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崇高なる龍と絶望のArc 作:3108810

観客の埋まったサーカス場。

様々な色の遊具が並び、賑やかで楽しみの溢れる『決闘場』。

観客達は瞬き1つせず、虚ろな眼差しで真っ暗な舞台を眺めている。

そしてその舞台の中央。

そこに榊遊矢は立っていた。

遊矢「レディースアーンドジェントルマン!!」

遊矢「本日は私、榊遊矢のエンターテインメント決闘の場にお越し頂きありがとうございます!!」

それまで糸の切れた人形のように沈黙していた観客達は、榊遊矢の声に呼応するように歓声をあげる。

遊矢「今回、お越し頂いたゲストはなんと伝説の決闘者、海馬瀬人さんです!!」

海馬「……」

再び歓声の起こる客席。

だがその顔は塗り潰したような黒で染められている。

そこには海馬瀬人の見覚えのある人達も混じっている。

そして、

海馬「木馬……」

彼の弟もそこにいた。

遊矢「今回は海馬瀬人さんの弟の木馬さんにも来てもらっています!!勿論、特別席でね」

遊矢「さてさて、皆さんもお待ちかねでしょうし、さっそく始めましょうか?」

榊遊矢は木馬を目をやりつつ不敵に笑む。

海馬「貴様……」

海馬は道化を演じる遊矢に怒りを現し、鋭い眼光で睨む。

遊矢「ハハハ!そんなに怒らないでも、私に勝てばちゃーんと弟さんはお返ししますよ!!」

そう言い遊矢は木馬の写ったカードを取り出し、マジックの如く消して見せた。

遊矢「戦いの殿堂に集いしデュエリストたちが、モンスターとともに地を蹴り、宙を舞い、フィールド内を駆け巡る!見よ、これぞ、デュエルの最強進化形!アクショーン!」

海馬 遊矢「決闘!!」

二人の声が響き、彼らの上空から数多のAカードが降り注いだ。

遊矢「では先行は私から!」

遊矢は手札にあるカードを見るやニヤリと微笑む。

遊矢「私は手札の時読みの魔術師と星読みの魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!」

PENDULUM

上空に二体の魔術師が浮かび、1と8のスケールが表示される。

観客「ペンデュラム!ペンデュラム!」

観客たちは腕を振り上げてそう声をあげる。

遊矢「揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け、光のアーク!」

二体の魔術師の間を振り子が揺れる。

遊矢「ペンデュラム召喚!現れよ、我が僕達よ!」

遊矢「EMディスカバー・ヒッポ、EMDデスカバー・タマス!!」

ディスカバー・ヒッポ「ヒッポ!」

デスカバー・タマス「タマス!」

『EMディスカバー・ヒッポ 地 星3 800/800』
『EMDデスカバー・タマス 闇 星4 600/600』

光の中からピンクと黒のカバが現れた。
ピンクのカバはシルクハットをかぶり、黒のカバはピエロの帽子をかぶっている。

海馬「これがペンデュラム召喚か……」

遊矢「おやおやおや~意外ですねぇ?もっと驚いてくれると思ってたんですが……。」

別次元の召喚法を目の当たりにしたにも関わらず動揺しない海馬に、遊矢は首を傾げてそう尋ねる。

海馬「フン、キサマが海馬コーポレーションの警備網を破り、木馬と決闘した際の映像が残っていたからな……。」

海馬は思い出す。
愛しの弟がこのペンデュラム召喚に苦しめられ、そして異なる色の眼を持つドラゴンによって敗れた事を。

遊矢「なるほど」

遊矢は納得した様子で機嫌良く相槌を打つ。

遊矢「では、これはご存知でしょうか?」

海馬「何?」

遊矢「EMDデスカバー・タマスの効果!」

遊矢「1ターンに一度、自分フィールド上の『EM』または『カバ』と名のついたモンスター1体を選択し発動する!そのモンスターをこのターンのエンドフェイズまで『チューナー』として扱う!」

遊矢「レベル3EMディスカバー・ヒッポとレベル4、EMDデスカバー・タマスをチューニング!」

ディスカバー・ヒッポが三つの輪となり、タマスが輪くぐりをする様にそこに飛び込む。
タマスは4つの星となり、閃光に包まれる。

遊矢「その美しくも雄々しき翼翻し、光の速さで敵を討て!シンクロ召喚!」

光の中から白き腕と発光する翼が現れる。

遊矢「現れろ、レベル7!クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!!」

『クリアウィング・シンクロ・ドラゴン 光 星7 2500/2000』

現れた白き龍は咆哮をあげ、光の粒子を撒き散らす。

海馬「シンクロ……ペンデュラムと同じく別次元の召喚か。」

遊矢「私はこれでターンエンドです」

海馬「俺のターン!ドロー!」

海馬はデッキからカードをドローし、手札のカードを確認する。

海馬「フゥン、キサマにはこのターンで散って貰おう!」

遊矢「ほう」

海馬「俺は手札から魔法カード融合を発動!手札の青眼の白龍三体を融合させる!」

海馬の頭上に三体の青眼の白龍が浮かび、渦となって混じる。

海馬「青眼の究極龍!!」

『青眼の究極龍 星12 4500/3800』

神々しき神の如き白き龍が海馬の背後に出現し、三つの首それぞれが雄々しく雄たけびをあげる。

遊矢「出ましたね……この世界の最強の龍が!!」

海馬「バトルだ!」

 海馬の声に反応し、青眼の究極龍はそれぞれの口に光を集め出す。

海馬「青眼の究極龍でクリアウイングに攻撃!」

 光は巨大なエネルギー弾となり空気を渦巻かせる。

海馬「アルティメットバースト!!」

 その様はまさに究極の一撃。

 クリアウイングは断末の叫びをあげながら塵となり、爆風が榊遊矢に襲いかかる。

遊矢「ぐぅ!!」

LP4000⇒LP2000

遊矢「さすがは伝説の決闘者の一人ですね。」

 榊遊矢は爆風に耐え、ニヤリと微笑みそう呟く。

海馬「まだオレのバトルフェイズは終了していない!」

遊矢「なに!?」

海馬「オレは速攻魔法、融合解除を発動!」

 三つ首の竜は渦巻く光の中へと消え、三体の『青眼』へと分裂する。

海馬「現れよ!青眼の白龍達よ!」
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