を忘れとるようやね」
真遊「このカードがある限り、自分フィールドの守備表示の獣族モンスターは1ターンに1度だけ破壊されないんよ!」
隼人「あっ!そうだった!」
真遊「はっちゃん、父ちゃんのデッキ使ってるからって調子乗っとったらいかんよ~♪」
隼人「ちくしょ~!俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」
真遊「ウチのターンやな、ドロー!」手札:5→6
真遊「《朝の日差し》発動!自分フィールドの表側守備表示モンスター《ドーバ》を攻撃表示に変更し、デッキから1枚ドローする!」手札:5→6
ドーバは目が覚めたようだ。
真遊「もう1度効果発動やで~!《ドーバ》を守備表示にして、《眠り羊-エナジー》を手札に加えてまた発動!」
ドーバはまた寝てしまった。
真遊「ここで、《眠り羊-クレイドル》のもう1つの効果を発動!1ターンに1度、自分フィールドの獣族モンスターが攻撃表示から守備表示になった時、デッキから眠り羊モンスター1体を手札に加える!」
真遊「ウチが持ってくるのは《眠り羊-プリンセス・シロップ》!」
隼人「そのカードは!」
真遊「ふっふ~ん、もう遅いよはっちゃん!ウチは《ドーバ》をリリース!アドバンス召喚、《プリンセス・シロップ》!」Lv6 ATK2000
真遊「バトル!《プリンセス・シロップ》で《エクスプロード・ポーラー・ドラゴン》に攻撃!」
隼人「《プリンセス・シロップ》の方が攻撃力が低いけど・・・」
真遊「《プリンセス・シロップ》がモンスターと戦闘を行う場合、お互いのモンスターは戦闘破壊されず、さらに戦闘ダメージも0になる!そして、《プリンセス・シロップ》と戦闘を行った攻撃表示モンスターは守備表示になって表示形式を変更できない!」
プリンセス・シロップが魔法をかけるとエクスプロード・ポーラー・ドラゴンは眠ってしまった。
ATK3100→DEF2800
隼人「エクスプロードーーー!!起きろーーー!!おーーーい!!!」
真遊「ふっふっふ~♪《眠り羊-エナジー》の効果発動!自分フィールドの攻撃力2000以下の獣族モンスターが相手モンスターと戦闘を行った時、さらに続けて攻撃できる!もう1度《エクスプロード》に攻撃!」
真遊「《プリンセス・シロップ》が守備表示モンスターと戦闘を行った時!」
隼人「そのモンスターのコントロールを得る、だろ・・・俺のエクスプロードがあああ!!」
真遊「ふっふ~ん♪《エクスプロード・ポーラー・ドラゴン》は頂いた~!」
真遊「さらにさらに~!《眠り羊-エナジー》の効果発動!1ターンに1度、自分フィールドの守備表示モンスター1体を攻撃表示にする!」
エクスプロード・ポーラー・ドラゴンは目を覚ました。
DEF2800→ATK3100
真遊「ウチはカードを1枚伏せてターンエンド!」
隼人「俺のターン、ドロー・・・」ショボーン…
手札:5→6
隼人(このカードは・・・!)
隼人「俺はモンスターをセット、《ポーラー・メイジ》を守備表示に。さらにカードを1枚伏せてターンエンド!」
ATK0→DEF1400
真遊(はっちゃん、何か作戦があるようやね)
真遊「ウチのターン、ドロー」手札:5→6
真遊「『オプション』!」
隼人「!!」
真遊「モンスターを裏側守備表示で場に出すで~!ここで《眠り羊-エナジー》の効果で早速裏守備モンスターをリバースさせるで!《赤い忍者》!」Lv1 ATK300
真遊「《赤い忍者》の効果発動!さっき伏せたカードを見せてみそ!罠カードやったら破壊やで!」
隼人「・・・ふふふ」
真遊「・・・はっちゃん、どうしたん?頭でもおかしくなった?」
隼人「んな訳ねーだろ!さっき伏せたカードは通常魔法カード《極竜星群(ポーラー・メテオ)》!」
真遊「ブラフやったんか・・・」
真遊「バトル!《プリンセス・シロップ》でまずは《ポーラー・メイジ》に攻撃!守備表示やからコントロールを貰うで!さらに《眠り羊-エナジー》の効果でもう1回、《プリンセス・シロップ》で伏せモンスターに攻撃や~!」
隼人「マユ、さっき俺の伏せたカードをブラフって言ったよな?それは間違いだぜ!俺の伏せたモンスターは《青い忍者》!フィールドの魔法カードを1枚破壊する!」
真遊「魔法カードか~《クレイドル》か《エナジー》、どっちかな~」
隼人「そのどちらでもないぜ!俺が破壊するのは、さっき見せた《極竜星群》!」
真遊「んなアホな~!自分のカード破壊って・・・はっちゃん!」
隼人「フィールドにポーラー・ドラゴンモンスターがいて、フィールドにセットされた《極竜星群》が破壊された時!フィールドのモンスターをすべて破壊する!そして、この効果で破壊したモンスター1体につき、そのコントローラーに800ダメージを与える!」
真遊「はっちゃんのフィールドにポーラー・ドラゴンは・・・ってあああ!!」
隼人「そう!マユのフィールドに俺のエクスプロードがいる!」
真遊「これでモンスター4体のウチは3200ダメージってことかいな~!」
隼人「それはどうかな?」
真遊「!?」
隼人「《プリンセス・シロップ》の効果発動」
真遊「あ、そうやった!青い忍者は守備表示だからコントロールを得・・・って、あああぁぁぁ!!!」
隼人「これでマユのフィールドにモンスターは5体!」
隼人「降り注げ、《極竜星群》!!」
エクスプロード・ポーラー・ドラゴンが上空に羽ばたくと、流星群が降り注いだ。
真遊「きゃああぁあぁぁーーッ!」LP4000→0
WINNER 瀬戸川隼人
隼人「押忍!ありがとうございましたぁ!」
真遊「はっちゃん、つよなったなぁ・・・」
隼人「へへっ」
拍手をする朱雀と翼。
朱雀「いい決闘だった」
真遊「ありがとうございます~!」
隼人「オッサンの言った通り、楽しかった!!」
朱雀「オッサンはいかんぞオッサンは・・・せめて『おじさま』にせんかあああ!!」
隼人「おじさま、すんませんした!おじさま!おじさま!おーじさま!」
朱雀(・・・まぁいいや)
翼「さあ、今日はもうお休みになりなさい。半場、三嶋、この二人を宿舎に案内して差し上げなさい」
三嶋は真遊の執事である。
半場&三嶋「はっ」
隼人&真遊「どっえええ!!いつの間に!!」
半場&三嶋「ずっと見守っておりましたよ・・・」
隼人&真遊(やっぱり・・・執事コワイ!!)
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〔キャラ・オリカ紹介〕
日辻 真遊
ひつじ まゆ
年齢:15歳
身長:158cm
誕生日:4/18
趣味:羊のお世話
→隼人の幼馴染み。関西弁で喋る。
家は羊を放牧しており、毎日羊と遊んでいた。隼人がシティに行くと聞いて心配になってついてきた。
隼人の家のナスが大好き。
羊モンスター「眠り羊」のデッキを使用する。切り札は《眠り羊-プリンセス・シロップ》。
三嶋
年齢:21歳
身長:170cm
誕生日:???
趣味:???
→真遊の執事。女性。半場とは対称的に執事の経験はあまりない。
鳳 翼
おおとり つばさ
年齢:19歳
身長:142cm
誕生日:12/25
趣味:扇子のコレクション
→鳳朱雀の妹で、今は朱雀に次ぐ権力者(?)。
不幸な事故により車椅子での生活を余儀なくされている。彼女の専属執事が車椅子を押している。
扇子が大好きで、毎日柄を変えている。扇子の柄で彼女の今日の気分が分かるようになっており、執事の間では共通認識となっている。
「電脳決闘」とは深い関わりがあるようだが・・・
《朝の日差し》
通常魔法
①:フィールドの表側守備表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを攻撃表示にし、自分はデッキから1枚ドローする。
《眠り羊-ドーバ》
星2/地属性/獣族/攻 400/守2000
①:1ターンに1度、このカードが攻撃表示で存在する場合に発動できる。
このカードを守備表示にし、デッキから「スリープゴート」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
②:このカードが守備表示の場合、カードの効果以外でその表示形式は変更できない。
《眠り羊-プリンセス・シロップ》
星6/地属性/獣族/攻2000/守1700
①:このカードがモンスターと戦闘を行う場合、お互いのモンスターは戦闘で破壊されず、発生する戦闘ダメージも0になる。
②:このカードが相手モンスターと戦闘を行ったダメージステップ終了時に発動する。その相手モンスターの表示形式によって以下の効果を適用する。
●攻撃表示:その相手モンスターを守備表示に変更する。そのモンスターは表示形式を変更できず、融合・S・X召喚の素材にもできない。
●守備表示:その相手モンスターのコントロールを得る。そのモンスターは表示形式を変更できず、融合・S・X召喚の素材にもできない。
《眠り羊-クレイドル》
永続魔法
①:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分フィールドの表側守備表示の獣族モンスターはそれぞれ1ターンに1度だけ戦闘・効果では破壊されない。
②:1ターンに1度、自分フィールドの攻撃表示モンスターが守備表示になった時にこの効果を発動できる。
デッキから「スリープゴート」モンスター1体を手札に加える。
《眠り羊-エナジー》
永続魔法
「眠り羊-エナジー」の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:1ターンに1度、自分フィールドの守備表示モンスター1体を対象としてこの効果を発動できる。
そのモンスターを攻撃表示にする。
②:自分フィールドの攻撃力2000以下の獣族モンスターが戦闘を行ったダメージステップ終了時に発動できる。
そのモンスターはもう1度だけ続けて攻撃できる。
《ポーラー・メイジ》
星2/炎属性/魔法使い族/リバース/攻 0/守1400
①:このカードがリバースした場合に発動する。
デッキからレベル4以下の通常モンスター1体を特殊召喚する。
この効果でドラゴン族モンスターを特殊召喚した場合、このターン、そのモンスターは戦闘では破壊されない。
《極竜星群》
通常魔法
①:???
②:フィールドに「ポーラー・ドラゴン」モンスターが存在する状態で魔法&罠ゾーンにセットされたこのカードが破壊され墓地に送られた場合に発動できる。
フィールドのモンスターを全て破壊し、この効果で破壊したモンスター1体につき、そのコントローラーに800ダメージを与える。
瀬戸川隼人を鳳学園に招待した人物、神宮天馬は決闘で隼人と追い詰める。しかし、決定打の直前で学園長代理、鳳朱雀に遮られる。朱雀は隼人に面白い決闘を教えると言っているが・・・
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
7号館を出て朱雀についていく隼人。
隼人「なぁ、朱雀」
朱雀「タ、タメ口ッ・・・!まぁいいでしょう。なんですか」
隼人「マユ知らねえか?ここに来た時にすぐ離ればなれになっちまったんだけどさ」
朱雀「日辻真遊のことか?」
隼人「それそれ!どこにいるのか知ってるのか!」
朱雀「あぁ・・・今まさに彼女に会いに行っているのだよォ!」
隼人「そうか、それはよかった!」
朱雀「・・・さあ、もうすぐですよぉ」
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
~6号館~
車椅子に乗った女の子と車椅子押す執事。さらにその二人についてきた別の女の子がひとり。
???「ちょ、こっち来たら何があるって言うの~?」
???「いいから早くついてきなさい!!」
隼人「!! マユ~!」
真遊「おお!!はっちゃんやないの!無事やったか!」
隼人「おう、元気だぜ!」
真遊「よかった~!ウチもう、はっちゃんが心配で夜も眠れへんところやったよ~!」
朱雀「隼人ちゃぁん、車椅子に乗った彼女は私が紹介しよう。鳳翼(おおとり つばさ)という。私の妹分で―――」
翼「兄様、自己紹介は後にして。本題に入ってくださいまし」
朱雀「お、そうだったァ。君達『スリー・オプション』というルールは知っているかね?」
隼人「知らん!」
真遊「ウチも知らへん!」
朱雀「おォそうかァ、これは鳳学園だけでしか使われていないルールなんだが・・・話すより実際にやってみた方が早い。二人とも、鳳学園のデュエルディスクは持っているな?」
隼人&真遊「うん!」
朱雀「じゃァ二人で決闘してみようか!決闘を始める時にここのボタン押してみィ」
隼人「ん、おっけー」
真遊「こっちも準備オッケーよ!」
隼人&真遊「決闘!!」
アナウンス『スリー・オプション・デュエルヲ開始シマス』
隼人「うおっ!デュエルディスクがしゃべった!!」
アナウンス『今回ノ《オプションカード》ハ・・・』
上空にテロップが表示される。
《赤い忍者》
《青い忍者》
《スケルエンジェル》
アナウンス『ノ3枚デス』
隼人&真遊「・・・」ぽかーん
朱雀「この私が解説しよう!スリー・オプション・デュエルでは開始時に三種類のオプションカードが提示される!そしてこの決闘中に1度だけ、この三種類のオプションカードのうち1枚を選んで使用することができる!その手順は以下の通り!」
朱雀が自身のデュエルディスクを操作するとテロップが出現した。
朱雀「①自分のメインフェイズに『オプション』を宣言し、オプションカードを1枚選んで手札に加えるッ!この時手札に加えるカードは相手に言わなくていいぞッ!
②あとは発動するなり伏せるなり普通の手札と同様に使えるッ!手札コストに使うのも認められるッ!」
隼人「じゃあ、今回は《赤い忍者》《青い忍者》《スケルエンジェル》の中から俺とマユが1枚ずつ使えるってことか。二人とも同じカードを使ってもいいの?」
朱雀「結構結構!他に質問はあるかな?」
隼人「いや、俺はないよ。マユは?」
真遊「ウチもないよ~。とりあえずやってみよう!」
隼人「そうだな!先攻は・・・俺か!幸先いいぜ!」
隼人「俺のターン、ドロー!」手札:5→6
隼人「じゃあ・・・早速『オプション』!!」
真遊「はやっ!」
隼人「へっへ~。1枚手札に加えるぜ!」手札:6→7
隼人「俺はモンスターを1体セットしてターンエンド!」
真遊(隼人が持ってきたのは《スケルエンジェル》かな・・・?伏せカードを1枚も出してないし、隼人の手札が悪いと考えれば納得がいくよね・・・)
真遊(じゃあ、ウチもゆっくり目でいいかな!)
真遊「ウチのターン、ドロー!」手札:5→6
真遊「ウチは、《眠り羊(スリープゴート)-ドーバ》を召喚!早速効果を発動するで!」Lv2 ATK400
眠そうな羊が出てきた。効果を発動すると眠ってしまった。
真遊「ドーバを守備表示にして、デッキから永続魔法《眠り羊-クレイドル》を手札に加えるで!そのまま発動!」ATK400→DEF2000
ドーバが揺りかごに揺られる夢を見ていると、その夢の揺りかごが出現した。
真遊「ウチの眠り羊ちゃんは夢を現実にする力があるんやで!!」
隼人「知ってるよ!マユと何回決闘したと思ってんの!」
真遊「ふっふ~ん、でも今回、隼人のデッキは違うよね~♪」
隼人「そうだ、確かにそうだな・・・」
真遊「隼人の父ちゃんは強いってよく聞いたけど、負けるつもりはないで~!ウチはこれでターンエンド!」
隼人「よっしゃ!俺のターン、ドロー!」手札:6→7
隼人「反転召喚、《ポーラー・メイジ》!」ATK0
真遊(《スケルエンジェル》じゃなかった・・・!)
隼人「《ポーラー・メイジ》の効果で、デッキから《ポーラー・ドラゴン》を特殊召喚する!!」
隼人「さらに、このカードは自分フィールドの《ポーラー・ドラゴン》をリリースしてアドバンス召喚できる!」
滾る血潮煌めかせ、
力の翼もて飛翔せよ!
百戦錬磨の龍、レベル8!
《エクスプロード・ポーラー・ドラゴン》!!
Lv8 ATK2800
真遊「レベル8のモンスターをリリース1体で召喚やって~!」
隼人「へへっ、これが父ちゃんの切り札モンスターだぜ!」
隼人「《エクスプロード・ポーラー・ドラゴン》の効果発動!自分の墓地のドラゴン族モンスター1体につき300ポイント攻撃力をアップする!」ATK2800→3100
隼人「いくぜ、《エクスプロード・ポーラー・ドラゴン》!《眠り羊-ドーバ》に攻撃!〈灼熱のブレイズ・バスター〉!!」
ドラゴンの炎が寝ている羊に襲い掛かる。しかし、その炎は揺りかごに遮られた。
隼人「!?」
真遊「ふ~ん、はっちゃん《眠り羊-クレイドル》の効果を忘れとるようやね」
真遊「このカードがある限り、自分フィールドの守備表示の獣族モンスターは1ターンに1度だけ破壊されないんよ!」
隼人「あっ!そうだった!」
真遊「はっちゃん、父ちゃんのデッキ使ってるからって調子乗っとったらいかんよ~♪」
隼人「ちくしょ~!俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」
真遊「ウチのターンやな、ドロー!」手札:5→6
真遊「《朝の日差し》発動!自分フィールドの表側守備表示モンスター《ドーバ》を攻撃表示に変更し、デッキから1枚ドローする!」手札:5→6
ドーバは目が覚めたようだ。
真遊「もう1度効果発動やで~!《ドーバ》を守備表示にして、《眠り羊-エナジー》を手札に加えてまた発動!」
ドーバはまた寝てしまった。
真遊「ここで、《眠り羊-クレイドル》のもう1つの効果を発動!1ターンに1度、自分フィールドの獣族モンスターが攻撃表示から守備表示になった時、デッキから眠り羊モンスター1体を手札に加える!」
真遊「ウチが持ってくるのは《眠り羊-プリンセス・シロップ》!」
隼人「そのカードは!」
真遊「ふっふ~ん、もう遅いよはっちゃん!ウチは《ドーバ》をリリース!アドバンス召喚、《プリンセス・シロップ》!」Lv6 ATK2000
真遊「バトル!《プリンセス・シロップ》で《エクスプロード・ポーラー・ドラゴン》に攻撃!」
隼人「《プリンセス・シロップ》の方が攻撃力が低いけど・・・」
真遊「《プリンセス・シロップ》がモンスターと戦闘を行う場合、お互いのモンスターは戦闘破壊されず、さらに戦闘ダメージも0になる!そして、《プリンセス・シロップ》と戦闘を行った攻撃表示モンスターは守備表示になって表示形式を変更できない!」
プリンセス・シロップが魔法をかけるとエクスプロード・ポーラー・ドラゴンは眠ってしまった。
ATK3100→DEF2800
隼人「エクスプロードーーー!!起きろーーー!!おーーーい!!!」
真遊「ふっふっふ~♪《眠り羊-エナジー》の効果発動!自分フィールドの攻撃力2000以下の獣族モンスターが相手モンスターと戦闘を行った時、さらに続けて攻撃できる!もう1度《エクスプロード》に攻撃!」
真遊「《プリンセス・シロップ》が守備表示モンスターと戦闘を行った時!」
隼人「そのモンスターのコントロールを得る、だろ・・・俺のエクスプロードがあああ!!」
真遊「ふっふ~ん♪《エクスプロード・ポーラー・ドラゴン》は頂いた~!」
真遊「さらにさらに~!《眠り羊-エナジー》の効果発動!1ターンに1度、自分フィールドの守備表示モンスター1体を攻撃表示にする!」
エクスプロード・ポーラー・ドラゴンは目を覚ました。
DEF2800→ATK3100
真遊「ウチはカードを1枚伏せてターンエンド!」
隼人「俺のターン、ドロー・・・」ショボーン…
手札:5→6
隼人(このカードは・・・!)
隼人「俺はモンスターをセット、《ポーラー・メイジ》を守備表示に。さらにカードを1枚伏せてターンエンド!」
ATK0→DEF1400
真遊(はっちゃん、何か作戦があるようやね)
真遊「ウチのターン、ドロー」手札:5→6
真遊「『オプション』!」
隼人「!!」
真遊「モンスターを裏側守備表示で場に出すで~!ここで《眠り羊-エナジー》の効果で早速裏守備モンスターをリバースさせるで!《赤い忍者》!」Lv1 ATK300
真遊「《赤い忍者》の効果発動!さっき伏せたカードを見せてみそ!罠カードやったら破壊やで!」
隼人「・・・ふふふ」
真遊「・・・はっちゃん、どうしたん?頭でもおかしくなった?」
隼人「んな訳ねーだろ!さっき伏せたカードは通常魔法カード《極竜星群(ポーラー・メテオ)》!」
真遊「ブラフやったんか・・・」
真遊「バトル!《プリンセス・シロップ》でまずは《ポーラー・メイジ》に攻撃!守備表示やからコントロールを貰うで!さらに《眠り羊-エナジー》の効果でもう1回、《プリンセス・シロップ》で伏せモンスターに攻撃や~!」
隼人「マユ、さっき俺の伏せたカードをブラフって言ったよな?それは間違いだぜ!俺の伏せたモンスターは《青い忍者》!フィールドの魔法カードを1枚破壊する!」
真遊「魔法カードか~《クレイドル》か《エナジー》、どっちかな~」
隼人「そのどちらでもないぜ!俺が破壊するのは、さっき見せた《極竜星群》!」
真遊「んなアホな~!自分のカード破壊って・・・はっちゃん!」
隼人「フィールドにポーラー・ドラゴンモンスターがいて、フィールドにセットされた《極竜星群》が破壊された時!フィールドのモンスターをすべて破壊する!そして、この効果で破壊したモンスター1体につき、そのコントローラーに800ダメージを与える!」
真遊「はっちゃんのフィールドにポーラー・ドラゴンは・・・ってあああ!!」
隼人「そう!マユのフィールドに俺のエクスプロードがいる!」
真遊「これでモンスター4体のウチは3200ダメージってことかいな~!」
隼人「それはどうかな?」
真遊「!?」
隼人「《プリンセス・シロップ》の効果発動」
真遊「あ、そうやった!青い忍者は守備表示だからコントロールを得・・・って、あああぁぁぁ!!!」
隼人「これでマユのフィールドにモンスターは5体!」
隼人「降り注げ、《極竜星群》!!」
エクスプロード・ポーラー・ドラゴンが上空に羽ばたくと、流星群が降り注いだ。
真遊「きゃああぁあぁぁーーッ!」LP4000→0
WINNER 瀬戸川隼人
隼人「押忍!ありがとうございましたぁ!」
真遊「はっちゃん、つよなったなぁ・・・」
隼人「へへっ」
拍手をする朱雀と翼。
朱雀「いい決闘だった」
真遊「ありがとうございます~!」
隼人「オッサンの言った通り、楽しかった!!」
朱雀「オッサンはいかんぞオッサンは・・・せめて『おじさま』にせんかあああ!!」
隼人「おじさま、すんませんした!おじさま!おじさま!おーじさま!」
朱雀(・・・まぁいいや)
翼「さあ、今日はもうお休みになりなさい。半場、三嶋、この二人を宿舎に案内して差し上げなさい」
三嶋は真遊の執事である。
半場&三嶋「はっ」
隼人&真遊「どっえええ!!いつの間に!!」
半場&三嶋「ずっと見守っておりましたよ・・・」
隼人&真遊(やっぱり・・・執事コワイ!!)
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〔キャラ・オリカ紹介〕
日辻 真遊
ひつじ まゆ
年齢:15歳
身長:158cm
誕生日:4/18
趣味:羊のお世話
→隼人の幼馴染み。関西弁で喋る。
家は羊を放牧しており、毎日羊と遊んでいた。隼人がシティに行くと聞いて心配になってついてきた。
隼人の家のナスが大好き。
羊モンスター「眠り羊」のデッキを使用する。切り札は《眠り羊-プリンセス・シロップ》。
三嶋
年齢:21歳
身長:170cm
誕生日:???
趣味:???
→真遊の執事。女性。半場とは対称的に執事の経験はあまりない。
鳳 翼
おおとり つばさ
年齢:19歳
身長:142cm
誕生日:12/25
趣味:扇子のコレクション
→鳳朱雀の妹で、今は朱雀に次ぐ権力者(?)。
不幸な事故により車椅子での生活を余儀なくされている。彼女の専属執事が車椅子を押している。
扇子が大好きで、毎日柄を変えている。扇子の柄で彼女の今日の気分が分かるようになっており、執事の間では共通認識となっている。
「電脳決闘」とは深い関わりがあるようだが・・・
《朝の日差し》
通常魔法
①:フィールドの表側守備表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを攻撃表示にし、自分はデッキから1枚ドローする。
《眠り羊-ドーバ》
星2/地属性/獣族/攻 400/守2000
①:1ターンに1度、このカードが攻撃表示で存在する場合に発動できる。
このカードを守備表示にし、デッキから「スリープゴート」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
②:このカードが守備表示の場合、カードの効果以外でその表示形式は変更できない。
《眠り羊-プリンセス・シロップ》
星6/地属性/獣族/攻2000/守1700
①:このカードがモンスターと戦闘を行う場合、お互いのモンスターは戦闘で破壊されず、発生する戦闘ダメージも0になる。
②:このカードが相手モンスターと戦闘を行ったダメージステップ終了時に発動する。その相手モンスターの表示形式によって以下の効果を適用する。
●攻撃表示:その相手モンスターを守備表示に変更する。そのモンスターは表示形式を変更できず、融合・S・X召喚の素材にもできない。
●守備表示:その相手モンスターのコントロールを得る。そのモンスターは表示形式を変更できず、融合・S・X召喚の素材にもできない。
《眠り羊-クレイドル》
永続魔法
①:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分フィールドの表側守備表示の獣族モンスターはそれぞれ1ターンに1度だけ戦闘・効果では破壊されない。
②:1ターンに1度、自分フィールドの攻撃表示モンスターが守備表示になった時にこの効果を発動できる。
デッキから「スリープゴート」モンスター1体を手札に加える。
《眠り羊-エナジー》
永続魔法
「眠り羊-エナジー」の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:1ターンに1度、自分フィールドの守備表示モンスター1体を対象としてこの効果を発動できる。
そのモンスターを攻撃表示にする。
②:自分フィールドの攻撃力2000以下の獣族モンスターが戦闘を行ったダメージステップ終了時に発動できる。
そのモンスターはもう1度だけ続けて攻撃できる。
《ポーラー・メイジ》
星2/炎属性/魔法使い族/リバース/攻 0/守1400
①:このカードがリバースした場合に発動する。
デッキからレベル4以下の通常モンスター1体を特殊召喚する。
この効果でドラゴン族モンスターを特殊召喚した場合、このターン、そのモンスターは戦闘では破壊されない。
《極竜星群》
通常魔法
①:???
②:フィールドに「ポーラー・ドラゴン」モンスターが存在する状態で魔法&罠ゾーンにセットされたこのカードが破壊され墓地に送られた場合に発動できる。
フィールドのモンスターを全て破壊し、この効果で破壊したモンスター1体につき、そのコントローラーに800ダメージを与える。
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79 | 第3話 青春は爆発だ! | 765 | 0 | 2016-02-25 | - | |
84 | 第4話 振り子の脅威 | 865 | 0 | 2016-03-13 | - | |
93 | 第5話スリーピング・オプション・デュエル | 938 | 0 | 2016-03-17 | - | |
73 | 第6話 斎門宏美 | 819 | 0 | 2016-07-16 | - | |
99 | 第7話 雷と太陽 | 912 | 0 | 2016-10-08 | - | |
88 | 第8話 電脳世界へ | 814 | 0 | 2016-10-12 | - | |
85 | 第9話 タッグ決闘!決めろΩカウンター | 761 | 1 | 2016-10-16 | - | |
94 | 第10話 愛の王者、ヘラクレス | 831 | 0 | 2016-10-17 | - | |
85 | 番外編 決闘者ステータス① | 718 | 0 | 2016-10-25 | - | |
51 | 第11話 攻めか守りか 響雷魔vs幻蝶 | 694 | 0 | 2016-11-05 | - | |
92 | 第12話 雷の猛攻!反撃の時 | 858 | 0 | 2016-11-11 | - | |
92 | 第13話 「天才ギャンブラー」アーロン | 816 | 0 | 2016-12-22 | - | |
179 | 第14話 光子使いソフィアと父の遺産 | 1455 | 0 | 2016-12-28 | - |
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