遊戯王雑談掲示板
【SS】異世界へ繋がる物語 |
どうも、初めましての方は初めまして。 急にこんな事やらかしていいのかなと最近復帰した人が思っておりますが、やってしまおうかと考えております。 取り合えず、ちょっとした説明などを書いていきたいと思います。
①この物語は、遊戯王ではありますが、完全にオリジナルで、原作設定などは存在しません。 そう言うのがいやだと言う方の閲覧はオススメ致しません。(というか、そう言う完全オリジナルとかはいいのでしょうか?)
②オリカとかが多分腐るほど出てくると思います。 既存のカードも使う予定ではありますが、結構オリカが出てきます。それが嫌な方も予めご了承ください。
③作者の基本的な生活サイクルなどのせいで、途中で完結しないまま長らく放置されたりする事もあります。それでも、1か月程度で戻れると思いますので、寛容な心で、気長に待っていてください。。。
最後に、ここには諸注意が増えた場合に増やしたり、主要キャラが増えたりした場合に追加して言ったり、キャラ説明を増やしたりすると思います。
第一話の投稿終わりました! 色々と見直して直したりしてたら、ずるずると引きずってしまい、今の今まで投稿が伸びてしまいました; ごめんなさい!(ジャンピング土下座
キャラクター紹介 鞍馬 遊梨 この作品の主人公。 主に魔法使い族で構成されたデッキを使用する。 切り札は「エクスブラスター・クリムゾンマジシャン」。 性格は少しおっちょこちょいで、とことん突っ走ってしまう所があり、熱くなりやすい。 その為、魔法使い族のモンスターも炎属性が多い。 純粋にデュエルを楽しむ精神、勝っても負けても楽しければそれでよしな所がある。 だが、大会となると少し話は別で、負けるのはやはり好ましくないらしい。
流星人間 [#7c7ec]
更新日時:2024/03/29 21:36 修正
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Re:【SS】異世界へ繋がる物語 |
投稿しないのカ???
遊戯十代君 [#13fa9]
更新日時:2012/12/01 14:14 修正
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Re:【SS】異世界へ繋がる物語 |
授業終了のチャイムが鳴り響く。ここ旭霊(きゅうれい)高校2階に位置する教室、1年C組では、殆どの生徒が帰りの支度をしている。 そんな中、一人の少女は大急ぎで準備を終わらせ、1階の階段降りてすぐの場所に位置する下駄箱へと走り出す。
(確か時間は……うわっ、ヤバイ! 後10分しかない! 間に合うかなー?!)
走る少女は小柄ゆえかかなりの速度で階段を降りながら腕時計を確認し、更にスピードを上げる。下駄箱に到着するとすぐさま上履きと靴を履き替え、校舎を走り抜け、学校の敷地内を出る。 現在時間は午後2時53分、受付が終わるのは3時まで、残り時間は後7分。息を切らせながら必死に走り、目的地が見えた所で信号機に引っかかる。
(タイミング悪いなぁもう! 速くしないと……わわっ! もう2分しかない! 速く変わって信号!)
焦る少女を見かねたのか、信号機がすぐさま青を表示する。ここぞとばかりに少女は走り抜け、目的地であるカードショップ屋【カード×カード】に辿り着く。 時間はギリギリのギリギリ、2時59分。ほっ、と胸を撫で下ろすと、呼吸を整えながら置いてある用紙に自分の名前【鞍馬 遊梨(くらま ゆうり)】と高速で書き終え、受付に渡す。 用紙を渡すと、少ししてから受付にバッジを渡され、そこには自分の名前が書かれていた。
(ここから私のデュエルキングへの道が始まるんだ!)
遊梨は鞄からケースを取り出し、その中からカードの束、デッキを出す。 続けて取り出した決闘盤(デュエルディスク)と呼ばれる機械を腕に装着し、その機械にあるデッキホルダーにデッキを入れる。
「えー、これにて大会受付を終了します。そして、これより【カード×カード】主催のデュエル大会を始めたいと思います!」
司会者による語りが終わると、盛大な拍手が巻き起こる。 このカードショップ、大会に参加するデュエリストが強豪ばかりで余り人数が集まらないが、その分接戦を毎回繰り広げるので、大会時にはかなりの観客が押し寄せて来る。 勿論、常連デュエリスト以外にも、初参加で優勝をしているデュエリストもいないでもない。だが、それも本当に稀も稀、希少価値と言える程に稀である。 遊梨は今まで大会に参加したくとも、年齢制限が高校1年生以上とされていた為、毎度毎度観客と言う地位に甘んじていたが、今年からは違う。晴れて高校生になり、そして憧れの大会に出場する事が出来るからだ。 今まで様々なデュエルを見て、そこから得た知識で作り上げた自信作のデッキを引っ提げ、この大会の強豪達に殴り込みを掛ける。それが遊梨の描くデュエルキングへの道の第一歩なのだ。
「今回の大会参加人数は前回の11名よりも多く17名となりました。大会参加者の方々は、いつも以上に気合いを入れて、デュエルに取り組んで下さい!」
司会者の話が終わると、再び拍手が巻き起こり、その途中で司会者の後ろにある巨大スクリーンにトーナメント表が映し出される。 遊梨の名前はなんとAブロックの第一回戦目に表示されていた。どうやら、受付に来た順番などとは全く関係なくランダムに決められる様だ。
「尚、毎回の特権ですが、前回の優勝者であるデュエリストには、シード枠が実施されております。」
第一回戦目 鞍馬 遊梨VS真良 城
第二回戦目 加賀美 力VS神奈川 縦羽
第三回戦目 宍戸 連 VS河原 瑠衣
第四回戦目 大嶋 輝生VS工藤 戦
第五回戦目 上田 流 VS小早川 心
第六回戦目 近藤 正信VS鳳 神哉
第七回戦目 北条 正木VS結城 風太
第八回戦目 伊藤 鈴広VS東堂 佳苗
第九回戦目・シード枠 春魔 凛VS第八回戦目の勝者 「それでは、第一回戦目の準備が出来次第、大会の方を開始して行きたいと思います! 鞍馬 遊梨、並びに真良 城(しんら じょう)、デュエルスペースへ!」 (いきなりデュエルなのは、結構緊張するなぁー……!)
少々堅くなりながらも、指定された位置へと向かう。相手側の男性、城はかなり場慣れしているのか、悠然と観客に手を振ったりしている。
「両者良いですね? では、デュエル・スタート!!」 「「デュエル!」」
お互いのデュエル・ディスクに8000の数値が表示され、5枚のカードをドローする。 その後、互いに相手を見やると、城がウィンクをしながら遊梨を見る。
「先行どうぞ、レディファーストだ」 「あ、どうも。じゃあ遠慮なく、私のターン、ドロー!」
城が若干コケた様な感じを見せたが、遊梨は気にせずカードを引く。 先行のプレイヤーには攻撃は許されないが、変わりに自分に有利なフィールドを築き上げる事も可能だ。 そこが、カードゲームの奥の深い所でもある。
「(この城という人のデッキは確か……取り合えず様子を見ましょうかね)モンスターをセット、更にカードを2枚セットして、ターンエンドです」
セットしたカードがデュエルスペースにでかでかと表示される。 これがデュエル・ディスクに搭載されている最先端技術の一つ、ソリットビジョンシステム。
「あれ、そんだけでおしまいか。じゃあ、僕のターン、ドロー」
デュエリストネーム:鞍馬 遊梨 手札:3枚 墓地:0枚 除外:0枚 LP:8000 フィールド上 ~モンスターゾーン~ セット1体 ~魔法・罠ゾーン~ セット2枚
デュエリストネーム:真良 城 手札:6枚 墓地:0枚 除外:0枚 LP:8000 フィールド場 なし
「僕は手札のドラゴン族モンスター「灰の龍戦士」をゲームから除外し、手札から「アッシュワイバーン」を特殊召喚する!」
城がモンスターを召喚すると、フィールド上に灰色で腕の部分が羽になった所謂翼竜の様な姿のドラゴンが出現する。 出現と同時にアッシュワイバーンは雄叫びを上げ、相手である遊梨を威嚇している。
アッシュワイバーン 闇属性 ドラゴン族 ☆4 ATK/1800 DEF/1000 効果モンスター
「バトル行くよ! アッシュワイバーンでセットモンスターを攻撃!」
城の攻撃が宣言されると、アッシュワイバーンはその口からオレンジ色の炎を放ち、セット状態にあるモンスターに攻撃を仕掛ける。 攻撃が当たると同時に、セット状態のカードは表になり、それから破壊された。
○アッシュワイバーン(ATK/1800)VSクリッター(DEF/600)×
「……セットされていたモンスターは「クリッター」です。破壊されますが、墓地に送られた時に効果を発動! デッキから攻撃力1500以下のモンスターを1枚手札に加えます。」 「どうぞ、特に何も発動しないよ」
城に促されると、遊梨はホルダーにセットされていたデッキを外し、カードを1枚取り出し、ホルダーにデッキをセットし直す。
「手札に加えるのは「ブラスター・マジシャン」です」 「はいよ、それじゃあメインフェイズ2、カードを2枚セットし、ターンエンドだ」 「それでは、私のターンドロー!」
デュエリストネーム:鞍馬 遊梨 手札:5枚 墓地:1枚 除外:0枚 LP:8000 フィールド上 ~モンスターゾーン~ なし ~魔法・罠ゾーン~ セット2枚
デュエリストネーム:真良 城 手札:2枚 墓地:0枚 除外:1枚 LP:8000 フィールド場 ~モンスターゾーン~ アッシュワイバーン(攻撃表示)【ATK/1800】 ~魔法・罠ゾーン~ セット2枚
「行きますよ! リバースカードオープン! 【通常罠】「魔術師降臨の供物」を発動! このカードの効果によって、自分のデッキから魔法カードまたは罠カードを2枚墓地に送る事で、手札のレベル8魔法使い族モンスター「魔術の神官」を特殊召喚します!」
遊梨はデッキを再びホルダーから外し、魔法カードを2枚墓地に送る。 すると、フィールドに幾何学的な魔方陣が出現し、フィールドにソリットビジョンのカードが2枚魔方陣の中に取り込まれると、眩く輝き、輝きが収まると、そこには白き魔法使いが存在していた。
魔術の神官 光属性 魔法使い族 ☆8 ATK/2700 DEF/1400
「「魔術の神官」の効果発動! 1ターンに1度、自分の墓地のモンスターを1体ゲームから除外する事で、相手フィールド上のカードを1枚破壊する! クリッターを除外し、破壊対象は「アッシュワイバーン」です!」 「させないぜ! 【通常罠】「鉄壁の龍陣形」を発動! 手札のドラゴン族モンスター1体を墓地に送る事で、このターン、相手のカードの効果、戦闘でドラゴン族モンスターは破壊されない! これで「魔術の神官」の効果は意味ないぜ!」
城は手札から「アッシュワイバーン」を墓地に送ると、フィールド上に存在している「アッシュワイバーン」が淡い光に包まれる。 「魔術の神官」が持つ杖から放った光弾は「アッシュワイバーン」に触れると同時に爆発を起こしたが、淡い光守られている「アッシュワイバーン」は無傷であった。 「なら戦闘です! 「魔術の神官」で「アッシュワイバーン」を攻撃!」 「戦闘ダメージまでは防げない……ライフで受ける」 ○魔術の神官(ATK/2700)VSアッシュワイバーン(ATK/1800)× 城:LP8000 → 7100
ゲーム中に起きたダメージをまるで実際に受けたかのように錯覚するダメージ体感システム。 それがこのデュエルディスクで戦う者たちに付きまとう一つの試練である。
「ぐっ……!」 「カードを1枚セットして、ターンエンドです」 「じゃ、僕のターン! ドロー」
デュエリストネーム:鞍馬 遊梨 手札:4枚 墓地:3枚 除外:1枚 LP:8000 フィールド上 ~モンスターゾーン~ 魔術の神官(攻撃表示)【ATK/2700】 ~魔法・罠ゾーン~ セット2枚
デュエリストネーム:真良 城 手札:2枚 墓地:2枚 除外:1枚 LP:7100 フィールド場 ~モンスターゾーン~ アッシュワイバーン(攻撃表示)【ATK/1800】 ~魔法・罠ゾーン~ セット1枚
「僕はさっきのターン墓地に送った「アッシュワイバーン」をゲームから除外し「バイオレットドラゴン」を特殊召喚する!」
城のフィールドに新たに出現したドラゴンは、濃い……どちらかと言えば黒に近い紫色をしたドラゴンだった。 「アッシュワイバーン」とは違い、両腕が存在し、羽は少し小さめだが、響かせる咆哮を聞くとそんな事を気にする暇もない。
バイオレットドラゴン 闇属性 ドラゴン族 ☆4 ATK/1800 DEF/1000
「そして、「バイオレットドラゴン」がこの効果で特殊召喚に成功した時、デッキから「紫眼の灰龍」を手札に加える!」 (来ますか……切り札が!) 「フィールド上の「アッシュワイバーン」の効果発動! このカードをリリースする! 自身の効果で特殊召喚した「アッシュワイバーン」はゲームから除外されるが効果により手札から「紫眼の灰龍」を特殊召喚するぜ!」
フィールド上のアッシュワイバーンが輝き消滅すると、その散った光の粉が再び集まり、別の形を作っていく。 隆々とした両腕に、美しい曲線を描く巨大な羽、炎の後を思わせるくすんだ灰色の身体、そして光り輝く紫色の瞳。 その全てが形作られると同時に、今までのドラゴンの何倍も響く咆哮を轟かせる。
紫眼の灰龍 闇属性 ドラゴン族 ☆8 ATK/2800 DEF/1000
「更に、手札から「バイオレットドラゴン」を召喚! 2体の「バイオレットドラゴン」で、オーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!」
フィールドにもう1体「バイオレットドラゴン」が出現すると、2体の「バイオレットドラゴン」が光に包まれ、フィールドの中心に現れた宇宙空間を思わせる穴に吸い込まれて行く。 そして、その穴から膨大な輝きが生まれ、その光の中から新たなモンスターが姿を現す。
「出現せよ! 「バイオレットドラゴネス」!!」
黒紫色の身体をし、腕の無い代わりに身体程の巨大な羽が存在感を引き立たせる。 くすんだ灰色の瞳をし、その目が輝きを見せたかと思うと、巨大な咆哮を響かせる。 身体の周りには紫色の光の球体が2つふよふよと円状に回っていた。
バイオレットドラゴネス 闇属性 ドラゴン族 ランク4 ATK/2300 DEF/1000
「(これで城のさんの手札は0、伏せカードが気になるけど……仕掛けるなら今しかない!)リバースカードオープン! 【通常罠】「魔術師最終呪文」発動! 自分フィールド場に存在する「魔術の神官」をリリースする事で、このターンフィールド上に特殊召喚されたモンスターを全て破壊します!」 「ふっ……甘い! リバースカードオープン! 【永続罠】「龍の紫灰せし世界」発動! 自分フィールド上に「紫眼の灰龍」が存在する時、自分のライフを1000ポイント払う事で、相手のカードの発動を無効にするぜ!」
「魔術の神官」がその身を犠牲に膨大な魔力を秘めた巨大な魔弾を放つが、「紫眼の灰龍」と「バイオレットドラゴネス」の前に薄い光の膜が出現し、その攻撃を受け止める。 膜に守られた2体の龍は当然無傷で、膜が消えると2体が同時に咆哮を響かせ、轟かせる。
城:LP7100 → 6100
「なっ!」 「「バイオレットドラゴネス」の効果発動! このカードのエクシーズ素材を2つ取り除く事で、除外ゾーンに存在するドラゴン族モンスターを1体特殊召喚する! 僕が特殊召喚するのは「灰の龍戦士」!」
「バイオレットドラゴネス」が自身の周りに漂う2つの球体を噛み砕き、上空目掛けて炎を放つ。 炎が天井に当たると、徐々に燃えだし、その奥に黒い空間が見え始める。勿論、全てソリットビジョンが見せるバーチャルリアリティシステムによるもので、店には何の被害もない。 そこから灰色の鎧を身に付け、巨大な斧を持つ銀色の龍が現れる。 灰の龍戦士 闇属性 ドラゴン族 ☆6 ATK/2200 DEF/1000
「この効果で出したモンスターの効果は無効になるが、あんまり関係ないな! バトルだ! 3体のドラゴンでダイレクトアタックだ!」
「バイオレットドラゴネス」は禍々しい色の黒い炎を放ち、それが遊梨を直接襲う。 追撃に「灰の龍戦士」が手に持つ巨大な斧で切り裂き、トドメに「紫眼の灰龍」が黒くも美しい色をした炎を放つ。 ダメージを受ける度に身体に掛かる幻覚の痛みは増加し、精神的にプレイヤーを追い詰めていく。
○バイオレットドラゴネス(ATK/2300) ダイレクトアタック ○灰の龍戦士(ATK/2200) ダイレクトアタック ○紫眼の灰龍(ATK/2800) ダイレクトアタック
遊梨:LP8000 → 5700 → 3500 → 700
「うっぐ……はぁはぁ……」 「もう諦めな、君に勝ちめはないよ」 「リバースカード……オープン! 【通常罠】「復活魔力」発動! 1回のバトルフェイズ中に自分がライフを半分以上失った場合、デッキからカードを1枚ドローします!」
なんとか立ち上がったという感じの遊梨だったが、デュエルディスクに光が灯ると、勢い良くデッキからカードを1枚引く。 その目に闘志はまだ失われていなかった。
「ターンエンドだ。フィールドにはカードはなし……ま、せいぜい足掻いてみるんだね」 「……次の私のターンで終わりますよ……貴方の負けでね! 私のターンドロー!」
デュエリストネーム:鞍馬 遊梨 手札:6枚 墓地:6枚 除外:1枚 LP:700 フィールド上 ~モンスターゾーン~ なし ~魔法・罠ゾーン~ なし
デュエリストネーム:真良 城 手札:0枚 墓地:3枚 除外:2枚 LP:6100 フィールド場 ~モンスターゾーン~ バイオレットドラゴネス(攻撃表示)【ATK/2300】 灰の龍戦士(攻撃表示)【ATK/2200】 紫眼の灰龍(攻撃表示)【ATK/2800】 ~魔法・罠ゾーン~ 【永続罠】「龍の紫灰せし世界」
「相手フィールド上にモンスターが存在し、自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、「ブラスター・マジシャン」は攻撃表示で特殊召喚出来る!」
遊梨のデュエルディスクから天井目掛け一筋の光が屹立し、それが肥大化し、光の粒が淡い赤色の法衣を纏った魔法使いを形作る。 白い杖を持ち、淡い赤色の髪を靡かせ、赤色の魔法使いは地に降り立つ。
ブラスター・マジシャン 炎属性 魔法使い族 ☆6 ATK/0 DEF/0
「何を出すかと思えば……攻撃力も守備力も0じゃないか!」 「まだまだ、「ブラスター・マジシャン」の効果発動! 1ターンに1度、相手フィールド上のカードを1枚破壊出来る! 対象は「紫眼の灰龍」です!」 「そんなの通すか! 「龍の紫灰せし世界」の効果は相手のターンでも発動出来る! ライフを1000払い効果の発動を無効だ!」
「ブラスター・マジシャン」が放った光り輝く炎の弾は再び出現した膜によって阻まれる。 当然「紫眼の灰龍」は無傷で、低く唸っていた。
城:LP6100 → 5100
「読んでました。貴方は必ず「紫眼の灰龍」を守ると……」 「だから何だ。こっから情勢をひっくりかえせるのか!」 「勿論です。「龍の紫灰せし世界」の効果は1ターンに1度しか使えない……これで心置きなく戦えます! 手札から【速攻魔法】「魔術師を呼ぶ魔方陣」を発動します!」
遊梨のフィールド上に先程とは少し違う形の魔方陣が形成され、赤い光を輝かせていた。 その光がより一層強くなり、一筋の光が屹立すると、そこには「ブラスター・マジシャン」が出現していた。
「「魔術師を呼ぶ魔方陣」の効果により、このターン、相手によって効果を無効化された魔法使い族モンスターと同名のモンスターをデッキから守備表示で特殊召喚します!」 「2体目の「ブラスター・マジシャン」だと!?」 「安心して下さい、「ブラスター・マジシャン」は攻撃表示でなければ破壊効果を使えません。ですが……私は2体の「ブラスター・マジシャン」で、オーバーレイネットワークを構築します! エクシーズ召喚!!」
先程2体の「バイオレットドラゴン」が吸い込まれたのと同じ宇宙区間の様な穴が出現し、2体の「ブラスター・マジシャン」が光の弾となりその中へ吸収される。 そして、再び膨大な輝きが生まれ、その中から淡い赤色の光が無数に放たれ、フィールドを埋め尽くす。
「紅の閃光! 「エクスブラスター・クリムゾンマジシャン」!!」
真紅の法衣を纏い、手に持つ杖は黒銀、紅色の髪を靡かせ、地上に紅の魔法使いは降り立つ。 降り立つと同時に凄まじい衝撃破が放たれ、城のドラゴン達がどこか怯える様に唸り声をあげる。 エクシーズモンスター特有の光の球体は真赤で、「エクスブラスター・クリムゾンマジシャン」の周りをフヨフヨと回っている。
エクスブラスター・クリムゾンマジシャン 炎属性 魔法使い族 ランク6 ATK/2500 DEF/2000
「それが、君の切り札か……!」 「その通りです、「エクスブラスター・クリムゾンマジシャン」の効果発動! エクシーズ素材を1つ取り除く事で、手札の枚数分貴方のフィールド上のカードを破壊します。」 「手札の枚数は……4枚!? って事は……!」 「そうです。貴方のフィールド上のカードを全て破壊します! 更に、破壊した枚数分、貴方に300ポイントのダメージを与えます!」
「エクスブラスター・クリムゾンマジシャン」の杖に周りをフヨフヨと回っている真紅の球体、エクシーズ素材の1つが杖に吸収される。 すると、杖から眩い光と共に炎が噴き出し、その炎が空中で4つに分離し、城のフィールドのカード全体に降り注ぐ。 炎が着弾すると、まるでマグマの様にドラゴン達を溶かし、爆風が巻き起こり、その爆風が城をも襲う。
城:LP5100 → 3900
「ぐあっ!? だが、まだ僕のライフを0にする事は出来ないぞ!」 「甘いですよ! バトル! それと同時に、墓地の「魔術の神官」の効果発動! フィールドから墓地に送られたこのカードをゲームから除外する事で、「魔術の神官」の攻撃力分、場の魔法使い族モンスターの攻撃力をあげます! 当然、「エクスブラスター・クリムゾンマジシャン」に攻撃力を加算します!」 「何だと!?」 「攻撃力の上がった「エクスブラスター・クリムゾンマジシャン」で、ダイレクトアタック! エクスターミネーションブラスト!」 フィールド上に「魔術の神官」が出現し、「エクスブラスター・クリムゾンマジシャン」の杖に自身の杖を合わせる事により、杖の輝きが何倍にも膨れ上がる。 その状態で「エクスブラスター・クリムゾンマジシャン」が杖を振りかざすと、先程までの紅色の炎とは違い、白き、白炎とも呼べる輝く炎が吹き出された。 白き炎が城を包み込むと、炎は激しさを増し、爆散した。
エクスブラスター・クリムゾンマジシャン ATK2500 → 5200 城:LP3900 → -1300
「勝負あり! 勝者、鞍馬 遊梨!!」
高らかに名前をコールされると、周りの観客からも声が上がる。 初出場者は大抵、1回戦で負ける事が多い中、面白い逆転劇も炸裂し、会場も大盛り上がりだ。
「やったぁ!」 「ちぇっ……僕の負けか、まさか1回戦で負けるとはねー……」 「ありがとうございました! はい!」 「ふっ……次は負けないよ?」
お互い、固い握手をすると、城は周りの観客に手を振りながら、歩いて店を出ていった。 自分がいない大会には興味がない様だ。 遊梨はと言うと、意気揚々とデュエルスペースから離れ、飲み物を買いに少しだけ外に出る事にした。 しかし、遊梨が戻ってくると、既に2回戦目の勝者、「神奈川 縦羽」の名前が輝いていた。 そう、遊梨がジュースを買いに行った僅か5、6分程度で試合が終わっていたのだ。
(次は……この縦羽さんという人と戦うのか……)
遊梨は不安になりながらも、期待に胸を膨らませていた。次の相手は一体どんな戦術を使うのだろうか? 自分はそんな相手としっかりと戦えるのだろうか? 色々と思う所はあるが、ワクワクしているのは間違えなかった。
流星人間 [#7c7ec]
更新日時:2012/12/02 02:38 修正
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Re:【SS】異世界へ繋がる物語 |
クオリティ高くて面白いですね。モンスターの形状まで描いているのはカッコイイですね。 エクスブラスター・クリムゾンマジシャンが少し壊れちゃってますね。
うおさ123 [#59790]
更新日時:2012/12/02 09:12 修正
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Re:【SS】異世界へ繋がる物語 |
今回登場したオリカの紹介と後書きー! (と感想をくれた方への返信)
では、オリカの紹介から!(戦った相手のオリカもここで紹介します)
ブラスター・マジシャン 炎属性 魔法使い族 ☆6 ATK/0 DEF/0 【効果】 相手フィールド上にモンスターが存在し、自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、このカードは手札から攻撃表示で特殊召喚できる。このカードが攻撃表示の時、1ターンに1度、相手フィールド上のモンスター1体を選択し、破壊する。この時、破壊したカードがモンスターだった場合、そのモンスターと同じレベル以下の魔法使い族モンスター1体を墓地から特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたモンスターの効果は無効化され、エンドフェイズ時に破壊される。
魔術師を呼ぶ魔方陣 速攻魔法カード 自分フィールド上に存在する魔法使い族モンスターの効果が無効化された時に発動する事が出来る。効果を無効化された魔法使い族モンスターが特殊召喚可能なモンスターだった場合、自分のデッキまたは手札から同名モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。また、効果を無効化された魔法使い族モンスターが特殊召喚出来ないモンスターだった場合、自分はデッキからレベル4以下の魔法使い族モンスターを1体特殊召喚する。
魔術師降臨の供物 通常罠カード 自分のデッキから魔法また罠カードを2枚墓地に送る事で、自分の手札からレベル8の魔法使い族モンスターを1体特殊召喚する。このカードを使用したターン、自分はこのカードの効果以外でモンスターを召喚・特殊召喚出来ない。このカードは自分のターンにしか発動出来ない。
魔術の神官 光属性 魔法使い族 ☆8 ATK/2700 DEF/1400 【効果】 1ターンに1度、自分の墓地に存在するモンスターカードを1枚ゲームから除外する事で、相手フィールド上のカードを1枚破壊する。フィールド上から墓地に送られた状態で存在するこのカードをゲームから除外する事で、自分フィールド上に存在する魔法使い族モンスター1体の攻撃力をこのカードの攻撃力分アップさせる。
魔術師最終呪文 通常罠カード 自分フィールド上に存在する魔法使い族モンスターを合計レベルが8になる様にリリースする事で発動する。このターン、相手フィールド上に特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。
復活魔術 通常罠カード 1回のバトルフェイズ中に自分がライフポイントに半分以上のダメージを受けた時に発動する事が出来る。 デッキからカードを1枚ドローする。効果を使用したこのカードが墓地に存在し、自分のライフポイントが1000以下の場合、墓地に存在するこのカードをゲームから除外する事で、自分の墓地に存在する魔法使い族モンスターを1体特殊召喚する事が出来る。この効果は1ゲーム中に1度しか使用できない。
エクスブラスター・クリムゾンマジシャン 炎属性 魔法使い族 ランク6 ATK/2500 DEF/2000 【効果・エクシーズ】 レベル6の魔法使い族モンスター×2 1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事で、自分の手札の枚数分だけ相手フィールド上のカードを破壊する。この時、自分の手札の枚数が1枚以下の場合、2枚まで選択し、破壊する。この効果で破壊したカードの枚数×300ポイントのダメージを相手に与える。
紫眼の灰龍(バイオレットアイズアッシュドラゴン) 闇属性 ドラゴン族 ☆8 ATK/2800 DEF/1000 【テキスト】 紫の瞳を持つ灰色龍。全てにおいて未知数で、秘めたる力は底しれない。
バイオレットドラゴン 闇属性 ドラゴン族 ☆4 ATK/1800 DEF/1000 【効果】 このカードは自分の墓地に存在するドラゴン族モンスターを1体ゲームから除外する事で、手札または墓地から特殊召喚する事が出来る。この効果で特殊召喚されたこのカードは、フィールド上を離れた時、ゲームから除外する。このカードが自身の効果で特殊召喚に成功した時、自分のデッキから「紫眼の灰龍」1体を手札に加える。
アッシュワイバーン 闇属性 ドラゴン族 ☆4 ATK/1800 DEF/1000 【効果】 このカードは通常召喚出来ない。このカードは手札のドラゴン族モンスターを1体ゲームから除外する事でのみ、手札または墓地から特殊召喚する事が出来る。 この効果で特殊召喚されたこのカードは、フィールド上を離れた時、ゲームから除外する。自分フィールド上に存在するこのカードをリリースする事で、自分の手札から「紫眼の灰龍」を1体特殊召喚する。
バイオレットドラゴネス 闇属性 ドラゴン族 ランク4 ATK/2300 DEF/1000 【効果・エクシーズ】 レベル4の闇属性・ドラゴン族モンスター×2 1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を2つ取り除く事で、自分の除外ゾーンに存在するドラゴン族モンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたドラゴン族モンスターの効果は無効化され、フィールド上から離れた時、ゲームから除外する。
灰の龍戦士(アッシュドラゴンソルジャー) 闇属性 戦士族 ☆6 ATK/2200 DEF/1000 【効果】 このカードの種族はドラゴン族としても扱う。 1ターンに1度、自分の墓地に存在するドラゴン族モンスター1体をゲームから除外する事で、相手フィールド上の魔法・罠カードを1枚選択し、破壊する。この効果で自分の墓地にドラゴン族モンスターが存在しなくなった場合、このカードをリリースする事で、手札またはデッキから「紫眼の灰龍」1体を特殊召喚する事が出来る。この効果で特殊召喚された「紫眼の灰龍」は、エンドフェイズ時にゲームから除外される。
鉄壁の龍陣形 通常罠カード 自分フィールド上のドラゴン族モンスターが相手の魔法・罠・モンスター効果・攻撃対象に選択された時に発動する事が出来る。手札のドラゴン族モンスター1体を墓地に送る事で、このカードを発動したターンのエンドフェイズ時まで、自分フィールド上のドラゴン族モンスターはカードの効果・戦闘で破壊されない(ダメージ計算は適用する)。
龍の紫灰する世界 永続罠カード このカードは自分フィールド上に「紫眼の灰龍」が存在しない場合、発動する事は出来ない。1ターンに1度、自分フィールド上に「紫眼の灰龍」が存在する時、ライフポイントを1000払う事で発動する。相手の魔法・罠・モンスター効果の発動を無効にする。この効果は相手ターンにも発動する事が出来る。
こんなところですかね? もし抜けてるカードとかあったら教えて下さるとうれしいです!
では、今回の後書きです。 初投稿なので結構手探り状態で、文章なども殆ど初めて書くので力不足感が否めないです。。。 今回主人公の最初の大戦相手として登場して貰った「真良 城」君ですが、多分彼にはまた出番があると思いますw 知ってる方は知ってるかもしれませんが、あのカードを今回出さなかったのはその為です。
次回の投稿はまたいつになるかは分かりませんね。 そろそろテストもあるし、バイトも忙しくなってくるのでもしかしたら来年になるってこともあり得るかもしれません。。。 そうなった場合は申し訳ないです(空中三回転土下座
感想の返し うおさ123さん<クオリティが高い……だと!? ありがとうございます! これからも精進して頑張ります! エクスブラスター・クリムゾンマジシャンは主人公の切り札カードであり、一応魔法使い縛りを付けてるので強めにしました。
流星人間 [#7c7ec]
更新日時:2012/12/02 13:19 修正
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Re:【SS】異世界へ繋がる物語 |
まあ、紫の目をした究極龍さんが出るのを待ちましょう。文章長くてすごいですね、僕だと途中で力尽きてしまうので。
うおさ123 [#59790]
更新日時:2012/12/02 16:28 修正
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