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遊☆戯☆王V☆S(ファイブスター)/Episode34:高貴の翼 作:カズ

〜現在の状況〜
RIN→LP:1200 手札:1 デッキ:29 Mゾーン:2 M・Tゾーン:2 Pゾーン:0

NOZOMI→LP:3000 手札:3 デッキ:27 Mゾーン:2 M・Tゾーン:2 Pゾーン:0

希のフィールドに召喚された謎のエクシーズモンスター『sNo.39 希望皇ホープThe Dead』。これが希の凶暴化の原因だとしたら、どうにかして倒さなければならない。
(ホープThe Deadの攻撃力は2500。ノーブル・フェザーの攻撃力には届いてないから倒せない。仮にタイフーン・ウィングを狙っても、守備力は2500。これなら希ちゃんはホープThe Deadでは攻撃できないはず!)
表面上では確かにその通りなのだが、「希望の死者」と化したホープThe Deadの場合は話が別だ。
「私は『sNo.39 希望皇ホープThe Dead』の効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、このカードの攻撃力を500ポイントアップする。これがシャドー・オブテイン!さらに、お前の全てのモンスターの攻撃力を2000ポイントダウンさせ、攻撃力が500以下になったモンスターは破壊される!そして破壊したモンスター1体につき1000ポイントのダメージを与える。シャドー・デストラクション!」
ノーブル・フェザーの破壊は免れたが攻撃力2500のタイフーン・ウィングを破壊されてしまい、凛の残りライフは200になった。だがタイフーン・ウィングが破壊されたことにより、凛は墓地の『BF』モンスター5体をデッキに戻し、カードを2枚ドローした。
これでホープレイ・ヴィクトリーであろうとホープThe Deadであろうと、希が攻撃を仕掛けた時点で凛の敗北は決定する。
「これで終わりよ!ホープThe Deadで、ノーブル・フェザーを攻撃!ホープ剣・デススラッシュ!」
「やられるもんですか!私は、ノーブル・フェザーの効果発動!自分にダメージが発生する場合、このカードの攻撃力を1000ポイントダウンさせることで、そのダメージを無効にする!」
どうにか敗北は回避したが、ノーブル・フェザーの攻撃力は0になってしまった。もうこの効果は使えないのでホープレイ・ヴィクトリーの攻撃を受けて敗北……かと思ったが、「ホープThe Deadがいる限り自分はこのカードでしか攻撃できない」というデメリットがあった。
「チッ…しぶとい!私はホープレイ・ヴィクトリーを守備表示に変更。カードを1枚伏せてターンエンド!次こそはお前を倒してやる……!」
NOZOMI→LP:3000 手札:2 デッキ:27 Mゾーン:2 M・Tゾーン:3 Pゾーン:0



○sNo.39 希望皇ホープThe Dead(ランク4 闇)
戦士族/エクシーズ/効果
攻2500/守2000
闇属性レベル4モンスター×3
このカードは自分フィールドのランク4の「希望皇ホープ」モンスターの上に重ねてX召喚することもできる。①:このカードのX召喚は無効化されない。②:X素材を持ったこのカードは効果では破壊されない。③:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分フィールドのこのカード以外のモンスターは攻撃できない。④:このカードが「希望皇ホープ」モンスターをX素材としている場合、1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。相手フィールドのモンスターの攻撃力は2000ダウンし、このカードの攻撃力は500アップする。この効果で攻撃力が500以下になったモンスターを全て破壊し、破壊したモンスターの数×1000ダメージを相手に与える。

○BF-タイフーン・ウィング(ランク6 闇)
鳥獣族/エクシーズ/効果
攻2500/守2500
①:1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。墓地の「BF」モンスター2体までを選んで特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたモンスターの効果は無効化され、ターン終了時に破壊される。②:X召喚されたこのカードが墓地へ送られた場合に発動できる。墓地の「BF」モンスター5体をデッキに戻す。その後、自分はカードを2枚ドローする。



あの眼……いつもの希ちゃんじゃ考えられないくらいの闘志を感じる。「私を何としてでも倒したい」って。でも…今の希ちゃんは絶対に間違ってる!その原因はやっぱりホープThe Dead。だったら私も、今だけは楽しむのは止める。その代わり、全力で希ちゃんを助ける!
「私の……ターン!」
今、私のフィールドにいるのは攻撃力0のノーブル・フェザーが1体。手札には『死者蘇生』もあるし、それで涙雨のチドリを復活させても、希ちゃんを助けなきゃ意味がない。死者蘇生はホープThe Deadを倒した後でもいい。だったら今は……
「私はノーブル・フェザーのもう1つの効果発動!変化した攻撃力を元の数値に戻すことで、相手フィールドのモンスター全ての攻撃力は1900ポイントダウンする!そしてこのカードは、相手モンスターに3回攻撃できる!」
これでホープThe Deadの攻撃力は1100。攻撃力2900のノーブル・フェザーで3回攻撃すれば、合計5400のダメージが入りデュエル終了。だが、それと同時にこのターンで希を解放しなければならないのだ。ホープThe Deadさえ破壊すればおそらく希を助け出せる。だがあの伏せカードが破壊から守る効果を持っていればこのターンで、いや、ひょっとしたらデュエルが終わっても助けられないのではないか。そんな不安がよぎった。
でも……そんなことでいちいちビビってたらダメだって命慈先輩も言ってたから、ここは攻撃あるのみ!
「私はノーブル・フェザーで、希望皇ホープThe Deadを攻撃!!グロリアス・ストリーム!!」
この攻撃に私の想いを全部乗せる!どうか……希ちゃんに届いて!
「その攻撃は無意味だ!ホープThe Deadを対象に、罠カード『ハーフ・アンブレイク』を発動!これでホープThe Deadは破壊されず、戦闘ダメージは半分になる!」
「だったら押し切るまでよ!残り2回の攻撃も、ホープThe Deadに!」
希はアクションカードを拾わずに、全ての攻撃を受け切った。これで彼女の残りライフは300。もうホープThe Deadのオーバーレイユニットもないから効果を使えない。でもここは念のために……
「私は魔法カード『死者蘇生』を発動し、墓地から涙雨のチドリを特殊召喚!さらにカードを2枚伏せてターンエンド!」
このターンじゃダメだったけど、次のターンが来れば何とかなる。待っててね、希ちゃん!



あれが『封印竜 ノーブル・フェザー』の効果……しかも攻撃力が下がる効果は永遠に続く。その効果を使わせないためには、攻撃力を0にするしかない。黒羽凛……どんなカードにも致命的な弱点があることを思い知らせてやる!
「我のターン!我は魔法カード『エクシーズ・ギフト』を発動!ホープレイ・ヴィクトリーのオーバーレイユニットを2つ取り除き、デッキからカードを2枚ドローする!」
希の一人称が変化した。おそらくホープThe Deadが完全に彼女を乗っ取ったのだろう。一刻も早く彼女を解放してあげなければ大変なことになる。
「我は手札から魔法カード『オーバーレイ・バック』を発動!墓地のモンスター1体を自分フィールドのエクシーズモンスターのオーバーレイユニットとすることができる!」
この効果で、墓地の『No.39 希望皇ホープ』を再びホープThe Deadのオーバーレイユニットにすることで再びホープThe Deadの効果を使えるようになった。続けて『ゴゴゴジャイアント』を召喚し、墓地から『ゴゴゴゴーレム』を特殊召喚した。
希、いや、希を乗っ取ったホープThe Deadはこの2体で再び『No.39 希望皇ホープ』をエクシーズ召喚したが、これだけでは終わらない。ホープが変形を始め、元々の形態に戻った。これは「希望皇ホープ」シリーズの中で最初に登場した進化形態、ホープレイへと進化するモーションだ。
「我は、希望皇ホープ1体でオーバーレイネットワークを再構築!カオスエクシーズ・チェンジ!!今こそ現れよ!『CNo.39 希望皇ホープレイ』!!」
ホープThe Deadの効果でホープレイは攻撃できないが、今の残りライフは300。ホープレイの効果を使える範囲内だ。
「我は『CNo.39 希望皇ホープレイ』の効果発動!オーバーレイユニット3つ全てを取り除き、このカードの攻撃力を1500ポイントアップさせ、ノーブル・フェザーの攻撃力を3000ポイントダウンさせる!」
この効果が決まってしまえば、今度こそ凛に勝ち目はない。だが彼女が前のターン、何のために涙雨のチドリを復活させたのかがこれで明らかとなり、それによって勝機を掴むこととなった。
「この瞬間、罠カード『BF-アンカー』を発動!私は涙雨のチドリをリリースし、ノーブル・フェザーの攻撃力を、この効果でリリースしたモンスターの攻撃力分アップする!」
凛はホープレイの効果にチェーンする形でこのカードを発動した。今のノーブル・フェザーの攻撃力は3700。たとえホープThe Deadの効果を使ったとしても僅かに届かない。凛はカード効果を上手く使い、ノーブル・フェザーの弱点をカバーしたのだ。自らの切り札の弱点をカバー出来ないほど凛は弱くない。
「おのれっ…!我はホープThe Deadを守備表示に変更し……ターンエンドだ!」
NOZOMI→LP:300 手札:2 デッキ:24 Mゾーン:2 M・Tゾーン:2 Pゾーン:0


○ゴゴゴジャイアント(Lv4 地)
岩石族/効果
攻2000/守0
このカードが召喚に成功した時、自分の墓地の「ゴゴゴ」と名のついたモンスター1体を選択して表側守備表示で特殊召喚できる。その後、このカードは守備表示になる。また、このカードは攻撃した場合、バトルフェイズ終了時に守備表示になる。

○CNo.39 希望皇ホープレイ(ランク4 光)
戦士族/エクシーズ/効果
攻2500/守2000
光属性レベル4モンスター×3
このカードは自分フィールド上の「No.39 希望皇ホープ」の上にこのカードを重ねてエクシーズ召喚する事もできる。自分のライフポイントが1000以下の場合、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事で、エンドフェイズ時までこのカードの攻撃力を500ポイントアップして相手フィールド上のモンスター1体の攻撃力を1000ポイントダウンする。

○BF-アンカー(通常罠)
「BF」と名のついたモンスター1体をリリースし、自分フィールド上に表側表示で存在するシンクロモンスター1体を選択して発動する。選択したモンスターの攻撃力はエンドフェイズ時まで、このカードを発動するためにリリースしたモンスターの攻撃力分アップする。



危なかった……あのカードが来てくれたからこのターンは凌ぎ切れた。そして……残り1枚の伏せカード。それが私の勝利の方程式を完成させる!
「私のターン!罠カード『ブラック・アロー』を発動!ノーブル・フェザーの攻撃力を500ポイント下げる代わりに貫通効果を与える!さらに、ノーブル・フェザーの効果発動!このカードの攻撃力を元々の数値に戻すことで、相手モンスターに3回攻撃できる!」
この攻撃で、今度こそ希ちゃんを助ける!そんな思いで、私はホープThe Deadを鋭く睨めつけた。すると……
「やっ……やめろっ…!その目で……見るなっ…!ぐっ…!うあぁぁぁっ!!」
また希が、というよりむしろホープThe Deadが苦しみだした。やっぱり、倒すなら今しかない!
「いっけぇぇ〜!!ノーブル・フェザーで、希望皇ホープThe Deadを攻撃!!その高貴な翼はためかせ、悪しきものを浄化する息吹を!グロリアス………ストリーム!!」
こうして私はこのデュエルに勝利し、希ちゃんを解放することに成功した。不思議なことに、デュエルが終わったあと、希ちゃんの墓地にもエクストラデッキにもホープThe Deadはいなかった。きっとノーブル・フェザーが浄化してくれたんだろう。その証拠に、この世界には存在しないはずの『SNo.39 希望皇ホープONE』と『SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング』の2枚が彼女のエクストラデッキに入っていたのだから。
その後、私は希が目を覚ますまで15分間、ず〜っとそばにいてあげた。だって私達……親友だもん。


○ブラック・アロー(通常罠)
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。エンドフェイズ時まで、そのモンスターの攻撃力は500ポイントダウンし、守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていれば、その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。選択したモンスターが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、破壊したモンスターの元々の守備力分のダメージを相手ライフに与える。


○SNo.39 希望皇ホープONE(ランク4 光)
戦士族/エクシーズ/効果
攻2510/守2000
光属性レベル4モンスター×3
このカードは自分フィールド上の「No.39 希望皇ホープ」の上にこのカードを重ねてエクシーズ召喚する事もできる。自分のライフポイントが相手より3000ポイント以上少ない場合、このカードのエクシーズ素材を3つ取り除き、ライフポイントを10ポイントになるように払って発動できる。相手フィールド上の特殊召喚されたモンスターを全て破壊し、ゲームから除外する。その後、この効果で除外したモンスターの数×300ポイントダメージを相手ライフに与える。

○SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング(ランク5 光)
戦士族/エクシーズ/効果
攻2500/守2000
光属性レベル5モンスター×3
このカードは自分フィールドのランク4の「希望皇ホープ」モンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。このカードはX召喚の素材にできない。①:このカードが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時までカードの効果を発動できない。②:このカードが「希望皇ホープ」モンスターをX素材としている場合、このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に、このカードのX素材を2つ取り除いて発動できる。このカードの攻撃力はそのダメージ計算時のみ5000になる。



希が目を覚ました頃、遊弥もまた目を覚ました。ここで思い出してほしいことが1つある。彼はデュエル終了後、「紅葉の膝枕の上で」眠っていた。その間に何もなかった訳ではなく、希がホープThe Deadをエクシーズ召喚した時は悪夢でも見ているかの如くうなされていた。だがそれも凛がホープThe Deadを倒したおかげで治まり、再び「紅葉の膝枕の上で」静かな寝息を立てた。
大事なことなのでもう一度言うが「紅葉の膝枕の上で」寝ていたのだ。そんな経験を1度もしたことがない彼が目を覚ましたらどうなることか。答えは簡単。恥ずかしさでパニック状態になる。
「あ、遊弥起きた?」
「な……ななな、何で目の前に紅葉の顔があるんだ?!///」
落ち着け。この状況を一旦落ち着いて整理しよう。
①:俺はデュエルが終わった後、何故か倒れた。
②:そしてそのまま眠っていた。
③:目を覚ましたら紅葉の顔が目の前にある。
④:何か暖かくて柔らかい感触がある。
以上のことから導き出せる結論はただ1つ。……俺は紅葉に膝枕をしてもらっていた……?!
俺はこれ以上されたら色々とヤバイと思ったので紅葉の膝枕から脱出を図ったが、彼女がものすごい力で押さえつけてくるから抜け出せなかった。
「遊弥ぃ〜……もう少しだけおとなしくしててね♪」
「ちょ、おま……これ以上されたら、もう…ヤバイ……//」
「ヤバイって…何が?鼻血なら出ちゃってるけど?」
……時すでに遅しってか。中学生になってから鼻血なんて1度たりとて出たことなかったのに、まさかこんなことで出ちまうとはな……。雪菜さんには夏風邪だって言っとこう。
俺はそのまま15分くらい、紅葉の膝枕という名の拘束を受けていたのであった。恥ずかしすぎて死にそうだった……。



デュエルが終わり、俺たち5人は大空学園をあとにしようとしていた。その時、俺たちの目の前に黒いフードを被った2人組のヤツらが現れた。
「フフフ……見つけたぞ、封印竜を操る者よ。我の名はX……呪縛竜復活を望むものだ。」
「同じく、我の名はY……封印竜撲滅を望むものだ。」
……聞く限りだと、コイツらは俺たちを邪魔者扱いしているようだな。
「そんなヤツらが俺たちに何の用だ?呪縛竜復活まであと3週間はあるが。」
俺は威嚇するように言ったが、内心はビクビクしている。こんな不審者と絡んでいても碌なことがない。
「なぁに…今日は藤堂遊弥と黒羽凛に朗報があってな。」
XもYもフードを被っているから表情は分かんなかったけど、口元が緩んでいたことだけは確認できた。不穏な雰囲気なのは確かだ。そのままYは続けた。
「いやなに……お前が『無限暗黒竜』を呼び出したおかげで、呪縛竜の復活が1週間早まったんだよなぁ。感謝してるぜぇ。ククク……」
Xが続けて言った。
「黒羽凛……お前には『sNo.』デュエリストを相手としての実験台になってもらい、呪縛竜復活のためのエネルギーを回収させてもらった。sNo.を使ってくれたお前のお友達に感謝しな。ククク……」
……俺たちは、コイツ等の言ってることを理解し、呆然と立ち尽くした。
「嘘でしょ…?!じゃあ遊弥達は呪縛竜復活に間接的に手を貸したってことなの?!」
紅葉が信じられないという顔をしながら俺達を見た。正直、無限暗黒竜をシンクロ召喚した時、とてつもないパワーを感じた。その力が闇の力だということはエビル・シンクロンとの会話で予め分かっていたことだけど、まさかそれが呪縛竜復活を早めるエネルギーとなっていたなんて……だとしたら俺はとんでもない過ちを犯したんじゃないのか?
一方で希は怒り心頭に発していた。希ちゃんの様子がおかしかったのはコイツ等の仕業だっていうの…?!確かにあのモンスターからは何処か遊弥先輩のダークマター・ドラゴンと似たような力を感じた。けどまさかそれが、呪縛竜復活のためのものだったなんて思わなかった……って、だとしたら遊弥先輩の『エビル・シンクロン』って…まさか……。
凛が何かを気づいたが、それを察したのかXは先に言った。
「黒羽凛、お前は気付いたかもしれないが、藤堂遊弥が持っている『エビル・シンクロン』は、呪縛竜復活と関わっていたんだよ!」
この発言は、遊弥の心を圧し折るには充分すぎるものだった。遊弥はパタンと膝をつき、下を向いてしまった。当然だろう。エビル・シンクロンとは以心伝心出来るようになってから、憎まれ口を叩かれながらも一緒に戦った仲間なのだ。ソイツがいたから、遊弥は無限暗黒竜という新たな力を手に入れた。たとえ呪縛竜と関わりがあったとしても、遊弥はエビルを見捨てたりなんて出来ない。だが、今の彼はそんなことを考えていられる状態ではなかった。
(そんな……だとしたら俺は、皆を裏切ったのか?もしそれが本当だったら、俺はこれから先、どう向き合えばいいんだ……。)
そんな時だった。エビル・シンクロンが脳内に語りかけてきた。
(ケッ、何メソメソしてんだよ。)
ーー……お前は知ってたのか?お前が呪縛竜と関わりがあったって。
(知ってるわけねーだろ。俺様だってビックリしてんだ。ま、そんなことより……)
ーー……何だよ。
(お前はこのまま良いように言われっぱなしで悔しくねーのか?)
ーー悔しいに決まってるだろ!でも、今の俺に出来ることなんて……
(デュエリストならデュエリストらしく、デュエルで黙らせりゃあいいじゃねぇか。お前と黒羽凛の2人で、あのスカしたフード野郎をブッ倒してやれ。だが今回、無限暗黒竜は使うなよ。)
ーー……分かったよ。サンキューな。

励ましなのかよく分からない何かをエビルから受け取り、俺は立ち上がった。
「……凛。」
「な、何ですか?遊弥先輩。」
「俺とタッグデュエルして、あのフザけたフード野郎を倒すぞ。」
「……分かりました!私だって希ちゃんを利用したこと、許せませんから!」
俺たちの決意は固まった。こうなったらデュエルするしかない。そして皆に謝らなきゃ。
「「俺たち(私たち)とデュエルしろ!!」」
「ふっ……いいだろう。だが藤堂遊弥よ、後悔しても知らんぞ?」
Xは何を考えているのか分からないが、デュエルやって後悔したことなんてありゃしない。だっていつも、後悔しないようにデュエルを全力でやってるんだから。
「それと……俺たちの仲間がもう1人、お前達の学園に向かっている。デュエルをしないお前達はお友達のことを心配した方がいいんじゃねぇか?もうそろそろ着いてる頃だが……。」
お友達って……まさか花奈のことか?!花奈まで危険な状態に追いやろうとしているなんて……やっぱコイツ等、許せない!
「紅葉、急いで精一さんと命慈さんを連れて五つ星学園に、花奈の応援に行ってきてくれ。」
「言われなくても了解だよ!遊弥、凛ちゃん!そいつ等なんかブッ倒しちゃえ!」
紅葉達の姿が見えなくなると、俺と凛はデュエルディスクを取り出し、X・Yと対峙した。このデュエルが、封印竜と呪縛竜の壮絶な戦いへの序章だったのかもしれない。
「「「「デュエル!!!」」」」
YUMI→LP:4000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M・Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0
RIN→LP:4000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M・Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0


X→LP:4000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M・Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0
Y→LP:4000 手札:5 デッキ:35 Mゾーン:0 M・Tゾーン:0 Fゾーン:0 Pゾーン:0




次回 Episode35:戦慄のリバースビヨンド
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カズ
キャラ設定に「X」「Y」を更新しました。 (2016-02-04 18:57)
ター坊
遊弥×紅葉ごちそうさまです。
されどすぐにシリアス展開で絶望状態に。エビル・シンクロンと凛と共にXとYを倒せるのか? (2016-02-04 20:37)
カズ
ター坊さん
コメントありがとうございます。遊弥×紅葉の描写があったのにタッグデュエルでは遊弥×凛という初めての組み合わせに。だんだんとシリアス描写も増えてきてますが、ここまで来たら止まらない!タッグデュエルの行方や今後の展開もお楽しみに! (2016-02-04 22:12)
名無しのリーク
香川県ルー餃子のフジフーヅはバイトにパワハラの末指切断の重傷を負わせた犯罪企業 (2016-08-14 09:00)

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44 Episode66:月夜のイリュージョン 223 2 2017-04-21 -
15 Episode67:常闇に消える月華 292 1 2017-05-05 -
10 Episode68:模索者たち 106 4 2017-07-22 -
12 Episode69:純黒の反逆者 119 0 2017-07-27 -
8 Episode70:紅と黒の禁呪 118 2 2017-08-07 -
7 Episode71:希望は往く 116 3 2017-08-17 -
9 Episode72:リリーの過去 103 2 2017-08-24 -
5 Episode73:異次元の亡霊 96 2 2017-09-13 -
4 Episode74:覚醒の鼓動 91 3 2017-09-22 -
5 Episode75:挑戦者の儀 96 0 2017-10-05 -
3 Episode76:神速の決闘 65 2 2017-11-14 -

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